Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
OSSへの貢献をサポートするための体制づくり
Search
jollyjoester
April 13, 2022
Technology
1
1.3k
OSSへの貢献をサポートするための体制づくり
まつもとゆきひろ氏と考える つよいエンジニアになるためオープンソースの使い方
https://techplay.jp/event/849756
jollyjoester
April 13, 2022
Tweet
Share
More Decks by jollyjoester
See All by jollyjoester
コミュニティMTG in WWDC24
jollyjoester
0
220
BengaluruでLTしてきた
jollyjoester
0
270
try! Swift Tokyo 2024
jollyjoester
0
240
エンジニアが直接会う場の価値について
jollyjoester
8
4.1k
来年Proposalを出すつもりで参加するときっともっと楽しい!
jollyjoester
0
290
My favorite sessions in WWDC 23
jollyjoester
0
580
みんなでAIと戯れよう
jollyjoester
0
110
続く勉強会の作り方
jollyjoester
2
810
Code for INZAIの歩み
jollyjoester
0
360
Other Decks in Technology
See All in Technology
統計データで2024年の クラウド・インフラ動向を眺める
ysknsid25
2
850
Turing × atmaCup #18 - 1st Place Solution
hakubishin3
0
490
TSKaigi 2024 の登壇から広がったコミュニティ活動について
tsukuha
0
160
終了の危機にあった15年続くWebサービスを全力で存続させる - phpcon2024
yositosi
16
13k
NW-JAWS #14 re:Invent 2024(予選落ち含)で 発表された推しアップデートについて
nagisa53
0
270
ハイテク休憩
sat
PRO
2
160
podman_update_2024-12
orimanabu
1
280
なぜCodeceptJSを選んだか
goataka
0
160
.NET 9 のパフォーマンス改善
nenonaninu
0
990
20241214_WACATE2024冬_テスト設計技法をチョット俯瞰してみよう
kzsuzuki
3
510
C++26 エラー性動作
faithandbrave
2
750
GitHub Copilot のテクニック集/GitHub Copilot Techniques
rayuron
37
14k
Featured
See All Featured
Designing on Purpose - Digital PM Summit 2013
jponch
116
7k
BBQ
matthewcrist
85
9.4k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
32
2.7k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
365
25k
Embracing the Ebb and Flow
colly
84
4.5k
Put a Button on it: Removing Barriers to Going Fast.
kastner
59
3.6k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
45
2.2k
Automating Front-end Workflow
addyosmani
1366
200k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
133
9k
Visualization
eitanlees
146
15k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
111
49k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
326
24k
Transcript
1 OSSへの貢献をサポートするための体制づくり 2021/04/13 @まつもとゆきひろ氏と考える つよいエンジニアになるためのオープンソースの使い方
2 iOSエンジニア(Merpay iOS Team所属) エンジニアの技術発信などにも従事してた (Engineering Blog,
Tech Conf, OSS) 趣味1: 技術コミュニティの主催 (Swift愛好会、try! Swift Tokyo) 趣味2: シビックテック(Code for Inzai) 「技術×みんなでわいわい」が好き 七島 偉之 / jollyjoester
