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『ふりかえる力』を育み、メンバーの自走力を高める 1 on 1 / 1-on-1 sessi...

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August 20, 2025

『ふりかえる力』を育み、メンバーの自走力を高める 1 on 1 / 1-on-1 sessions to foster self-reflection

2025/08/21 のHRmethod Meetup - 成長を支えるふりかえり ( https://hrmethod.doorkeeper.jp/events/186570 ) で公開した発表

マネージャーやメンターとしてメンバーの内省を促し、成長につなげる1on1は、今や一般的になりつつあります。しかし、一時的なアドバイスに留まり、メンバーがマネージャーの補助なく自力で課題を発見し、解決する力が育っていないケースも少なくありません。本セッションでは、『内省の魚』を与えるのではなく、『内省の釣り方』を教えるという視点から、自律的に成長できるチームを目指すための1on1の進め方を紹介します。具体的な問いかけのフレームワークや、気づきを引き出すコミュニケーションのテクニックを通じて、メンバーが自分自身でふりかえり、自走できる力を育む方法をお伝えします。

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August 20, 2025
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Transcript

  1. ⾃⼰紹介 • 2021年11⽉ ⼊社 エンジニアリング統括室 • 2023年01⽉ エンジニアリング統括室 室⻑就任 • 2023年07⽉ 組織開発室 室⻑ •

    2025年08⽉ 現在 2 • 部署 ◦ 組織開発室 • 名前(ニックネーム) ◦ てぃーびー • 出⾝‧住まい ◦ 東京 • e-Book(ZennBook) ◦ ITエンジニア採⽤⼊⾨ ◦ 個⼈のふりかえり⼊⾨
  2. • 41歳 未経験、マネジメント経験も無しで⼈事へ • 41歳 即 エンジニア採⽤ 主担当者 • 42歳

    ⼈事評価制度の責任者 • 44歳 従業員体験向上の担当者 • 45歳 初のマネージャー就任 • 45歳 組織開発の責任者 • 47歳 ⼈事領域でのAI活⽤ ウェブエンジニア→⼈事 • 2001年04⽉ 新卒 ウェブエンジニア • 2019年06⽉ ウェブエンジニア卒業 • 2019年07⽉ スタディスト⼊社 ⼈事へ ◦ エンジニア採⽤ ◦ ⼈事評価制度 担当 • 2021年11⽉ クラスメソッド⼊社 ◦ エンジニアリング統括室 配属 ◦ 開発関係者の従業員体験の向上を担当 • 2023年01⽉ エンジニアリング統括室 室⻑ ◦ マネジメント / 組織開発担当 • 2023年07⽉ ⼈事グループ 組織開発室 室⻑ ◦ マネジメント / 組織開発担当 • 2025年08⽉ 現在 ◦ ⼈事領域でのAI活⽤ 3
  3. ふりかえり経歴 5 ⽇次 ‧⽇報の記録 ‧感情の記録 ‧意思決定の記録 ‧原因と結果の記録 ‧観察の記録 ‧失敗の記録 週次

    ‧週次のふりかえり ⽉次 ‧⽉次 冒険記ブログ 年次 ‧年次 ふりかえりブログ 2017年〜 2017年〜 2017年〜 2014年〜 約 2,700⽇ 約 390週 約 100ヶ⽉ 約 11年
  4. 経験をふりかえる • やったことを整理する • 成⻑/成果/成功を確認する 例 • 成⻑ : Claude

    Codeの基本習得 • 成果 : ⽣成AIで開発効率の向上 • 成功 : ニーズを先回りした提案 1on1 / 経験学習の⽀援 / 内省的省察 13
  5. 経験をふりかえる • 失敗を確認する • 課題を確認する 例 • 失敗 : 要件の誤認識で⼿戻りが

    発⽣した • 課題 : 正しい要件を引き出す 1on1 / 課題解決の⽀援 / 内省的省察 18
  6. 1on1の実施内容 22 • [不定期 🟡]キャリアの確認 • [定 期 🟢]成⻑の確認 • [不定期

    🟡]成果の確認 • [不定期 🟡]強みの確認 • [定 期 🟢]ふりかえり
  7. 1on1の実施内容 / 🟡 キャリアの確認例 24 • 現時点でのキャリア志向 ◦ 最終的に顧客への価値提供と⾼い技術⼒の両⽴をできるアプリケーションエンジニア を⽬指す

    • 現状のキャリア ◦ ⽀援がない状態で⼀般的な開発業務を⼀通り担当できる状態 • 次のステップ ◦ 尖った専⾨家を⽬指す ▪ 技術⼒を⾼めること ▪ 技術⼒の適⽤範囲を広げること ▪ より顧客価値に近い位置で貢献すること
  8. 1on1の実施内容 / 🟢 成⻑の確認 25 メンバーの成⻑の⾃覚を促し、場合によっては停滞を把握し、成⻑の要素を 意図的に組み込むことを検討するためにも以下のような要素を確認していま す。 • はじめて担当した業務

