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透明性レポート(2025年上半期)

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September 01, 2025

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  1. 取り組みの概要と成果 1 取り組みの詳細 2 その他の活動 3 目次 • 取り組みの背景/取り組みの成果 •

    安心安全に関する強化策の状況( 2025年8月時点) • 従来施策を強化: ◦ eKYC/パスキー/あんしん鑑定 • 新しい取り組み: ◦ AI活用/メルカリ鑑定センター/全額補償サポートプログラム 4 8 21 3
  2. ※トラブル遭遇率:取引総数に対する、商品不備・不達などの お問い合わせがあった取引の割合 取り組みの成果 (2023年下半期から 2025年上半期のハイライト) 2 2023年 下半期 0.56% トラブル遭遇率は

    0.40%に低下 0.0 0.2 0.4 0.6 0.49% 0.46% 2024年 上半期 2024年 下半期 2025年 上半期 0.40% 不正利用の抑制・早期対応とお客さまへの補償率の拡大などを通じて、 安心安全な取引環境を構築し、お客さまのトラブル遭遇リスクを低減しました。 6 お客さまへの補償実施の割合を拡大 手続きを迅速化して 48時間以内に 補償完了 1,047万人が登録 フィッシング対策での パスキー登録の推進 補償率は1.9倍 制限率は12pt上昇 鑑定数は2.4倍※1 2日以内の補償 93%※2 高額取引時の eKYC必須化による 安全な取引環境構築を推進 AI活用により不正利用者の 流入防止 あんしん鑑定の拡大による 模倣品流出防止 お客さまへの補償実施割合 の拡大 手続き迅速化による 48時間以内の補償完了 eKYC済取引は76% ※1 「2024年下半期からの半期データ比」 ※2 「3ヶ月間の実績比」
  3. メルカリ鑑定センターによる 不正利用者の「徹底排除」 AIを利用した 不正利用者の「徹底排除」 2つのお約束 3つの取り組み 全額補償サポートプログラムに よるお客さまの「徹底救済」 開始済 状況

    準備中 開始済 監視された疑わしい不正利用者の行動をAI に学習させ、不正リスクを分析し、 不正利用者を特定・排除 自社運営の鑑定センターを設立し、 メルカリのマーケットプレイスから 偽ブランド品を排除(2025年秋スタート) 概要 2025年5月の発表以降の「新たな 3つの取り組み」のうち、 2つがスタートしています。 安心安全に関する強化策の状況( 2025年8月時点) 3 7 トラブル時に事務局がサポートを行って お客さまを救済、購入代金または販売利益 を全額補償(2025年7月1日スタート)
  4. 不正利用者の「徹底的な排除」 (eKYCによる本人確認の強化) 2 本人確認( eKYC)済みのお客さま比率を高め、安全に取引できる環境の構築を進めています。 eKYCによる本人確認の強化 本人確認済みの お客さまによる取引割合 本人確認済みのお客さまによる取引件数の割合 •

    高額取引での安全性を高めるため、購入者・出品者の eKYCを必須化 • eKYCの利用フロー(動線・体験)の改善 • なりすましや不正アカウントを排除してお客さまが 安心して取引できる環境を構築 eKYC済みの アカウント画面 2023年 下半期 68% 76% 50.00% 60.00% 70.00% 80.00% 71% 73% 2024年 上半期 2024年 下半期 2025年 上半期 10 従来対策を強化
  5. 不正利用者の「徹底的な排除」 (パスキー認証の推進) 2 パスキーの積極的な推進によるフィッシングリスクの低減を進めています。 ログイン認証の強化 • 2023年4月より「パスキー」を導入 • 2024年1月より、アプリ上のすべてのログイン認証にパス ワード入力不要な「パスキー」を適応

    • 2024年9月より、パスキー登録済みのお客さまは パスキーでのログインを必須化 • 2025年5月にパスキー登録者数が1,000万人を超える パスキー 使用の画面 11 従来対策を強化 FIDO・パスキー登録者数 ※パスキー(パスワード不要で、生体認証や PINコードなどを用いて ログインができる認証方式)の登録者数 2024年下半期 2024年上半期 2025年上半期 2023年下半期 1,047万人 742万人 424万人 220万人
  6. • メルカリで購入した商品を専門業者が鑑定し、鑑定基準をクリアした商品のみ受け取れる、購入者のための有料オプションサービス 「あんしん鑑定サービス」を2024年3月より提供 • 2024年10月に対象ブランド出品時の「あんしん鑑定の利用が許可された状態」を標準化 • 出品者が「出品時にあんしん鑑定を利用可能に設定した商品数 」は2025年上半期は前期比で 約2.4倍となり、購入者が安心して購入 できる機会が拡大

