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プロダクトオーナーを「忙しい」から解き放つ!委任を促す言葉
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September 11, 2026
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プロダクトオーナーを「忙しい」から解き放つ!委任を促す言葉
スクラムフェス三河2026
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September 11, 2026
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Transcript
プロダクトオーナーを「忙しい」から解き放つ! 委任を促す言葉 2026.09.12 スクラムフェス三河
話す人 河野 圭一郎(かわの けいいちろう) 2011年頃ベンチャー企業にて アジャイルの必要性を感じ学び始める 2015年書籍『納品をなくせばうまくいく』に 共鳴し受託開発の会社へ転職 この頃から京都アジャイル勉強会などに参加 @kawanotron
2017年にCSM®取得 一社挟んで、2021年に宿泊業である 星野リゾートに入社、同年CSPO®取得 現在は5年目、情報システムグループにて スクラムマスターやアジャイルコーチ 組織開発に携わっている アジャイルコーチ/スクラムマスター 組織開発ファシリテーター/ケアストレスカウンセラー システム開発にまつわる「人」に着目し、より良いチームや組織を目 指し探求中。大阪堂島でのファシリテーション勉強会 やふりかえり カンファレンスでの登壇などを通じてファシリテーションの普及に取 り組む。 2
星野リゾート 星野リゾートは、これらの6つのブランドを中心に 国内外84施設(2026年9月現在)を運営する 3
星野リゾートとその情報システムグループ 星野リゾートは、これらの6つのブランドを中心に 国内外84施設(2026年9月現在)を運営する 情報システムグループは、インフラ整備や全従業員IT人材化促進 プロダクト開発など、84施設のホテル運営に必要な情報基盤を担う 社員75名パートナー30名ほどの組織である 4
話すこと 委任上手になることでプロダクトオーナーが単一障害点となることを防ぐ そう言われても心理的な障害があったりしてなかなか委任できない スクラムマスターはその障害を取り除き委任を促す問いかけをする 5
SCRUM MASTER'S LANGUAGE シリーズ3つめ 今回! https://speakerdeck.com/kawanotron/scrum-masters https://speakerdeck.com/kawanotron/yan-wohitohuri 書籍『LEADER’S LANGUAGE』を リスペクトし、スクラムマスター
が使うとよさそうな言葉を紹介。 自分が使う言葉を変えることで チームが変わる。 SCRUM MASTER'S LANGUAGE からふりかえりの部分を抜き出し つつ、場づくりのための言葉を追 加。 プロダクトオーナーの委任を促す 際にスクラムマスターが使うとよ さそうな言葉を紹介。 6
そもそもどうして委任が必要なのか? 7
単一障害点をなくすことでフロー効率を高める スクラムは『リーン思考』に基づいている(スクラムガイド2020) リーン思考とは、フロー効率(流れを良くすること)を重視する考え方
単一障害点をなくすことでフロー効率を高める スクラムは『リーン思考』に基づいている(スクラムガイド2020) リーン思考とは、フロー効率(流れを良くすること)を重視する考え方 この場合、単一障害点ができ 左から右への流れが悪い 9
単一障害点をなくすことでフロー効率を高める スクラムは『リーン思考』に基づいている(スクラムガイド2020) リーン思考とは、フロー効率(流れを良くすること)を重視する考え方 この場合、単一障害点ができ 左から右への流れが悪い ※スクラムガイドにはリーン思考についての説明がない しかも、言葉が載っているのは2020年版だけ スクラムガイド以外でリーン思考を学ぶ必要がある 10
