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生成AIによる生産性向上〜テック企業やファインディの活用事例〜
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ham
October 23, 2025
Technology
1
21
生成AIによる生産性向上〜テック企業やファインディの活用事例〜
- 生成AIによる生産性向上の事例
- ファインディでの生成AIを使った開発事例
ham
October 23, 2025
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Transcript
© Findy Inc. 1 ⽣成AIによる⽣産性向上 〜テック企業やファインディの活⽤事例〜 2025.10.10 浜⽥ 直⼈ Naoto
Hamada
© Findy Inc. 2 Agenda - ⽣成AIによる⽣産性向上の事例 - ファインディでの⽣成AIを使った開発事例
© Findy Inc. ⽣成AIによる⽣産性向上の事例 3
© Findy Inc. 4 なぜ⽣成AIの活⽤に取り組むのか - ⽣成AIによって開発現場には⼤きな変化が予想されています - ⽣成AIを効果的に利⽤して、⽣産性を向上させていくことがMUSTな世界へ 2023年現在、米国の開発者の
92%はAIコーディングツールを利用 。 2028年までに、 世界の企業の 90%のソフトウェアエンジニアが AIコードアシスタントを使用 するようになる。 2023.6.14 GitHub調査/企業で働く米国の開発者 500人を対象にした調査 2024.4.11 ガートナー/戦略的計画の仮説
© Findy Inc. 5 [合同会社DMM.com]個⼈の⽣産性250%向上、チームのキャパシティは1.5倍 https://jp.findy-team.io/blog/ai-casestudy/ai_effectiveness_verification_dmm/
© Findy Inc. 6 • ⽣成AI ◦ 完全⾃律型⽣成AI「Devin」 • 効果
◦ タスクによっては「これまで10⽇かかると⾒積もっていた作業が1時間で完 了した」 ◦ チーム全体のキャパシティ(開発可能なタスク量)で⾒ても、導⼊前後で 平均して1.5倍、特にAI活⽤が進んでいるチームでは2.5倍にまで向上 ◦ チーム全体の⽣産性が39%向上 ▪ PR数: ⼈間12名:189件 → ⼈間12名+Devin:263件 [合同会社DMM.com]個⼈の⽣産性250%向上、チームのキャパシティは1.5倍
© Findy Inc. 7 • Devinの考察 • 課題 ◦ AI疲れ
◦ レビュー負荷の増⼤ ▪ エンジニアの仕事は「コードを書く⼈」から「AIが⽣成したコードの 正しさを、判断‧レビューする⼈」へと明確にシフト [合同会社DMM.com]個⼈の⽣産性250%向上、チームのキャパシティは1.5倍 項⽬ ⼈間チーム(12名) Devin AI 考察 総PR数 189件 74件 Devinで3⼈分を処理 マージ率 85-90% 60.1% マージ率低下 複雑度対応 ⾼度な設計可能 定型作業のみ 反復作業の圧倒的効率 コスト 12名の⼈件費 AI利⽤料 ⼈件費の⼤幅削減
© Findy Inc. 8 [Sansan株式会社]リードタイム45%短縮‧スループット82%向上 https://jp.findy-team.io/blog/ai-casestudy/ai_effectiveness_verification_sansan/
© Findy Inc. 9 • ⽣成AI ◦ AIレビューツール「PR-Agent(現Qodo Merge)」 •
効果 ◦ PRのオープンからマージまでのリードタイムが平均35時間から19時間へと 45%短縮 ◦ 1時間あたりのPR処理数で⽰すスループットは82%も向上 [Sansan株式会社]リードタイム45%短縮‧スループット82%向上
© Findy Inc. 10 • 課題 ◦ 指摘が不適切で「ノイズ」になることもあり、開発者がAIの指摘を⾒なく なる「AI疲れ」を引き起こすリスク ◦
AIは「なぜそのコードを⽣成したか」という思考プロセスを⽰さないた め、判断の背景がブラックボックス化しやすい ▪ これからのエンジニアには、AIを単なる作業ツールとして使うだけで なく、AIの出⼒を評価し、最終的なビジネス判断や設計判断を下す 「⽬利き」の能⼒がより⼀層求められるように ▪ AIを「優秀な助⼿」と位置づけ⼈間はより上流の創造的な役割を担う [Sansan株式会社]リードタイム45%短縮‧スループット82%向上
© Findy Inc. 11 [ファインディ株式会社]アウトプット量1.5倍に増加! https://jp.findy-team.io/blog/ai-casestudy/ai_effectiveness_verification_findy/
© Findy Inc. 12 • ⽣成AI ◦ ⾃律型⽣成AI「Devin」「Claude Code」 •
効果 ◦ DevinやClaude Codeを活⽤したメンバーのプルリクエスト数は、活⽤前と ⽐較して1.5倍に増加 [ファインディ株式会社]アウトプット量1.5倍に増加!
