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User Story Mapping in CEDEC23
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Yasunobu Kawaguchi
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August 25, 2023
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User Story Mapping in CEDEC23
Yasunobu Kawaguchi
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August 25, 2023
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Transcript
ユーザーストーリー マッピング アジャイルなプロダクト開発
川口 恭伸 かわぐち やすのぶ Twitter: @kawaguti YesNoBut株式会社 代表取締役社長 アギレルゴコンサルティング株式会社 シニアアジャイルコーチ
株式会社ホロラボ シニアアジャイルコーチ 一般社団法人スクラムギャザリング東京実行委員会 代表理事 一般社団法人 DevOpsDays Tokyo 代表理事
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ユーザーストーリー マッピング
ジェフ・パットン Jeff Patton ユーザーストーリー マッピング
Jeff との出会いは2009年のAgile Conference です。Agile UXのト ラックを見に行くので、勉強会やりま した。樽本徹也さんから「たぶんキー パーソンはJeff Patton」という話を いただいて、彼のセッションを聞きに
行ったのがきっかけです。
しかし、ユーザーストーリーマッピン グのセッションはプロポーザルで落選。 「プラグマティックペルソナ」のセッ ションをやってました。 しかし、OpenJamで、ゲリラ的に ユーザーストーリーマッピングのセッ ションが行われました。
故David Hussman氏との共同セッ ションでした。英語が拙い私は、それ をビデオに収めさせてもらい、 Youtubeで公開しました。それが、 ユーザーストーリーマッピングの普及 にも寄与したようです。両氏との交流 はそこから始まりました。
https://youtu.be/iwJcvygxpKM Agile2009 Open Jam
3年後に、ついに Jeff が CSPOトレー ニングを開始し、日本でも開催してくれ ることになりました。しかし膨大な資料 の翻訳と、通訳が必要であったり、手間 が多いので、困難が多かったのも事実で す。コロナ後は残念ながら実現していま せんが、そろそろ来日したいそうです!
アラン・クーパー からの序文
ソフトウェア設計者、プログラマであり、 「Visual Basicの父」として広く認知さ れている。また、著書『About Face 3』、『コンピュータは難しすぎて使え ない』でも知られている。インタラク ションデザインコンサルティングのリー ディングカンパニーであるクーパー社を 創業して目的主導型設計手法を生み出し、
ハイテク製品を生み出すための実用的な インタラクションデザインツールとして 「ペルソナ」の活用を先駆的に提唱した。
ソフトウェアのふるまいの設計手法とソフトウェアの 構築手法は、密接に関連し合ってはいるが、まったく 別のことであり、一般には、異なるスキルセットを持 つ異なる人物によって行われる。インタラクションデ ザイナーのように何時間もかけてユーザーを観察し、 ふるまいのパターンをマッピングしていたら、ほとん どのプログラマーは頭が変になってしまうだろう。逆 に、アルゴリズムのために何時間も智慧を振り絞って いたら、ほとんどのデザイナーは孤独に耐えられなく なる。
アラン・クーパーによる序文
しかし、デザインと開発という2種類の実践者たちが 協力し合えば、仕事が電気(怪物のエネルギー源)と なり、呼吸をする生きた製品が生まれる可能性が出て くる。チームワークが怪物に生命を吹き込み、人々に 愛されるものに変えるのだ。 アラン・クーパーによる序文
この2つの分野の実践者たちは、一般にとても有能で、 スキルがあり、信頼できるが、ある共通した弱点を 持っている。プログラミングの言葉ではデザインの意 向をうまく表現できず、デザインの言葉では開発の趣 旨をうまく表現できないのだ。つまり、2つの分野に は共通の言葉が欠けている。そして、ジェフ・パット ンの立ち位置が、まさにこの2 つの分野の重なり合う 場所なのだ。 アラン・クーパーによる序文
ジェフ・パットン Jeff Patton 両者の協調ワークショップ を通じて共通理解を作る。
19 前書き
20 前書き
21 前書き
22 “どのようなソフトウェアを作るかについての議論に何度も参加して、 その議論を説明するためのドキュメントを書いた場合、そこにいたほか の誰かと理解を共有することができるかもしれない。2人ともそれでい いと思うということだ。 しかし、あなたたちの共通理解は、ドキュメントに含まれていない細部 をたくさん含んでいる。議論の場にいなかったほかの読み手は、あなた たちと同じだけの理解に達することができない。彼女がわかったと言っ たとしても信じてはいけない。 私がバケーションの写真を使って自分のストーリーを話したのと同じよ
うに、場を共有して、ドキュメントを使ってストーリーを伝えるの だ。” 前書き
23 “ポストイットやインデックスカードを使いな がら、話したり、スケッチを作成したり、書き 出したりする必要がある。会話の場に持ち込ん で、それを指差しながら話したり、蛍光ペンで マークしたり、注釈を書き込んだりする。イン タラクティブでエネルギーにあふれたものだ。 もし、全員が会議室テーブルを囲んで座り、担 当者ひとりが全員の発言をストーリー管理シス テムに入力しているようなら、おそらくやり方
を間違えている。” 前書き
付箋を駆使して、 みんなで一緒に地図を描き、 共通理解を作る。 これこそが神髄 …だと思います。
共通理解になった地図の力を利用する