でもスクラムガイドにはPOは1人って書いてある プロダクトオーナーは 1 ⼈の⼈間であり、委員会ではない。 スクラムガイド2020 11
でもスクラムガイドにはPOは1人って書いてある プロダクトオーナーは 1 ⼈の⼈間であり、委員会ではない。 スクラムガイド2020 プロダクトオーナーがすることはたくさんある たとえば、 • プロダクトゴールを策定し、明⽰的に伝える。 •
プロダクトバックログアイテムを作成し、明確に伝える。 • プロダクトバックログアイテムを並び替える。 • プロダクトバックログに透明性があり、⾒える化され、理解されるようにする。 12
「委任することもできる」とも書いてある 上記の作業は、プロダクトオーナーが⾏うこともできるが、他の⼈に委任 することもできる。 スクラムガイド2020 13
「委任することもできる」とも書いてある 上記の作業は、プロダクトオーナーが⾏うこともできるが、他の⼈に委任 することもできる。 スクラムガイド2020 これらのことを1人でやる必要はない • プロダクトゴールを策定し、明⽰的に伝える。 • プロダクトバックログアイテムを作成し、明確に伝える。 •
プロダクトバックログアイテムを並び替える。 • プロダクトバックログに透明性があり、⾒える化され、理解されるようにする。 14
「委任することもできる」とも書いてある 上記の作業は、プロダクトオーナーが⾏うこともできるが、他の⼈に委任 することもできる。 スクラムガイド2020 これらのことを1人でやる必要はない • プロダクトゴールを策定し、明⽰的に伝える。 • プロダクトバックログアイテムを作成し、明確に伝える。 •
プロダクトバックログアイテムを並び替える。 • プロダクトバックログに透明性があり、⾒える化され、理解されるようにする。 むしろ、プロダクトオーナーが単一障害点にならないよう積極的に委任する 15
委任で単一障害点をなくしフロー効率を高める! プロダクトオーナーの作業を他者に委任することで 単一障害点がなくなり、流れ(フロー効率)が良くなる PO 委任 PO ステーク ホルダー ステークホルダー 開発者
ステークホルダー 開発者 開発者 16
委任で単一障害点をなくしフロー効率を高める! プロダクトオーナーの作業を他者に委任することで 単一障害点がなくなり、流れ(フロー効率)が良くなる PO 委任 PO ステーク ホルダー ステークホルダー 開発者
開発者 ステークホルダー 開発者 ※プロダクトオーナーに限らず、テックリードやシニアエンジニアなどにも同じ事が言える 組織の拡大やスケールアウトには「委任」が重要になってくる 17
委任とは? 18
各々が自律して動ける世界を目指す スクラムチームは(中略)⾃⼰管理型であり、誰が何を、いつ、どのよう に⾏うかをスクラムチーム内で決定する。 スクラムガイド2020
各々が自律して動ける世界を目指す スクラムチームは(中略)⾃⼰管理型であり、誰が何を、いつ、どのよう に⾏うかをスクラムチーム内で決定する。 スクラムガイド2020 かつては、誰かが決めた計画を計画通りに進めるのが良いとされてきた 判断 指示する 壮大で緻密な計画 報告し判断を仰ぐ 20
各々が自律して動ける世界を目指す スクラムチームは(中略)⾃⼰管理型であり、誰が何を、いつ、どのよう に⾏うかをスクラムチーム内で決定する。 スクラムガイド2020 かつては、誰かが決めた計画を計画通りに進めるのが良いとされてきた 今は、複雑な問題を扱うことが増え、計画通りではうまくいかない時代に 状況の変化は現場で起きていて、当事者が一番理解している 当事者が自律して、その場で判断し、柔軟に計画を見直す そうすることで複雑な問題に俊敏に対応することができる 判断
判断 指示する 委任する 時間がかかる 解像度が低下する 報告し判断を仰ぐ 前もって必要な 情報を共有しておく 変 化 必要に応じて相談する 変 化 21
自律を促すためには、指示命令ではなく、委任 「このようにやって欲しい」という指示命令は(無自覚に) 「余計なことはするな、考えるな、従え」というメッセージとなる 22
自律を促すためには、指示命令ではなく、委任 「このようにやって欲しい」という指示命令は(無自覚に) 「余計なことはするな、考えるな、従え」というメッセージとなる 委任は委任相手の「自分で考え、自分で判断し、自分で行動する」を守る 23
