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シリーズAをリファラル採用中心に走り抜ける / leaner-referral-engine...
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Takahiro Tsuchiya
May 30, 2024
Technology
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シリーズAをリファラル採用中心に走り抜ける / leaner-referral-engineer-2024
HRMethod Meetupの資料です
https://hrmethod.connpass.com/event/317854/
Takahiro Tsuchiya
May 30, 2024
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Transcript
シリーズAをリファラル採用中心に走り抜ける 2024-05-30 株式会社Leaner Technologies / @corocn
2024-05-30 HRMethod Meetup - 転職意志の育て方 https://hrmethod.connpass.com/event/317854/
自己紹介 @corocn(ころちゃん) Leaner Technologiesというスタートアップで プロダクト開発や採用など色々やってます。 エンジニア採用に関わりだして7年目 (前前職からはじめました)
Leaner(リーナー)の事業紹介 - 調達購買 = 企業の買い物 の領域 - モノを買うためのSaaSを作っています - ユーザーさんは大企業が多い
- 資金調達をしている - 創業6年目 - シリーズA - 現在、従業員は約50人
今日の話 - 本日のテーマ「転職意志の育て方」 - リファラル採用中心で「育てる」ではなく「育つまで待つ」戦略 - 上記実行するためにどういう考えで、どう進めてきたか
目次 - 直近の採用の実績 - リファラル採用を選んだ背景 - 他分野の参考情報 - うまくいったポイント -
今後の課題
直近2年ぐらいの活動
方針 - リファラル採用に全振り - 採用媒体やエージェントは活用なし - ビジネス側はリファラル + エージェントごりごり
体制 - 専任担当者なし - エンジニア採用はエンジニアが旗振りして進めてきた - 内定後、契約周りからHRが登場するような感じ
結果 - 創業からエンジニアは離職ゼロ - エンジニアは 6人 から 19人 へ拡大 ※フルタイム業務委託
2人、入社予定含む - プロダクト2つ + 基盤 - 新規事業などの仕込みもできそうな状態までもってこれた
採用チャネル 私 元同僚: 一緒に働いたこと がある SNS: 働いたことないけ ど、SNSや勉強 会でゆるく繋がっ てた
リファラル採用を選んだ背景
前提 - ヒト・モノ・カネをうまく配分して戦わないといけない - 採用活動に時間を割きすぎてプロダクトに向き合えないのは本末転倒 - スタートアップ - ヒト -
少ない - カネ - ない - モノ - (次ページへ)
モノ? - スタートアップで使えるモノはなにか? - 圧倒的な熱量 - 人脈、信頼貯金 - 誤)リファラル採用にした -
正)量で殴り合うのができないので、リファラルで頑張るしかない
採用QCD - Quality = マッチする人材 - Cost = コストをできるだけかけず -
Delivery = はやく計画どおりに採用したい - 全部担保するのは無理 - Leanerの場合は Qを重視して、Cでバランスとって、D を諦めている
リファラル採用: Quality - カルチャー・スキル両面でマッチ度を図りやすい - 元同僚で一緒に働いたことがあれば尚更 - 離職率の少なさにも一定貢献する - 通常は数回の面接で判断しなければいけないので、意思決定が難しい
- たくさん失敗しようでは済まないケース - 初期のミスマッチは簡単に組織崩壊を招くので、絶対に避けたい
リファラル採用: Cost - 媒体やエージェント活用のコストは正直アーリーステージは重い - 金銭的な投資を抑えて採用を進めることができる = 別の投資ができる = 事業が進む
- 声をかける数を絞るので、時間的な投資も抑えられる = エンジニアが開発に集中できる = 事業が進む
リファラル採用: Cost - ゼロコストではない - 既存メンバーの人脈・信頼貯金を消費する - 外部接点を増やすような施策を並行しないとすぐ貯金が尽きる - 徐々にここの投資を増やしていっている
- Twitter(X)は仕事なんで・・・
引用: https://blog.lacolaco.net/posts/e030fe9ff885/ 参考: 効果は採用だけでない
リファラル採用: Delivery - スピードは諦めている - 初期は +2人 ぐらいの計画だったので、大量採用する予定もない - プロダクトがPMFするかしないかの瀬戸際で、アクセル踏めない
- 資金調達前でシビアな状況 - そもそも採用活動は短期でやるものじゃない - 動き出してから入社して戦力になるまで半年以上かかるので、すぐ人は増えない - 直近は今いるメンバーで頑張るしかない - 短期を楽にするためにやってない
基本の採用活動 - リファラルしたい人を定期で書き出してもらう - SNSなどで連絡し、一定間隔で連絡を取り続ける - どこかで転職タイミングがくるのでアプローチ - もし断られたら次回の転職を狙ってアプローチ -
とても時間がかかる!我慢勝負!