3 今日のゴール 「うちのチーム/組織でもOSSへ貢献がしやすい環境を作っていくぞ!」 ってモチベーションが高まった状態
4 メルカリOSPOの紹介 Topic メルカリがOSS活動を推進する理由 OSS活動推進のために取り組んだこと 02 03 01 OSSを推進するOSPOの歩み 04
5 OSPOについて Open Source Program Office
6 メルカリOSPO紹介 ・OSPO : Open Source Program Office ・メルカリのOSSに関する活動をサポートするプロジェクト(非専任組織) ・エンジニア(Backend,
Client, ML)、セキュリティ、知財のメンバー ・メルカリグループ全体をカバー メルカリ オウンドメディア「メルカン」”メルカリのエンジニア×知財メ ンバーによるコラボで誕生した「Open Source Program Office」 の正体” https://mercan.mercari.com/articles/25786/ Backend Security ML 知財 Client Security
7 メルカリOSPOのミッション・ビジョン ミッション:Employee Engagementの向上 ビジョン:コミュニティの良き一員 ・OSSの公開・貢献 ・OSSの利用におけるコンプライアンス ・社内外への情報発信 OSPO活動の三本柱 メルカリ
オウンドメディア「メルカン」”メルカリのエンジニア×知財メ ンバーによるコラボで誕生した「Open Source Program Office」 の正体” https://mercan.mercari.com/articles/25786/
8 メルカリがOSS活動を推進する理由 オープンソースの考え方
9 メルカリにおける「オープンソースの考え方」 ・“コミュニティへの恩返し” ・“学びの場としてのコミュニティ” “オープンソースのコミュニティ、文化、そして成 果がなければ、メルカリが今のシステムをつくり 上げ、多くのお客さまに価値を提供することは難 しかったと断言できます。[…] メルカリを開発、および運用していくなかで培っ た技術をオープンソースとして世の中に公開す
ることで、世の中のイノベーションに協力していく ことが、オープンソースから受けた多大な貢献に 対して、あるべき行動であると考えています。” (「オープンソースの考え方」) https://engineering.mercari.com/open-source/ エンジニア情報ポータルサイト「mercari engineering」
10 メルカリにおける「オープンソースの考え方」 ・“コミュニティへの恩返し” ・“学びの場としてのコミュニティ” “また、オープンソースコミュニティは高度な技術 を生み出すために、世界レベルのエンジニアが 集う場所でもあります。そのなかでは、メルカリ が学ぶべき最先端の開発プロセスや、品質を担 保するための仕組み、組織運営など、技術だけ に留まらない部分においても、日々生み出され、
試行されています。こうしたレベルの高い場所 に、エンジニア自らの身を置くことを後押しするこ とで、メルカリ全体の技術レベル、ひいてはプロ ダクトの品質の向上、イノベーションの創出にも つながると考えています。” (「オープンソースの考え方」) https://engineering.mercari.com/open-source/ エンジニア情報ポータルサイト「mercari engineering」
11 いちエンジニアとしての「オープンソースの考え方」 “OSS活動に理解のある場所で働きたいじゃないですか” “OSSに貢献しているあの人と働きたいじゃないですか” “OSSに貢献して成長したりキャリアを築いていきたいじゃないですか” OSS活動がしやすい環境にしていきたい🔥
12 OSS活動推進のために取り組んだこと 公開/貢献・利用・発信
13 OSPOの活動の3本柱 公開 貢献 利用 発信
14 OSSの公開・貢献 ケース1:業務で開発したライブラリをOSSとして公開したい! OSSで公開してOK? どこで公開してOK? ライセンスどれにする? 本当に公開してOK? 🤔
15 OSSの公開・貢献 ケース1:業務で開発したライブラリをOSSとして公開したい! OSSで公開してOK? どこで公開してOK? ライセンスどれにする? 本当に公開してOK? ポリシーあるよ 公開用GitHubあるよ ライセンスポリシーあるよ
レビューフロー整えたよ 😁
16 OSSの利用 ケース2:このOSS使いたいんだけど使っていいかな? セキュリティは? ライセンスは? 🤔
17 OSSの利用 ケース2:このOSS使いたいんだけど使っていいかな? ライセンスポリシーあるよ セキュリティは? ライセンスは? セキュリティスキャンしてるよ 😁
18 OSS活動に関する不安 このライブラリをOSSとして公開したい!どうやるの? 会社で公開している OSSにPR来たけどどうする? ライセンスが見慣れないんだけどこの OSSを使っていいかな? 本当に公開していい? CLAにサインしてって言われてるけどやってよい? 著作権…商標…ライセンス…うっ、頭が・・・
ライセンス何にしよ。 MITにしとけばとりあえず OK? 業務?個人活動? 職務著作?
