Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
生き生きとした組織への道 #devsumi / The Way to a Lively Org...
Search
kyonmm
PRO
February 17, 2022
Technology
0
4.2k
生き生きとした組織への道 #devsumi / The Way to a Lively Organization
デベロッパーズサミット 2022 「生き生きとした組織への道」でプレゼンしました。
https://event.shoeisha.jp/devsumi/20220217/session/3676/
kyonmm
PRO
February 17, 2022
Tweet
Share
More Decks by kyonmm
See All by kyonmm
地方中小企業のエンジニアから大企業の執行役員になるまで #phpcon_niigata / road to executive
kyonmm
PRO
7
14k
ソフトウェアテストのグローバルトレンド 2025 #scrumniigata / software-test global trend 2025
kyonmm
PRO
11
7.2k
Engineering Managementのグローバルトレンド #emoasis / Engineering Management Global Trend
kyonmm
PRO
6
1.3k
フレームワークを生み出すメタフレームワークという考え方 -適応型から生成型へ- #RSGT2025 / From adaptive to generative
kyonmm
PRO
4
4.3k
SRE NEXT 2024 スライドみただけの感想 / Just a quick look at the slides for SRE NEXT 2024
kyonmm
PRO
2
580
Living Process #RSGT2024
kyonmm
PRO
3
2.8k
アジャイルクイズ王 2024 #RSGT2024 / agile quiz king 2024
kyonmm
PRO
0
220
プロダクトマネジメントのグローバルトレンド #pmconf2023 / Global Trends in Product Management
kyonmm
PRO
3
7.8k
スタートアップのためのアジャイルプラクティス -論文100本ノック- #xpjug / Agile Practice for Startup - Papers -
kyonmm
PRO
4
2.2k
Other Decks in Technology
See All in Technology
ネットワーク保護はどう変わるのか?re:Inforce 2025最新アップデート解説
tokushun
0
200
【5分でわかる】セーフィー エンジニア向け会社紹介
safie_recruit
0
27k
マネジメントって難しい、けどおもしろい / Management is tough, but fun! #em_findy
ar_tama
7
1.1k
American airlines ®️ USA Contact Numbers: Complete 2025 Support Guide
airhelpsupport
0
380
CRE Camp #1 エンジニアリングを民主化するCREチームでありたい話
mntsq
1
120
使いたいMCPサーバーはWeb APIをラップして自分で作る #QiitaBash
bengo4com
0
1.9k
Delta airlines®️ USA Contact Numbers: Complete 2025 Support Guide
airtravelguide
0
340
FOSS4G 2025 KANSAI QGISで点群データをいろいろしてみた
kou_kita
0
400
開発生産性を測る前にやるべきこと - 組織改善の実践 / Before Measuring Dev Productivity
kaonavi
9
4.1k
freeeのアクセシビリティの現在地 / freee's Current Position on Accessibility
ymrl
2
180
2025 AWS Jr. Championが振り返るAWS Summit
kazukiadachi
0
110
Operating Operator
shhnjk
1
580
Featured
See All Featured
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
329
21k
Chrome DevTools: State of the Union 2024 - Debugging React & Beyond
addyosmani
7
740
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
7
510
Embracing the Ebb and Flow
colly
86
4.7k
Unsuck your backbone
ammeep
671
58k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
161
15k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
43
7.6k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
63
7.8k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
31
1.3k
RailsConf & Balkan Ruby 2019: The Past, Present, and Future of Rails at GitHub
eileencodes
138
34k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
48
2.9k
Understanding Cognitive Biases in Performance Measurement
bluesmoon
29
1.8k
Transcript
⽣き⽣きとした組織への道 kyon_mm 2022/02/17
None
We are Hiring • アジャイルコーチ • アーキテクト • エンジニア
⽣き⽣きと仕事、 勉強をしたときの エピソードを 教えてください。 チャットに書いてね!
