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関数とスコープ / Python Scope
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October 18, 2022
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関数とスコープ / Python Scope
プログラミング基礎同演習
kaityo256
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October 18, 2022
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Transcript
1 32 関数とスコープ プログラミング基礎同演習 慶應義塾大学理工学部物理情報工学科 渡辺
2 32 while文 ループのスキップと脱出 関数 スコープ
3 32 for 変数 in 範囲: 繰り返し処理したいブロック 何行でも良い コロンを忘れない インデント
for i in range(10): print(i) ループカウンタ i が、0から9まで変化しながら、ループブロックを実行する
4 32 while 条件: 繰り返し処理したいブロック 何行でも良い コロンを忘れない インデント 条件が成立している限り実行し続ける繰り返し文 事前にループの回転数がわからない場合等に使う
a = 10 while a > 0: print(a) a -= 1 aが正である限り実行する
5 32 for i in range(10): if i%2 == 0:
print(i) 0から9までのうち、偶数だけ表示するプログラム iが偶数の時だけprint文を実行
6 32 for i in range(10): if not i%2==0: continue
print(i) 「continue」を使うと、ループをスキップすることができる 0から9までのうち、偶数だけ表示するプログラム iが偶数でなければ ループをスキップ
7 32 for i in range(10): if 条件: 何かやりたい処理 for
i in range(10): if not 条件: continue 何かやりたい処理 for文が作るブロック if文が作るブロック continueを使うことで、深いブロックを小さくできる 処理の対象外とする条件を、ブロックの最初で弾いてしまう手法 ガード節 (深さ2) (深さ1)
8 32 ループを終了するにはbreakを使う import random money = 5 while True:
money += random.randint(0, 1)*2-1 if money == 0: print("Lose") break if money == 10: print("Win") break 常にループが実行される (無限ループ) 所持金0で終了 (ループ脱出) 所持金10万円で終了 (ループ脱出) 例:確率1/2で所持金が1万円増えるか減るギャンブル 所持金5万円からスタートして 0円になったら負け 10万円になったら勝ち
9 32 import random money = 5 while 0 <
money < 10: money += random.randint(0, 1)*2-1 if money == 0: print("Lose") else: print("Win") 所持金が1以上9以下の時だけ ループ ループ終了後に勝敗チェック 同じ処理内容を実現する異なる実装方法がある 簡潔さ、わかりやすさなどで使い分ける 例:確率1/2で所持金が1万円増えるか減るギャンブル 所持金5万円からスタートして 0円になったら負け 10万円になったら勝ち
10 32 よく使う処理をまとめて、後で呼び出すことができるもの def 関数名 (引数): 処理したいブロック 何行でも良い コロンを忘れない インデント
11 32 def sayhello(): print("Hello!") defで始まる内容を実行すると、関数が定義される (定義時には内容は実行されない) sayhello() 関数名()を実行することで、関数の中のブロックを 何度でも実行することができる
関数の実行を関数呼び出しと呼ぶ
12 32 関数には入力を与えることができる def say(s): print(s) 入力をsという名前で受け取り、 それを表示する関数 関数への入力を引数(ひきすう)と呼ぶ say("Hello")
Helloと表示される say(12345) 12345と表示される
13 32 関数はreturn文で値を返すことができる def add(a, b): return a + b
関数が返す値を返り値と呼ぶ 関数は、その返り値を持つ変数のように振る舞う c = add(1, 2) print(c) if add(1, 2) > 0: print("Hello") 返り値を別の変数に代入できる 返り値をif文の条件内に使える
14 32 関数が作るブロック内で宣言された変数の 有効範囲は、そのブロック内に制限される 変数の名前の有効範囲をスコープと呼ぶ
15 32 def func(): a = 10 print(a) func() print(a)