19 OSS活動に関する不安 このライブラリをOSSとして公開したい!どうやるの? 会社で公開している OSSにPR来たけどどうする? ライセンスが見慣れないんだけどこの OSSを使っていいかな? 本当に公開していい? CLAにサインしてって言われてるけどやってよい? 著作権…商標…ライセンス…うっ、頭が・・・
ライセンス何にしよ。 MITにしとけばとりあえず OK? 業務?個人活動? 職務著作? あんしんしてOSS活動に取り組んで欲しい (取り組みたい)
20 社内外への情報発信 ・信頼してもらうために ・オープンの文化を広めていくために ・会社の活動として続ける価値があると知ってもらうために オープンな文化 っていいね! メルカリさんしっ かりしてるなぁ 弊社いい会社だ
OSSやっていき 😊 😲 👀 社内エンジニア 社内非エンジニア 社外のみなさま
21 OSSを推進するOSPOの歩み ちょっとずつ前へ
22 OSPOの歩み 黎明期 過渡期 発展期 成熟期
23 OSPOの歩み 黎明期 過渡期 発展期 成熟期 OSS活動を推進する空気はこ の頃からあった。 エンジニアが自治で工夫して いた時期。
24 OSPOの歩み 黎明期 過渡期 発展期 成熟期 OSS活動を推進する空気はこ の頃からあった。 エンジニアが自治で工夫して いた時期。
OSS推進を組織的&継続的な活動とするた めの試行錯誤。 有志メンバー3名が集まる。 ポリシー・ミッション・ビジョンや活動の3本柱な ど。 手動でOSSのチェック、レビューなどをやって いた。
25 OSPOの歩み 黎明期 過渡期 発展期 成熟期 OSS活動を推進する空気はこ の頃からあった。 エンジニアが自治で工夫して いた時期。
OSS推進を組織的&継続的な活動とするた めの試行錯誤。 有志メンバーが集まる。 ポリシー・ミッション・ビジョンや活動の3本柱な ど。 手動でOSSのチェック、レビューなどをやって いた。 OSPOとなり、メンバーも増えた! 会社の公式の活動として捉えられ予算 などもついた。 OSSへのスポンサーやツールの導入 が可能に!
26 OSPOの歩み 黎明期 過渡期 発展期 成熟期 OSS活動を推進する空気はこ の頃からあった。 エンジニアが自治で工夫して いた時期。
OSS推進を組織的&継続的な活動とするた めの試行錯誤。 有志メンバーが集まる。 ポリシー・ミッション・ビジョンや活動の3本柱な ど。 手動でOSSのチェック、レビューなどをやって いた。 これから! たくさんOSSに貢献した り、メルカリ発の OSSが 世界中の人に使ってもら えたりしたらいいな! OSPOとなり、メンバーも増えた! 会社の公式の活動として捉えられ予算 などもついた。 OSSへのスポンサーやツールの導入 が可能に!
27 まとめ
28 OSSへの貢献をサポートするために これからOSS活動を推進したい方へ ・なぜOSSの活動を推進するのか言語化してみよう ・公開/貢献・利用・発信、できるところからやっていこう ・OSSの世界は広い!仲間を集めてやっていこう 興味を持っていただいた方、ぜひOSS推進活動を盛り上げていきましょう!
29 参考
30 • オープンソースの考え方 • Mercari公開用GitHub • メルカリのエンジニア×知財メンバーによるコラボで誕生した「Open Source Program Office」の正体
• メルカリ社内Slack利用ガイドラインを一挙公開しました〜!!#メルカリな日々 • メルカリのオープンソースプロジェクト協賛活動 • Mercari now Sponsoring Python and PHP • Pull RequestをKubernetesで気軽に試せるOSS、KubeTempuraをリリースしました [NEW] メルカリ メルカリの事例です。ぜひご覧ください。
31 • サイボウズのオープンソースソフトウェアポリシーを紹介します • ZOZOテクノロジーズのオープンソースソフトウェアポリシーを策定しました • エンジニアの成長を支えるOSSの価値と企業文化 (Line Developer Day)
• Uber Open Source 各社事例 各社の知見に感謝します。