© Findy Inc. 13 • 課題 ◦ ⽣成AIを導⼊したが利⽤されない(されているか不明)、利⽤はされているが ⽣産性向上などの狙った効果が出ていない(出ているか不明) ▪
現状把握‧分析 / ハイパフォーマーの知⾒を形式知化‧ローパフォー マーへのサポート / 継続的な取り組みへ昇華(⽬標、定期的な共有) ▪ 効果を感覚だけではなく定量的に把握してアクションを検討 [ファインディ株式会社]アウトプット量1.5倍に増加! https://dora.dev/research
© Findy Inc. 14 • 課題 ◦ ⽣成AIを効果的に利⽤するためには、適切な基盤の構築が不可⽋ ▪ バージョン管理システムの導⼊
▪ 開発環境の統⼀ ▪ ⾃動テストの整備 ▪ CI/CDの⾃動化 ▪ ⼩さいバッチ単位の反映 ▪ 疎結合なアーキテクチャ [ファインディ株式会社]アウトプット量1.5倍に増加! https://dora.dev/research これらは新しい概念ではなく、⽣成AI以前から語られ てきたプラクティスと同じ デリバリー能⼒⾼めていくプラクティスが活⽤できる
© Findy Inc. 15 • 課題 ◦ ⽣成AI利⽤によるエンジニアの役割転換やアウトプットの急上昇などによ る”AI疲れ” ▪
SPACEフレームワーク(※)などを活⽤し、開発者体験を計測。「満⾜度 ‧活動量‧パフォーマンス‧効率‧協働」を可視化 • ※SPACEフレームワークとは、開発者やチームの「⽣産性」を、多⾓的な視点からバランスよく把 握するための考え⽅。Googleの研究チーム「DORA」などが提唱 [ファインディ株式会社]アウトプット量1.5倍に増加! Findy Team+ チームサーベイ分析
© Findy Inc. 16 ソフトウェア開発における「開発⽣産性」に関する実態調査レポート https://findy.co.jp/3036/ • 調査対象:ソフトウェア開発(組み込み開発を含む)に直接関わるエンジニア、 プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー、エンジニアリングマネー ジャー、開発責任者など
• 調査⽅法:インターネット調査 • 調査期間:2025年4⽉2⽇(⽔)〜2025年5⽉21⽇(⽔) • 調査主体:ファインディ株式会社 • 実査委託先:GMOリサーチ&AI株式会社 • 有効回答数:798名(95%信頼区間±3.5%) • 統計的検定⼒:80%以上(中程度の効果量d=0.5を検出) • 調査内容: ◦ 開発⽣産性に対する認識 ◦ 開発⽣産性に関する指標の活⽤状況 ◦ 開発⽣産性に関する取り組み ◦ 開発環境‧プロセス評価 ◦ 組織⽂化と⽣産性
© Findy Inc. 17 • モダンな技術基盤がAI活⽤の前提条件 : 従来型ツールでは最新AI開発⽀援機能を活⽤できず、競争⼒格 差が拡⼤ •
約15.8%の組織がサポート終了ツールを使⽤ : セキュリティリスクと同時にAI⾰命の恩恵を受けられな い • 組織間の技術格差が深刻化 : モダンツール vs 従来型ツールで開発⽣産性に推定50-70%の差 • AI活⽤による効率向上: GitHub Copilot利⽤者は開発タスクの完了時間で平均55%の短縮効果を報告 (GitHub公式調査) • 開発⽀援機能の多様化: AI⽀援によるコード⽣成、エラー検出、ドキュメント作成⽀援機能が実⽤化 段階 • 学習⽀援効果: AI⽀援ツールが新⼈エンジニアのコード学習を補助する機能を提供 • AI時代の開発⼿法は発展途上 : 最適なフレームワークはまだ確⽴されておらず、業界全体が模索中 ソフトウェア開発における「開発⽣産性」に関する実態調査レポート ※当レポートのモダンツールと従来型ツールの定義 モダンツール: GitHub、Azure DevOps、GitLab、TFVC 従来型ツール: Microsoft Visual SourceSafe、Subversion、CVS
© Findy Inc. 18 Findy Team+ Award 2025 https://award.findy-team.io/2025
© Findy Inc. 19 Findy Team+ Award 2025
© Findy Inc. 20 Findy Team+ Award 2025 引き続き幅広い種類のAIツールが使われている
© Findy Inc. 21 Findy Team+ Award 2025 増減率はばらつきが⼤きく AIツールを絞るには時期尚早
