Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

インフラ室事例集

 インフラ室事例集

MIXIインフラ室による技術事例集。ネットワーク構築、ローカル5G、AI活用、デバイス開発、映像伝送・AR演出など、サービスを支える多様なインフラ室の取り組みを紹介します。

Avatar for MIXI ENGINEERS

MIXI ENGINEERS PRO

November 25, 2025
Tweet

More Decks by MIXI ENGINEERS

Other Decks in Technology

Transcript

  1. 02 - ネットワーク - 2:オンプレ×クラウド∕ローカル5G∕AI活⽤ 03 - デバイス開発 - 1:ローカル5Gカメラ‧テレメトリー

    04 - デバイス開発 - 2:競輪先導バイクへの⾞載カメラ 01 - ネットワーク - 1:光伝送装置‧OSS導⼊事例 3P 4P 8P 9P 05 - 映像関連技術 10P 06 - 映像関連技術a:フィギュアスケート⾃動追尾 07 - 映像関連技術b:スポーツ × コーダ「Uros」 11P 13P 08 - 映像関連技術c:AR “Astra” によるリアルタイム演出 16P 09 - 映像関連技術d:BOOSTER’S CAM(観客連動演出) 19P 10 - 映像関連技術e:映像伝送‧編集‧AI編集 “BreezeCast” 20P 11 - 映像関連技術詳細 22P インフラ周り ⽬次
  2. 01 - ネットワーク – 1 ホワイトボックス型光伝送装置 3 【世界初】 ⾃社プロダクトにホワイトボックス型光伝送装置を⽤いたバックボーンネットワークを構築(2019/08) • 2019年8⽉、⾃社プロダクトのバックボーンネットワー

    クにホワイトボックス型光伝送装置を世界で初めて導⼊ し、⾃社専⽤の光伝送網を構築 • これによりモンスターストライクをはじめとする当社 サービスのバックボーンネットワークの安定供給、及 び、規模拡⼤に伴う専⽤線の調達にかかる時間削減、低 コスト化を実現 • 本件では海外カンファレンス(TIP (Telecom Infra Project) Summit ’19)での発表も⾏い⼤きな注⽬を集め ました Cassini + Goldstone DCI use case and challenges 世界で初めてOSSのGoldstoneを使った伝送装置を本番導⼊(2019)
  3. 02 - ネットワーク – 2 オンプレミス&複数パブリッククラウド 4 モンスターストライクを始めとしたオンプレミス&複数パブリッククラウド環境の構築、運⽤ • MIXIではサービス毎にそれぞれ最適な構成を取るため、 オンプレミス環境、パブリッククラウド環境もしくはあ

    わせ技のハイブリッド環境での運⽤を⾏っています • インフラレイヤーでも先進的な取り組みを多数⾏ってお り、各所で外部発表も⾏っています ◦ コンテンツプロバイダーとしていち早く印⻄エ リアにデータセンター拠点を契約 ◦ 各クラウドへの接続性の良さや波⻑貸しサービ スの利⽤等の情報を業界向けに共有 MIXIオンプレミス設備のこれまでとこれから〜そして印⻄へ〜 波⻑貸しサービスを利⽤したはじめてのDCI構築
  4. 02 - ネットワーク – 2 ローカル5G 5 ローカル5G、無線LAN等の無線技術を利⽤したシステムの構築、運⽤ • 2022/01よりクオリティの⾼い映像伝送を実現するた め、Sub6帯域を活⽤したローカル5G

    SAシステムを構築 しました • 従来⽅式(⾃営LTE及びWiFiに映像伝送)と⽐較し遅延値 を半分以下(0.9秒→0.4秒)にし映像画質もUPする事でよ り臨場感のある映像を視聴者に届けることが可能となり ました • ローカル5G⾞載カメラについてはデバイス開発から⾃社 で⾏っています。このカメラはInterop Tokyo 2023 「Best of Show Award」のガジェット部⾨で審査員特 別賞を受賞しました JANOG50 Meeting:ローカル5Gで 無線映像伝送やってみた(PDF) ミクシィ、ローカル5Gの無線局免許を取得 1⽉22⽇よりTIPSTAR DOME CHIBAの映像配信にて商⽤利⽤を開始 MIXI TECH CONFERENCE 2023:TDD 同期における pcap を使⽤したローカル5G分析(YouTube)
  5. 02 - ネットワーク ‒ 3 AIを活⽤したネットワークエンジニアリング 7 検証例から考える次世代ネットワーク運⽤ • MIXIではネットワーク運⽤を「AIファースト」へと移⾏ させることを⽬指しています

    ◦ 具体的にはAIを「⽀援型」から「半⾃律型」あ るいは「完全⾃律型」へと進化させていきたい と考えています • 将来的には、⽣成AIと共存することで⼈間がより⾼度な 業務に集中し、運⽤効率の向上と時間の創出が可能にな るというレベルを⽬指しています ⽣成AIファーストなネットワークエンジニアリングを⽬指して ネットワークでも AI活⽤できたら おもしろそう!!
  6. 03 - デバイス開発 – 1 8 MIXI、Interop Tokyo 2023「Best of

