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AIと過ごす1日〜全業務フローにAIを組み込む実践ガイド〜
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ham
November 24, 2025
Technology
0
13
AIと過ごす1日〜全業務フローにAIを組み込む実践ガイド〜
Qiita Conference 2025 Autumnで登壇したスライド
https://qiita.com/official-campaigns/conference/2025-autumn
ham
November 24, 2025
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Transcript
© Findy Inc. AIと過ごす1⽇ 〜全業務フローにAIを組み込む実践ガイド〜 浜⽥ 直⼈ Naoto Hamada (ham)
2025.11.07
© Findy Inc. 2 Team+開発部 部室⻑ - 2006-2015: SIer -
2015-2019: toC Webアプリケーション開発, EM - 2019-2022: toB SaaS開発, EM - 2022- : toB SaaS開発(Findy Team+) 浜⽥ 直⼈ Naoto Hamada (ham) @hamchance0215
© 2024 Findy Inc. 挑戦するエンジニアの プラットフォームをつくる。 ビジョン つくる⼈がもっとかがやけば、 世界はきっと豊かになる。 経営理念
会社概要 会社名 ファインディ株式会社 / Findy Inc. 代表取締役 ⼭⽥ 裕⼀朗 設⽴ 2014 年 2 ⽉ ※ 本格的な事業開始は2016年7⽉ 社員数 354 名 資本⾦ 27億5,386 万円 ※ 資本準備⾦含む 住所 東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー 5階 事業許可番号 13-ユ-308478 サービス ‧ スカウト型リクルーティングサービス「Findy」 ‧ ハイスキルな業務委託エンジニア紹介サービス「Findy Freelance」 ‧ 経営と開発現場をつなぐAI戦略⽀援SaaS「Findy Team+」 ‧ 開発ツールに特化したレビューサイト「Findy Tools」 投資家 グローバル‧ブレイン、ユナイテッド、SMBCベンチャーキャピタル、KDDI、JA三 井リース、みずほキャピタル、博報堂DYベンチャーズ、Carbide Ventures、等 3
© Findy Inc. ファインディが展開するエンジニアプラットフォーム サービス紹介 ※ 各種数値は、2024年6月時点のFindy転職、Findy Freelance、Findy Team+、Findy Globalの4サービスの累計での社数及び登録者数です。
なお、1社又は1名の方が複数のサービスに登録している場合は、そのサービスの数に応じて複数のカウントをしています。 戦略⽀援SaaS GitHubやJiraを解析し、エンジニア組織の ⾒える化と⽣産性向上をサポート。 エンジニア組織の⾒える化 マッチングサービス 約12万⼈のエンジニアと880社以上の テック企業をマッチング。 正社員エンジニアの採⽤ 開発ツールメディア 実際に利⽤している企業の声を元に、 開発ツールの導⼊や検討に必要な情報を 集約。企業の技術選定をサポート。 開発ツールのレビューサイト ⽣成AIツールの利⽤状況を分析し、⽣ 成AIを⽤いてボトルネック発⾒〜利活 ⽤向上施策⽴案‧実⾏をサポート。 ⽣成AIツールの利活⽤促進 AI 5万⼈以上のフリーランスエンジニアの 成功報酬型の⼈材紹介サービス。 フリーランスエンジニアの採⽤ マッチングサービス 商談や問い合わせデータを元に、⽣成AIが 企画を⽣成。ディスカバリー領域を最適 化。 AIで課題発⾒から企画まで⾃動化 AI 4
© Findy Inc. 5 Agenda - なぜ「全業務」にAIを組み込むのか? - 実践:AIと過ごす1⽇ -
まとめ
© Findy Inc. なぜ「全業務」にAIを組み込むのか? 6
© Findy Inc. 7 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報
© Findy Inc. 8 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報 メイン業務はこれ!
© Findy Inc. 9 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報 多⽅⾯からメッセージ MTGが多くなりがち 開発以外の TODOがたくさん ⾊々やったので ⽇報に載せきれない
© Findy Inc. 10 とある1⽇(AI導⼊前) 業務開始 1⽇ Slack確認 MTG お昼休み
MTG 業務終了 開発 開発 開発以外の割合が少なかったろこ ろから時が経ち...