    不正利用者の「徹底的な排除」 (あんしん鑑定サービス) 2 お客さまの高額商品取引にプロの鑑定を活用して、信頼性の高い市場の実現を目指しています。 あんしん鑑定を利用して購入できる商品と配送方法: • 出品時にあんしん鑑定を利用可能に設定した商品のみ • 配送方法はらくらくメルカリ便のみ 鑑定基準・可能条件を満たしたとき あんしん鑑定設定数 15万点 36万点 2.4倍(21万点増) 2024年下半期 2025年上半期 12 従来対策を強化
  7. AI判定後、不正アカウントの利用制限によりリスクを未然に防ぎます。悪質な ケースには厳格に責任追及を行い、プラットフォームの健全性を維持します。 不正利用者の「徹底的な排除」 (AI技術を活用した不正監視の強化) 2 14 アカウントの利用制限 刑事事件化 民事訴訟・その他手段による責任追及 (損害賠償請求・不当利得返還請求等)

    不正利用者と判断された場合の対応例 新たな取り組み 2025年上半期 2024年下半期 2024年上半期 2023年下半期 12pt増 不正アカウント検知による利用制限率 新規登録されたアカウントのうち、不正利用の疑いで利用制限された アカウントの割合(期間内の平均)
  8. 鑑定業務をメルカリで内製化し、カスタマーサポートと連携して健全な取引を確保 不正利用者の「徹底的な排除」 (メルカリ鑑定センター) 2 2025年秋 開始予定 偽ブランド品や詐欺を水際で食い止めるため、メルカリの安全を守る防衛ラインを構築しています。 • 自社運営の鑑定センターを設けることで、偽ブランド品やすり替え詐欺の撲滅を目指す •

    外部委託から自社運営に切り替え、鑑定対象の拡大や一部商品の鑑定義務化を検討 • 鑑定不備が発生した場合には、メルカリによる商品買取を検討 メルカリ鑑定センターの仕組み 16 商品は、鑑定センター から購入者 へ発送されます 商品は、鑑定センター から出品者 へ返送されます 新たな取り組み
  9. お客さまの「徹底的な救済」 (商品回収センター) 2 2024年12月に開始した「商品回収センター」により、お客さまへの補償の迅速化・拡大を進めています。 • 2024年11月25日に発表した「お客さまサポートの体制の強化」の一環で開設 • 商品回収・商品の照合・調査後のお客さまへの補償実施の割合が増加 • 補償対応の迅速化により、商品到着から補償実施までの時間を短縮

    補償実施の割合 商品到着から 補償までの所要時間 48時間以内に 補償完了する割合 1.9倍 2023年下半期 2025年上半期 16時間減 2025年1月 2025年6月 93%へ 2025年4月 2025年6月 18 商品不備に関するお問い合わせのうち、補償に至った取引の割合 補償が完了した取引における、1取引あたりの平均対応時間 補償が完了した取引のうち、48時間(2日)以内に完了した取引の割合 従来対策を強化
  10. 迅速な トラブル解決 高額取引の 不安軽減 金銭的な補償 お客さまの「徹底的な救済」 (全額補償サポートプログラム) 2 正しく利用するお客さまが、偽造品やすり替え等の 悪質な不正行為によって被害を被らないように徹底救済

    当事者間でのトラブル解決に向けた 話し合いが長引くことなく、 事務局サポートにより迅速に解決 条件を満たすトラブルが発生した際に、 購入代金や販売利益を 全額補償 高額な商品や、 取引に不安を感じていたカテゴリの 商品を安心に購入可能 19 新たな取り組み
  11. お客さまの「徹底的な救済」 (全額補償サポートプログラム) 2 お客さまを徹底的に救済する『全額補償サポートプログラム』が、 2025年7月より始動しました。 • 速やかにお客さまのトラブルを解決するためのサポートプログラムを開始 • お客さまのトラブル時に事務局がサポートし、購入代金または販売利益を全額補償 •