    Show Award」のガジェット部⾨で審査員特別賞を受賞(2023) “世の中にないものは作る” 映像伝送を⾏うローカル5G⾞載カメラのデバイス他、⾃転 ⾞向けのテレメトリーデバイスの開発等、RaspberryPi等を 利⽤したデバイス開発を⾏っています。 コントリビューターとしてshownet(Interop2023)に参加。⾃社製ローカル5Gカメラ他を展⽰。 MIXI TECH CONFERENCE 2023 デバイス構築という挑戦(YouTube) 屋内⾃転⾞競技場を⾛⾏する⾃転⾞の⾛⾏状態を遠隔取得するテレメトリーデバイスの開発
  7. 04 - デバイス開発 – 2 9 競輪業界初、先頭誘導員の⾃転⾞に⾞載カメラを取付 男⼦選⼿による先頭固定競争(インターナショナル)ルール の新レースとして、2025/4/19〜21に伊東温泉競輪場で開催 された「KEIRIN

    ADVANCE(ケイリン アドバンス)」におい て、先頭誘導員の⾃転⾞に⾞載カメラが搭載されました。 この⾞載カメラにより、後続選⼿の⾛⾏を間近で捉え、コー ナリングの迫⼒や、選⼿同⼠の駆け引きといったレースの新 たな側⾯、臨場感あふれるシーンなど、今まで⾒ることがで きなかった視点から新しいレース映像を届けることが可能と なりました。 MIXI 開発本部にて技術協⼒を⾏い、カメラ取付や映像伝送 等の技術的な部分の対応を⾏いました。 伊東温泉競輪場で開催する「KEIRIN ADVANCE」で⾞載カメラ映像を配信 | 競輪選⼿‧レース情報メディア けいりんマルシェ
  8. 07 - 映像関連技術b スポーツ‧コーダx位置情報&速度表⽰“Uros”_2 14 GPSが利⽤出来ない屋内でも利⽤可能な位置情報測位システム(IPS) • ロケータ(=アンテナ)と発信タグを⽤い、電波の到着⾓度を検知し発信タグの位置を算出 • タグの位置と経過時間から⾃転⾞の速度を算出

    • 直径34.2cm、重さ1.3kg • バンク外周に24個設置 ロケータ(=アンテナ) • 直径3.9cm、重さ10g • 各選⼿に⾞載カメラと⼀緒に取付 位置情報タグ • ロケータから受け取った位置情報を元に 各種計算を⾏うシステム(サーバー) • 測位誤差:1m以内 測位演算サーバー Urosへ 時刻(ms) X軸/Y軸 ロケータ 位置情報タグ 測位演算サーバー
  9. 08 - 映像関連技術c AR(Augmented Reality) 拡張現実 “Astra”_1 16 AR(Augmented Reality) 拡張現実

    “Astra” • ARを利⽤した映像の開発にも⼒を⼊れています • 競技の映像をよりわかりやすく、エンターテインメント性をより⾼めることで視聴者の視聴体験を妨げずにより盛り上 げることが可能となります ARをのせる会場の3Dスキャンをして メッシュ化 Astra:構成図 点群 メッシュ
  10. 08 - 映像関連技術c AR(Augmented Reality) 拡張現実 “Astra”_2 18 リアルタイムAR リアルタイム映像にARを挿⼊している映像のサンプルです オブジェクトが柱(キャットウォーク)の裏に表⽰されていたり光の反射も物体に正常に投影されている点が注⽬ポイントで

    す。これにより臨場感を⾼めた演出を⾏うことが可能になっています。 AR:選⼿紹介 AR:レース映像 撮影場所 TIPSTAR DOME CHIBA∕撮影協⼒ ⽇本競輪選⼿会 千葉⽀部、株式会社JPF、株式会社エキスプレス
  11. 09 - 映像関連技術d BOOSTER’S CAM 19 BOOSTER’S CAM BOOSTER’S CAMとは、千葉ジェッツの新ホームアリーナ「LaLa arena

    TOKYO-BAY」で実施されるホームゲームで、ファ ン∕ブースターがスマートフォンを使って撮影した映像を、リアルタイムで⼤型ビジョンに投影する企画です。 LaLa arena TOKYO-BAY内のセンタービジョンに投影された2次元コードを観客が⾃⾝のスマートフォンで読み取ると、⾃ 撮り映像をセンタービジョンに対して映像送信出来るようになっています。システム⼀式を内製で構築/運⽤しています。
  12. 10 - 映像関連技術e 映像の伝送、編集(リモートプロダクション)、AI編集 21 ”BreezeCast”について TIPSTAR向けのレース映像編集システムでは、テレビ局でもまだ採⽤実績の少ないVideo over IP技術であるSMPTE2110を いち早くプロダクション環境に導⼊、SMPTE2110 to

    WebRTCシステム”Moani”を⾃社開発、といった先進的な技術への取 り組みも⾏っています。技術的な詳細について、次ページ以降の各参考記事も併せてご参照下さい。 AIのキモチ 今、AIがどの状態だと判定して いるかを表示しています 左側 競輪/オートレース場から伝送さ れてきた映像 (白映像) 右側 白映像をAIがみてユーザむけ に編集を行った映像