Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
よくあるバックドアの話(公開版)
Search
NV
April 28, 2018
Technology
2
540
よくあるバックドアの話(公開版)
@IoTSecJP東京 #3
NV
April 28, 2018
Tweet
Share
More Decks by NV
See All by NV
ゲームのボツデータを見てみよう
nvsofts
1
520
eMMCの話
nvsofts
2
2.3k
%sの話
nvsofts
1
1.4k
DOOMに関するあれこれ
nvsofts
0
490
IoTハックに使える買って良かったと思うもの
nvsofts
0
2.2k
BLEな()おもちゃを調べてみる
nvsofts
3
1.3k
Other Decks in Technology
See All in Technology
AI駆動開発を実現するためのアーキテクチャと取り組み
baseballyama
17
14k
ABEJA FIRST GUIDE for Software Engineers
abeja
0
3.2k
Datadog LLM Observabilityで実現するLLMOps実践事例 / practical-llm-observability-with-datadog
k6s4i53rx
0
180
AI自動ペンテスト「RapidPen」ご紹介資料
laysakura
0
110
スタートアップの事業成長を支えるアーキテクチャとエンジニアリング
doragt
1
8.6k
命名から始めるSpec Driven
kuruwic
0
320
レガシーで硬直したテーブル設計から変更容易で柔軟なテーブル設計にする
red_frasco
4
630
Bill One 開発エンジニア 紹介資料
sansan33
PRO
4
15k
組織の“見えない壁”を越えよ!エンタープライズシフトに必須な3つのPMの「在り方」変革 #pmconf2025
masakazu178
1
1k
生成AIシステムとAIエージェントに関する性能や安全性の評価
shibuiwilliam
2
220
AI駆動開発2025年振り返りとTips集
knr109
1
130
雲勉LT_Amazon Bedrock AgentCoreを知りAIエージェントに入門しよう!
ymae
2
220
Featured
See All Featured
A better future with KSS
kneath
239
18k
4 Signs Your Business is Dying
shpigford
186
22k
"I'm Feeling Lucky" - Building Great Search Experiences for Today's Users (#IAC19)
danielanewman
231
22k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
9
1k
Bash Introduction
62gerente
615
210k
Speed Design
sergeychernyshev
33
1.3k
Code Review Best Practice
trishagee
72
19k
Become a Pro
speakerdeck
PRO
30
5.6k
GraphQLの誤解/rethinking-graphql
sonatard
73
11k
Docker and Python
trallard
46
3.7k
The MySQL Ecosystem @ GitHub 2015
samlambert
251
13k
Building an army of robots
kneath
306
46k
Transcript
よくあるバックドアの話 NV(@nvsofts)
自己紹介 名前:NV ◦ Twitter: @nvsofts 個人サークル「えぬえす工房」代表 ◦ https://www.ns-koubou.com/ ◦ 最近は市販機器をハックする同人誌を書いています
普段は都内にあるセキュリティ会社でIoTセキュリティなど をやっています
バックドアとは? 英和辞典で引いてみると・・・? backdoor [báck・dòor] 形容詞 1. 裏口の. 2. 秘密(手段)の.
バックドアとは? 要するに裏口のことだけど、情報セキュリティ的には
バックドアとは? 要するに裏口のことだけど、情報セキュリティ的には 「クラッカーが再度の侵入を容易にするために作るもの」 と説明される(一般の人向けには)
しかし 開発者が意図的にセキュリティに穴をあけることもある
しかし 開発者が意図的にセキュリティに穴をあけることもある → これもバックドアと呼ばれる! 今回はこっちの話です
別にこれって 組み込み機器として見たら珍しいことではない
別にこれって 組み込み機器として見たら珍しいことではない ◦ そもそも脆弱なものという認識がない (作った当時はそれで許される雰囲気があった、etc)
別にこれって 組み込み機器として見たら珍しいことではない ◦ そもそも脆弱なものという認識がない (作った当時はそれで許される雰囲気があった、etc) ◦ 開発時に使っていたが、リリース時に消すのを忘れた
別にこれって 組み込み機器として見たら珍しいことではない ◦ そもそも脆弱なものという認識がない (作った当時はそれで許される雰囲気があった、etc) ◦ 開発時に使っていたが、リリース時に消すのを忘れた ◦ サービスマン用に残してある (意外と便利なんですよねぇ~これって
って感じで)
よくあるやつ 組み込み機器でよくあるのが以下のようなもの 1. USBデバイスやSDカードが接続される 2. 接続されたデバイス内のデータを調べる 3. 特定の情報が含まれていた場合、デバイス内に含まれ ているプログラムを実行する
組み込みLinuxで調べる デバイス管理を行っているudevやmdevの設定ファイルを 見ると良い ◦ /etc/udev/rules.d 以下のファイル ◦ /lib/udev/rules.d 以下のファイル ◦
/etc/mdev.conf
組み込みLinuxで調べる サービス定義を調べるのも良い (起動時に一度だけチェックする場合もあるため) ◦ /etc/init.d 以下のファイル ◦ /etc/systemd/system 以下のファイル ◦
/lib/systemd/system 以下のファイル など
ポイント バックドアと言うだけあって、基本的にはセキュリティが低 下した方法になる 例えば、 ◦ ファームウェアの検証が行われない ◦ 外部からのデータを無条件に読んだり実行したりする ◦ 最悪、機器が死ぬ
あたりは想定できる
まとめ ◦ 開発者がバックドアを何らかの理由で設置する場合がある ◦ 製品のセキュリティを低下させる ◦ 組み込み開発者の気持ちになって考えよう