Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
Service Development at Cookpad 2016 summer inte...
Search
Ryo Katsuma
September 01, 2016
Technology
5
19k
Service Development at Cookpad 2016 summer internship
Ryo Katsuma
September 01, 2016
Tweet
Share
More Decks by Ryo Katsuma
See All by Ryo Katsuma
The past and future of cookpad mart service development
katsuma
0
850
What we learned from our failure at Cookpad Mart to increase the probability of success in product development
katsuma
0
3k
Overview and challenge of Cookpad Mart in 2022
katsuma
0
11k
Technology infrastructure and development organization supporting Cookpad Mart
katsuma
0
590
Description of Cookpad Mart for engineers
katsuma
0
1.6k
Rails for backend of fresh EC platform "Cookpad Mart"
katsuma
3
3.1k
Service development process for Cookpad Mart
katsuma
1
450
What is "engineer to manager" ?
katsuma
13
8.3k
Problems of Fresh Market's EC
katsuma
0
260
Other Decks in Technology
See All in Technology
飲食店データの分析事例とそれを支えるデータ基盤
kimujun
0
120
個人でもIAM Identity Centerを使おう!(アクセス管理編)
ryder472
4
220
インフラとバックエンドとフロントエンドをくまなく調べて遅いアプリを早くした件
tubone24
1
430
誰も全体を知らない ~ ロールの垣根を超えて引き上げる開発生産性 / Boosting Development Productivity Across Roles
kakehashi
1
230
生成AIが変えるデータ分析の全体像
ishikawa_satoru
0
160
Making your applications cross-environment - OSCG 2024 NA
salaboy
0
190
OS 標準のデザインシステムを超えて - より柔軟な Flutter テーマ管理 | FlutterKaigi 2024
ronnnnn
0
170
SREによる隣接領域への越境とその先の信頼性
shonansurvivors
2
520
Security-JAWS【第35回】勉強会クラウドにおけるマルウェアやコンテンツ改ざんへの対策
4su_para
0
180
オープンソースAIとは何か? --「オープンソースAIの定義 v1.0」詳細解説
shujisado
9
1.1k
rootlessコンテナのすゝめ - 研究室サーバーでもできる安全なコンテナ管理
kitsuya0828
3
390
Oracle Cloud Infrastructureデータベース・クラウド:各バージョンのサポート期間
oracle4engineer
PRO
28
13k
Featured
See All Featured
Raft: Consensus for Rubyists
vanstee
136
6.6k
Creating an realtime collaboration tool: Agile Flush - .NET Oxford
marcduiker
25
1.8k
Easily Structure & Communicate Ideas using Wireframe
afnizarnur
191
16k
The Art of Delivering Value - GDevCon NA Keynote
reverentgeek
8
890
StorybookのUI Testing Handbookを読んだ
zakiyama
27
5.3k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
95
5.2k
CSS Pre-Processors: Stylus, Less & Sass
bermonpainter
356
29k
Helping Users Find Their Own Way: Creating Modern Search Experiences
danielanewman
29
2.3k
How to Ace a Technical Interview
jacobian
276
23k
Visualization
eitanlees
145
15k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
50
2.9k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
0
27
Transcript
技術職インターンシップ 投稿開発部 副部長 勝間 亮 クックパッドにおけるサービス開発
自己紹介 • 勝間 亮 (かつま りょう) • 2009.05~ クックパッド •
サービス開発エンジニア ‣ 検索, 投稿, 新規事業, 会員事業, … etc • 2014.05~ 投稿領域 マネージャー
今日の流れ • 09:30~10:30 講義+課題説明 • 10:30~12:00 プロトタイプ作成 • 12:00~13:00 !
• 13:00~14:00 ユーザーテスト準備 • 14:00~14:30 ユーザーテスト • 14:30~15:00 テストの振り返りと改善点まとめ • 15:00~16:00 成果発表会 • 16:00~ まとめ
今日の目的 “クックパッドのサービス開発の 考え方を理解する”
今日のゴール 「今日からウチの部でよろしく!」 に(なんとか)対応できる
今日からよろしく? • 開発フェーズと目的を理解 • 今、何をすべきかを判断 • 最小のコストで実現
!! 注意 !!
注意 • コードは書きません • 頭を使って考えてください
コードを書かない? • 使われることがない「最高の実装」? • 欲しがられる「プロトタイプ」?
コードを書かない? • 使われることがない「最高の実装」? • 欲しがられる「プロトタイプ」?
