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生産性とリソース効率とフロー効率と/productivity-and-flow-efficie...
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osawata
August 22, 2022
Business
2
510
生産性とリソース効率とフロー効率と/productivity-and-flow-efficiency-and-resouce-efficiency
生産性とはなにか?生産性が高いとはどういうことなのかを考えるとともに、生産性を高めるための間違ったアプローチとしてのリソース効率向上やフロー効率という考え方について解説。
osawata
August 22, 2022
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Transcript
生産性と リソース効率と フロー効率と rev.1
生産性が悪い 「生産性が高い」ってどんな状態? なんとなく分かった気になっていない? 生産性を 向上しました 生産性最大化に 向けた取り組み
これって「生産性が向上した」と言える? がんばった結果 3日で完成しました! 〇〇設計書は、 5日で20ページ作成 します もっと生産性向上 させろ!
生産性? コンテキストによりさまざま =共通認識を築けていない • 単位時間あたりのアウトプット量? • 一日でこなせる仕事の量? • 生産数量 ÷
労働量? • 付加価値額 ÷ 労働量? 生産性 = 産出(output)÷ 投入(input) outputとinputを何とおくかで変わってくる
日本の生産性は低い問題 • 単位は[カネ/時間] • つまり生産 ”量” の問題ではない 労働生産性 = 就業1時間あたりのGDP
「日本の労働生産性は先進国で最下位」とか いうときの生産性の定義 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd131110.html 生産性は本来 ”カネ” ありき
生産性を高めたい理由 • 生産性を高めることは、利益率を高くすることとほぼ同義 • 少なくとも経営目線だと、最後はお金換算。 • 個人単位やプロジェクト単位のスコープで生産性があがっ ていても意味があるとは言いきれない(ある場合もある) • それ以外の「生産性」は、それを向上させることで、暗に
年間利益向上に寄与することを前提にしている 生産性 = 売上金額 ÷ 投入金額 (利益 = 売上額 - 費用)
生産性を向上させるには • こっちを減らすことだけ考えていないか? • コストカット至上主義 生産性 = 売上金額 ÷ 投入金額
(利益 = 売上額 - 費用) • 実はこっちを増やすことを意識しないといけない • もちろん、コストを抑えることも大事 生産性 = 売上金額 ÷ 投入金額 (利益 = 売上額 - 費用) では、企業において生産性を向上させるにはどうするか?
なぜか? • 同じ仕事を早く終わらせても、(それだけでは)生産 性はあがらない • 社員を抱えている限り、年間の人件費は固定。仕事が あってもなくても人件費は発生する。 生産性 = 売上金額
÷ 投入金額 (利益 = 売上額 - 費用) • 同じ仕事を早く終わらせるようになることは、その作 業単独における生産性があがった、とはいえる。だが それだけでは、年間におしなべて見れば経営には何も 貢献しない(残業抑制除く)
いちばん効くのは作業効率の カイゼンではなく、そもそもムダな 作業をやめること そのうえで、必要な作業の効率を カイゼンする + 付加価値の増大
狭いスコープの生産性
これでいいのだろうか? 〜生産性向上の罠〜
生産性の罠 • 間違ったアプローチの中で、アウトプットスピードをあ げても意味が無い→不要なものを高速生産するだけ • そもそもやらなくても良いことをやめる。同じ目的を達 成できる、もっと良い手段があるかもしれない • アウトプットはあくまでHowに対して注目している。ア ウトプットがアウトカムにつながるという前提のもとで
のみ成り立つ • アウトプットにのみ注目している人が陥りがちな罠 • アウトカムに意識を向ける。これってそもそもアウトカ ムにつながるよね?を自問自答する→スクラムでいうふ りかえり
大事なのは、目的を達成すること。 手段に固執することではない。 ただし制約条件は守る 手段を盲信し、その中でアウトプット効率をあげても、 生産性に与えるインパクトは薄い
生産性向上に関連して やってしまいがちな 間違った効率化のはなし
リソース効率と フロー効率
リソース効率/フロー効率 稼働率100%、みんなフル稼働している ニーズ発生から提供までのリードタイムの短さ リソース効率が追求すること・良しとすること フロー効率が追求すること・良しとすること
リソース効率重視とフロー効率重視の例 (わかりやすく極端な例) デザイナー、エンジニア、マネージャなどで構成される組織 エンジニアはフル稼働。マネー ジャとデザイナは空きがあるの で掛け持ちしており、結果全員 パンパンに仕事が詰まっている エンジニアはフル稼働。マ ネージャとデザイナは空きが あるが、掛け持ちせず余裕が
ある状態 リソース効率重視 フロー効率重視
リソース効率重視とフロー効率重視の例 全員パンパンに仕事が詰まって いる マネージャとデザイナは余裕 がある状態 リソース効率重視 フロー効率重視 稼働率:100% (300/300) 「みんなよく働いている!」
稼働率:67% (200/300) 「遊んでいるやつがいる!」 100% 100% 100% 50% 100% 50% …リソース効率高いほうが良いことに思える
これを見てもそう言えるだろうか?
よくあるケース その1 リソース効率重視 フロー効率重視 100% 100% 100% 50% 100% 50%
「待ち」発生によりリードタイムは長くなる エ「デザインについて質問ッス」 デ「来週なら時間取れます!」 エ「デザインについて質問ッス」 デ「午後なら時間取れます!」
よくあるケース その2 リソース効率重視 フロー効率重視 「後回し」による悪影響もたくさんある エ「レビュー頼みますー」 マ(無反応) エ「レビュー頼んだ件どうです?」 マ「ごめん漏れてた!これBADや」 エ「修正します!(はよ言って
よ。。他のとこもやり直しやん)」 エ「レビューたのんますー」 マ「今から見るわ!」
よくあるケース その3 リソース効率重視 フロー効率重視 突発の打ち合わせを入れるのも一苦労 &『調整』という無価値な新作業の発生 マ「テスト方針の打ち合わせしよ」 デ「その日は埋まってるのでこっち 希望」 エ「そこはあかんわー」
マ「みんなOKなんは次の水曜かー」 マ「テスト方針の打ち合わせしよ」 エ「今キリが悪いので1時間後!」 デ「今日明日ならいつでもー」 マ「ほな、今日の15時でヨロ!」
リソース効率を重視した結果 フロー効率が激落ちしている
リソース効率とフロー効率の どちらも高めたい 気持ちはわかるけど、どちらも 100%にするのは無理 なので、バランスを取りながら双方 高めていく必要がある
①リソース効率を高めてから、 フロー効率をチューニングする ②フロー効率を高めてから、 リソース効率をチューニングする どう進めていくべきか? ★ 右上の★(スター)は理論上完 璧な状態ではあるが、到達不 可能 リソース効率
高い 効率性の孤島 両方高い 完璧な状態 両方低い 荒野 フロー効率高い 効率性の海 1 2 ②の作戦を選ぶ いちどリソース効率を下げてでも、ま ずフロー効率を高める フロー効率を上げようとする中でムダ の発見と削減が行われる
生産性ということばや リソース効率重視な オペレーション設計には 気をつけよう
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