    適用を判断する際の出品者ガイドライン、購入者ガイドラインを公開 全額補償サポートの適用条件 1. かんたん本人確認( eKYC)を実施 2. 配送方法に「メルカリ便」をご利用 3. 配達完了日翌日から 14日以内に事務局へ お問い合わせ済 4. 「出品者ガイドライン」 または「購入者ガイドライン」 を守り正しくご利用 5. 過去の取引を含め、 「ルールとマナー」 および「利 用規約」を守り正しくご利用 補償の範囲 ガイドライン 出品者:販売利益 購入者:支払い代金(※割引クーポン利用分は除く) 全額補償サポートプログラム ヘルプセンター 20 新たな取り組み
  12. その他の活動(マーケットプレイスの基本原則) マーケットプレイスの基本原則 誰もが安心して参加できる、多様で自由な マーケットプレイスを創るため 1. 「安全であること( Safe)」 2. 「信頼できること( Trustworthy)」

    3. 「人道的であること( Humane)」  の3つを柱に、外部有識者とともに  「マーケットプレイスの基本原則」を  策定・公開 私たちがつくりたいマーケットプレイス マーケットプレイスのあり方に関するアドバイザリーボード 3つの基本原則に関する取り組みについて外部有識者と振り返ること を通じ、よりよいマーケットプレイスの構築に必要なアクションを 検討することを目的に、 2021年6月より毎年開催 外部有識者( 2024年第4回会合) ・工藤郁子(大阪大学 社会技術共創研究センター 特任准教授) ・坂井豊貴(慶應義塾大学 経済学部 教授) ・さっこ(インスタグラマー メルカリのコアユーザーのお客さま) ・山口真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 准教授) 主な議題( 2024年第4回会合) ・マーケットプレイスの運営の振り返り ・基本原則に照らして検討をしたときに判断に迷う出品物への対応について ・行政機関からの現物支給品の出品への対応について ・基本原則の見直し 3 メルカリは「マーケットプレイスの基本原則」に基づき出品を禁止する対応を行う とともに、さまざまな外部有識者との連携を強化し、課題解決に取り組んでいます。 22
  13. • 国民生活安定緊急措置法施行令が改正され、衛生マスクと消毒用 アルコールが指定となり、それに伴いメルカリでも禁止出品物とし 出品を禁止した • その後、指定から外れたものの、当時は新型コロナウイルスの流行 自体は収束していないため出品禁止を継続 • こうした議論もあり、 2021年1月に禁止する取引として「緊急事態に

    おいて、生命身体の安全や健康の維持に関わる必需品であり、できる だけ早く多くの人に届けることが求められるが供給が著しく不足して いる商品の取引」を判断基準に入れ、基本原則を制定した その他の活動(マーケットプレイスの基本原則) 3 マーケットプレイスの基本原則を定め、健全な市場の維持に努めています。 • 自由な取引は、安全に利用できる環境があってはじめ て成り立つものです。 • そのため、法令に違反する取引を禁止することはもち ろん、以下のような取引についても禁止し、取引の当 事者及び取引の結果影響を受ける第三者の安全を確 保します。 ◦ 身体・生命への危害が加わる可能性が高い商品の取引 ◦ 違法・犯罪行為につながる可能性が高い商品の取引 ◦ 緊急事態において、生命身体の安全や健康の維持に関わる 必需品であり、できるだけ早く多くの人に届けることが 求められるが供給が著しく不足している商品の取引 米穀全般( 2025年6月) • 国民生活安定緊急措置法関係法令に基づき、緊急事態において生命身体 の安全や健康の維持に関わる必需品でありできるだけ早く多くの人に 届けることが求められるが、供給が著しく不足しているものとして判断した 空薬莢(2025年7月) • 警察庁から空薬莢の危険性について情報提供あり • 空薬莢は法的に規制されていなかったが、違法・犯罪行為につながる 可能性が高いと判断した 「安全であること( Safe)」 23 衛生マスク・消毒用アルコール( 2020年3月)
  14. その他の活動(マーケットプレイスの基本原則) 3 マーケットプレイスの基本原則を定め、健全な市場の維持に努めています。 • マーケットプレイスでは様々なものが取引されています。 • 一つ一つユニークな商品を安心して取引するには商品や 取引に関する正確な情報が提供された上で、誠実に取引 される必要があります。 •

