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20250904DandS

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株式会社レヴィ

September 17, 2025
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Transcript

  1. 三浦 政司(JAXA) 嘉本 壮吾,吉澤 良典,南部 陽介,山舖 智也,竹内 芳樹(株式会社レヴィ) 小木曽 望(大阪公立大)

    D&S2025-2112 2025.9.4 対話型モデリングによる価値設計と 実現可能性検証の結合による AIシステムの上流設計プロセス
  2. 発表の流れ • 背景・目的 • 提案:対話型モデリング • 実践例の紹介 • 結果と今後の展望 謝辞

    実践例・モデル・画面の公開にご快諾を 頂くなど、株式会社中海テレビ放送様に 多大なご協力を頂きました。 ここに記して謝意を示します。
  3. 背景・課題 • AI技術の進展により、業務効率化や競争力強化を求めて企業によるAI導入への 関心が高まっている。 • AIシステム開発の初期段階においては、事業上の目的と技術的実現性の不確実さが絡み 合い、システムに求める価値や設計の方向性が不明瞭になることが多い。 目的・価値 • 事業上の目的

    • 解決したい課題 • システムに求める価値 技術的実現性 • 必要なデータがあるか? • 必要なデータが集められるか? • どんな手法を使えば実現可能か? 整合するように 探索・明確化 しなければならない
  4. よくある課題状況 経営者・企画者 事業上の目的や 方針を決める 実務担当者 業務の実態や課題 に詳しい AI専門家 データ処理やAIの 専門性

    システム開発者 システムを構築す る技術 ユーザ企業 ベンダー 認識齟齬 要求/設計の往復不足 社内でも 分断や認識齟齬
  5. 本取組の目的 目的・価値 • 事業上の目的 • 解決したい課題 • システムに求める価値 技術的実現性 •

    必要なデータがあるか • 必要なデータが集められるか? • どんな手法を使えば実現可能か? 経営者・企画者 実務担当者 AI専門家 システム開発者 整合するように探索・明確化 対話・ 認識合わせ AIシステム開発に必要な様々な視点・立場を持った人たちが協働し、システムの価値と 技術的実現性を整合性がある形で探索しながら明確化することで、価値あるAIシステムを 効果的に開発することができるコミュニケーションやプロセスのあり方を探す
  6. 対話型モデリング (対話型構造化) 機能 物理 運用 抽象度高 抽象度低 抽象度が高過ぎるとこ ろで合意しても、 認識がずれる

    抽象度が低すぎると 合意がとれない どのような視点で理解・共有すればよいか?
  7. 対話型モデリングツール「Balus」 •シンプルなUIで素早く システムモデルを描く(構造化) •オンラインで同時に、 対話しながらモデルを構築 •ビュー(視点)を意識した モデリングを自然に実践 •AIによるモデリング支援 Balusのコンセプト、活用事例、評価等に関連する研究発表(一部) ▪

    三浦政司, 矢倉大夢, 南部陽介, 呉長憶, 林 萍萍 ,小木曽望, "システムモデルに基づくコラボレーションツールの 評価実験," 計測自動制御学会 第37回社会システム部会, 2025. ▪ 三浦政司, 南部陽介, 山舖智也, 竹内芳樹, 小木曽望, "対話型システムズアプローチによる複雑さへの対処 -コンセプト・ツール・社会実装例の紹介-," D&S2024, 1308, 2024. ▪ M. Miura and Y. Sakamoto, "Interactive System Modeling for Designing a New Concept Launch Vehicle," EUCASS-CEAS 2023, No.708, 5pages, 2023.
  8. 提案:対話型モデリングによる価値設計と実現可能性検証の結合 目的・価値 • 事業上の目的 • 解決したい課題 • システムに求める価値 技術的実現性 •

    必要なデータがあるか • 必要なデータが集められるか? • どんな手法を使えば実現可能か? 経営者・企画者 実務担当者 AI専門家 システム開発者 整合するように探索・明確化 Balusを用いた 対話型モデリング
  9. 提案:対話型モデリングによる価値設計と実現可能性検証の結合 目的・価値 • 事業上の目的 • 解決したい課題 • システムに求める価値 技術的実現性 •

    必要なデータがあるか • 必要なデータが集められるか? • どんな手法を使えば実現可能か? 経営者・企画者 実務担当者 AI専門家 システム開発者 整合するように探索・明確化 Balusを用いた 対話型モデリング ※技術的検証(FS)は  Balusの外
  10. 事例:株式会社中海テレビ放送におけるシステム検討 • 本社:鳥取県米子市 • 鳥取県西部をエリアとするケーブルテレビ局 • インターネット、モバイル、電力などのサービスも 今回紹介する事例 • 顧客管理システム等に蓄積された数万件

    ~数十万件のデータを活用することで 顧客の特性を把握し、事業の成長に資す る活動やシステムを実現したい。 • そのようなシステムを実現するための、 プロジェクトマネジメント、データサイ エンス、人工知能などに関する専門性が 不足しているという課題感。 ⇨レヴィが企画・上流設計を支援 https://www.chukai.co.jp/
  11. 結果と今後の展望 結果 • 対話型モデリングによって中海テレビさんの事業目的や 課題を効果的に明らかにしつつ、基本設計を進めること ができた。 • 技術検証(FS)と同時に進めることで、システムに求める 価値に対する認識の修正や、今後の顧客管理システムや データ収集のあり方についても検討することができた。

    • それらを踏まえた基本設計モデルや画面プロトタイプ、 開発ロードマップが完成し、本格的なシステム開発にス ムーズに移行できる状態となった。 今後の展望 • 事例PJとして :ベンダーを選定し、詳細設計・実装 フェーズに進む。引き続き対話型モデリングをベースに した認識合わせを活用する。 • 手法提案として: ◦ 手法の形式化、ブラッシュアップ ◦ 多ケースに適用して有効性を評価 株式会社レヴィ Balus 2週間無料 トライアル実施中!