前作『「コードは上から下へ読むのが一番」と思った時に、思い出してほしい話』の続編・補足資料です。
私たちは時として、プログラミングの原則に対して直感的な反発や、極端な解釈をしてしまうことがあります。 「クラス分割なんて不要だ、上から読めたほうが楽だ」 「とにかく細かく分割して隠蔽すべきだ」 「パッと見て理解できないコードは悪だ」
これら、私たちの脳が数十万年かけて獲得した「生存戦略(省エネモード)」による正常な反応です。
本スライドでは、ダニエル・カーネマンの「System 1(速い思考) / System 2(遅い思考)」のフレームワークを借りて、以下を解説します。
なぜ脳は「スパゲッティコード」を正当化したがるのか?
なぜ「認知負荷」という言葉を武器にしたくなるのか?
エンジニアの「勘(System 1)」と「論理(System 2)」をどう使い分けるべきか?
どちらが良い・悪いという対立の話ではありません。 脳の特性(仕様)を理解し、スタミナを管理しながら「ギアチェンジ」するためのヒントをまとめました。