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Basic Writing Lesson

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December 18, 2023

Basic Writing Lesson

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aguri otsuka

December 18, 2023
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  1. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. この講座のゴール 文章という手段をつかって、 どこかの誰かに影響をもたらしたい

    と考えている人に、 書くことの苦手意識を減らし、 「書く」うえで心構えを伝えたい
  2. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. この講座の前・後編通して話すこと ・ 書くことは考えること

    ・ 「伝えること」のつかみ方 ・ 構成を考える ・ 文章にする ・ テクニック集
  3. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 論点が定まっていない ・

    強引なロジックに頼っている ・ まわりくどい ・ 読み手への配慮が欠けている 伝わらない文章の特徴
  4. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 書くことは考えること 書く 整理

    再構築 アウトプット 自分の頭で       、       して         すること
  5. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 伝えたいこと 伝わらない 〇〇して

    ほしい ふむふむ 文章 ▲▲ したく なった!
  6. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 残念ながら読まれない場合もある… 出典:「論理が伝わる 世界標準の「書く技術」」倉島保美  読み手は、まず、その文章を読み進むべきか、

    読むとすればどの程度の優先度なのかを判断しま す。読み手は、手にした文章のすべてを、手にし た順に読んでいくわけではありません。詳細まで 読まなければならない文章もある一方、概略だけ で十分と思う文章もたくさんあります。今すぐ読 むべき文章もあれば、今週中に読めばいいと判断 する文章もあります。どんな文章であろうと、決 して全員が詳細まですべてをその場で読むわけで はありません。  この判断が素早くできるよう、伝わる文章で は、大事なポイントが30秒で分かることが必要 です。
  7. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. “翻訳する”つもりで考える 整理 再構築

    アウトプット 自分の頭で       、       して         すること コミュニケーションの 主導権を持っているのは、受け手
  8. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. “翻訳する”つもりで考える 再構築 再発見

    再認識 “考える”と
 伝えることの輪郭が見えてくる 理解を深める過程で、
 「そういうことか!」
 という瞬間がくる 自分がどこにピントを
 合わせてるのかを知る
 (ピントの合わせ方は人それぞれ。
 時と場合によって変わるし、自由) バラバラに散らばった内容
 を再構築し、理解を深める
  9. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 論点が定まっていない ・

    強引なロジックに頼っている ・ まわりくどい ・ 読み手への配慮が欠けている 伝わらない文章の特徴
  10. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 1 書くべきこと(NTW:Need to

    Write)を先に定める リクエストがあるもの、返事、用件など 2 とにかく書けること(ATW:Able to Write)を書く ブログ 、提案書、定義書、議事録など 「伝えること」のつかみ方
  11. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 1 書くべきこと(NTW:Need to

    Write)を先に定める リクエストがあるもの、返事、用件など 2 とにかく書けること(ATW:Able to Write)を書く 「伝えること」のつかみ方
  12. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 1 書くべきこと(NTW:Need to

    Write)を先に定める 2 とにかく書けること(ATW:Able to Write)を書く ブログ 、提案書、定義書、議事録など 「伝えること」のつかみ方 モヤモヤ
 も書く
  13. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 論点が定まっていない ・

    強引なロジックに頼っている ・ まわりくどい ・ 読み手への配慮が欠けている 伝わらない文章の特徴
  14. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 構成を作る コンテキストの共有 2

    相手が「読む準備」をできるような
 情報を伝える 概要や前提、目的、必要性 客観的な状況説明
  15. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 構成を作る 伝えたいこと 6

    このコミュニケーションの目的 主観や主張、依頼
  16. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 構成を作る 納得感 2

    事実で理由を裏付けることが、
 相手の納得感につながるので、
 どちらかだと弱い 理由と事実
  17. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 1. 見出しみたいなものを並べる 2.

