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re:Invent 2025 ふりかえり 生成AI版

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December 09, 2025

re:Invent 2025 ふりかえり 生成AI版

「AWS re:Invent ふりかえり ビジネス活用にむけた最新動向キャッチアップ」での 生成AIに関するセッションの登壇資料です

日時:2025年12月9日(火)13:20~13:40
イベント:https://classmethod.jp/seminar/251209-awsreinvent-reflection/

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TakaakiKakei

December 09, 2025
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Transcript

  1. ⾃⼰紹介 2 • 2019年 クラスメソッドに⼊社 • 2023年 ⽣成AI案件担当 ◦ ⾃社サービス開発 ◦ 技術コンサルティング

    ◦ 開発プロダクト⽀援 • 2025年 AI事業本部 ◦ チームマネージャー ◦ プロダクトマネージャー • 部署 ◦ AI事業本部 • 役割 ◦ マネージャー • 名前 ◦ 筧 剛彰(@takaakikakei) ‧Japan AWS Ambassadors 2025 ‧Japan AWS Top Engineers 2021 ~ 2023 ‧Japan AWS All Certifications Engineers 2022 ~ 2023 ‧書籍「ビジネスのためのChatGPT活⽤ガイド」
  2. re:Invent 2025のキーノートからみるAWSからのメッセージ 5 1. Agentic AI 2. コストと効率性 3. データ活⽤

    Keynoteのメッセージから、「AWSが何を伝えようとしているのか(Why)」を考察し、「我々はどうすべきか(How)」を検 討していく
  3. 「AIアシスタントは、エージェントへと道を譲り始めている」 7 アシスタント • これまでの「対話」が中⼼のAI • ツールとしての側⾯が強い エージェント • ⾃律的に計画し⾏動するAI

    • 「何をするか(Goal)」を指⽰すれば「ど うやるか(How)」を⾃律的に考え実⾏ • 「ガードレール」や「評価」が本番導⼊に は必要 Matt Garman⽒のKeynoteでの発⾔ “AI assistants are starting to give way to AI agents that can perform tasks and automate on your behalf” https://www.gartner.co.jp/ja/newsroom/press-releases/pr- 20250514-ai-agent
  4. AgentCoreの新機能 10 AgentCore Policy(プレビュー) • エージェントの⾏動を継続的に監視‧分析できる、 「ガードレール」の新機能 ◦ エージェントの⾏動を細かく制御可能 ◦

    エージェントの外部で動作するので信頼性が⾼い ◦ 作成したポリシーは、複数のエージェントに適⽤可能 AgentCore Evaluations (プレビュー) • エージェントの⾏動を継続的に監視‧分析できる、 「評価」の新機能 ◦ 正確性や有⽤性などの、組み込みの評価ツール ◦ ビジネス固有の要件に合わせた、カスタム評価ツールも作成 可能 ◦ 多⾓的な評価を定期的に⾏うことで、性能劣化をいち早く検 知 本番利⽤には⽋かせない「ガードレール」と「評価」の新機能が登場
  5. その他のエージェント系アップデート 11 • AgentCore Memoryのエピソード機能 ◦ 新しい⻑期記憶戦略 ◦ 過去の経験から学習し、その教訓を将来のやりとりに活⽤可能に •

    AgentCore Runtimeの双⽅向ストリーミング機能 ◦ WebSocket を使ったリアルタイムな双⽅向通信が可能に ◦ ⾳声会話等のエージェントの体験向上に期待 • Amazon Nova Act ◦ ブラウザ操作の⾃動化 • Frontier Agent ◦ Kiro autonomous agent ◦ AWS Security Agent ◦ AWS DevOps Agent • etc.. エージェントが実⾏できる機能を拡張するアップデートもありました
  6. インフラにおける「コスト」と「効率性」の向上 15 Trainium3 UltraServersが⼀般提供(GA) • Trainiumは、AWSが開発するAIカスタムチップ • UltraServerは、Trainiumチップを搭載したサーバー • 最新世代のGAで、AIモデルを早く安くトレーニング