    • 経験済みの業務だが、新たな発⾒や⼯夫を⾒つけた業務 • 経験済みの業務で、新たな要素はないが習熟度が上がった業務 • 直接の業務以外に、業務のために新たにインプットした情報
  9. 1on1の実施内容 / 🟢 成⻑の確認例 26 • はじめて担当した業務 ◦ プリセールス •

    経験済みの業務だが、新たな発⾒や⼯夫を⾒つけた業務 ◦ 既存の業務において⽣成AIで効率化できた • 経験済みの業務で、新たな要素はないが習熟度が上がった業務 ◦ 開発における⽣成AI活⽤に慣れてきた • 直接の業務以外に、業務のために新たにインプットした情報 ◦ ⽣成AIの活⽤のために Gemini CLI の基本的な機能について⼀通りの公式⽂書を読んだ
  10. 1on1の実施内容 / 🟡 強みの確認例(てぃーびーの場合) 31 • クリフトンストレングスの診断結果 ◦ 学習欲, 達成欲,

    着想, 戦略性, 最上志向 • ⾃⼰⽬線の強み ◦ 多様な⽬線を持つ(開発者⽬線, ⼈事⽬線, 元ゲーマー⽬線) ▪ ウェブエンジニアから⼈事‧組織畑に転⾝した特徴を活かす ▪ ゲームで培った攻略気質を仕事に活かす ◦ 圧倒的な情報発信量 • ⾔語化の強み ◦ アファンタジアの特性上、おそらくテキストに強い • 他⼰⽬線の強み ◦ 中⽴的な視点で物事を整理できる ◦ 習慣化⼒
  11. 1on1の実施内容 / 🟢 ふりかえり 32 Good / Bad / Next

    をベースにしたふりかえりを実施しています。1歩でも 着実に進めるためにあえて項⽬数は絞り、以下のような項⽬に対してふりか えりを促しています。 • 成功の確認(最⼤で3件) • 課題の確認(最⼤で3件) • 取り組むこと(最低1件)
  12. 1on1の実施内容 / 🟢 ふりかえり例 33 • 成功の確認 ◦ チーム全体に⾒える必要がある情報の共有の仕組みを整えた •

    課題の確認 ◦ 他の業務の影響でブログの発信をできなかった • 取り組むこと ◦ 成功の横展開 ▪ チーム全体に⾒える必要があるが、未共有の情報があれば仕組み化する ◦ 課題の解決 ▪ ブログの発信どの部分がボトルネックになっているか特定し、必要な対策を実施す る
  13. ⾃⾛⼒を⾼めるための⽀援 35 ⽀ 援 付 き 課題解決 経験学習 ⽀援者からの促しに よって、経験学習によ

    る成⻑が促される ⽀援者からの促しに よって、課題の発⾒‧ 解決が促される ⼀般的な1on1
  14. ⾃⾛⼒を⾼めるための⽀援 37 ⽀ 援 付 き 課題解決 経験学習 ⾃ ⾛

    ⽀援者からの促しに よって、経験学習によ る成⻑が促される ⽀援者からの促しに よって、課題の発⾒‧ 解決が⻑が促される ⾃分⾃⾝で経験学習に よる成⻑をできる ⾃分⾃⾝で課題の発⾒ ‧解決ができる
  15. ふりかえる⼒を⾼める⽀援 / Gem の提供 46 Good / Bad / Next

    でふりかえる部分を Gemini の Gem を使って個⼈で実施で きるようにしました。 (Gem の実装に関するノウハウは Appendix を参照ください)
  16. Appendix 57 • 成⻑の質を⾼める 個⼈のふりかえり⼊⾨ ZennBook ◦ https://zenn.dev/tbpgr/books/12381c801cb1e1 • Gemini

    の Gem のカスタム指⽰内で条件分岐を実現してみた ◦ https://dev.classmethod.jp/articles/conditional-branching-within-geminis-custom- instructions/ • Gemini の Gem で1⼿順ずつ受け答えを促す ◦ https://dev.classmethod.jp/articles/step-by-step-prompt-for-gemini/
  17. Appendix 58 • Gemini の Gem で質疑応答の結果を所定のフォーマットで Canvas に更 新し、

    Google Docs に出⼒する ◦ https://dev.classmethod.jp/articles/export-docs-from-gemini-canvas/ • Gemini の Gem で質疑応答の結果を所定のフォーマットで Canvas に更 新し、 Google Docs に出⼒する ◦ https://dev.classmethod.jp/articles/export-docs-from-gemini-canvas/ • 個⼈のふりかえりを促す Gemini の 🐸ふりカエル🐸 Gem を作ってみた よ ◦ https://tbpgr.hatenablog.com/entry/2025/08/03/032806