関数の中で変数aを宣言 それを表示 関数を実行してから aを表示→エラー 関数の中で作られた変数は、 関数の中でしか参照できない 関数が作るスコープをローカルスコープと呼ぶ ローカルスコープに住む変数をローカル変数と呼ぶ
16 32 a = 10 def func(): print(a) func() 関数の外で変数を宣言
外で定義された変数を関数内で表示 関数の実行(aの値が表示される) 関数の外で定義された変数は 関数の中でも利用できる 関数の外のスコープをグローバルスコープと呼ぶ グローバルスコープに住む変数をグローバル変数と 呼ぶ
17 32 def func(): a = 10 print(a) func() print(a)
エラーになる 外から中を見ることはできない a = 10 def func(): print(a) func() グローバルスコープ 関数が作る ローカルスコープ 中から外を見ることはできる グローバルスコープ グローバルスコープ ローカル スコープ ローカル スコープ
18 32 a = 10 def func(): a = 20
print(a) func() print(a) ここでグローバル変数aを定義 関数内でローカル変数aを定義 関数を実行してから 変数aを表示 グローバル変数aの値10が表示される
19 32 10 グローバルスコープ a a = 10 def func():
a = 20 print(a) func() print(a) 20 a 作成 参照 「関数funcの」 ローカルスコープ グローバル変数のaとローカル変数のaは別の変数 作成 参照
20 32 先に狭いスコープを、次に広いスコープを探す def func(): print(a) a = 10 func()
関数定義の時点では未定義の 変数aを表示 ここでaを定義 問題なく実行できる Pythonは必要になった時に変数を探す
21 32 a = 10 def func(): a = 20
a = 10 def func(): global a a = 20 ローカル変数が作られ グローバル変数aは変更されない グローバル変数の値が変わる グローバル変数aを使う宣言 グローバル変数をローカルスコープで 修正するのはバグの元なのでやらない
22 32 if (true){ int a = 10; } if
(true){ printf("%d¥n",a); } if True: a = 10 if True: print(a) ifブロックがスコープを作るか C言語は作る Pythonは作らない エラーになる 実行できる 名前解決のポリシーはプログラム言語によって大きく異なる
23 32 将来スコープ(名前解決)がらみで問題が起きた際に 「スコープ」という概念を知らなければ問題解決 方法を探すことができないから。 ローカル変数をグローバルスコープで参照しようとした →「変数が未定義だ」というエラーが出る (変数をちゃんと定義してるのに・・・?) グローバル変数をローカルスコープで修正しようとした →エラーは出ないしグローバル変数も修正されない
(なんだかわからないが動作がおかしい・・・?) 例1: 例2:
24 32 ・変数にはスコープという有効範囲がある ・狭いのがローカルスコープ ・ローカル変数が住んでいる ・広いのがグローバルスコープ ・グローバル変数が住んでいる ・スコープの外側から内側は見えない ・スコープの内側から外側は見える
25 32 第i世代 子供を作って死ぬ 第i+1世代 十分栄養を蓄えたら たくさん子供を作る 栄養がないと 子供も少ない 栄養がほとんどないと
子供を作ることができない この振る舞いを数式で表現する
26 32 第i世代の個体数 第i+1世代の個体数 𝑁𝑖+1 = 𝑎 1 − 𝑁𝑖
𝑁max 𝑁𝑖 一匹が生む次世代の個体数 人口密度低 人口密度高 子供をたくさん生む 子供をほとんど産まない そのうち個体数が落ち着く?
27 32 𝑛𝑖 = 𝑁𝑖 𝑁max 環境が許す最大値に対する個体数の割合 𝑛𝑖+1 = 𝑎
1 − 𝑛𝑖 𝑛𝑖 𝑛𝑖+1 = 𝑛𝑖 = 𝑛 定常状態なら 𝑛 = 1 − 1 𝑎 だから 定常解 様々な の値に対して、 の振る舞いを調べよ 𝑎 𝑛
28 32 何か正の整数nを考える nが偶数なら2で割る nが奇数なら3倍して1を足す 上記の操作を繰り返すと必ず最後は1になる という予想(未解決) 5→16→8→4→2→1 例:
29 32 任意の数字nについて、1になるまで以下の手続き を繰り返す関数を作れ nが偶数なら2で割る nが奇数なら3倍して1を足す nが1でない限り:
30 32 5→16→8→4→2→1 3→10 3からスタートした場合、5からスタートした数列に合流する このつながりを可視化する コラッツ予想=このつながりが木構造を作る (ループを作らない)
31 32 任意の正の整数nについて、3か1になるまで以下の手続き を繰り返す関数を作り、可視化せよ nが偶数なら2で割る nが奇数なら3倍して3を足す nが1か3でない限り: 1に収束する数字はどのような性質を持っているか考察せよ
32 32 ある数nについて、自分自身を除いた約数の和をf(n)とする f(6) = 1 + 2 + 3
= 6 𝑛𝑖+1 = 𝑓 𝑛𝑖 により数列 を定める 𝑓 6 = 1 + 2 + 3 = 6 この数列が「ループ」を作る時、その数列を社交数と呼ぶ f(220) = 284 f(284) = 220 ループサイズ1: 完全数 ループサイズ2: 友愛数 6 284 220 10万以下のnについて、ループ数が3以上の社交数を列挙せよ 𝑛1 , 𝑛2 , 𝑛3 , ⋯