サービス開発の考え方
根底にある理解
根底にある理解 誰も正解は知らない
根底にある理解 • 誰も正解は知らない ‣ 僕も分からない ‣ 社長も分からない
根底にある理解 • 限られたリソースの中で多くのトライ ‣ 失敗から学ぶ
根底にある理解 • 可能なかぎりの工夫 ‣ フレームワーク ‣ 先人の知恵
技術に対するスタンス • ユーザーの課題解決 ‣ ↔ 面白そうだからやってみる (= 技術のための技術 ) •
解くべき課題は何?を明確に
解くべき課題 • 例) 主婦の持つ課題 ‣ 今日何作ろう?が決まらない ‣ 同じものを作りたくない ‣ 毎日買物には行けない
解くべき課題 • 例) 主婦の持つ課題 ‣ 今日何作ろう?が決まらない ‣ 同じものを作りたくない ‣ 毎日買物には行けない
• 解) 人気レシピを探せる検索
サービス開発の考え方 まとめ
サービス開発の考え方 • 正解は誰にも分からない • 多くのトライを打つことが合理的 • 技術はユーザーの課題解決のため
サービス開発のフロー
開発フロー • 課題発見 • 価値仮説 • MVP • 効果検証
開発フロー ‣ 課題発見 • 価値仮説 • MVP • 効果検証
課題発見 • ユーザーインタビュー ‣ アンケートから感情を理解するのは困難 ‣ コストは高いが確実 • ターゲット層と直接話す ‣
課題発見以外の場面でも
インタビュー " #
インタビュー ユーザーの声を聞くのではない #
インタビュー 声の背後にある具体的な体験を聞く #$
インタビュー • 知りたいのは声の背後にある具体的体験 ‣ ユーザの「声」は自身が体験を分析した結果 ‣ 分析が正しい保証はない ‣ 普遍的な意見なのかどうかもわからない •
体験をきちんと理解/分析し直してこそプロ
実際やるといろいろ難しい
ユーザの話 夕飯の献立はどうやって決めますか? だいたい家にあるもので検索して、その日の気 分でメインを決めます。そのあと合いそうな副 菜を探してだいたい3品くらい作ります。 # "
ユーザの話は不完全 夕飯の献立はどうやって決めますか? だいたい家にあるもので検索して、その日の気 分でメインを決めます。(実は家族にこの間に LINEで相談してた) そのあと合いそうな副菜を 探してだいたい3品くらい作ります。(実は作り おきのおかずで1品はすませます) # "
体験を聞き出すコツ
具体的なシーンを 「夕飯の献立はどうやって決めますか?」 「昨日の夕飯の献立はどうやって決めましたか?」
具体的なシーンを 「いまスマートフォンをお持ちですか? 実際に使っているところを見せてもらえますか?」
課題の発見 • 「絶対に必要」とする課題は何? • 現在の解決策は何?
課題の発見 • 「絶対に必要」とする課題は何? • 現在の解決策は何? これは解決すべき課題?
引用: http://www.oreilly.co.jp/books/9784873115917/ http://www.oreilly.co.jp/books/9784873117218/
開発フロー • 課題発見 ‣ 価値仮説 • MVP • 効果検証
方向性のまとめ • 課題と解決策の仮説をまとめる • 自社フレームワーク ‣ 価値仮説シート ‣ EOGS ‣
ステートメントシート
まとめる意義 • 自分たちの思考整理 • 開発中にメンバー間で考えがぶれる ‣ 「何で作ってんだっけ?」の方向性を正す ‣ 限られた時間の中で目的を見失うのは無駄
価値仮説シート • シンプルなフォーマット ‣ ユーザー ‣ 欲求 ‣ 課題 ‣
価値
価値仮説シート • (ユーザー) ________ は • (欲求) _______ (し)たいが •
(課題) _______ (でき)ないので • (特徴) _______ (こと)に価値がある
None
例) 人気順検索 • (ユーザー) レシピをさがすユーザーは • (欲求) 今日のメニューを早く決めたいが • (課題)
多くのレシピから決められないので • (特徴) 人気レシピを探せる検索に価値がある
開発フロー • 課題発見 • 価値仮説 ‣ MVP • 効果検証
MVP • Minimum Viable Product • 価値仮説が正しいかを検証 • 検証を行える可能な限り小さいもの ‣
実装しないものは最も優れたMVP ‣ 例) 手書きのチラシ
None
プロトタイプ • 最短で動くものを作る ‣ 実装せずにできるとベスト • Flinto/Prott/InVision ‣ 絵だけで動くものができる ‣
スマホで実現したときの疑似体験
Flinto
Flinto
開発フロー • 課題発見 • 価値仮説 • MVP ‣ 効果検証
検証 • 検証すべき数字をあらかじめ決定 ‣ 利用ユーザー数 ‣ リテンション数 … etc •
定量的な情報で仮説を判断
なぜ効果検証? • MVPを答え合わせ ‣ このまま進む? ‣ 方向転換すべき? 引用: Lean Analytics
http://www.oreilly.co.jp/books/9784873117119/
指標 • 物事を客観的に評価、判断するもの • サイト状態を示す指標 ‣ PV, UU … •
ユーザーの行動を示す指標 ‣ CTR, CVR, リテンション …
PV • ページが表示された回数 • 広告のimpression(imp)もほぼ同義 • 100人が1回表示 = 1人が100回表示 "
# 5 PV
UU • 期間内にサイト利用したユーザー数 " # 2 UU
意思決定 MVP 評価 リリース範囲を拡大 リリース内容見直し 戦略練り直し(Pivot)
引用: http://www.oreilly.co.jp/books/9784873117119/
サービス開発のフロー まとめ
開発フローのまとめ • インタビューによる課題発見 • フレームワークで価値仮説をまとめ • ツールを使ったMVP • 指標の評価による仮説の検証