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農業データ交換API基盤WAGRI

API Meetup
August 18, 2022

 農業データ交換API基盤WAGRI

API Meetup Online #9での農研機構 安藤さんの講演資料です。ご本人から許可をいただいて掲載しています。

API Meetup

August 18, 2022
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  1. 農研機構とその重点的研究課題 【重点課題】 ①育種、生産、加工・流通にわたる全プロセスのスマート化 ②スマートフードチェーンシステムの構築 ③バイオテクノロジーによる新素材・新産業の創出 ④ゼロエミッション型スマート農業生産システムの構築 ⑤農業基盤技術(ジーンバンク、高度解析基盤、食の安全・安心、病害虫、動物衛生、防災・減災等) ⑥先端基盤技術(人工知能、データ駆動型農業、食品機能データ、IoT、ロボット等)  農林水産省所管の国立研究開発法人

     常勤職員3,264名(うち研究職1,747名)  本部、16の研究部門・センター、5の地域農研、ファンディング・エージェンシー  農業・食品分野の「Society5.0」の早期実現を通し、産業競争力の強化とSDGsの達成に 貢献する。  農産物・食料の安定供給と自給率向上、農業・食品産業のグローバル競争力の強化、地球 温暖化や自然災害等への対応強化を目標に、以下の重点課題を推進する。 2
  2. 農業情報研究センターの役割 理事長直属の研究センターとして2018年10月開設 徹底的なアプリケーション指向の農業AI研究を推進 農業データ連携基盤 WAGRI の本格運用 農業情報研究基盤(スパコンとデータベース)を構築 ICT・デジタル人材育成 農業情報研究基盤 情報フィードバック

    サービス提供 ・作業計画の最適化 ・生産性向上 ・経費削減 農業AI研究 AI研究 専門家 研究センター 研究部門等 ビッグデータ 農業者、農業法人 45TF Original data Leaning Data for AI AI研究スパコン「紫峰」 Genome data Weather mesh data 農研機構統合データベース 農業データ連携基盤 WAGRI クラウドサーバ SINETと 専用線接続 オープンデータ ビッグデータ AIアプリケーション ソフト AIアプリケーション ソフト AI演算処理 気象 収量 WAGRI 農地 市況 土壌 生育 農業関連データの共有・提供 スマート 農業 3
  3. 4 農業従事者の動向 参考:農林業センサス、農業構造動態調査(農林水産省統計部) 0 200 400 600 800 1000 1200

    1400 農業人口(万人) 年度 農業人口の推移 0 50 100 150 200 農業従事者数(万人) 年度 農業従事者数の推移 65歳未満 65歳以上 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 平成17年 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 法人組織の比率(%) 集落営農数 年度 集落営農数と法人組織の比率 法人組織 任意組織 法人比率  高齢化が進む現場の生産性の拡大(収量 増、品質up、コスト改善、ロスの削減) ⇒ 儲かる農業  未経験の新規参入者への技術移転 ⇒ 「経験と勘」 から 「科学的なアプローチ」 課題
  4. 5 農業を効率化するデータ駆動型農業 ~データ駆動型農業の課題~  農業現場における生産性を飛躍的に高めるためには、データをフル活用できる 環境を整備することが大切。  データやサービスが相互に連携していなかったり、様々な形式のデータが散在していた ため、農業関連データは十分に活かされていない。 土壌マップ

    栽培管理システム 収量マップ 水温、水位データ データが散在し、形式はバラバラ データやサービスの相互連携がない 市況データ 資材データ 気象データ 品種、栽培 データ 様々なデータを共有・活用できる「データプラットフォーム」の構築が必要 参考:農水省「農業データ連携基盤の構築について」
  5. 6 農業を効率化するデータ駆動型農業 ~農業データ連携基盤 WAGRI~  様々なデータ形式を統合し、データやサービスを相互に連携可能とする農業データ 連携基盤 WAGRI を提供 収穫

