Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
皮膜4
Search
xjorv
April 28, 2021
Education
0
2.2k
皮膜4
皮膜工程は錠剤表面に薄いフィルムを形成し、錠剤や有効成分を保護し、外観を良くするための工程です。4では皮膜の品質に影響を与える熱交換などについてまとめています。
xjorv
April 28, 2021
Tweet
Share
More Decks by xjorv
See All by xjorv
コンパートメントモデル
xjorv
3
5.7k
コンパートメントモデルをStanで解く
xjorv
0
450
生物学的同等性試験 検出力の計算法
xjorv
0
3.5k
生物学的同等性試験ガイドライン 同等性パラメータの計算方法
xjorv
0
6.2k
粉体特性2
xjorv
0
2.5k
粉体特性1
xjorv
0
2.9k
皮膜5
xjorv
0
2.3k
皮膜3
xjorv
0
2.2k
皮膜2
xjorv
0
2.3k
Other Decks in Education
See All in Education
AIの時代こそ、考える知的学習術
yum3
2
200
20250625_なんでもCopilot 一年の振り返り
ponponmikankan
0
350
附属科学技術高等学校の概要|Science Tokyo(東京科学大学)
sciencetokyo
PRO
0
120
万博マニアックマップを支えるオープンデータとその裏側
barsaka2
0
800
(2025) L'origami, mieux que la règle et le compas
mansuy
0
130
AI for Learning
fonylew
0
180
American Airlines® USA Contact Numbers: The Ultimate 2025 Guide
lievliev
0
250
Avoin jakaminen ja Creative Commons -lisenssit
matleenalaakso
0
1.9k
2025/06/05_読み漁り学習
nag8
0
190
2025年度春学期 統計学 第8回 演習(1) 問題に対する答案の書き方(講義前配付用) (2025. 5. 29)
akiraasano
PRO
0
140
万博非公式マップとFOSS4G
barsaka2
0
1.1k
2025年度春学期 統計学 第10回 分布の推測とは ー 標本調査,度数分布と確率分布 (2025. 6. 12)
akiraasano
PRO
0
220
Featured
See All Featured
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
236
140k
Designing Dashboards & Data Visualisations in Web Apps
destraynor
231
53k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.9k
KATA
mclloyd
32
14k
Large-scale JavaScript Application Architecture
addyosmani
512
110k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
100
5.8k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
302
21k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
126
53k
Templates, Plugins, & Blocks: Oh My! Creating the theme that thinks of everything
marktimemedia
31
2.5k
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
15
1.6k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
333
22k
Statistics for Hackers
jakevdp
799
220k
Transcript
皮膜 4 2021/4/6 Ver. 1.0
皮膜の品質に影響を与える因子 スプレー中の熱交換とスプレー自体が重要となる • 送風量と皮膜中温度・湿度 • スプレーの距離・ミスト径・量 • スプレーの当たる錠剤の流動面 • 錠剤の流動の様子
Developing Solid Oral Dosage Formsより
皮膜における熱交換 主に給・排気による熱・溶媒の潜熱・熱効率が影響する • 給・排気の熱は風量と温度から計算する • スプレーに含まれる溶媒(水)の潜熱が奪われる • 皮膜機により熱効率は異なる • 皮膜中の熱バランスを取り、一定の温度とする
送風 錠剤温度の維持、乾燥のために加熱し、送風する • 送風量が多く、温度が高いほど乾燥量は多くなる • 風量が大きすぎるとスプレーパターンに影響する • 通常はスプレー量に合わせて送風を設定する • 送風は通常除湿してから用いる
温度 熱交換の結果、望ましい温度を達成することが目的となる • 送風による温度変化は遅く、スプレーによるものは速い • 皮膜が粘着性のときには乾燥気味にしたほうがよい • 濡れすぎると錠剤間の付着が起きやすくなる • 乾燥させすぎると皮膜の緻密さが失われる
錠剤の流動の様子 ドラム回転速度・仕込量・バッフル・錠剤形状の影響を受ける • 錠剤の上面が十分に流動し、かき混ざるようにする • 流れがスムーズでなければ、濡れにばらつきが出る • 回転速度を早めると流れは良くなる • 回転速度を高めすぎると錠剤にダメージが生じやすくなる
スプレー速度 ガンの性能・生産効率・乾燥能力などに依存する • ミスト径は高粘度・高液速になると大きくなる • 複数のガンを用いる時は、パターンを分離する • 分離の距離は12-20cmとなるようにする • スプレーエアによる錠剤の跳ねを起こさないようにする
スプレーのミスト径 粒子径のばらつきが小さいほどよい • 大きい径の液滴が残ると不良錠の原因となる • 皮膜液の粘性が高くなりすぎないように調整する • 250μm以下のミストで行うのが好ましい
スプレーのパターン 広いほど皮膜液流量を高くできる • 錠剤にスプレーが当たる面積が重要 • 広いと十分に多い錠剤に一度に吹き付けることができる • スプレーを離すと広く、スプレードライになりやすくなる • パターンエアや複数のガンの配置も重要となる