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Devinで実践する!AIエージェントと協働する開発組織の作り方

 Devinで実践する!AIエージェントと協働する開発組織の作り方

2025/05/28
- AIエージェントのオンボーディング -ヒトとAIの協同を支える”役割設計”とは
https://findy.connpass.com/event/353481/

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Masahiro Nishimi

May 28, 2025
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  1. 西見 公宏(にしみ まさひろ) 株式会社ジェネラティブエージェンツ代表 #アジャイル開発 #生成AI #顧問CTO #新規事業IT #中学生からプログラマ #富士山の麓に移住

    生誕〜/ゲーム開発 1983年 兵庫生まれ/東京育ち 中学生時代からプログラミング に親しみ、CGIによるWebサー ビス開発やDirectXを利用した 同人ゲーム開発などを行う。初 めて触ったのはC言語。 起業/Web制作 2001年頃からWebデザイナー として活動開始 法人向けWebサイトの受託制 作からスタートし、法人向け CMS、デザインテンプレート の開発/提供を行う。 就職/大規模開発 顧問CTO/サービス開発 現在/生成AI 2008年〜TIS株式会社 財務会計領域を中心にERPコン サルタントとして従事。金融か ら製造業まで経験。大規模デー タから会計仕訳を自動生成する 仕組みのソリューション化。 2011年〜株式会社ソニックガーデン 設立期に1人目社員としてジョイ ン。顧問CTOとして企画から開発ま で従事。アジャイル開発特化。2015 年に取締役就任。年間100件以上の 新規事業相談に対応、PJ立ち上げ。 2024年〜株式会社ジェネラティブ エージェンツ創業:AIエージェン ト書籍の上梓をきっかけにAIエー ジェント活用事例の展開を加速す るため3人の共同創業者と共に新会 社を設立。事業拡大に奔走中。 https://my.prairie.cards/u/mah_lab #講師業 有限会社エッジドエッジ代表プログラマ 合同会社てにをはCTO Unicorn farm主催Startup Advisor Academy認定 サウナ・スパ健康アドバイザー #専門誌連載 #書籍執筆 ▼MBTI  ENFP(外向、直観、感情、知覚的態度) ▼ストレングスファインダー  最上志向、収集性、戦略性、未来志向、適応性 ▼趣味  サウナ、焚き火、子どもと遊ぶこと、安い店で飲むこと マイパーソナリティ #Ruby #子ども4人 #イヌ #LangChainJP
  2. 会社名 株式会社ジェネラティブエージェンツ (英文:Generative Agents, Inc.) 所在地 東京都港区 ※ 全社員リモート勤務 役員構成

    CEO 西見 公宏 COO 吉田 真吾 CTO 大嶋 勇樹 設立年月 2024年3月14日 事業内容 AIエージェント技術を軸とした生成 AIアプリケーション開発 支援、コンサルティング、教育・研修サービスの提供 AIエージェントインテグレーションサービスの提供 AIエージェントを実業務で本当に活用するためには、AIエージェントの技術特性 と問題解決領域の両面から検討を進める必要があります。当社は「LangChain」 の公式エキスパートとして、AIエージェントを開発するための確かな技術力を活 かし、生成AIアプリケーション開発支援からコンサルティング、教育・研修サービ スまでのあらゆる方面において、AIエージェントを活用した問題解決サービスを 提供します。 インテグレーションを支えるサービス群の提供 AIエージェントを効果的に運用するためには、AIエージェントを動かすためのイ ンフラが必要です。当社はマルチエージェントのオーケストレーション基盤である 「Generative Workforce(※開発中)」をはじめ、AIエージェントのためのツール群 「middleman.ai」の提供を通して、AIエージェント活用のための基盤構築をサ ポートします。 株式会社ジェネラティブエージェンツ - 会社概要 AIエージェントが「ハブ」となり 人間とAIエージェントの協働が 当たり前になる世界を実現する
  3. AIエージェント活用におけるスケールアップ・スケールアウト・アンビエントエージェント スケールアップ スケールアウト アンビエントエージェント 人間 AI 人間 AI AI AI

    人間 AI AI AI イベント • 一人の生産性を底上げ • 常に人間の応答が必要 • 同期的な操作(半非同期) • 人間がボトルネック 例:GitHub Copilot、Cursor Agentなど • 非同期かつ自律的 • 複数タスクの並行処理 • 人間の関与は減少 • AIへの依頼量がボトルネック 例:Devin、GitHub Copilot Agent、Claude Code、OpenAI Codexなど • 非同期かつ自律的 • イベント駆動型 • 必要時のみ人間に問い合わせ • イベント量がボトルネック 例:Devin(API連携)など
  4. 主なコーディングエージェントの一覧(完全ではない) 種別 プロダクト 主なトピック スケールアップ エディタ Cursor Background Agent機能がPreview(2025年5月) https://www.cursor.com/ja/changelog/0-50