    WAGRI 作業計画の策定 気象データ 土壌データ 過去の収量データ 市況データ 農地データ • スマホでの生育状況確認 • ピンポイント農薬散布、可変施肥 ⇒ 作業時間や労力を大幅に削減 ⇒ 資材コストを大幅に削減 生育予測システム • 農作業の自動化 ⇒ 作業効率を大幅に 向上 • 適期収穫 • 高品質な農産物の安定出荷 ⇒ 収益を大幅に向上 • 営農形態に応じた最適な 作業計画 ⇒ 作業効率や収益を 最大化 耕起・播種・移植 生育管理 様々なデータを集約・統合 作業中に得たデータをフィードバックし、作業効率の更なる向上に活用 様々なデータを有効活用することにより、作業の効率化やコスト削減を実現 ※ WAGRIとは、農業データ プラットフォームが、様々な データやサービスを連環させ る「輪」となり、様々なコミュ ニティのさらなる調和を促す 「和」となることで、農業分 野にイノベーションを引き起 こすことへの期待から生まれ た造語 (WA + AGRI)
  6. 7 農業データ連携基盤WAGRIの紹介 ~サービス概要~ 農業データ連携基盤 WAGRI ・気象や土地、地図情報等に関する様々なデータ・プログラムを提供(有償提供を含む) ・提供先や提供項目はデータ提供者が選択可能 気象 データ 農地

    データ 地図 データ 土壌 データ 生育予測 プログラム 統計 データ センサ データ 農 業 者 等 農機メーカー ドローンサービス企業 ICTベンダー 農業団体(JA等) 農業者等が、それぞれの経営形態等に応じて農業関連サービスを選択・活用 民間 企業 民間 団体 民間 企業 民間 企業 農研 機構 官公庁 民間 企業 WAGRIを通じてデータを取得し、新たな農業関連サービスを開発 データ 提供者  民間企業、官公庁、農研機構が有する農業に関するさまざまなデータをWAGRIを通して、 農機メーカー、ICTベンダー、農業関連団体に提供し、現場の農業者に役立つさまざまな インターネットサービスの開発を支援しています データ 利用者 無償データ: WAGRI会員が 利用可能 有償データ: WAGRI会員+ データ利用者と 提供者間で個別 契約 WAGRIを通じて農業関連データの流通を促進 病虫害 データ 農研 機構 WAGRIを通じてデータ・システムを提供
  7. 8 WAGRIの基本機能 農業に関する基礎データの取得(農地、農薬、肥料、気象等)  農地データや農薬データを自社システムへ取り込み、圃場登録や農薬の使用制限の表示など、 農業者向けサービスを拡充できます。  公的機関や民間企業のデータがJSON※形式で提供されており、開発コストを削減できます。 インターネット上のプログラムの利用 

    水稲の生育予測、施設園芸の収量予測等の研究成果を利用し、自社のサービスに組み込め ます。 自社・自組織で保有するデータの有償提供  気象データや、地図データなど、自社で保有、収集する様々なデータを、WAGRI会員に向けて 有償提供(販売)することができます。 自社・自組織で開発したプログラムを他社へ有償提供  データ変換用のプログラムなど、自社システムのプログラムの一部を、セキュリティを担保し、 WAGRI会員に有償提供(販売)することができます。 農研機構の研究データや公的データの共有(有償/無償)  共同研究や実証等のデータを共有し、WAGRI会員間で相互に利用することができます。 データや プログラムの 利用 データや プログラムの 有償提供 (販売) データの共有 ※ JSON:JavaScript Object Notation の略で、可読性と自由度が高く、軽量なデータ交換フォーマットで、WEBシステムの開発等で広く利用されている。 農業データ連携基盤WAGRIの紹介 ~基本機能~
  8. 9 マイクロソフト社 Azureクラウド環境 農業データ連携基盤WAGRIの紹介 ~システム構成概要~ 農業データ連携基盤WAGRI 外部システム API機能 ログ管理 機能

    API管理 画面機能 ドキュメント ETL機能 外部 Webサーバ 外部 データベース 内部データベース機能 WAGRI会員企業 (データ提供者/データ利用者) 農業者 WAGRIを活用した 農業ICTサービス サービス開発 サービス利用 データの一括取込 GUIによる 設定・管理 データ取得 認証機能 API機能:ソフトウェアの機能やデータを外部のプログラムから利用する方法で、Web APIで提供(REST方式) APIのデータ形式:送受信データのフォーマットはJSON。なお、画像やXML形式も可 ETL(Extract/Transform/Load)機能:データを一括変換して取り込む機能を提供 要求/送信 各種APIの利用 データやプログラム実行結果の取得 データの入出力 WAGRI会員企業 (データ提供者)
  9. 10 注)カッコ内は元データの開発・提供機関、太字は有料API 分類 内容 特徴 提供者 注) 肥料 肥料登録銘柄情報 約2万種類の農林水産大臣登録肥料銘柄情報