自律を促すためには、指示命令ではなく、委任 「このようにやって欲しい」という指示命令は(無自覚に) 「余計なことはするな、考えるな、従え」というメッセージとなる 委任は委任相手の「自分で考え、自分で判断し、自分で行動する」を守る 指示命令 委任 やり方 指示されている 委任された側に任される 情報共有
指示の内容だけ 意図や前提、懸念点などいろいろ 整合性 指示に従わないと崩れる 情報共有しないと崩れる 責任 指示した側(だと指示された側は思う) 説明責任は委任した側、実行責任は委任された側 委任相手は 指示されたことを粛々とこなす 自分ごとと捉えて自ら考え行動する 使いどころ 計画通りにするのが望ましい時 状況の変化に対応することが望ましい時 24
委任にもグラデーションがある 自分でやるか、相手に委ねるか、の二者択一ではない マイクロマネジメントか、丸投げか、の間にも選択肢はいろいろある 一緒にやる、時々こちらから声をかける、必要があれば相談に乗るなど 25
委任にもグラデーションがある 自分でやるか、相手に委ねるか、の二者択一ではない マイクロマネジメントか、丸投げか、の間にも選択肢はいろいろある 一緒にやる、時々こちらから声をかける、必要があれば相談に乗るなど 【Management 3.0 デリゲーション・ポーカー】 26
とはいえ説明責任はプロダクトオーナーにある いずれの場合も、最終的な責任はプロダクトオーナーが持つ。 スクラムガイド2020 スクラムガイド2020で Role(役割)という表現が Accountability(説明責任)に変更された 27
とはいえ説明責任はプロダクトオーナーにある いずれの場合も、最終的な責任はプロダクトオーナーが持つ。 スクラムガイド2020 スクラムガイド2020で Role(役割)という表現が Accountability(説明責任)に変更された プロダクトオーナーには、プロダクトについて説明する責任がある 説明さえできれば、実行は他者に委ねてもよいということ 逆に、他者に丸投げして、説明できないのは責任を果たせていないことに ※The
Product Owner may do the above work or may delegate the responsibility to others. Regardless, the Product Owner remains accountable. [Scrum Guide 2020] 28
[余談] 参加型の意思決定 「プロダクトオーナーは 1 ⼈の⼈間であり、委員会ではない」なら プロダクトオーナーがすべてを決めるのか? 29
[余談] 参加型の意思決定 「プロダクトオーナーは 1 ⼈の⼈間であり、委員会ではない」なら プロダクトオーナーがすべてを決めるのか? プロダクトマネジメントには参加型がベスト 単一の説明責任に、協働的なアプローチを組み合わせたプロセス 書籍『Aligned ―プロダクト開発におけるステークホルダーとの関係性の築き方』
30
[余談] 参加型の意思決定 「プロダクトオーナーは 1 ⼈の⼈間であり、委員会ではない」なら プロダクトオーナーがすべてを決めるのか? プロダクトマネジメントには参加型がベスト 単一の説明責任に、協働的なアプローチを組み合わせたプロセス 書籍『Aligned ―プロダクト開発におけるステークホルダーとの関係性の築き方』
【参加型】 1人の意思決定者を割り当て、その意思決定者は関連、関心のある ステークホルダーからのインプットを積極的に集め、考慮する 個人による意思決定の速さと、幅広いインプットによる質の高さと 納得感の両方を兼ね備えている ※他に、指示型、民主型、コンセンサス型がある 31
委任上手になるには? 32
「人に動いていただく」 odd-e の認定プロダクトオーナー研修で講師の江端さんが使っていた言葉 odd-e 江端一将氏 33
「人に動いていただく」 odd-e の認定プロダクトオーナー研修で講師の江端さんが使っていた言葉 ≪これを受け取った自分の解釈≫ 委任とは、相手を自分の意のままに動かすのではない 相手に丸投げして失敗したら相手の責任にするのでもない 委任とは、自分の代わりに相手に動いていただく 相手が気持ちよく動けるようにお願いする 委任上手になるには、相手への敬意(尊敬)を大切にする odd-e