© Findy Inc. 11 とある1⽇(AI導⼊前) 業務開始 1⽇ Slack確認 MTG お昼休み
MTG 業務終了 開発 気づいたら他のタスクが開発する 時間を圧迫していく... 開発 MTG 開発 MTG MTG
© Findy Inc. 12 とある1⽇(AI導⼊前) 業務開始 1⽇ Slack確認 MTG お昼休み
MTG 業務終了 開発 開発プロセスを改善するだけで⼤きな効 果を得ることが難しい。 そのため、全業務を視野に⼊れてAIを導 ⼊しないと効果が限定的! ※そもそもSlackチャンネルやMTGなどの 棚卸しをせよ!という説もあります😅 開発 MTG 開発 MTG MTG
© Findy Inc. 実践:AIと過ごす1⽇ 13
© Findy Inc. 14 AIを業務に組み込む考え⽅ プログラマーが持っている三⼤美徳に従おう! - 怠惰 ◦ 🙅今までのやり⽅でできるからそのままやっちゃおう
◦ 🙆(初期コストかかるが)⽣成AIを活⽤してやれる仕組みを構築してあとで楽したい! - 短気 ◦ 🙅微妙な結果だけど、追加でプロンプト投げたら直ったわ ◦ 🙆結果のブレが多いな💢 ルールファイル整備して精度⾼めよう - 傲慢 ◦ 🙅今までも全く同じことがAI使ってできるようになったぞ ◦ 🙆AI使ったら今までできなかったができるはずだ!
© Findy Inc. 15 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報
© Findy Inc. 16 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報
© Findy Inc. 17 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ 以下のツールを確認して今⽇やることを整理 ▪
カレンダー: Google Calendar ▪ TODOリスト: Slack Canvas(チェックリスト) ▪ メール: Gmail - Slack確認 ◦ 返せるものは返つつ、後回しにするものはTODOリストへ - MTG ◦ Google Docsを活⽤して共有議事録
© Findy Inc. 18 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ 以下のツールを確認して今⽇やることを整理 ▪
カレンダー: Google Calendar ▪ TODOリスト: Slack Canvas(チェックリスト) ▪ メール: Gmail - Slack確認 ◦ 返せるものは返つつ、後回しにするものはTODOリストへ - MTG ◦ Google Docsを活⽤して共有議事録
© Findy Inc. 19 業務開始(AI導⼊後) - Claude Codeに指⽰してカレンダー / TODOを収集。集めた情報から⽇報マークダウンを⽣成
◦ MCP経由でGoogleカレンダーから当⽇の予定を取得 ▪ 使いやすいMCP Serverがなかったので⾃作 w/Claude Code ◦ MCP経由でNotionのTODOリストにアクセスして取得 ▪ Slack Canvasだと扱いづらかったのでNotionに移⾏ ◦ MCP経由で予定に対応するNotion議事録を⾃動⽣成 ◦ 予定とTODOをまとめて、⽇報マークダウンを⽣成 ◦ リポジトリで管理しているのでcommit and push - メールはあまり使ってなかったので今まで通り確認
© Findy Inc. 20 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ 以下のツールを確認して今⽇やることを整理 ▪
カレンダー: Google Calendar ▪ TODOリスト: Slack Canvas(チェックリスト) ▪ メール: Gmail - Slack確認 ◦ 返せるものは返つつ、後回しにするものはTODOリストへ - MTG ◦ Google Docsを活⽤して共有議事録
© Findy Inc. 21 Slack確認 / MTG(AI導⼊後) - Slack確認 ◦
今まで通り確認だが、今⽇やることをClaude Codeにまとめてもらっている間に並⾏して実⾏で きるように! - MTG ◦ Notion議事録にメモ。AIレコーディングも活⽤
© Findy Inc. 22 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報
© Findy Inc. 23 実装⽅針の検討 AI導⼊前 ググりながら調査 AI導⼊後 ⽤途に適したAIと壁打ち -