    WAGRI運営事務局 (農林水産消費安全技術センター) 農薬 農薬登録情報 約7,400種類の農薬登録情報 WAGRI運営事務局 (農林水産消費安全技術センター) 辞書 農作業、農作物語彙辞書(CAVOC) 482語の農作業語彙情報と1,514語の農作物 語彙情報 農研機構 地図 地図データ、航空写真の画像データ 国内トップクラスの高い精度と網羅性を誇る空 間情報コンテンツ NTTインフラネット 〃 土壌の種類や分布が分かるデジタル 土壌図 全国の土壌の種類や分布情報 農研機構 農地 農地の区画情報(筆ポリゴン) 全国約3,100万筆の農地区画情報 WAGRI運営事務局 (農林水産省) 〃 農地の緯度経度情報 (農地ピンデータ) 全国1,724市区町村のうち1,595市区町村の所 在・地番、地目、面積、地域区分等の情報 WAGRI運営事務局 (全国農業会議所) 〃 統合農地データ 全国の農地区画、農地ピンおよび土壌データを 統合したデータを2020年度に提供開始 農研機構 気象 最長3日先までの時別気象情報 (1kmメッシュ) 気象庁発表のデータにメッシュ作成、独自の補正 処理を加えた気象情報 ハレックス 〃 最長26日先までの日別気象情報 (1kmメッシュ) 14種類の確定値、予測値、平年値がシームレス 接続された1kmメッシュ長期予報情報(農研機 構開発) ライフビジネスウェザー 農業データ連携基盤WAGRIの紹介 ~取得可能な主なデータ・プログラム (1/2)~
  10. 11 分類 内容 特徴 提供者 注) 生育予測 水稲・小麦・大豆の生育予測システム 農研機構と共同で研究開発された、栽培管 理支援システムのモデルを活用

    ビジョンテック 〃 露地野菜の生育予測プログラム 農研機構が開発したレタスの収穫日予測プロ グラム 農研機構 〃 施設園芸の生育収量予測 (トマト、パプリカ、キュウリ) 農研機構が開発した施設園芸作物の生育予 測プログラムを2020年度に提供開始 農研機構 病害虫 水稲稲こうじ病診断 農研機構と共同で研究開発された、稲こうじ 病の薬剤散布適期を判定するプログラム ビジョンテック 〃 昆虫世代予測プログラム (昆虫のステージ・世代予測) カメムシ目43種、チョウ目81種の世代予測 が可能なプログラム 農研機構 〃 PRISM病害判定プログラム スマートフォン等で撮影した部位画像から病 害を判定するとともに、当該画像を収集する プログラム 農研機構 〃 病害虫発生予察情報 都道府県の病害虫発生予察情報のデータ ファーム・アライアンス・マネジ メント 市況 市況情報 地方市場の市況情報を提供 ソフトビル 〃 青果物市況 青果物(野菜、果実)の卸売市場調査(都市 別)のデータを提供 WAGRI運営事務局 (農林水産省) 〃 食肉市況 食肉(牛、豚)の卸売市場調査のデータを提供 WAGRI運営事務局 (農林水産省) 農業データ連携基盤WAGRIの紹介 ~取得可能な主なデータ・プログラム (2/2)~ 注)カッコ内は元データの開発・提供機関、太字は有料API
  11. 地図データ・航空写真の画像データ  NTTインフラネット株式会社より、クラウド版GEOSPACE(電子地図、航空写真)が提供されています。  国内トップクラスの高い精度と網羅性を誇る空間情報コンテンツであり、様々なGISに容易に組みこむ ことが可能です。  電子地図は毎月更新され、印刷や書類添付にも利用可能です。(コピーライト表示が必要となります)  WMTSインターフェースで配信されるため、軽快な画面表示を実現できます。