転職市場(主観) - エンジニアは 2〜3年で動くケースが多い - 数年アプローチし続ければ、どこかのタイミングで転職する - スタートアップなんか半年ぐらいで状況が一転してしまうこともある - 最近だとリモートから出社の揺り戻し
- 腰を据えて頑張りたいエンジニアが増えてきている肌感 - 自分の歳の問題かも - とてもいいことだけど採用は大変になる!
こだわり
音楽性の問題 - 全く知らない人にテンプレメール送るような採用がそこまで好きではない - 「一人に声かけて、一人入社してくれる」のが理想
属人的だがパワーで解決できる - 勘が働く - 今までのエンジニア採用の経験 - RPO(採用のアウトソーシング)や採用媒体の運営に関わった経験 - エンジニアだからこそ分かる市場感 -
マッチしそうな人をたくさん知っている - 今までの発信やコミュニティ活動からの横のつながり(信頼貯金) - 10人ぐらいまでは普通にいけそう - 身銭を切る覚悟がある
誰もやってない - 周りを見てもリファラル採用にフルベットしてる会社が少ない - 今のフェーズしかできない - トライしてみたい - 成功すれば非線形な成長に貢献できる -
誰もやってないのは、アウトソース的な解決がし辛いのもありそう
別視点
セールス業界の知見 - 会社 = 売り物としたときに、採用担当はセールス - セールスの知見や手法が使える - リファラル採用は大企業向けのセールスとやってることが近しい
ABM: Account Based Marketing https://sairu.co.jp/method/25244/
https://sairu.co.jp/method/25244/ 現在のシニアエンジ ニアの採用市場と 相性が良い
THE MODEL (個人的にリサイクルという単語は好きでないが) 失注・未商談の顧客を見込客リストに再追加させるよう循環型の仕組みが重要
候補者管理 - 実はATSは使っていない(会社全体ではHERPを利用) - 候補者がたくさんいるわけではないので大きなツールは不要 - エージェントや媒体経由の応募管理しはじめると ATSないと無理 - 初期は
Hubspot で、今は Notion を利用 - Hubspot = セールスが使う CRM = Customer Relationship Management - やってることはセールスのそれ - 候補者を管理、タスク切って通知きて、定期接点のアクションができれば OK - UIが営業用語なのは微妙だった(コンタクト、取引 = 候補者、選考)
なぜうまくいったか
うまくいったポイント - 決めた戦略をやりきったこと - 元も子もないが「転職意欲が育つ」のを待てたのが成功に繋がった - 入社なしが続くのは辛いので、初期にパワーで牽引したこと - 成果が出ればみんなついてきてくれる -
採用活動への巻き込み方 - 地道な採用活動をいかに継続できるか - 開発の傍ら、疲弊せずに採用活動を楽しめるか
採用活動への巻き込み - 全員が全員リファラルできるわけでない - 貢献できないと、つらいきもちになるよね - “自分が一番得意な方法で採用に協力してほしい” というのを伝えている - アトラクトが得意
- 面接で厳格な判断するのが得意 - ブログを書くのが得意 - 登壇するのが得意 - イベントを開くのが得意
採用活動を通じて得たもの - リファラル採用だ!と言って一見チャネルが絞られたように思っていたが、今後に 向けて各メンバーの採用活動での得意不得意が把握でき、色んな打ちてが取れる ようになってきた。 - みんなでスカウト送ろう!な巻き込み方は弊チームには合わなかった
https://x.com/fukkyy/status/1794948080674202020
最近の傾向 - 良い方向に思惑が外れてきている - リファラルの次はエージェントか、媒体か?みたいなことを考えてたが - ブログやXの発信を見た人の自己応募が増えてきている
直面している課題など - 採用計画の上方修正 - リファラルだけだと流石においつかなさそう - 候補者の枯渇 - 接点づくりの施策に投資しつつ、リファラル採用以外も模索 -
転職意欲の着火が難しい - ぜひディスカッションさせてください - 採用競合 - マッチする候補者がよりアーリーなスタートアップに行ってしまう
まとめ - リファラルを軸としてチームを拡大してきた - 転職意欲が育つまで待つ!戦略なので、細く長く続けてきた - メンバーが熱量を保てるように巻き込み方を工夫してきた - 一定のフェーズの変化を感じており、第二の柱を模索中
カンファレンス等のスポンサード - Ruby x シニア x フルリモート x コミュニティへの投資の相性が最高 -
Ruby コミュニティ自体の雰囲気も、 Leanerの文化にマッチしている - 正直めちゃくちゃコスパが良い投資 - メンバーの熱量も上がる - 実績 - RubyKaigi 2023 で Rubyスポンサー(最上位) - RubyKaigi 2024 で Drinkupスポンサー - 来年も出す
紹介者へのケア - リファラルしたけどアンマッチでお断りすることになったケース - 紹介してくた人と候補者の関係が悪化しないように配慮 - 会食費用の補助 - 丁寧に不採用理由の説明をしたり -
基本、紹介者は選考には一切入らない形で運用している