    見出しみたいなものを並べ替える 間に「なぜか?」を挟み、答えてながら組み立てるやり方 もある 3. 本文みたいなもの(詳細)を埋めてみる、膨らんだら分割 「1つずつ伝える」「順番に伝える」詰め込みすぎない 構成を考える
  18. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 昔、書いたnote 1.思いついたトピックを片っ端 からToggleの見出しに

    2.Toggleを開いて、中身を書く 3.Toggleを閉じ、全体の流れを 見直す 4.Toggleを開いて、中身を調整 https://note.com/aguri/n/naa21324378ef 詳しくは  読んでね
  19. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 「見出しのようなもの」=パラグラフ 出典:「論理が伝わる 世界標準の「書く技術」」倉島保美  パラグラフとは、1つのトピックを説明した文の集まりのことです。1つのトピックが1つのパラグラフに

    対応しています。2つのトピックを1つのパラグラフに押し込んではいけません。逆に1つのトピックを2つの パラグラフに分けてもいけません。 (中略)  段落の概念は、パラグラフとよく似ています。段落とは、広辞苑(第6版 岩波書店)によると、「①長い 文章中の大きな切れ目。段。②転じて、物事のくぎり」です。つまり、段落は本来、切れ目や区切りであっ て、文の集まりではありません。しかし、ウィキペディア(http:ja.wikipedia.org)によると、段落とは、 「文章における1ブロックのことであり、通常は複数の文によって構成される」と定義されています。この 定義なら、パラグラフにかなり近いです。  しかし、パラグラフには、1つのトピックを述べるという決まりがあります。段落には、そのような明確 な決まりはありません。そこで、パラグラフと同じ意味を指すために、国語教育では意味段落という言葉 が用いられるときがあります。意味段落なら、パラグラフとおおむね同じです。
  20. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 論点が定まっていない ・

    強引なロジックに頼っている ・ まわりくどい ・ 読み手への配慮が欠けている 伝わらない文章の特徴
  21. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 作文技術の古典でも言われている 出典:「理科系の作文技術」木下是雄 明快な文章の第一の要件は,論理の流れがはっきりしていること,一つの文と次の文との結びつき方が明

    瞭なことだが,これについてはすでに述べた.明快に書くためのその他の心得として,ここでは次の三つを あげておこう. (a)一文を書くたびに,その表現が一義的に読めるかどうか――ほかの意味にとられる心配はないか―― を吟味すること, (b)はっきり言えることはスパリと言い切り,ぼかした表現(……といったふうな,月曜日ぐらいに, ……ではないかと思われる,等々)を避けること, (c)できるだけ普通の用語,日常用語を使い,またなるべく短い文で文章を構成すること. 簡潔な表現は,忙しい現代生活の要求にこたえるためだけに必要なのではない.チャーチルも言っている が( 1. 1節参照),不要なことばは一語でも削ろうと努力するうちに,言いたいことが明確に浮彫りになっ てくるのである.
  22. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 順接に「そして」は不要 強調したい文章の直前など、ここぞ!で使う

    ・ 「とても」「かなり」を無意味に使う ・ 無意識に「という」を使う やりがち|接続詞、副詞、「という」の使い過ぎ
  23. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. やりがち|ぼかしことば 出典:「理科系の作文技術」木下是雄 私たちは,無意識のうちにぼかしことばを濫用する習癖をもっている.

    仕事の文書のなかでは,「ほぼ」,「約」,「ほど」,「ぐらい」, 「たぶん」,「ような」,「らしい」,......の類をできるだけ削ること も大切な心得の一つだ.ぼかしことばを入れたくなるたびにそれが本 当に必要なのかどうかを吟味する習慣を確立すると,文章はずっと明確 になる. (中略) 私たちがステートに対応することばをもっていないのは,そういう言 語習慣が確立していないことの表れなのだろう.
  24. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. やりがち|修飾節 親切心ゆえに 文章を長くしてしまう原因、

    修飾節(修飾機能を果たす、 複数の単語から成る、かたまり) をなるべく使わない https://note.com/aguri/n/n853d85b558b6 詳しくは  読んでね
  25. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 論点が定まっていない ・

    強引なロジックに頼っている ・ まわりくどい ・ 読み手への配慮が欠けている 伝わらない文章の特徴
  26. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 言語学者 川添愛さんの指摘 出典:「ふだん使いの言語学―「ことばの基礎力」を鍛えるヒント―」川添愛