     WAGRIの農地情報と組み合わせて、営農支援システム等で活用できます。 13 ※ 詳細な製品情報、ライセンス契約についてはNTTインフラネット株式会社([email protected])までお問い合わせください。 電子地図 航空写真 WAGRI経由で 利用できます! Copyright©エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社 Copyright©©エヌ・ティ・ティ・インフラネット(株), JAXA
  12. 農地区画情報(筆ポリゴン)  農林水産省が保有する全国の約3,100万筆の農地区画(筆ポリゴン)情報をJSON形式で 提供しています(提供:WAGRI運営事務局) 。  筆ポリゴンは、全国の土地を隙間なく200メートル四方(北海道は、400メートル四方)の区画 に区分し、衛星画像等をもとに筆ごとの形状に沿って作成した農地の区画情報です。  18桁の数値が、ユニークIDとして付与されています。

     地理情報システムに組み込み、営農管理の基本データとして農業者の農地区画を表示できます。 15 地理情報システム上で農地区画情報(筆ポリゴン)を 表示(農研機構デモサイト) 地理情報システム上で航空写真と重ねて農地区画情報 を表示(農研機構デモサイト)
  13. WAGRI ユーザー 統合農地データ  全市町村(1724)の農地関連データ(筆ポリゴン、農地ピン、土壌図)を統合し、パッケージ化 しており、WAGRI利用ユーザーの開発コストを軽減できます。  個別の農地関連データのAPIは、インターフェースやデータ形式がそれぞれ異なり、別々にデータを 取得するプログラムが必要です。 

    農水省が定めた筆ポリゴンID※(18桁のユニークID)にも対応しています。  農地データを画像化し、標準インターフェース(WFS/WMTS)で取得可能としており、 WAGRIのみが提供するデータです。 筆ポリゴンAPI 農地ピンAPI 筆 ポリゴン 土壌図API 農地 ピン 土壌図 それぞれデータを取得するプログラムが必要 筆ポリゴン 取得プログラム 農地ピン 取得プログラム 土壌図取得 プログラム GeoMation データ パッケージ化 AgriculturalMapAPI WAGRI ユーザー 統合的・標準的に取得可能 パッケージ化された 統合情報の取得プログラム 土壌図 農地 ピン 筆 ポリゴン WAGRI WAGRI ID ID ※ 筆ポリゴンID:都道府県コード(2桁)、座標系コード(2桁)、重心点座標(X座標(7桁)、Y座標(7桁))を組み合わせての18桁の数字 17 有償
  14. 最長3日先までの時別気象情報 (1kmメッシュ)  株式会社ハレックスより、気象システムHalexDream!のAPIが提供されています。  気象庁から発表される実況観測データ・数値予報データ等あらゆるデータを取り込み、メッシュデータ 作成や補正処理を加えた、独自の気象システムが特長です。  緯度経度を指定することにより、任意地点の気象情報が瞬時にJSON形式で取得できます。 

    指定地点の最大目先72時間分、1時間毎の予測データが取得できます。  農業ICTサービスでの採用事例も多く、WAGRIの他のデータと組み合わせた活用事例も増えています。 18 ※ 詳細な製品情報、ライセンス契約については株式会社ハレックス([email protected])までお問い合わせください。 WAGRI経由で 利用できます! 農業ICTサービスで活用 有償
  15. 最長26日先までの日別気象情報 (1kmメッシュ)  株式会社ライフビジネスウェザーが、1kmメッシュ長期予報を提供しています。  農研機構の研究成果を基にした長期の気象予報情報であり、全国約40万メッシュについて、 14種類の確定値、予測値、平年値がシームレスに接続されています。  1980年からの日別値が提供されており、データは毎日更新されます。 

    作物生育に重要な全天日射量のデータが提供されています。 ※ 詳細な製品情報、ライセンス契約については株式会社ビジョンテック([email protected])までお問い合わせください。 WAGRI経由で 利用できます! アメダスなどの 気象データから 1kmメッシュデータを作成 取得可能なデータ一覧 1km 1km 有償 19
  16. 水稲・小麦・大豆の生育予測  株式会社ビジョンテックが、水稲・小麦・大豆の生育予測システムを提供しています。  SIPにて農研機構と共同で研究開発された、栽培管理支援システムのモデルが活用されています。  水稲・小麦・大豆の発育予測、水稲の最適窒素追肥量診断、収穫適期診断が提供されています。  1kmメッシュ農業気象データを使用しており、予測データは毎日更新されます。 