いったんユーザーの頭の中に 入った地図の力を活用して、 ユーザーの想像力を掻き立て、 また、裏をかいて驚きを与え る。
ユーザーストーリー マッピング
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1. ストーリーを使う目的は、 もっといいストーリーを書くことではない。 2. 製品開発の目標は、 製品を作ることではない。 “実際、この本を読んでたった2つのことが読者のなかに残 りさえすれば、私は満足だ。そして、その2つはこの章のこ こに書いてある。” 第0章
まず最初に読んでください
1. ストーリーを使う目的は、 もっといいストーリーを書くことではない。
42 Rachel Davies Connextra Format 第7章 よりよいストーリーテリングのために
43 “1990年代の終わり頃、彼女はConnextraという会社で働 いていた。Connextraは、ストーリーを生んだアジャイル プロセスであるエクストリームプログラミングをいち早く導 入した会社の1つである。Connextraの人々は、ストーリー を使い始めてすぐ、ある共通する問題にぶつかった。 Connextraでストーリーを書いたのは、ほとんどが営業や 販売促進の人々だった。彼らは、自分にとって必要な機能を 書き出す傾向があった。しかし、開発者たちが会話をすると きには、本来のステークホルダーを見つけ出し、「誰」と
「なぜ」を含んだ、いい会話をはじめなければならない。機 能の名前だけが書いてあっても、チームが話をすべき適切な 人々を見つけ出し、適切な議論を始めるためには役に立たな い。” 第7章 よりよいストーリーテリングのために
44
“あなたがアジャイル開発プロセスを使っているなら、 バックログにユーザーストーリーが含まれているだろう。 ストーリーはそれだけ広く使われているのだから、この 本でストーリーについて書いても時間の無駄なのではな いか。しかし、それは間違っている。Kent Beckが初 めてストーリーについて書いてから15年の間に、ス トーリーは人気を集めるようになったが以前よりも誤解 され、濫用されるようにもなった。” 、
前書き
動作する プロダクト (の増分) 上から順に 生み出していく 価値があるか どうかがわかる プロダクトバックログ
• 全体像を見失いやすい • いつになったら完成するのか、そもそも何が作 られているのかわからなくなってしまう • ストーリーを使っている人々が何も書き出さな くなる。 • チームが予定された期限内に予定した仕事を終
わらせることができない。 • うちの製品にはユーザーがいないので、ユー ザーストーリーは役に立たないと言い出す 前書き より抜粋 プロダクトバックログ
48
2. 製品開発の目標は、 製品を作ることではない。
50
“私たちとしては、不満があって怒り、当惑していた人々が、ソ フトウェアが出荷されることによって幸せになるようにしたい。 しかし、彼らはソフトウェアが入った箱を見ても幸せにはならな い(最近はソフトウェアが箱に入ってくることはあまりないが)。 彼らはリリースノートを読んでも、モバイルデバイスにアプリを ダウンロードしても、幸せにはならない。 彼らはソフトウェア、ウェブサイト、モバイルアプリ、その他あ なたが作ったものを使うことで、今までとは違う、幸せなやり方 ができるから、幸せになるのだ。” 前書き
“その機能について会話するときには、 それが誰のためのものなのか、 その人たちは(その機能がない)現状ではどうやっているのか、 (その機能を提供したら)今後はその人たちを 取り巻く物事がどう変わっていくのか、 そういったことを話題にする。 そうした将来のポジティブな変化があるからこそ、 それを欲しいと思うようになるのだ。” 前書き
プロセス全体の流れ
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ふりかえりの例で考える
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アジャイルコーチの適用戦略として俯瞰
アジャイルコーチの適用戦略として俯瞰
アジャイルコーチの適用戦略として俯瞰
プロダクトバックログ と開発者(たち)
資料を作る人 会議する人 ものを作る人
エクストリームプログラミングの原動力のひとつ は、ビジネスとテクノロジーの間の溝を癒すこと でした。私は、一般的に言われている2つのグ ループが激しく対立し、協力する方法を見つけて も必要なものが得られないという状況を目の当た りにしてきました。つまり、自分には納期を決定 する力があると思っている人が、その力の幻想を 手放そうとしなかったのです。そこにエクスト リーム・プログラミングが登場し、一連の人間関 係とそれを支える儀式、そしてそれらの儀式や人
間関係を支える技術的な慣習を提示しました。そ して、その代償として、締め切りを指示すること ができなくなりました。 (Kent Beck 2021年7月のAgile 2021でのトークより) https://ja.wikipedia.org/wiki/ ケント・ベック
それを良しとする人もいました。そして、そのよ うなチームはとてもうまくいきました。しかし、 一般的には、力関係は変わっていません。つまり、 インセンティブが変わっていないのです。だから、 行動は変わらない。だから結果も変わっていない。 私は、これはペアプログラムをするかしないかと いう問題ではなく、意思決定をスキル・情報・結 果に向けて動かす意思があるかどうかという問題 だと思っています。 (Kent
Beck 2021年7月のAgile 2021でのトークより) https://ja.wikipedia.org/wiki/ ケント・ベック
プロダクトバックログ 開発者(たち)
プロダクトバックログ 優先順位付けされた 機能リスト。 開発者たちが見積もる。 納期は決められない。
自己組織的に働く人々。 優先順位に合わせて 出荷判断可能な プロダクトの増分を 生み出していく。 開発者(たち)
プロダクトバックログ 動作する プロダクト (の増分) 上から順に 生み出していく
動作する プロダクト (の増分) 上から順に 生み出していく 価値があるか どうかがわかる プロダクトバックログ
安定したチーム 決まった期間 仕掛を作らない 継続的にリリース
これはいつ できますか?