    そのためメルカリは、以下のような行為を禁止することによっ て、多くの人に信頼してご利用いただける マーケットプレイスを構築します。 ◦ 商品の詳細がわからない取引や商品情報の偽装を行う行為 ◦ 商品に問題があっても返品に応じないという行為 ◦ 手元に商品がないのに出品する行為 ◦ 販売を目的としない出品行為 ◦ 供給が著しく不足している商品の取引 誤認狙いと判断する出品 • 購入者の勘違いを意図的に誘発させる出品について問題に • 商品情報が識読しにくいものは、多様なお客さまの中には誤購入が 発生する蓋然性が高いと判断した • 意図的でなくとも、商品情報の偽装を行う行為として判断し、 削除対応をすることにした 外部サービスなどに誘導する行為 • SNSを含めた外部のサイトへ誘導する行為、または応じる行為は、 その後に起きることにメルカリが関与できず、お客さまを保護できない • QRコードなどの画像も含めて提示すること、またはそれに応じること は、信頼できるマーケットプレイスの構築を妨げると判断し、削除の対応と 判断した 手元にない商品の出品や ECサイト等から直送すること • 出品者の占有下にない商品については、確実に購入者に届けられる 保証がない • そのため、発売前・公開前の商品を予約、または取り寄せで販売、 他ECサイトで購入して発送する等の行為は、信頼できない取り引き であると判断して削除対応とした     信頼できること( Trustworthy) 24
  15. その他の活動(マーケットプレイスの基本原則) 3 マーケットプレイスの基本原則を定め、健全な市場の維持に努めています。 • 多様な価値観を持つ人々が参加するマーケットプレイス • では、一人一人の価値観や立場が尊重されることが大切 です。また、取引を通じて、人道に反するような行為が助長 されることがあってはならないと考えます。 •

    そのため、メルカリでは以下のような取引や行為を禁止し ます。 ◦ 人種、民族、宗教、性別等による差別を助長する ◦ 商品の取引・行為 ◦ 誹謗中傷、脅迫行為等 差別的な発言を行うこと • 多様な価値観が尊重されることがマーケットプレイスには大切である ため、行き過ぎた差別的な発言は許容することができない • そのため、明らかに宗教・身体・国籍等を侮辱、差別する発言・行為 については禁止行為としている 一部の特定出品物 • 表現の自由は、メルカリが大切にしているポリシーの一つではあるが、 一方で、出自や病歴など一部の人の差別を助長する可能性がある出品物に ついては、慎重に議論を重ねている • 性、人種、民族、身分、文化、階級、職業、宗教、門地、障がいなどの差別に 繋がると合理的に判断した場合、象徴を付した商品や出自の特定 に繋がる商品については、削除対応が妥当であると判断し実施している     「人道的であること( Humane) 誹謗中傷 • 差別的な発言のみならず、相手への明確な罵倒の表現や、恐怖を与える 行為は、人道に反すると判断している 25
  16. その他の活動(警察などの捜査機関との連携) 3 • 受領した照会件数 (非開示件数及び開示件数の内訳) ①捜査関係事項照会 • 令状に基づき対応した件数 ②令状対応 ①捜査関係事項照会

    ②令状対応 2024年下半期 2025年上半期 36件 28件 2024年下半期 2025年上半期 開示 2,181件 非開示 1,984件 開示 1,843件 非開示 1,956件 4,165件 3,799件 26 捜査機関から法律に基づきお客さまの情報開示を求められた場合、関連法令と基準に従い、 開示の可否を慎重に判断します。開示の合理性・適法性・必要性・相当性が満たされた場合に 限り、捜査機関へ必要最小限の情報を開示しています。お客さまのプライバシー保護のため 対応基準の見直しを継続的に実施するほか、定期的に開示要請の対応状況を公開します。
  17. 安心安全ポータルサイト その他の活動(安心安全ポータルサイト) 3 お客さまの取引をサポートするコンテンツ 1. 安心して取引できる環境づくり 2. トラブル時のお客さまサポート 3. お客さまにお願いしたいこと

    a. 商品状態をしっかり確認 b. ルールとガイドラインの確認 c. 「パスキー」登録のお願い 4. ヘルプセンターのご案内 5. 動画による解説 27 サービス利用の情報をまとめたポータルサイトを開設し、各種ガイドラインを改定する など、お客さまが円滑にご利用いただけるよう取引に関する情報提供を強化しています。