「持続可能なROI(投資対効果)」とは、単に安く作ることではなく、変更にかかるコストを長期にわたって低く抑え続ける能力である。
本スライドでは、ソフトウェア開発の現場でしばしば議論となる「データベース(DB)」と「アプリケーション(App)」の責務の境界線について、会計と企業経営の比喩を用いて定義し直します。
多くのレガシーシステムが直面する「硬直化」の正体は、DBという「帳簿」の中に、経営判断である「ビジネスロジック」が埋め込まれてしまったことにあります。本資料では、これらを分離し、それぞれの特性を最大限に活かすアーキテクチャ方針をADR(アーキテクチャ意思決定記録)形式でまとめています。
💡 本スライドの主なトピック
DBは「守りの会計」:物理的整合性の維持と、計算の局所性を活かした足切り
Appは「攻めの経営判断」:仕様パターンを用いた柔軟なルール適用と戦略の記述
不変条件(内部統制)の二段構え:データの資産価値を死守する「物理」と「論理」のガードレール
持続可能なROIの3要素:資産の健全性(Resilience)、経営の機動力(Agility)、資本効率の最適化(Efficiency)
🎯 対象読者
技術的負債の抑制と、ビジネスへの即応性を両立させたいテックリード・アーキテクト
開発現場の意思決定を、ビジネス・会計的な視点から言語化したいエンジニア
「なぜSQLやストアドにロジックを書きすぎてはいけないのか」を論理的に説明したい方
「DBは正確な帳簿として、Appは経営者の頭脳として」。 10年先も利益を生み続ける「構造」への投資について、一つの解法を提示します。