2023年3月のMachine Learning 15 Minutes (ML15min)でお話しした内容です。
第75回 Machine Learning 15 Minutes (ML15min)イベントページ https://machine-learning15minutes.connpass.com/event/276298
Copyright WINENCE Inc.MLをリードすべきビジネス・アーキテクトの実像と今求められるアクションWINENCE株式会社 代表 久保⽥敏宏
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Copyright WINENCE Inc.⾃⼰紹介2久保⽥敏宏(くぼたとしひろ)・データサイエンス・MLの仕事を始めて10年⽬・ダイキン⼯業株式会社でDX企画推進や⼈材育成を担当(業務委託)・WINENCE(株)代表 ビジネス・アーキテクト育成⽀援事業(agatel)・元ISID。同社の⾃然⾔語処理AIプロダクトのPO、AI育成サービスのPOを担当・起業経験×2・認定スクラムプロダクトオーナー・スクラムマスター(ダイキンで働きたい⼈募集中︕)
Copyright WINENCE Inc.そもそもビジネス・アーキテクトとは︖3
2014年にデータサイエンティスト協会から発表されたスキルセット4http://www.datascientist.or.jp/files/news/2014-12-10.pdf?
2014年にデータサイエンティスト協会から発表されたスキルセット5http://www.datascientist.or.jp/files/news/2014-12-10.pdf?
62022年12⽉にIPAから発表されたデジタルスキル標準https://www.ipa.go.jp/files/000106871.pdf
Copyright WINENCE Inc.ML(Machine Learning)と関係あるの︖7
Copyright WINENCE Inc.ビジネスにおけるMLでは⼤いに関係があります8
Copyright WINENCE Inc.こんな経験ありませんか︖9・モデルの精度をいくら⾼めてもより⾼い精度をユーザーから永遠と求めれて本番リリースできない・学習⽤データが⾜りない・データをもらうことができない・このモデルを作ったとして果たして現場で使われるのだろうか・ユーザーからの要求が曖昧なまま進んでいるけど⼤丈夫だろうか・リリースした後の再学習はどうするんだろうかこれらは誰が考えて整理するのだろうか...データサイエンティスト︖
Copyright WINENCE Inc.データサイエンティスト、なんでもできるスーパーマン説10
11【再掲】https://www.ipa.go.jp/files/000106871.pdf
12https://www.ipa.go.jp/files/000106871.pdf
Copyright WINENCE Inc.ビジネス・アーキテクト 3つのロール13新規事業開発 既存事業の⾼度化 社内業務の⾼度化・効率化新しい事業、製品・サービスの⽬的を⾒出し、新しく定義した⽬的の実現⽅法を策定したうえで、関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、⽬的実現に向けたプロセスの⼀貫した推進を通じて、⽬的を実現する既存の事業、製品・サービスの⽬的を⾒直し、再定義した⽬的の実現⽅法を策定したうえで、関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、⽬的実現に向けたプロセスの⼀貫した推進を通じて、⽬的を実現する社内業務の課題解決の⽬的を定義し、その⽬的の実現⽅法を策定したうえで、関係者をコーディネートし関係者間の協働関係の構築をリードしながら、⽬的実現に向けたプロセスの⼀貫した推進を通じて、⽬的を実現する
14【参考】具体的に必要なスキル 新規事業開発https://www.ipa.go.jp/files/000106871.pdf
15【参考】具体的に必要なスキル 既存事業の⾼度化https://www.ipa.go.jp/files/000106871.pdf
16【参考】具体的に必要なスキル 社内業務の⾼度化・効率化https://www.ipa.go.jp/files/000106871.pdf
Copyright WINENCE Inc.ビジネス・アーキテクト、⼈は⾜りているのか17
