Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

AI駆動の自動テスト生成

 AI駆動の自動テスト生成

AI ×フロントエンド開発のリアル(2025-05-15)

Avatar for Takashi Machinaga

Takashi Machinaga

May 15, 2025
Tweet

More Decks by Takashi Machinaga

Other Decks in Technology

Transcript

  1. テストを AI に⽣成してほしい • ⾃社のプロダクト開発の中でのトライ&エラーの話 • 初期からある Web フロントエンドのリポジトリ •

    ビジネス優先で開発してきた • リファクタリングをしたい • しかしテストがほぼない • リファクタリングは、プログラムの動作を 変えずに、内部の構造を整理‧改善する作業 • つまりテストとセット • Copilot & Cursor & Devin
  2. • AI のため…ではなく元々は⾃分たちのコード品質向上のために強化していた • AI Agent と静的解析の親和性が⾼い • AI の制御にも活⽤できる

    • AI Agent は暴⾛する • 適切なフィードバックを与えないと明後⽇の⽅向にコードを変更する • ガードレール(=ルール)が必要 • 確率で動く AI に対して、従来のルールベースの静的解析ツールで制御 静的解析
  3. 静的解析 1. TypeScript a. tsconfig/bases 2. ESLint a. bulk suppressions

    (v9.24.0) i. AI に disable コメントを真似させない b. スタイルに関するルールも有効にする i. 特に Auto Fixable なルールは積極的に有効に ii. 表記の統⼀(prd, prod, pro…)
  4. プロンプトを頑張らない • 最初は Cursor で⼿元で実⾏ • 簡単なプロンプトで完了すればラッキー🎉🎉🎉 • だいたいはうまくいかない •

    テスト⽣成の「最初」と「最後」に介⼊する • 「最初」に介⼊するパターン ◦ Pull Request やコミット途中まで作成して、続きの作業をしてもらう ◦ = リファレンス実装 ◦ ⾃然⾔語でプロンプトを書くよりも簡単 & ⾼精度
  5. プロンプトを頑張らない • 「最後」に介⼊するパターン ◦ ⼈間相⼿のアンチパターンが AI なら許される ◦ 「あとは俺がやる」 ◦

    AI と仕事をしているといままで PR は以下にコード以外に思考を回してい たか気付かされる ◦ 癖になって⼈間相⼿にやらないように気をつけよう • 次回以降は成功した Pull Request を参照させる ◦ 精度が上がるまでは Cursor ◦ 精度が上がってからは Devin で並列実⾏
  6. 無限にお⾦があったら • なぜプロンプトを頑張りたくなるのか? ◦ 従量課⾦だから成功率を上げたくなる ◦ 定額だったら使わないと損 ◦ もし5000兆円あったら…? •

    ⽯油王の気持ちで AI を使う • 同じプロンプトで複数回実⾏する ◦ 当たるまで繰り返す(ガチャ) • ちなみに IVRy 社内でもっとも Devin を使った ◦ マージ率ももっとも⾼かった
  7. 悩み①:モックサーバー • vi.spyOn、vi.mock を使いたがる ◦ 関数、モジュールレベルをモックすると、実装に依存したテストになる ◦ msw を使ったモックサーバーを利⽤してほしい ◦

    しかし、このモックサーバーの⽣成精度が低い • ⾃動⽣成された API クライアントをリポジトリに含めた ◦ OpenAPI を利⽤したスキーマ駆動開発を採⽤している ◦ ⾃動⽣成ファイルはリポジトリから除外していた ◦ これと⽣成元の OpenAPI の定義ファイルを含めた ◦ モックサーバーの⽣成精度が向上 🎉🎉
  8. 悩み②:テストケース • 実装に依存したテストを⽣成しがち ◦ 実装に依存すると変更に弱いテストになる ◦ ユーザーが操作するようにテストしたい • it.todo でテストケースだけ作成する

    ◦ テストケース作成と⾃動テスト実装を別ステップにする ◦ テストファイルは縦に⻑くなりがち ▪ テストケースだけなら出⼒が速い ◦ 場合によっては最初の数ケースをエンジニアが定義する(最初に介⼊)
  9. ジュニアエンジニアとのペアプロ • ⼈間にとって簡単なタスクは AI にとっても簡単 • ⼈間にとって難しいタスクは AI にとっても難しい •

    簡単だけど⼿数な必要な作業を AI にやってほしい • どれだけ構造化されたコードベースにできるか • どれだけ簡単なタスクに分割できるか • フロントエンドは⽐較的は細かい作業の連続 • ジュニアエンジニアとのペアプロしてきたメソッドが役に⽴った • 副作⽤として Good First Issue が枯渇する