    日本語がおかしいと言われた時に「これが私の日本 語だから」と開き直っていいわけではない。当たり 前のことだが、言葉の使い方や理解の仕方が他人と ある程度一致していなければ、円滑なコミュニケー ションができなくなってしまう。言語というものの 難しいところは、その知識が個人的なものであると 同時に、公共的なものでもあるという点にある。
  27. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 読み手への配慮|ワーディング 出典:「数学文章作法 推敲編」結城浩

    一般的な語句と同じ言葉遣いの専門用語には十分注意が必要 です。専門用語には、国語辞典に書かれているような一般的 な意味ではなく、その分野に限定された特殊な意味が与えら れているからです。著者はもちろんそのことを知っています が、読者がそのことを意識しているとは限りません。想定す る読者に合わせて、「この語句は一般的な意味ではなく、専 門用語特有の限定された意味があるのだ」ということを伝え る必要があります。
  28. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. https://note.com/aguri/n/nc3478ea605b7 詳しくは  読んでね 「ユビキタス言語」とは、ドメインに対し

    て、同じ言葉を使い、同じモノを認識する ための定義のことを指します。 最初に説明した「ユビキタス=いつでもど こでも偏在する」という単語は、いつでも どこでも誰もが使う言葉という意味を持っ ています。ここで大切なのは、「いつでも どこでも誰もが」と「使う」という2つの 観点です。 この観点を損なえば、ただの用語集で終 わってしまいます。
  29. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 出典:ジョン・ウェイレン「脳のしくみとユーザー体験 認知科学者が教えるデザインの成功法則」 伝える相手の“言葉”を理解する=相手の“認識”の理解

    顧客が実際に発する言葉に耳を傾ければ、彼らがよく使っている言葉 や、持っている専門性のレベル、ひいては想定しているプロセスがわ かってくる。 それを活用すれば、顧客が期待しているものに近い体験をデザインした り、プロセスが予想と異なっていることへの注意喚起をしたりでき る。
  30. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ どんな言葉を使っているか ・

    その言葉をどんな意味で使っているか ・ (使っている言葉から)どの程度の知識がありそうか 商談やチャットログから  が把握していること
  31. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 句読点の打ち方、改行のタイミング ・1行に必ず1つは句読点に入れる


    ・最大5行くらいで改行する ・ 漢字とひらがなのバランス 漢字を使ったほうが文の中で“引き立つ” ・ 箇条書きや見出しを使う 視覚のリズムの作り方
  32. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. マジックナンバー7(±2)    何かを記憶するときに、 その数が7

    つ(±2、 つまり5個から9個)までであれ ば、 記憶にとどめやすいという説
    1956年に心理学者G.A.ミラー氏が 発表した論文の中で使われた造語    2001年に4(±1)という研究結果も 発表された これも認知心理学の研究から
 言われるようになったやーつ
  33. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 箇条書き 見出し 箇条書きや見出しを使う

    3つ以上の項目や条件、すべてをきちんと伝えたい場合 トピックの概要を伝える。文章の階層や構造が可視化される
  34. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 婉曲表現よりも気遣いを表す一文を添える(関係性にもよるけれど) ・

    敬語の誤用を避ける(“諸説ある”領域なので、違和感を持つ人と持たない人がいる) 「ご請求書」問題 → 請求書を送付いたします。ご査収 ください。 ・ ひらがなを使いすぎない ・ 熟語の誤用を避ける 読み手への配慮|丁寧さ
  35. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. ・ 一文一義で書く ・

    主語、目的語を明確にし、述語と近づける ・ 指示語を使わない ・ 意味の同じ言葉を、重ねない ・ 同じものを示すときに、複数の表記を使わない 読み手への配慮|正確性
  36. 同じものを 示す時に、 複数の表記を 使わない やりがちなF E ソート/並べ替S E アイコン/マー4 E

    書き出し/エクスポート 「これは何か違うもの?」と 迷わせてしまう
  37. © 2023 Aguri Otsuka All Rights Reserved. 参考文献 ・ 『理科系の作文技術』木下是雄

    ・ 『論理が伝わる 世界標準の「書く技術」 (ブルーバックス)』倉島保美 ・ 『20歳の自分に受けさせたい文章講義』古賀史健 ・ 『数学文章作法 推敲編』結城浩 ・ 『ふだん使いの言語学―「ことばの基礎力」を鍛えるヒント―』川添愛