    農業ICTサービスや各種実証事業での採用事例も多く、WAGRIの気象データ、農地データ、地図データ などとの組み合わせで、作業計画の策定や品質向上、安定生産に寄与します。 20 ※ 詳細な製品情報、ライセンス契約については株式会社ビジョンテック([email protected])までお問い合わせください。 栽培管理支援システムで十分に現地実証された アルゴリズムがWAGRIへ実装されています。 WAGRI経由で 利用できます! (学術利用のみ) (商用利用可) 有償
  17. 露地野菜の生育予測  農研機構が、気象条件により生育期間や収量が変動しやすいレタスの収穫日予測プログラムを 提供しています。  必要なパラメータは、緯度経度、定植日、収穫葉齢(デフォルト値:40枚)、1㎞メッシュ気象 情報(WAGRIにてライフビジネスウェザー社が提供)です。  収穫日の予測により、作業計画や出荷計画に利用可能です。 

    WAGRIのみで提供されている生育予測プログラムです。 21 レタスの 生育予測 プログラム ・緯度経度 ・定植日 ・収穫葉齢 1㎞メッシュ 気象情報 定植日 収穫葉齢 定植日から収穫葉齢までの生育を シミュレーションし、収穫日を予測 ライフビジネスウェザー社提供 気象情報取得 気象情報入力 栽培支援 サービス 収穫日取得 WAGRI 入力 WAGRI会員
  18. 施設園芸の生育・収量予測  農研機構が開発した、施設園芸作物の生育や収量の予測プログラムを提供しています。  現在、対象作目はトマト、パプリカ、キュウリです。  予測には、施設情報として栽培面積、施設透過率など、環境情報として施設内の気温、日射 量、CO2 濃度、栽培情報として栽植密度、個葉面積などが必要です。 

    環境制御設定や葉面積管理などのシミュレーション結果を参考にした栽培方針決定の補助ツー ルとしての利用も可能です。  WAGRIのみで提供のプログラムです。 22 入力データ ・作目、品種の選定 ・施設情報 (栽培面積、施設透過率など) ・環境情報 (気温、日射量、CO2 濃度) ・栽培情報 (栽植密度、個葉面積など) 結果データ ・葉面積指数 ・光合成量 ・収量 など 栽培支援サービス 利用者 農業者 WAGRI 施設園芸の 生育収量 予測ツール 有償 WAGRI会員 栽培支援 サービス
  19. 農林水産省 統計情報・市況情報  農林水産省の統計データや市況データをJSON形式で提供しています。  WAGRIから取得することで、農林水産省HP等からxls、csvやPDF形式でデータを取得後、 JSON形式に変換する工程が省けます。  さらに、市場データについては、過去のデータもAPIで入手可能です。 23

    リン 農林水産省 WAGRI WAGRI会員 xls形式、 csv形式、 PDF形式 一般公開 JSON形式 一般ベンダ JSON 営農支援 サービス 営農支援 サービス 農水省システム・統計等 ・農水省肥料登録システム ・全国版畜産クラウド ・青果物市況情報 ・青果物卸売市場調査(日別) ・食肉卸売市場調査(日別)豚/牛 ・と畜場統計調査(日別) ・標準化個別ガイドライン (農作業名・農作物名)
  20.  作業記録・生育情報を地図上で把握し、生育目標に基づいた栽培管理や営農指導を支援する 「NEC 営農指導支援システム※ 」を提供。  WAGRIから取得した筆ポリゴンと農薬情報を活用して、農薬利用制限に準じた適切な農薬散 布をサポート。 筆ポリゴンを地図上に表示 圃場ごとに作業予定や農薬散布状況、

