Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
BLEな()おもちゃを調べてみる
Search
NV
November 23, 2017
Technology
3
1.3k
BLEな()おもちゃを調べてみる
@IoTSecJP東京
NV
November 23, 2017
Tweet
Share
More Decks by NV
See All by NV
ゲームのボツデータを見てみよう
nvsofts
1
520
eMMCの話
nvsofts
2
2.2k
%sの話
nvsofts
1
1.4k
DOOMに関するあれこれ
nvsofts
0
490
よくあるバックドアの話(公開版)
nvsofts
2
540
IoTハックに使える買って良かったと思うもの
nvsofts
0
2.2k
Other Decks in Technology
See All in Technology
AIが書いたコードをAIが検証する!自律的なモバイルアプリ開発の実現
henteko
1
340
Trust as Infrastructure
bcantrill
0
330
許しとアジャイル
jnuank
1
120
OpenAI gpt-oss ファインチューニング入門
kmotohas
2
960
AIAgentの限界を超え、 現場を動かすWorkflowAgentの設計と実践
miyatakoji
0
130
PLaMo2シリーズのvLLM実装 / PFN LLM セミナー
pfn
PRO
2
970
DataOpsNight#8_Terragruntを用いたスケーラブルなSnowflakeインフラ管理
roki18d
1
340
Azure Well-Architected Framework入門
tomokusaba
1
290
PLaMoの事後学習を支える技術 / PFN LLMセミナー
pfn
PRO
9
3.8k
Oracle Cloud Infrastructure:2025年9月度サービス・アップデート
oracle4engineer
PRO
0
390
「AI駆動PO」を考えてみる - 作る速さから価値のスループットへ:検査・適応で未来を開発 / AI-driven product owner. scrummat2025
yosuke_nagai
4
580
Optuna DashboardにおけるPLaMo2連携機能の紹介 / PFN LLM セミナー
pfn
PRO
1
880
Featured
See All Featured
Git: the NoSQL Database
bkeepers
PRO
431
66k
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
45
7.7k
What's in a price? How to price your products and services
michaelherold
246
12k
It's Worth the Effort
3n
187
28k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
791
250k
Making Projects Easy
brettharned
119
6.4k
Designing Experiences People Love
moore
142
24k
BBQ
matthewcrist
89
9.8k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
33
8.8k
Faster Mobile Websites
deanohume
310
31k
Docker and Python
trallard
46
3.6k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
358
30k
Transcript
BLEな()おもちゃを調べてみる NV (@nvsofts)
自己紹介 名前:NV ◦ Twitter: @nvsofts 個人サークル「えぬえす工房」代表 ◦ https://www.ns-koubou.com/ ◦ 冬コミ(C93)出るのでよろしくお願いします
普段は都内にあるセキュリティ会社でIoTセキュリティなど をやっています
事の発端は・・・ ある人に
事の発端は・・・ ある人に 「面白いものを買ってきたから調べてみない?」 と言われたことです
入手したもの
入手したもの
入手したもの
そういえば こんなのがありましたね・・・
えーっと・・・ 要するに「大人向けの健康器具」の類です 親機と子機が付属し、子機は2種類の方法で遠隔操作可 1. 親機を使用して遠隔操作 2. Bluetooth LE (BLE)対応のスマートフォンで遠隔操作
えーっと・・・ 要するに「大人向けの健康器具」の類です 親機と子機が付属し、子機は2種類の方法で遠隔操作可 1. 親機を使用して遠隔操作 2. Bluetooth LE (BLE)対応のスマートフォンで遠隔操作 ↑今回はこれにフォーカス
調べる前に 海外で入手したデバイスなので、技適マークはない ◦ 屋外で試すのはもちろんNG 実験時は関係のない人に迷惑をかけないように対策を 行っています
子機を調べる 子機の電源を入れて、nRF Connectでスキャン ◦ 「Aogu BLE Device」という名前でアドバタイズしている
子機を調べる サービスはこんな感じ ◦ 「Command Ch」という名前のキャラクタリスティックがある
スマホアプリについて 専用のスマホアプリはiOS、Androidに対応 ◦ Android版は.apkを配っている ◦ iOS版はIn-House配布なので野良アプリ(ダメでしょ・・・)
スマホアプリを調べる 調べやすいAndroid版をMobSFで静的解析する
権限が山盛り
遠隔操作コードを発見 ’00 XX’という バイト列を送るらしい
子機にコマンドを送ってみる 試しに、Command Chに’00 01’というバイト列を送信
子機にコマンドを送ってみる 試しに、Command Chに’00 01’というバイト列を送信 動いた!
子機にコマンドを送ってみる 試しに、Command Chに’00 01’というバイト列を送信 動いた! しかもペアリングなしで(認証がない!)
攻撃用デバイスを作る ESP32の評価ボードを使用 プログラムはESP-IDFに付属のサンプルを改造 周辺にある「Aogu BLE Device」を探して動作させる
スニファで見ると・・・? nRF Snifferを使ってESP32~子機間の通信をキャプチャ ◦ Write Requestが発行されていることが確認できる ◦ ハンドル:0x0012は、Command Chを意味している
まとめ BLEで認証なしは危険 ◦ 利用者にとっては楽かもしれないが、通信を保護する手段は 一切ない ◦ 現在では攻撃用デバイスも容易に作成可能 似たような事例のニュース記事の言葉を借りると 「非常に私的なものであるはずなのに、 第三者によって自在にコントロールされてしまう」
ということになる
おまけ:親機を調べる 親機は430MHz帯の無線を使っている ◦ 子機は430MHz帯+2.4GHz帯のデュアルバンド機になる ◦ 送信周波数は433.87MHz ◦ アマチュア無線のバンドとかぶっている ◦ 近くの433.50MHzは非常通信周波数
JARL:アマチュアバンドプラン より http://www.jarl.org/Japanese/A_Shiryo/A-3_Band_Plan/A-3-0.htm