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GreenPAK 初心者向けハンズオン資料

AoiSaya
October 24, 2024

GreenPAK 初心者向けハンズオン資料

チョットした回路を組むのに便利なGreenPAKというデバイスをつかう

AoiSaya

October 24, 2024
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  1. 自己紹介 氏名 : あおいさや 専門 : アルゴリズム開発、システム設計、デジタル回路設計 無線応用技術の研究開発 Twitter :https://x.com/La_zlo

    Qiita :https://qiita.com/La_zlo GitHub :https://github.com/AoiSaya こころの赴くままに豆をまきます。 発表内容は趣味と煩悩に基づいており、無保証です。 また、所属団体を代表するものではありません。
  2. 真理値表の見方 AND回路 A B Z A B Z 0 0

    0 0 1 0 1 0 0 1 1 1 真理値表 真理値表 回路の入力値のすべての組み合わせに対応する出力の値を表にまとめたものを真理値表といいます。 下の例は、A=1かつB=1の時だけZが1になる、AND演算をするAND回路の真理値表です。 GreenPAKは、2入力や3入力のあらゆる論理回路を、LUT(Luck Up Tabel)で実現しています。 GreenPAKでは、代表的な論理回路を選択するか、真理値表を埋めることで論理回路を設計します。
  3. AND,OR,XOR 基本的な回路図記号 ここでは、プログラミングでおなじみのAND,OR,XORなどを表す回路図記号を紹介します。 論理の反転は〇を付けて表します。 AND(すべて1の時1) OR(いずれかが1の時1) XOR (EOR,EXOR) (1の数が奇数の時1) A

    B C A B Z Z A B Z A B C Z A B Z A B C Z Z=A&B Z=A&B&C Z=A|B Z=A|B|C Z=A^B Z=A^B^C NAND Z=~A NOR XNOR (ENOR,EXNOR) NOT (invert) 入力を一部を 反転するときの例 Z=~(A&B) Z=~(A|B) Z=~(A^B) Z=A&~B A B Z A B Z A B Z A Z A B Z
  4. マルチプレクサ(信号選択回路) 回路図記号と真理値表 マルチプレクサは、信号を選択することができます。 S A B Z 0 0 0

    0 0 0 1 1 0 1 0 0 0 1 1 1 1 0 0 0 1 0 1 0 1 1 0 1 1 1 1 1 真理値表 マルチプレクサ Z = S ? A : B A B S A B S Z マルチプレクサの等価回路の例
  5. 加算器 回路図記号と真理値表 2つの入力を加算する回路を半加算器、桁上がり信号CIも足す回路を全加算器と呼びます A B C S 0 0 0

    0 0 1 0 1 1 0 0 1 1 1 1 0 真理値表 半加算器(HA) 全加算器(FA) A B S C HA HA A B CI S C S C CO S A B C C S 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 0 1 0 0 1 0 1 1 1 0 1 0 0 0 1 1 0 1 1 0 1 1 0 1 0 1 1 1 1 1 真理値表 A B CI LUT CO LUT S Luck Up Tableに よる実現方法
  6. Dフリップフロップ nRESET CLK D Q 説明 0 x x 0

    リセット 0 x x 0 リセット 1 L x Qn 前の値のまま 1 ↑ 0 0 取り込む 1 ↑ 1 1 取り込む 1 H x Qn 前の値のまま 1 ↓ x Qn 前の値のまま 真理値表 回路図記号と真理値表 フリップフロップ(FF)は入力信号を保持するための素子です。 中でもDフリップフロップは、クロックに同期して動作するデジタル回路でよく使用されます。 クロックCLKの立ち上がりでデータDの値を取り込み、その値を保持(出力)します。 D CLK nRESET DFF Q D R Q D CLK nRESET Q GreenPAKの表示 一般的な記号 nRESET=0でリセット nSET=0で1にする様に プログラムすることも可能
  7. アカウント登録とインストール GreenPAKは、ルネサスエレクトロニクス社の製品です。(2024/7/27現在) 開発には、統合開発環境(IDE)「Go Configure Software Hub 」を使用します。 システム要件 ダウンロード先 https://www.renesas.com/jp/ja/software-tool/go-configure-software-hub

    詳しい手順はこちらの記事をご参照ください。 https://elchika.com/article/bd39bf54-4b65-4b7e-bef4-33d1dcadc397/ Minimum system requirements for Go Configure Software Hub: CPU: Dual core 2.5 GHz RAM: 8 GB GPU: 128 MB Free disk space: 2 GB OS: Windows 10/11, macOS 11 or higher, Ubuntu 22.04/24.04, Debian 12/Testing
  8. 本日入力する回路 SLG46826V ひげとり回路 D R Q D R Q 10kΩ

    10kΩ 10kΩ 10kΩ 10kΩ 10kΩ PIN3 VDD PIN6 PIN4 VDD2 GND PIN20 PIN19 PIN18 PIN15 PIN17 PIN16 PIN12 PIN13 方針 SLG46826VのI/O端子に 内蔵されているプルダウン抵抗を 有効活用することで外付けの抵抗を 減らし、ブレッドボード配線を 簡単にする。 半加算器 スイッチを押すたびに 点いたり消えたりする回路 チャタリングで 時々誤動作する回路
  9. Simulationの実行 ①クリック Simulation時間 大きくすると早く終わるが データが抜けることがある 実行方法 実行結果 波形のリスト 波形の非表示 波形の並べ替え

    Ctrl+マウスのスクロール:波形の拡大縮小 Ctrl+左クリックとCtrl+右クリックの間でΔtや1/Δtを計測できる
  10. 本日の回路の入力例 PIN3, 4, 13, 15, 17, 19 は、入力かつ10kΩプルダウン抵抗を有効にする。 ひげとり回路 D

    R Q D R Q 10kΩ 10kΩ 10kΩ 10kΩ 10kΩ 10kΩ PIN3 VDD PIN6 PIN4 VDD2 GND PIN20 PIN19 PIN18 PIN15 PIN17 PIN16 PIN12 PIN13