© Findy Inc. 22 Findy Team+ Award 2025
© Findy Inc. 23 Findy Team+ Award 2025 「開発者体験」や「スピード」が向上
© Findy Inc. 24 Findy Team+ Award 2025 複雑‧⾼度な開発での活⽤や品質向上には あまりつながっていない
© Findy Inc. ファインディでの ⽣成AIを使った開発事例 25
© Findy Inc. 26 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI - ファインディでの⽣成AI(Claude Code)を使った開発を紹介 こちらを
実装
© Findy Inc. 27 - 仕様 ◦ REST API ◦
メンバー / 期間 / リポジトリでフィルターできること ◦ 認証できること ◦ 最終利⽤⽇が把握できること ◦ アクセスログを残すこと 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI
© Findy Inc. 28 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI - 開発タスク⼀覧 ◦ 1つ1つのタスクを⼩さくしておくことで精度向上
◦ タスク分割もAIと壁打ちしながら実施
© Findy Inc. 29 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI - 各イシューにHowを記載 ◦ タスク分割もAIと壁打ちしながら実施
◦ 例) APIエンドポイント作成イシューの場合 - `GET /api/xxx`エンドポイントを追加 - query string - xxx - xxxを指定 - 必須 - 未指定の場合は400エラーとする - response - json type - { xxx: [] } - xxxを配列で返却する
© Findy Inc. 30 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI - Claude Code ×
GitHub MCPを活⽤して実装 ◦ 内容確認から実装、コミットからプルリクエスト作成まで⽣成AIが実施
© Findy Inc. 31 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI - CIでコーディングルールや既存のふるまいが守れていることを⾃動チェック ◦ 意図から⼤きく外れた実装や既存の破壊が検知された場合、指⽰をアップデートして
やり直すことを検討
© Findy Inc. - PRを作成したらCopilot レビューで⼀次レビュー ◦ 変更内容のサマリー作成やレビューを指摘をしてくれる 32 事例:
[AI+連携]サイクルタイムAPI
© Findy Inc. - セルフレビューして、修正して欲しい内容があればPRにコメント ◦ Claude Codeに "PRのレビューコメントを確認して対応して"と指⽰ ◦
Claude Codeはローカルで動かしているので⼩さな修正は⾃分で直してもよい 33 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI
© Findy Inc. - 最後に、指⽰を出したエンジニア以外のエンジニアがレビューして承認 34 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI
© Findy Inc. 35 事例: [AI+連携]サイクルタイムAPI まとめ - ⾃分ではほぼコードを書かずに機能実装を完遂 ◦
※設計やセルフレビューを実施して品質は⼈が担保する必要があるので、エンジニア リングスキルは必要 - タスクの切り⽅を⼯夫すれば並列して開発が可能 ◦ Claude Codeはローカルで実⾏しているが、Devinのような完全⾃律型AIの精度が上 がればさらに並列開発が加速する⾒込み - 指⽰を出しつつ、他のことができる ◦ ⽣成AIがやってくれるとはいえ、並列作業の管理は⼈が実施するので、並列しすぎる とコンテキストスイッチが多発してAI疲れにつながる...
© Findy Inc. 36 挑戦するエンジニアのプラットフォームをつくる Driving business growth through technology