江端一将氏 34
「人に動いていただく」 odd-e の認定プロダクトオーナー研修で講師の江端さんが使っていた言葉 ≪これを受け取った自分の解釈≫ 委任とは、相手を自分の意のままに動かすのではない 相手に丸投げして失敗したら相手の責任にするのでもない 委任とは、自分の代わりに相手に動いていただく 相手が気持ちよく動けるようにお願いする 委任上手になるには、相手への敬意(尊敬)を大切にする odd-e
江端一将氏 35
内発的動機づけを刺激する 外発的動機づけ:人は報酬や評価など外から与えられるとやる気が湧く 内発的動機づけ:人は自らの興味や目的など内側からやる気が湧いてくる 36
内発的動機づけを刺激する 外発的動機づけ:人は報酬や評価など外から与えられるとやる気が湧く 内発的動機づけ:人は自らの興味や目的など内側からやる気が湧いてくる 委任相手に気持ちよく動いていただくために、内発的動機づけを刺激する 外から圧力をかけるのではなく、相手の内側にあるやる気に火をつける 37
内発的動機づけを刺激する 外発的動機づけ:人は報酬や評価など外から与えられるとやる気が湧く 内発的動機づけ:人は自らの興味や目的など内側からやる気が湧いてくる 委任相手に気持ちよく動いていただくために、内発的動機づけを刺激する 外から圧力をかけるのではなく、相手の内側にあるやる気に火をつける 内発的動機づけは3つの要素に集約される ・自律性:自ら方向を決定したいという欲求 ・熟達:自分の能力をどんどん上達させたいという衝動 ・目的:優れたものを生み出す、あるいは自身を超えた意義あるものに 貢献している感覚
書籍『プロフェッショナルプロダクトオーナー』 38
意図や前提を伝える チームに意図を提供することで、そのチームは、新たな情報を組み込み、 起きていることをさらに学ぶにつれて意図の精神のもとでより良い判断を 下すことができる。 書籍『スプリントゴールで価値を駆動しよう』 39
意図や前提を伝える チームに意図を提供することで、そのチームは、新たな情報を組み込み、 起きていることをさらに学ぶにつれて意図の精神のもとでより良い判断を 下すことができる。 書籍『スプリントゴールで価値を駆動しよう』 意図や前提を知ることで委任相手は自分で考えることができるようになる 「何をするか(What)」より先に「なぜするのか(Why)」から始める やり方(How)を相手に委ねることで相手の自律性を尊重する 40
意図や前提を伝える チームに意図を提供することで、そのチームは、新たな情報を組み込み、 起きていることをさらに学ぶにつれて意図の精神のもとでより良い判断を 下すことができる。 書籍『スプリントゴールで価値を駆動しよう』 意図や前提を知ることで委任相手は自分で考えることができるようになる 「何をするか(What)」より先に「なぜするのか(Why)」から始める やり方(How)を相手に委ねることで相手の自律性を尊重する 【3人のレンガ職人】 その仕事をどのように捉えるかによって
本人のモチベーションも変わってくる 目的や意図に共感することで 内発的動機づけも刺激される How What Why 41
ゴールを明確にする ゴール達成時に「どうありたいか」の共通理解が築けていれば 委任相手はそれを目指して自律して動くことができる 42
ゴールを明確にする ゴール達成時に「どうありたいか」の共通理解が築けていれば 委任相手はそれを目指して自律して動くことができる 「どうありたいか」つまり「何をもってゴール達成とするか」を 事前に言語化し、具体的なイメージをすり合わせておく 例えば『受入基準』としてリストアップするなど 43
ゴールを明確にする ゴール達成時に「どうありたいか」の共通理解が築けていれば 委任相手はそれを目指して自律して動くことができる 「どうありたいか」つまり「何をもってゴール達成とするか」を 事前に言語化し、具体的なイメージをすり合わせておく 例えば『受入基準』としてリストアップするなど 書籍『ユーザーストーリーマッピング』 44
判断基準を共有する 決定事項だけを伝えるのではなく、何に悩んだかも共有する 自分は、何を前提として、どんな選択肢を比較し、どう判断したのか 意思決定の過程を言語化し共有する 45
