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世界最先端の研究を製品へ~PFNでのプロダクトマネジメントの難しさとその醍醐味~
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July 30, 2026
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世界最先端の研究を製品へ~PFNでのプロダクトマネジメントの難しさとその醍醐味~
2026年4月28日に開催されたFindy社主催「Product Management Summit」での講演資料です。
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July 30, 2026
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Transcript
世界最先端の研究 を製品へ PFNでのプロダクトマネジメントの 難しさとその醍醐味 川口 順央 株式会社Preferred Networks シニアプロダクトマネージャー Matlantis株式会社
プロダクトマネジメント部長 2026.04.28
世界最先端の技術があった。 でも、それが誰にとって、 どんな価値を生み出すのか—— 誰も知らなかった
自己紹介・Matlantisとは 川口 順央(かわぐち まさてる) 株式会社Preferred Networks シニアプロダクトマネージャー Matlantis株式会社 プロダクトマネジメント部長 製造業
ソフトウェアエンジニア(10年+) → ロボット系スタートアップ 開発責任者 → Preferred Networks 入社(2018年~) → Matlantis株式会社 出向(現職)
自己紹介・Matlantisとは Preferred Networks(PFN) ⚫ 生成AIなどAIおよび関連技術の産業応用 に取り組む、日本のAIスタートアップ ⚫ 「最先端技術を最短路で実用化」——世 界最先端の技術を生み出し、それを社会 に届けることを目指す
⚫ Matlantisのコア技術であるPFPはその研 究成果のひとつ。材料の挙動を高速・高 精度に予測する
自己紹介・Matlantisとは Matlantisとは AI × 原子シミュレーター ⚫ 材料の原子・分子レベルの動きをAIで高速・ 高精度に予測するクラウドサービス(SaaS) ⚫ 従来の計算手法と比べて最大2000万倍の高速
化。数ヶ月かかる計算が数秒に ⚫ 材料研究者がプログラミングで自由に活用で きるプラットフォーム。グローバル展開中 ⚫ 事業化・運営:PFN・ENEOS ・三菱商事の3 社JV「Matlantis株式会社」
自己紹介・Matlantisとは 導入企業・学術機関(一部) 素材・化学・エネルギー・自動車・半導体など、 世界150以上の企業・学術機関に導入いただいています
世界最先端の研究をプロダクトへ 共同研究 市場向けプロダクト ビジネスの重要な柱:顧客との「共同 研究」で最先端技術を証明すること PMのミッション:その技術を「プロダ クト」として、広く市場に届けること 「世界最先端の研究」と「市場に届くプロダクト」——その間には、大きな溝がある
この溝を、どうやって越えるか?
ギャップ ① 共同研究の成功で 越えられるか? 共同研究で技術が成功した。これで溝を越えられるのか?
ギャップ ① 技術は成功していた ⚫ 共同研究で技術が動いた。プロダクトの 方向性として必要な技術だった ⚫ 期待を持って進めた。パートナーも乗り 気、JVの期待も大きかった ⚫
「本当に市場に届くのか?」——問いに くい構造だった
ギャップ ① 何が起きたか ⚫ そのまま製品化を進めた ⚫ トライアルで「使いこなすのが難しい」 という声が出た ⚫ 「新技術だから不慣れなだけ」と考えた
⚫ 結果:難しさは解消されなかった
共同研究の成功では、 溝は越えられなかった
ギャップ ② GUIを作れば 越えられるか? 「使いやすいGUIを作るべきだ」——それで溝を越えられるの か?
ギャップ ② GUIか、Jupyter Notebookか [ GUI ] [ Jupyter Notebook
] 使いやすい。ただ、創意工夫の余地が 制限される。 学習コストはあるが、無限の試行錯誤 が可能。 「使いやすいGUIを作るべきだ」という声が社内外にあった。GUIでいいのか、確信 が持てなかった。なぜかをうまく説明できなかった。
ギャップ ② 研究者の仕事の本質 ⚫ PFP開発者と何度も対話した ⚫ 材料研究者の仕事の本質:計算をまわせ ば材料が見つかるわけではない ⚫ シミュレーションで知見を得るために、
研究者は創意工夫している ⚫ GUIでは、その創意工夫の余地が失われ る——確信に変わった
ギャップ ② Jupyterで出した結果 ⚫ GUIを否定しない。将来的には必要、ロ ードマップに残す ⚫ 「まずJupyterでローンチ、後でGUI」と フレーミング ⚫
α版を作って潜在顧客に触ってもらった ⚫ ある顧客の研究者:「自分たちが使うな らJupyterでいい」 ⚫ 反対の声が少なくなった
ユーザーの仕事を理解したことで、 溝を越えられた
溝を越えるのに必要だったのは—— ✓ その技術が何であり、どんな価値をもたらすのか ✓ どう使えばその価値が最大化するのか それを理解すること
醍醐味 PFNならではの面白さ ⚫ 世界で戦える技術がある。GoogleやMicrosoftも手がける領域で、PFNは世界 と戦っている。 ⚫ 技術があっても溝は残る。その越え方は決まっていない。自分たちで見つける しかない。それがこの仕事の面白さだ。
この道を歩いてきてよかった、と思えた瞬間 2024年、ユーザーカンファレンス。200名近いユーザーが集まった。 立ち上げから携わってきた身として、なんとも言えない瞬間だった。
まとめ 世界最先端の研究とプロダクトの間には、大き な溝がある。 その溝を越える既存の答えはない。自分たちで 見つけるしかない。 確かに難しい。でも、だからこそここに しかないプロダクトマネジメントの面白 さがある。