18DX⽩書2023のデータからも⾒える推進⼈材の不⾜感「⼤幅に不⾜している」が2021年度30.6%→2022年度49.6%に増加https://www.ipa.go.jp/files/000108041.pdf
19DX⽩書2023のデータからも⾒える推進⼈材の不⾜感左図ではビジネス側の⼈だけでなくすべてにおいて⾜りていないように⾒える。しかしデータサイエンティストの育成がすでに進んでいる企業ではビジネス・アーキテクトの不⾜が問題になりつつあるhttps://www.ipa.go.jp/files/000108041.pdf
20【参考】ちなみに...IT⼈材はどこからどこへ転職しているか
Copyright WINENCE Inc.⾜りていないと起こること→MLプロジェクトを進めるうえでの様々な困難が発⽣特に技術以外のそもそもの部分21
Copyright WINENCE Inc.じゃあどうするのか︖何から始めるか︖22
Copyright WINENCE Inc.※ビジネス・アーキテクトの仕事やスキルは⾔葉にすると当たり前に⾒える⾔葉が並ぶ傾向にあるがいざ進めようとすると難しさがあることが多い23
Copyright WINENCE Inc.進め⽅の例①まずは社内に理解者・経験者を増やす。現実的には⼈材育成(外からの採⽤は⼈材獲得競争でハードルが⾼いため社内で育成しようという企業が昨今多い)②中期経営計画などの経営⽅針に従ってどこに注⼒すべきかを具体化し関係者間で合意を得る③⽬的やビジョン/ミッションを具体化し関係者間で合意を得る④体制を作り関係者間で合意を得る⑤KGI・KPIを具体化し関係者間で合意を得る⑥アクションを考えて動き出す24実際のところは育成と絡めてProject Based LearningでPoCを実施したり、やる気のある⼈が個⼈的に進めたりといった⼩さな活動とそれによる⼩さな成果によってさらに理解者が増えてうまく動き出すことが多い。そのため⑥の段階まで⾏動しないのではなく実際には①の段階から⾏動は開始する何から始めるビジネスアーキテクト↑当たり前のようで簡単ではない、しかし当たり前に⾒えるため軽視されやすい部分
Copyright WINENCE Inc.データの品質は⽬的で決まる。MLのモデルの品質も⽬的で決まる25ビジネス⽬的を定めたうえで「⽬的にどれだけ合致しているか」と「要求を満たす度合い」でデータの品質は決まる。同様にMLのモデルの品質⽬標も⽬的で決まる⽬的を具体化し関係者間で⽬的を認識合わせした上で進めなければそのプロジェクトは危ないデータ品質の度合いはデータ利⽤者の期待と要求を満たす度合である。つまりデータが果たすべき⽬的に合致しているかどうかである。⽬的に合致していない場合は低品質である。従ってデータ品質は⽬的とデータ利⽤者の要求によって決まる。データマネジメント知識体系ガイド 第⼆版
Copyright WINENCE Inc.体制を作る上での注意点の例・DXの本来の⽬的は「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化、“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変⾰を実現し競争上の優位性を確⽴」であるが、体制は組織を横断したものになっているか・体制を作っただけになっていないか。本業が忙しくてデジタル系の仕事ができない、といったことになっていないか。適切な⼈⽉は割り振られているか・データ基盤を作ることが⾒越せる場合、それらのIT投資額に対して決定を下せる権限をもった役職が体制の中に⼊っているか(それなりに⼤きい⾦額になることも少なくない)・プロジェクト遂⾏に必要なスキルをもった⼈材がアサインされているか。特にビジネスや技術をリードする⼈材はアサインされているか・体制の中で⽬的の認識合わせはできているか など26
Copyright WINENCE Inc.KGI・KPI 具体化・チェックの頻度をあげるべきでは27
Copyright WINENCE Inc.最後にプロダクトやサービスの差別化は企業が利益を得るための源泉のひとつ今後、AIの進化によってその技術を「何にどう使うか」を考えるビジネス・アーキテクトの重要性は⾼まっていくやることは当たり前っぽく聞こえて実際は難しさがあることに⾯⽩さがある仕事では28企業はAIをいかに上⼿に使うかによって差別化するだろう2023/3/21 ビル・ゲイツ⽒のブログより