判断基準を共有する 決定事項だけを伝えるのではなく、何に悩んだかも共有する 自分は、何を前提として、どんな選択肢を比較し、どう判断したのか 意思決定の過程を言語化し共有する 言語化が難しいなら一緒に作業をしながら暗黙知のまま共有する(共同化) 【SECIモデルの共同化】 46
判断基準を共有する 決定事項だけを伝えるのではなく、何に悩んだかも共有する 自分は、何を前提として、どんな選択肢を比較し、どう判断したのか 意思決定の過程を言語化し共有する 言語化が難しいなら一緒に作業をしながら暗黙知のまま共有する(共同化) 日報や Working Out Loud でこまめにアウトプットする
日頃から、自分の中だけに閉まっておかず、表に出し、知ってもらう 【SECIモデルの共同化】 【Working Out Loud】 考えていることを チャットに書き出すなど 表に出しながら作業する 47
[余談] 古典、カーネギー著『人を動かす』 • 批判しない ◦ できないことより、どうやったらできるかと考える • 相手に強い関心を持つ ◦ 相手の話をしっかり聞き、相手の立場や関心を理解する
• 相手が望んでいるものを考える ◦ 自分がやってほしいことより 相手にとってのメリットは何か?を考える ◦ 命令するのではなく、相手自身の目的とつなげる 48
委任を邪魔する障害物 49
思い込みやこだわりが 委任を邪魔する 50
【自分でやらないといけない】という思い込み • スクラムガイドに「プロダクトオーナーは1人の人間」と書いてあるし • 自分がリーダーだからみんなを導かないといけないし • プロジェクトマネージャーみたいなものだし 51
【自分でやらないといけない】という思い込み • スクラムガイドに「プロダクトオーナーは1人の人間」と書いてあるし • 自分がリーダーだからみんなを導かないといけないし • プロジェクトマネージャーみたいなものだし 人は、過去の経験や知識を使ってモノゴトを捉える(スキーマ理論) プロダクトオーナーをリーダーやプロジェクトマネージャーと同一視しがち 過去の経験から「そういう人は1人で責任を負うもの」と思い込んでしまう
52
【自分でやらないといけない】という思い込み • スクラムガイドに「プロダクトオーナーは1人の人間」と書いてあるし • 自分がリーダーだからみんなを導かないといけないし • プロジェクトマネージャーみたいなものだし 人は、過去の経験や知識を使ってモノゴトを捉える(スキーマ理論) プロダクトオーナーをリーダーやプロジェクトマネージャーと同一視しがち 過去の経験から「そういう人は1人で責任を負うもの」と思い込んでしまう
※意図的に馴染のない言葉にしたにもかかわらず、、、 スクラムは既存の概念と区別するために、意図的に既存の用語とは違う 用語を用いている 【資料公開】スプリントレトロスペクティブ Deep Dive 53
【みんな忙しい】という思い込み • デイリースクラムでみんな今日やることいっぱいあると言っているし • チャット見てたら問い合わせ対応などで忙しそうだし • プロダクト開発以外の組織的なタスクもあって大変そうだし 54
【みんな忙しい】という思い込み • デイリースクラムでみんな今日やることいっぱいあると言っているし • チャット見てたら問い合わせ対応などで忙しそうだし • プロダクト開発以外の組織的なタスクもあって大変そうだし 会社の中には忙しくしている人たちがたくさんいるので きっとみんな忙しいはず、と思うが、それは推測に過ぎないのかも 55
【みんな忙しい】という思い込み • デイリースクラムでみんな今日やることいっぱいあると言っているし • チャット見てたら問い合わせ対応などで忙しそうだし • プロダクト開発以外の組織的なタスクもあって大変そうだし 会社の中には忙しくしている人たちがたくさんいるので きっとみんな忙しいはず、と思うが、それは推測に過ぎないのかも 人間は進化の過程で生き残るために推測する能力を身につけてきた
さらには、危険回避するためにネガティブに偏った推測をしがち 良くも悪くもネガティブに推測することが習慣となっている 56
【人に説明するのが面倒だ】という思い込み • 人に説明するには資料を用意しないといけないけどそんな時間ないし • どう言語化したらいいかわからないし • 自分でやった方が早いし 57