    生育状況等を把握可能に 生産予測 分析結果をもとに 出荷量や上品率を 予測計算 AIデータ分析  気象・環境・生育・出荷データを分析  生育・収穫量に影響する 要因や関係性を可視化 指導員 生産者と 産地の状況を 確認・指導 圃場状況や 作業状況の 確認・共有 ホーム画面 圃場状況を一覧表示 作業・防除・生育状況を 色表示する圃場地図 圃場ごとの 環境と生育状況をグラフ化 収穫日予想をもとにした 収穫計画と実績管理 品目ごとの生育目標 生産者 作業者 生産者ごとの 作業予定/実績カレンダ 屋外からは スマホで操作 WAGRI 使用回数制限、 使用禁止期間等を警告表示 農薬利用制限情報をもとに 適切な農薬散布をサポート 農地の 区画情報 筆ポリゴン 農薬情報 農薬使用 制限情報 2019/10/04 4/5 出所:農林水産省「農業データ連携基盤の構築について」 25 ※ 営農データの収集、地図上での作業・生育状況の把握等により、 生育目標に基づいた指導や情報共有を可能とするソフト。 【事例②】民間企業提供のサービス NECソリューションイノベータ(株)
  21.  衛星データと気象データを用いて広域の水稲生育予測を行い、効率的な精密農業を実現 する「AgriLook」を提供。  WAGRIから取得した生育予測モデルや1㎞メッシュ気象データを活用して、日々刻々と変 化する作物の生育状況や栽培環境を的確にモニタリングし、高品質な米の安定的な生産を サポート。 【事例③】民間企業提供のサービス ビジョンテック 26

    WAGRI 生育予測 施肥管理や病害虫対策等、 きめ細かな栽培管理ができる 生育予測 ㈱ビジョンテック 気象データ WAGRIへ API接続済み。 ほ場毎の生育診断 気象マップ + 衛星データ 筆ポリゴン 生育予測モデル 気象の1km メッシュデータ 出所:農林水産省「農業データ連携基盤の構築について」
  22.  農研機構は、WAGRIを通じて病害虫AI診断サービスを提供。  診断と同時に、病虫害画像データを収集するシステムを構築し、持続的にサービスを高度化 する仕組みを提供。  収集した画像データの共有・利用範囲(一般公開、コンソ内での共有・利用)を明確化。 27 27 生産者等

    サンプルアプリ (WAGRI公開) 生産者等 公設試専門家 農研機構統合DB 農研機構サーバー 生産者等 公設試専門家 病害虫等画像 判別結果の問い合わせ 画像データの蓄積 他のサービサに展開 データクレンジングによる精度向上 出所:筑波会議2019講演資料を一部抜粋改変 改良 WAGRI 【事例④】 農研機構提供のサービス
  23. 28  資本力の弱い農家が多く、農機の販売だけでは市場拡大に限界。  トラクタや田植え機等の走行データ(走行ルート、稼働時間、燃料残量など)の連携システムや、農機メ ンテナンスに係る標準化を推進。  データの連携や安全に配慮した日本の農機を有効活用した、農業者団体や事業体によるシェリングサー ビスの創出を後押し。 

    農家は導入コストを抑え、安全な農機を必要な時に利用可能に。  シェアリング事業者は、農機の走行データ等による最適な配車やデータの蓄積によりサービスを向上。 アジア市場を想定したスマート農機等のビジネス展開 販売 農機メーカー 農機メーカーA 農機メーカーB 農機メーカーC 〇 走行データ (走行ルート、時間、 燃料残量など) 〇 農機の安全規格 標準化 コ ン ト ラ ク タ ー ・ サ ー ビ ス 事 業 者 、 農 業 者 団 体 な ど A安価で安全な 農機の利用 データプラットフォーム 配車指示 走行データ ・・・・・・・ 気象データ 農地データ 走行データ データ 確認 タイは、WAGRIを モデルに構築予定
  24. 29 WAGRIの目指す姿 ー 農業DXの中核へ  官民の力を結集し、データ駆動型農業に必要なデータやプログラム、情報が揃う市場として、 様々な事業者が集う農業DXの中核となることを目指す  現在は作物生産に関する基礎データが主だが、今後はプログラム系サービスも続々と予定、 環境や食・健康に関する領域とも連携

     他分野とのデータ連携も強化し、日本の「デジタル国家」の一翼を担い、国際連携も視野に! 交通・物流 医療・健康 インフラ・防災 気象 農薬 農地 市況 土壌 肥 料 畜産クラウド 水産データ連携 森林クラウド Environment Cultivation Processing Distribution Consumption ため池 ゲノム 野帳 サプライチェーン 栄養成分 機能性成分 レシピ情報 栽培暦 センサー 健康情報 フードロス 分 野 間 デ ー タ 連 携 国 際 連 携
  25. 30  農研機構 WAGRI推進室 安藤隆朗 [email protected]  WAGRIのWebサイト https://wagri.naro.go.jp/ 

    WAGRIお問い合わせ窓口(メール) WAGRI運営事務局 <[email protected]> ありがとうございました