    Windsurf OpenAIが約30億ドルで買収との話題(2025年5月) https://www.reuters.com/business/openai-agrees-buy-windsurf-about-3-billion-bloomberg-news-reports-2025-0 5-06/ スケールアップ+ スケールアウト CLI Claude Code Anthropicがリサーチプレビューとしてリリース(2025年2月)その後GAされエディタ拡張としても利用可能に (2025年5月) https://docs.anthropic.com/en/docs/claude-code/overview Codex CLI OpenAIがOSSとしてリリース(2025年4月)※OpenAIが過去に提供していたモデル「Codex」とは別物 https://github.com/openai/codex スケールアウト+ アンビエント リモート Devin 2025年3月にDevin 1.5、4月にDevin 2.0がリリースされ、継続的にアップデート https://docs.devin.ai/release-notes/overview Codex OpenAIがChatGPTのPro、Team、Enterpriseユーザーに提供開始(2025年5月) https://openai.com/index/introducing-codex/ Jules Googleがパブリックベータとして公開(2025年5月) https://blog.google/technology/google-labs/jules/ GitHub Copilot Coding Agent GitHubがGitHub Copilot Enterprise・GitHub Copilot Pro+ユーザーに提供開始(2025年5月) https://github.blog/jp/2025-05-20-github-copilot-meet-the-new-coding-agent/
  5. Devinのオンボーディングステップ リポジトリのセットアップ (マシンのセットアップ) とりあえずやらせてみて伴走する (システムナレッジを育てる) プレイブックとナレッジを整える (能動的にナレッジを育てる) 何も知らない状態では働けない! でも、たくさん準備するのは大変! ちょっとずつ進めて行こう DevContainerを使うと便利! 仕事が完了しなくてもナレッジは育つ

    確実に仕事をこなせる子へ 単にリポジトリを追加しただけだと、Devinは 毎回リポジトリのクローンから作業を始めてし まいます。デフォルトの状態をちゃんとセット アップして、テストの方法などを教えましょ う。 エージェントには最初から完璧な仕事を求めて しまいがちですが、まだ仕事の進め方も、リポ ジトリに関する知識もありません。まずは簡単 なタスクから伴走しながら、基本的なことを チャットで教えていきましょう。 ちょっとずつ仕事ができるようになったら、決 まったタスクは確実にこなせるように情報の整 備をしましょう。タスクが決まっている場合は プレイブックが便利です。開発文化的におさえ て欲しいことはナレッジに登録しましょう。
  6. Devinのワークスペースの仕組み DevinセッションA (ワークスペースをコピー) DevinセッションB (ワークスペースをコピー) DevinセッションC (ワークスペースをコピー) セッション毎に ワークスペースのコピーを作成 あるセッションから

    他のセッションの内容を 書き換えることはない リポジトリA (Python + Node) リポジトリB (C#) リポジトリC (Ruby) ・・・ Devinワークスペース(Ubuntu 22.04) 任意のスナップショットから コピーを作成することも可能 環境にセットアップされたライブラリ群 (Python, Node.js, Gitなど) 各リポジトリのセットアップ手段は、個別にDevin上 で設定する(依存ライブラリのインストール、linter の実行方法など) セットアップしたリポジトリ毎に環境が作成されるのではなく、 環境自体は一つのマシン上であり、リポジトリ間で共用している
  7. Devinのナレッジの仕組み システムナレッジ ユーザーナレッジ(ユーザー変更可) ビルトインナレッジ レポジトリインデックス(Repo indexes) 開発元で定義されているナレッジ。変更不可。有効/無効の切り 替えは可能。 Devinが作業中に自動的に更新するナレッジ情報。作業しながらリ ポジトリに関する見識を蓄えていく。

    ユーザーが自身で登録、または作業中にDevinが提案したナレッジ が蓄積される場所。 有効/無効 実行順序が書かれている場合従う マクロでナレッジを呼び出す場合に設定 リポ毎に必ず参照させるか、そうでないか いつナレッジを適用するか ナレッジの内容
  8. ナレッジをどのように育てていくのか? エージェント横断の共有資産として育てていくブループリントをつくる Devin (スケールアウト) Cursor (スケールアップ) MCPサーバ Claude Code (スケールアップ)

    GitHub リポジトリ 情報整理バッチ 同期バッチ ここはDRYじゃない 知識の更新 これめちゃ パフォーマンス 落ちるやつ 重複情報の 整理 情報の参照 ナレッジを 一箇所に集める
  9. まとめ • 役割分担のポイント ◦ 「エージェントの特性 x タスクの特性」を考える • オンボーディングのポイント ◦

    焦らずに、やれることを一つずつ増やそう • ナレッジマネジメントのポイント ◦ 開発者もエージェントもハッピーを目指そう