これはいつ できますか? たぶん3スプリント目
動作する プロダクト (の増分) 上から順に 生み出していく 価値があるか どうかがわかる プロダクトバックログ
マッピングの注意点
なんかすごい縦長
トップダウンで 考えている可能性が高い。 データを取ろう。観察しよう。 意見を集めよう。
まず注意: 目的をブレークダウンしても 詳細は描けません。 まず対象を十分に知っていないと、 解決策は出てきません。情報が不足し ていると気づいたらまず調べること。 観察したり話を聞くことに時間を振り 向けるときかもしれません。
データ構造的には 木構造。 シンプルで理解しやすい。 例外のない世界。 二分法とかもこれ。 しかし、世界は複雑で、 ツリーでは表現できない。
使う人の都合を 調べていく。
これが地図になる。 ll 共通認識
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理解には レベルがある。 横浜駅 パシフィコ 詳しくないとき。
理解には レベルがある。 横浜駅 パシフィコ 詳しいとき。
理解には レベルがある。 自分で考えないとき。 ついてけば わかるだろう。
付箋を駆使して、 みんなで一緒に地図を描き、 共通理解を作る。 これこそが神髄 …だと思います。
視点を動かす
https://www.1101.com/iwata/2007-09-03.html
その時代から、宮本さんは なんにも知らない人をつかまえてきて、 ポンとコントローラー渡すんですよ。 で、「さあ、やってみ」って言ってね、 なんにも言わないで後ろから見てるんですよ。 わたしは、それを 「宮本さんの肩越しの視線」と呼んでたんですけど。 その重要性というのは、 いっしょに仕事するまでわからなかったんです。 https://www.1101.com/iwata/2007-09-03.html
いっしょに仕事してはじめて、 「あ、これだ」って思うんです。 つまり、ゲームをつくった人は、 ゲームを買ってくれる ひとりひとりのお客さんに対して 「このようにして作りました。 こう楽しんでください」 とは、説明に行けないんですね。当然ですけど。 https://www.1101.com/iwata/2007-09-03.html
簡単にいえば、お客さん目線なんですけど、 それをどうやって見つけるかという方法を 宮本さんはすごく早くから確立していて、 一方、わたしは、自分のプログラムが イケてるかどうかには興味はあっても、 お客さんがどう感じるかみたいなところは 考えが及んでいなかったんです。 https://www.1101.com/iwata/2007-09-03.html
https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
「オレは、これをいいと思う」って すべてのお客さんを代表するかのように、 思い込みで語るつくり手が多いんですよ。 https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
本当は「お客さんがこう反応する」 っていう事実があって、 「それはなぜだろう?」 という仮説があって、そこではじめて 「じゃあ、どうすれば、 根っこの問題が解決できるだろう?」 って考えなきゃいけないのに、 「オレはこう思う!」という、 事実と仮説をぐちゃぐちゃに混ぜた意見を 押し通してしまうことが多いんですね。
https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
つまり、宮本さんというのは 視点を動かすことに長けているんですね。 そのとおりですね。 いままで近くで見てたのを、 突然ものすごく遠くから見てやり直すというか 虫メガネで見ていたかと思うと 地上一万メートルからもう一回見直してみたり https://www.1101.com/iwata/2007-09-04.html
ユーザーストーリー マッピング アジャイルなプロダクト開発
みんなで一緒に 地図を描き、 共通理解を作る。