WW2以降のソフトウェア開発パラダイム は3つにまとめられそう 科学的管理⼿法(転⽤) カウボーイ ウォーターフォール開発 シーケンシャル開発 アジャイル開発 1970 : MANAGING
THE DEVELOPMENT OF LARGE SOFTWARE SYSTEMS 1985:DOD-STD-2167 1993 : The Hillside Group 2001 : アジャイルソフトウェア開発宣⾔ 2011 : スクラムガイド
None
アジャイルへ ⼤きな影響を与えた アレグザンダー 1970年代から良い建築とはなに か?それをどのようにデザインす るのか?に向き合ってきた
“既存の⽣きた構造を保存しつつ 新たな構造をその既存部分を強化する” 構造保存変換 Photo by Nature of Order Book 2
引⽤:クリストファーアレグザンダー思考の軌跡
時を超えた道建物や町は、時を超え た道に従えば、それだけ⽣き⽣きと してくるし、またそれこそが唯⼀の 道である。 それは。ほかならぬ私たち⾃⾝の内 ⾯から秩序が⽣まれてくるようなプ ロセスである。それは極める道では なく、なすがままにしておけば、お のずから⽣まれてくる道である。
質を知り、⾨を建て、道を実践し ⽣き⽣きとした組織への道 • 時を超えた道を求める者は、まず無名の質を知らねばならない。 • 無名の質に到達するには、そこに通じる⾨として、⽣きているパタ ン。ランゲージを組み⽴てねばならない。 • ⾨を建てれば、それをくぐって時を超えた道を実践していくことが できる。
• ここに⾄っても、時を超えた道はまだ完全ではない。⾨を後にして 歩み出さなければ、無名の質を⼗分に⽣成することはできない。 引⽤:Cアレグザンダー 時を超えた建設の道 ⿅島出版会
Kent Beck、James O. Coplienを始めとするソフトウェア開発者たちは アレグザンダーの思想という種を得た その種を育てていった結果の1つがアジャイル開発であった ともいえそう
そんな歴史に⽀えられて 私たちは開発をしている そして1つのチームができた
None
歴史を作るために歴史を学ぶ ソフトウェア開発の歴史70年をふりかえる
WW2以降のソフトウェア開発パラダイム は3つにまとめられそう 科学的管理⼿法(転⽤) カウボーイ ウォーターフォール開発 シーケンシャル開発 アジャイル開発 1970 : MANAGING
THE DEVELOPMENT OF LARGE SOFTWARE SYSTEMS 1985:DOD-STD-2167 1993 : The Hillside Group 2001 : アジャイルソフトウェア開発宣⾔ 2011 : スクラムガイド
25年周期でパラダイムシフトしている 科学的管理⼿法(転⽤) カウボーイ 1950 1975 2000 ウォーターフォール開発 シーケンシャル開発 アジャイル開発 混沌
計画型 適応型 1970 : MANAGING THE DEVELOPMENT OF LARGE SOFTWARE SYSTEMS 1985:DOD-STD-2167 1993 : The Hillside Group 2001 : アジャイルソフトウェア開発宣⾔ 2011 : スクラムガイド
2025-2030年に パラダイムシフト?
私ができる ソフトウェア⼯学への貢献って なんだろう 47機関はパラダイムシフトを⽣み出す礎になれるのか
アジャイル開発は アレグザンダーの思いを 実現できたのだろうか? ⽣き⽣きとした組織を⽣成するようなデザインはどこ?
⽣き⽣きとした組織の道 その⾨を建てたい 10年間続くチームの47機関だからできて やりたいことはこれかもしれない
アレグザンダー理論 を追体験し ソフトウェア開発で 再実装する 時を超えた「⽣き⽣きとした組織」の道 時を超えた「ソフトウェア開発」の道 そこに息づく⽣命を育む パタンランゲージとプロセスを⾒つける
質を知り、⾨を建て、道を実践し ⽣き⽣きとした組織をつくり そこから⽣き⽣きとした組織を⽣成したい • 時を超えた道を求める者は、まず無名の質を知らねばならない。 • 無名の質に到達するには、そこに通じる⾨として、⽣きているパタ ン。ランゲージを組み⽴てねばならない。 • ⾨を建てれば、それをくぐって時を超えた道を実践していくことが
できる。 • ここに⾄っても、時を超えた道はまだ完全ではない。⾨を後にして 歩み出さなければ、無名の質を⼗分に⽣成することはできない。 引⽤: Cアレグザンダー 時を超えた建設の道 ⿅島出版会
仮説 • “それは極める道ではなく、なすがままにしておけば、おのず から⽣まれてくる道である。” • アジャイル開発は解像度が⾜りなかった。また、アレグザン ダー後期の思想を取り⼊れるのが遅すぎた。 • 無数の⽣命構造(いきいきとした何か)を捉え、使えるように していく必要がある。