    および展開できるように Graviton5を発表 • Gravitonは、AWSが独⾃に設計したARMベースの CPU(プロセッサ) • EC2ユーザのTop 1,000をみると、98%がGravitonを 利⽤ • 最新世代の発表で、⾼いコストパフォーマンスで、 アプリケーションを動作可能に AWSは、コストや物理的な制約を取り除くために、チップ(Trainium)や冷却技術(Nitro/Graviton)への「深い投資」を⾏っ ている https://www.youtube.com/watch?v=JeUpUK0nhC0
  7. モデル利⽤の「コスト」と「効率性」の向上 16 オープンウェイトモデルが新たに18個追加 • 公開されている事前学習済みのAIモデル • GoogleやNVIDIAやOpenAIなどのモデルが追加 • エージェント実⾏コスト削減に期待 Nova

    2 シリーズの公開 • コスト効率の⾼い新世代の登場 • ⼀般提供(GA) ◦ Nova 2 Lite(⽇常利⽤におすすめバランス型モデル) ◦ Nova 2 Sonic(⾳声会話可能なAIモデル) • プレビュー ◦ Nova 2 Pro(複雑なタスクに適したパワフル型モデル) ◦ Nova 2 Omni(テキストと画像出⼒が可能なモデル) 安価なモデルでエージェントはコストを削減。 https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/amazon-bedrock-ad ds-fully-managed-open-weight-models/
  8. 「データこそが差別化要因である」 19 Matt Garman⽒のKeynoteでは、 “your data is unique it's what

    differentiates you from the competition という発⾔ともに、 RAGや従来の微調整に対しての限界を指摘 汎⽤的モデル(LLM)だけでは差別化にならず、企業固有のデータが 競争⼒の源泉となる • 汎⽤モデル ◦ ⼀般常識と基礎学⼒を持った優秀な「新⼊社員」のイメージ • RAG ◦ 新⼊社員に分厚い「マニュアル」を渡し、「これを⾒ながら仕事をして」と指 ⽰するイメージ。答えを探せますが、内容は暗記していない。 • 微調整(ファインチューニング) ◦ 新⼊社員に数⽇間の「集中研修」を受けさせるイメージ。特定のタスクは上⼿ くなりますが、研修で習わなかった応⽤問題には弱いこともある。(事後学 習)
  9. ⾼度な微調整(ファインチューニング) 20 Amazon Nova Forgeが⼀般提供(GA) • 企業が⾼度な⾃社仕様のモデルを構築しや すくする新サービス • より早い学習段階から独⾃の知識やコンテ

    キストを⼊れることが可能に • 学⽣時代からのインターンシップのような イメージ。⼊社前(学習完了前)から⾃社 の⽂化や専⾨知識の中で育てるため、その 知識が「直感」レベルで⾝についており、 応⽤⼒も⾼く、会社(⾃社ドメイン)の⾊ を持つ社員になる。 事前学習‧中間学習‧事後学習に相当するチェックポイントから開始でき、独⾃のデータを最適なタイミングで注⼊可能。 AmazonがNova向けに収集‧選別した学習データの活⽤で、過学習‧壊滅的な忘却‧データ準備の負担が軽減。
  10. RAG構築基盤の充実 23 Amazon S3 Vectorsが⼀般提供(GA) • Amazon S3にベクトル検索機能を追加した、ベクトルスト レージサービス •

    他の⼀般的なソリューションと⽐較して最⼤90%のコストを 削減 • ベクトル仕様やパフォーマンスの機能強化 • 東京リージョン対応も Amazon Bedrock Knowledge Basesのマルチモーダル検索が⼀般 提供(GA) • RAG構築をマネージドに提供する機能 • マルチモーダル検索をサポート • 画像や動画や⾳声などを応答させることが可能に • 現時点では海外リージョンのみ対応 Amazon S3 VectorsとKnowledge Basesのマルチモーダル検索の組み合わせれば、コスト削減しながら効率的にRAG構築可能に https://dev.classmethod.jp/articles/kb-multimodal-retrieva l-reinvent2025
  11. まとめ 25 1. Agentic AI ◦ AgentCoreを活⽤して、本番環境で価値を⽣む出すフェーズへ移⾏。 2. コストと効率性 ◦

    充実したインフラ‧モデル‧検索基盤を活⽤して、コスパよく構築。 3. データ活⽤ ◦ データこそが差別化要因。 ◦ RAGはコスト削減やマルチモーダル性の向上で、活⽤幅がさらに増加。 ◦ 微調整は今後トレンドになる可能性が⾼く、そろそろ⼩さく始めていきたい。