【人に説明するのが面倒だ】という思い込み • 人に説明するには資料を用意しないといけないけどそんな時間ないし • どう言語化したらいいかわからないし • 自分でやった方が早いし 人はどうしてか「完璧でなければならない」という強い規範を持ちがち 事前準備が完璧でなければ、、、一度で完璧に伝えなければ、、、 そう考えるととても面倒なことに思えてくる
58
【人に説明するのが面倒だ】という思い込み • 人に説明するには資料を用意しないといけないけどそんな時間ないし • どう言語化したらいいかわからないし • 自分でやった方が早いし 人はどうしてか「完璧でなければならない」という強い規範を持ちがち 事前準備が完璧でなければ、、、一度で完璧に伝えなければ、、、 そう考えるととても面倒なことに思えてくる
完璧を目指すよりまず終わらせろ Done is better than perfect. 59
【自分でやりたい】というこだわり • ここまで自分でやってきたから最後まで自分でやりたいし • 評価されて給料アップしたいし/評価が下がらないようにしたいし • アウトプットしていると仕事してる気がするし 60
【自分でやりたい】というこだわり • ここまで自分でやってきたから最後まで自分でやりたいし • 評価されて給料アップしたいし/評価が下がらないようにしたいし • アウトプットしていると仕事してる気がするし なんだかんだで、自分のために自分でやりたいという想いもある 純粋に関心が強いこともあれば、外発的な動機のこともある 61
【自分でやりたい】というこだわり • ここまで自分でやってきたから最後まで自分でやりたいし • 評価されて給料アップしたいし/評価が下がらないようにしたいし • アウトプットしていると仕事してる気がするし なんだかんだで、自分のために自分でやりたいという想いもある 純粋に関心が強いこともあれば、外発的な動機のこともある 厄介なのが『短期報酬』
すぐに得られるわかりやすい成果があると安心できる 複雑な問題は後回しにして、誰にでもできるタスクを自分でやってしまう 62
委任を促す言葉 63
障害物を取り除くのはスクラムマスターの責任 問いかけにより委任を邪魔する障害物を取り除く 64
【自分でやらないといけない】を取り除く言葉 • 「〇〇さんにお願い/相談してみることはできませんか?」 • 「それはあなたがやらないとダメですか?」 • 「プロセスやチームのことはスクラムマスターに任せませんか?」 65
【自分でやらないといけない】を取り除く言葉 • 「〇〇さんにお願い/相談してみることはできませんか?」 • 「それはあなたがやらないとダメですか?」 • 「プロセスやチームのことはスクラムマスターに任せませんか?」 過去の経験から自分でやらないといけないと思い込んでいるだけ なので、他者にお願いできないか聞いてみるだけで気づいてくれる 66
【自分でやらないといけない】を取り除く言葉 • 「〇〇さんにお願い/相談してみることはできませんか?」 • 「それはあなたがやらないとダメですか?」 • 「プロセスやチームのことはスクラムマスターに任せませんか?」 過去の経験から自分でやらないといけないと思い込んでいるだけ なので、他者にお願いできないか聞いてみるだけで気づいてくれる とはいえ、長年の習慣は簡単には変わらない、何度も問いかける、忍耐
権威やヒエラルキーといった時代遅れの、しかし当然になってしまってい る概念を手放すには努力が必要なのだ。 書籍『チームが機能するとはどういうことか』 67
【みんな忙しい】を取り除く言葉 • 「ほんとに忙しいんですかね?聞いてみました?」 • 「優先順位はどうなってますか?」 • 「今やらなくていいことはないですか?」 68
【みんな忙しい】を取り除く言葉 • 「ほんとに忙しいんですかね?聞いてみました?」 • 「優先順位はどうなってますか?」 • 「今やらなくていいことはないですか?」 推測でモノゴトを見ていないか問い、確実なことは何かを確認してもらう 優先順位は守られているか?やらなくていいことをやっていないか? 「きっとこうだろう」という思い込みを取り除く
69
