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AIの全社活用を推進するための安全なレールを敷いた話
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ShoheiMitani
July 07, 2025
Technology
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AIの全社活用を推進するための安全なレールを敷いた話
ShoheiMitani
July 07, 2025
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Transcript
AIの全社活用を推進するための安全なレールを敷いた話 EMゆるミートアップ vol.10 〜生成AI時代のマネジメントを探究しよう〜
2 SmartBank, Inc. Engineering Manager 三谷 昌平 @shohei1913
今日話したいこと ❖ 全社員のAI活用推進をマネジメントしたい!! ➢ 全社のAI活用を推進するために考案したR.E.D.S.(レッズ)について ➢ そのうちの一つ「Safeguards」の取り組み紹介
4
スマートバンクのAI推進状況 職種問わずAI活用を推進
スマートバンクのAI推進状況 ❖ 全社員が利用できるように会社で契約しているAIサービス ➢ Gemini, Notebook LM, Notion AI ➢
Devin, v0, n8n ❖ 色々なサービスを試せるよう$50/月まで経費申請可能 ➢ Chat GPT, Gemspark, Cursor, etc... ❖ エンジニアが利用できるAIコーディングツール ➢ Claude Code(Claude Max), Cursor, Github Copilot ➢ Devin, Claude Code Github Actions
なぜ、全社的にAI活用を推進しているのか? スマートバンクをAIファーストの会社にする ❖ 5月2日の全社定例にてCEOが宣言 ➢ プロダクトでのAI活用は進みつつある ▪ AIレシート読み取り / AIスクショ読み取り
/ AI埋蔵金チェッカー / AI支 出チェッカー / etc…. ➢ プロダクトだけでなく全社員にAIで業務を再構築することを宣言
全社員のAI活用を推進させる4つの重要施策 R.E.D.S.(レッズ) (※今日来る前に自分がGeminiと一緒に考えたのでググっても出てきません) ❖ Resources (資源確保) ➢ AIサービスを試行錯誤するために十分な予算・人員を確保する ❖ Empowerment
(能力強化) ➢ AIサービスは初心者ばかり、先駆者からのサポートが必須 ❖ Direction (方向性の明示) ➢ トップダウンによる強烈な号令なしでは進めれない ❖ Safeguards (安全策) ⭐ 今日はここのお話し ➢ 安全に安心してAIサービスを利用するためのレールが重要
Safeguards
AIサービスは群雄割拠時代 ❖ プロダクト開発向けのAIサービスは群雄割拠 ➢ Cursor / Copilot / Claude Code
➢ Devin / Codex / OpenHands ❖ バックオフィス系のAIサービスはこれから? ➢ 汎用ツール : Gemini / Notebook LM ➢ ワークフロービルダー : n8n / Dify ❖ 日々生まれる新AIサービスを早く試して効果検証サイクルを加速化した い
AIは便利だけど危険😱 ❖ 情報漏洩 / 著作権侵害 / 誤った結果による意思決定などなど ❖ Amazon /
Apple / Samsung(2023年) : 情報漏洩を懸念して ChatGPTを禁止
安全性と速度を両立したい 2つのSafeguardsがあれば良いのではないか 1. 安全にAIサービスを利用するためのルール設計 ➢ AIサービスに入力して良い情報とダメな情報をルール化する 2. 日々新しく生まれるAIサービスを早く試すための仕組み ➢ ルールに沿って利用可能なサービスを一覧化
➢ 利用可能なサービスの選定基準と申請ワークフローを整備する
安全性を高める
安全性 : 情報漏洩の危険性について ❖ 入力されたデータは生成AI企業(OpenAI, Anthropic, Google)に渡るため、以下を 気にする必要がある ➢ モデルの改善のため、学習データ利用されるかどうか
➢ 入力されたデータの所有権の所在 ➢ 第三者への共有制限 ➢ 履歴の保存期間や削除方法 ❖ 似たようなサービスでも規約や設定は異なる ➢ 入力データの学習利用 ▪ ChatGPT : デフォルトON ▪ Claude : デフォルトOFF
安全性の担保 ❖ 生成AI企業に渡しても良い情報 / ダメな情報のルールが必要 ➢ 業務で利用するなら、ユーザーの個人情報と業務情報のルールを決めれば良い ❖ ユーザーの個人情報 ➢
直接識別情報 / 個人に被害を与える情報 / 要配慮情報 / 間接識別情報 / 連絡可能 情報 / 個人関連情報 / 仮名加工情報 / 匿名加工情報 ➢ 👉 重要データ / 保護データ / 制限データ / 制限無しデータに分類してルール化 ❖ 業務情報 ➢ 経営情報 / 営業情報 / 人事労務情報 / 採用情報 / 守秘義務契約情報 / 技術情報 / セキュリティ情報 / 問い合わせ情報 ➢ 👉 極秘 / 秘 / 社外秘 / 社外秘に分類してルール化
ガイドラインで整備しているもの 個人情報
ガイドラインで整備しているもの 業務情報
工夫ポイント ❖ できるだけ色んな情報をデータ入力できるようにしたいが、安全性とデー タ入力可能な範囲にはトレードオフがある ➢ 色々な情報を扱う部署がいるので、色々なデータを入力したい要望があ る(経営情報、人事情報、採用の候補者情報...) ❖ 極秘 /
秘 / 社外秘 / 社外秘などの分類を細かくしたり、安全に利用でき るAIサービスを探すなどして、できるだけ入力できるように工夫 ❖ このケースはこうしてくれたら入力できる!みたいな細かい点はFAQを 使って紹介するなど
速度を早める
利用可能なAIサービスの一覧化 ❖ 業務で使って良いものを明示することで、利用障壁をなくす ❖ 基本方針 : Google WorkspaceのAIサービスを活用する(Gemini / NotebookLM等)
➢ 個人情報の取り扱いにてクラウド例外 が適応可能 ▪ すでにGmailやGoogleDriveには個人情報や業務情報がいっぱい保存されている ▪ 同じような扱いでAIサービスを利用したい ❖ Google Workspaceでは足りないもの ➢ 個別ツールの利用規約やポリシー類を確認し、法務・コンプラが判断 ▪ 初期に最低限あった方が良いもの : 自分主導で整備 ▪ 追加で欲しいもの : 申請ワークフロー を整備
利用可能なAIサービスの一覧化 AIツールの一覧
利用可能なAIサービスの一覧化 申請ワークフロー
まとめ ❖ R.E.D.S.(レッズ)の紹介 ❖ Safeguardsの取り組みを紹介 ➢ 安全にAIサービスを利用するためのルール設計 ➢ 日々新しく生まれるAIサービスを早く試すための仕組み化 ❖
実際に運用してみての良さ / 辛みなどは懇親会でお話ししましょう!