引⽤: Cアレグザンダー 時を超えた建設の道 ⿅島出版会
次のパラダイムの礎に。 時を超えたソフトウェア開発の道を。 科学的管理⼿法(転⽤) カウボーイ 1950 1975 2000 ウォーターフォール開発 シーケンシャル開発 アジャイル開発
混沌 計画型 適応型 1970 : MANAGING THE DEVELOPMENT OF LARGE SOFTWARE SYSTEMS 1985:DOD-STD-2167 1993 : The Hillside Group 2001 : アジャイルソフトウェア開発宣⾔ 2011 : スクラムガイド 9 zػցͱͯ͠ͷடংz͔Βͷ٫
10分-数時間のパタンだけの収集をやめて、 ⼩さなパタンとしてセリフをあつめるようにした LZPO@NN &YUSFNF4NBMM1BUUFSOT 9
9
9
9
9
9
9
9
None
None
None
None
None
アジャイルの価値観を体現した チームへ成⻑するパタンランゲージづくり 渡辺知恵美, 川⼝⼀画, 早瀬康裕 筑波⼤学enPiT Developers Summit 2022 17-B-4
そこで私たちは チームの畑 を作ることにした 引⽤ : アジャイルの価値観を体現したチームへ成⻑するパタンランゲージづくり
畑で育てるのは、チームのパタンランゲージ チームで⾒つけ出した⼯夫や知⾒ チームが⼤切にする価値 チームで共有する「⾔葉」 パタン ⽣き⽣きとした 繰り返し現れる構造 パタンランゲージ 全体性を形成する パタンの組み合わせ
チームのパタンを構造化して チームの姿を⼀望できるもの 引⽤ : アジャイルの価値観を体現したチームへ成⻑するパタンランゲージづくり
振り返りを養分に、パタンを、チームを育てる • パタンを少しずつ作って 漸進的に育てていく • 振り返りでチームの状態を思うがままに書いた中から、 パタンを発⾒する Photo by Filip
Urban on Unsplash 引⽤ : アジャイルの価値観を体現したチームへ成⻑するパタンランゲージづくり
⼟壌になるのはアジャイルマニフェストの4つの 価値 プロセスやツールよりも 個⼈と対話を 包括的なドキュメントよりも 動くソフトウェアを 契約交渉よりも 顧客との協調を 計画に従うことよりも 変化への対応を
• アジャイルの4つの価値を位置付けたフィールドの上で パターンランゲージを育てる • チームによる「アジャイル開発の価値」が具現化される 引⽤ : アジャイルの価値観を体現したチームへ成⻑するパタンランゲージづくり
提案のポイント • 蓄積(パタンの種・肥料を集める) • 構造化(種・肥料からパタン、パタンランゲージへ) • アジャイルの価値実現(4つの価値の上でパタンを育てる) 引⽤ : アジャイルの価値観を体現したチームへ成⻑するパタンランゲージづくり
アジャイルの価値に根ざしたパタンを育てる⼟台: Agile Manifesto Farm (AMF) 顧客との 協調 個⼈と 対話 変化への
対応 動く ソフトウェア 顧客との協調 個⼈と対話 変化への対応 動くソフトウェア アジャイルマニフェストの 4つの価値で構成されるベン図
他にも • パタンランゲージのためのWebサイト(オリジナルWikiシステム) を開発したり • パタンランゲージをつかうためのパタンランゲージをつくったり • Extreme Small Patternsを発⾒するためのパタンランゲージを
• ⼩さな⾵景、⼩さなチームが構成する幾何学的美しさを
⽣き⽣きとした組織が ⽣き⽣きとした組織を⽣成していくための デザイン、パタン、構造を⾒出す • 時を超えた道を求める者は、まず無名の質を知らねばならない。 • 無名の質に到達するには、そこに通じる⾨として、⽣きているパタ ン。ランゲージを組み⽴てねばならない。 • ⾨を建てれば、それをくぐって時を超えた道を実践していくことが
できる。 • ここに⾄っても、時を超えた道はまだ完全ではない。⾨を後にして 歩み出さなければ、無名の質を⼗分に⽣成することはできない。 引⽤: Cアレグザンダー 時を超えた建設の道 ⿅島出版会
⽣き⽣きするというのは 誕⽣、成⻑、死を扱うということ • 「⽣き⽣きとした組織のパタンランゲージ」を • 作るためのパタンランゲージ • 使うためのパタンランゲージ • 捨てるためのパタンランゲージ
まとめ • Extreme Small Patterns、Agile Manifest Farmでチーム固有の センター、パタンランゲージを発⾒、デザインしつつある • 時を超えた⽣き⽣きとした組織の道
に向けて多数のセンターを ⾒つめたい • ⽣成性の⾼い組織をつくるための⽣成性の⾼いパタンランゲー ジを求めている