【みんな忙しい】を取り除く言葉 • 「ほんとに忙しいんですかね?聞いてみました?」 • 「優先順位はどうなってますか?」 • 「今やらなくていいことはないですか?」 推測でモノゴトを見ていないか問い、確実なことは何かを確認してもらう 優先順位は守られているか?やらなくていいことをやっていないか? 「きっとこうだろう」という思い込みを取り除く
第一原理思考は(中略)類推や確立された慣例に依存する代わりに、この アプローチは「確実に知っていることは何か?」と問い、それらの基本要 素から理解と解決策を再構築する。 スクラムガイド拡張パック 70
【人に説明するのが面倒だ】を取り除く言葉 • 「一緒に作業してみてはどうですか?暗黙知のまま共有しませんか?」 • 「徐々に引き継いでいくのはどうですか?委任にもグラデーションが…」 • 「自分たちで考えてくれるんじゃないですかね?」 71
【人に説明するのが面倒だ】を取り除く言葉 • 「一緒に作業してみてはどうですか?暗黙知のまま共有しませんか?」 • 「徐々に引き継いでいくのはどうですか?委任にもグラデーションが…」 • 「自分たちで考えてくれるんじゃないですかね?」 知識を引き継ぐことも小出し(リーン)にできることを知ってもらう 暗黙知のまま共有(共同化)できれば、形式知にする手間を省ける あと、丸投げに近くても案外うまくいくこともある(経験主義)
72
【人に説明するのが面倒だ】を取り除く言葉 • 「一緒に作業してみてはどうですか?暗黙知のまま共有しませんか?」 • 「徐々に引き継いでいくのはどうですか?委任にもグラデーションが…」 • 「自分たちで考えてくれるんじゃないですかね?」 知識を引き継ぐことも小出し(リーン)にできることを知ってもらう 暗黙知のまま共有(共同化)できれば、形式知にする手間を省ける あと、丸投げに近くても案外うまくいくこともある(経験主義)
【SECIモデルの共同化】 【Working Out Loud】 【Management 3.0 デリゲーション・ポーカー】 考えていることを チャットに書き出すなど 表に出しながら作業する 73
【自分でやりたい】を取り除く言葉 • 「長い目で見たときときに、あなたがやるのが適切ですか?」 • 「チームで考えたときに、あなたがやるのが適切ですか?」 • 「あなたが病気などで急に休んだときどうなりますか?」 74
【自分でやりたい】を取り除く言葉 • 「長い目で見たときときに、あなたがやるのが適切ですか?」 • 「チームで考えたときに、あなたがやるのが適切ですか?」 • 「あなたが病気などで急に休んだときどうなりますか?」 視座や視野が狭くなっているのでリフレーミングを促す 時間軸を伸ばしたり、意識をチームや組織など外に向けたり 具体的な問題が起こったときのことを想像してもらったり
75
【自分でやりたい】を取り除く言葉 • 「長い目で見たときときに、あなたがやるのが適切ですか?」 • 「チームで考えたときに、あなたがやるのが適切ですか?」 • 「あなたが病気などで急に休んだときどうなりますか?」 視座や視野が狭くなっているのでリフレーミングを促す 時間軸を伸ばしたり、意識をチームや組織など外に向けたり 具体的な問題が起こったときのことを想像してもらったり
76
まとめ 77
まとめ • プロダクトオーナーは1人でなんとかしないといけないと思い込みがち • みんなで協力してなんとかすることでフロー効率が高まる • そのためにはプロダクトオーナーが委任上手になる • しかし、私たちは委任に慣れていない、委任を妨げる障害物がある •
委任を妨げる障害物を取り除くには、スクラムマスターが問いかける もしくは、プロダクトオーナーが自問する 78
ところで、AI活用が当たり前になってきた 79
AIを上手に使うためのスキル • 意図や前提を伝える • ゴールを明確にする • 判断基準を共有する 80
AIを上手に使うためのスキル→人を動かすスキル • 意図や前提を伝える • ゴールを明確にする • 判断基準を共有する これらのスキルは人を動かすにも必要なこと AIを動かすのに必要なことは、他者に委任するためにも必要なこと プロダクトオーナーに求められているものは何も変わっていない
むしろ、より重要になってきた 81
参考図書 82
いかにして 動いていただくか? ご清聴ありがとうございました