Claude Code (VS Code) ◦ 既存コードを参照しながら検討する場合 ◦ 調査したものがそのままファイル出⼒しておける ので、のち⼯程に繋げやすい - Claude ◦ ⼀般的な技術選定などを壁打ちする場合 - Ask Devin ◦ 複数リポジトリを跨いだコードを参照しながら検 討する場合
© Findy Inc. 24 プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... AI導⼊前 緊急度が⾼ければ最優先で対応するが、それ以外はイシュー化して後回し(そして棚卸しでクローズ...) AI導⼊後 緊急度が⾼ければ最優先で対応するが、それ以外はイシュー化 コメントで即
`@claude`へ依頼してPR作成 レビューして問題なければマージ 🎉
© Findy Inc. 25 開発(AI導⼊前) - タスク分解して、1つずつ細かく開発を進める ◦ 1つのイシューで1つのことを開発するように分解
© Findy Inc. 26 開発(AI導⼊後) - タスク分解して、1つずつ細かく開発を進める w/ Claude Code
◦ 内容確認から実装、コミットからプルリクエスト作成まで⽣成AIが実施 ◦ レビュー後はClaude Codeに "PRのレビューコメントを確認して対応して"と指⽰
© Findy Inc. 27 障害調査 AI導⼊前 - Sentryから届いたSlackアラートを確認 ◦ 対応が必要な場合、イシュー化して対応
AI導⼊後 - Sentryから届いたSlackアラートを確認 ◦ 対応が必要な場合、イシュー化して対応 ▪ コメントで即 `@claude`へ依頼して⼀次調査 ▪ 調査結果 & 作成してもらったRPをレビューして問題なければマージ 🎉
© Findy Inc. 28 とある1⽇(AI導⼊前) - 業務開始 ◦ カレンダー /
TODOリスト / メールなど確認 ◦ 今⽇やることを整理 - Slack確認 ◦ 都度確認 - 新規API開発 ◦ 実装⽅針の検討 ◦ プロダクトを触っていたら既存におかしな挙動が... ◦ 開発 ◦ 障害調査 - 途中に複数のMTG - 業務終了 ◦ ⽇報
© Findy Inc. 29 業務終了(AI導⼊前) - Slackワークフローを使って⽇報を作成 ◦ 「やったこと」「所感」は今⽇やったことを思い出しながら記載 ◦
「次やること」は明⽇の予定やタスクを確認しながら記載 ▪ ⾊々やっていればいるほど集めきれず内容が薄くなる...
© Findy Inc. 30 業務終了(AI導⼊後) - 業務開始時に作成した⽇報マークダウンを更新 ◦ 実施したTODOのチェックや気づきを記載 ▪
少しでも⼈の気持ちを記載した⽅が良い⽇報になる傾向 - Claude Codeで⽇報サマリーの作成を指⽰ ◦ ⽇報の内容から⽇報ワークフローに沿ったフォーマットにまとめる ◦ MCP経由でカレンダーから翌営業⽇のスケジュールを取得 ▪ ⽇報ワークフローの「次やること」をまとめる - 上記を使ってSlackワークフローの⽇報を提出 ◦ ⽇報の内容が濃くなりGood👍
© Findy Inc. まとめ 31
© Findy Inc. 32 AIを活⽤するマインドセット とにかくAIに聞こう! - 「こんなこと聞いても...」と思わず、まずはAIに投げてみる - 「背景」、「⽬的」、「制約」などを⼊れると精度が上がるが、何度でも追加質問できるのでプ
ロンプトを考えすぎずにどんどん聞こう! - 使ってみないと感覚はつかめません! - ただ「短気」の美徳も忘れず、チューニング&仕組み化はしていきましょう!
© Findy Inc. 33 AIを活⽤するマインドセット プログラマーが持っている三⼤美徳「傲慢」を特に意識する! - 🙅今までも全く同じことがAI使ってできるようになったぞ - 🙆AI使ったら今までできなかったができるはずだ!
- これまでの延⻑ではつまらない!単なる「改善」で満⾜せず「改⾰」を楽しみましょう!!
© Findy Inc. 34 AIを活⽤するマインドセット AIのカスタマイズ性を活かす! - AIの良さは、利⽤者ごとにカスタマイズされた振る舞いができることです - ⼈が⽤意したプロンプトなどをそのまま使うだけではなく、⾃分の使い勝⼿が良くなるように改良でき
ないかを常に考えましょう
© Findy Inc. 35 ⽣成AIとの協働を楽しんでいきましょう💪 - AIの活⽤はまだまだ試⾏錯誤の段階です! - AIと仲良くなって、(気づいたらAIに使われている!?なんてことにならないようにw) 協働を楽しんでいき
ましょう💪