Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ミニバッチサイズと学習率の関係 /small-batch-learning
Search
Miyakawa Taku
July 17, 2018
Programming
0
1.9k
ミニバッチサイズと学習率の関係 /small-batch-learning
Miyakawa Taku
July 17, 2018
Tweet
Share
More Decks by Miyakawa Taku
See All by Miyakawa Taku
入門: 末尾呼び出し最適化 /tail-call-elimination-intro
miyakawataku
2
2.1k
JVM言語の動き方・動かし方 /make-jvm-lang
miyakawataku
6
1.9k
Java SE 8から11で何が起きた?一気におさらいしてみよう! /java-se-8-to-11
miyakawataku
15
4.9k
機械学習プロジェクトの進め方 /howtoproceedwithmlproject
miyakawataku
0
330
グラフアルゴリズムその2: 単一始点最短路問題 /graphShortestPaths
miyakawataku
0
150
Strassenのアルゴリズムによる行列積の計算 /strassen-algorithm
miyakawataku
8
3k
Viterbiのアルゴリズム /viterbi-algorithm
miyakawataku
0
240
Other Decks in Programming
See All in Programming
仮想ファイルシステムを導入して開発環境のストレージ課題を解消する
segadevtech
2
540
Ebitengineの1vs1ゲーム WebRTCの活用
ponyo877
0
380
Boost Performance and Developer Productivity with Jakarta EE 11
ivargrimstad
0
440
長期運用プロダクトの開発速度を維持し続けるためのリファクタリング実践例
wataruss
8
2.7k
Kotlin 2.0が与えるAndroid開発の進化
masayukisuda
1
370
KSPの導入・移行を前向きに検討しよう!
shxun6934
PRO
0
220
How to Break into Reading Open Source
kaspth
2
210
Developer Joy == Developer Productivity (really!)
hollycummins
1
180
GoのIteratorに詳しくなってしまう
inatonix
1
200
rails_girls_is_my_gate_to_join_the_ruby_commuinty
maimux2x
0
200
全部見せます! クラシルリワードのSwiftTesting移行プロジェクト
uetyo
0
210
Why Prism?
kddnewton
4
1.7k
Featured
See All Featured
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
36
2.1k
The Power of CSS Pseudo Elements
geoffreycrofte
71
5.3k
Music & Morning Musume
bryan
46
6k
CoffeeScript is Beautiful & I Never Want to Write Plain JavaScript Again
sstephenson
157
15k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
80
5.1k
The Straight Up "How To Draw Better" Workshop
denniskardys
230
130k
Bash Introduction
62gerente
608
210k
A Modern Web Designer's Workflow
chriscoyier
691
190k
A designer walks into a library…
pauljervisheath
201
24k
5 minutes of I Can Smell Your CMS
philhawksworth
202
19k
Typedesign – Prime Four
hannesfritz
39
2.3k
What’s in a name? Adding method to the madness
productmarketing
PRO
21
3k
Transcript
ミニバッチサイズと学習率の関係 2018-07-17 宮川 拓
動機 ⚫ 確率的勾配降下法(SGD)では、訓練セッ ト全体ではなく、m個のサンプル=ミニ バッチを用いて重みを更新する ⚫ mは、メモリが許す限り大きければ大きい 方がいいのだろう、と勝手に決めつけてい たけど、実はそうでもないらしい 2/15
元ネタ ⚫ Dominic Masters and Carlo Luschi, “Revisiting Small Batch
Training for Deep Neural Networks” ◼ 著者はGraphcoreというML用チップ製造 スタートアップの人たち ◼ ミニバッチサイズと、学習率、モデルの 性能の関係を調べた論文 3/15
先に結論 ⚫ ミニバッチのサイズは小さめの方が良い ◼ テストデータに対する性能が良くなる ◼ 学習が発散しない学習率の幅が広くなる ⚫ ミニバッチのサイズを小さくすると、GPU 等を使った時に計算の並列度が低くなるが、
これは計算を複数のコア、マシンに分散す ることで相殺できるかも 4/15
Background 5/15
この章の概要 ⚫ 小さいミニバッチのほうが優れていそうだ、 ということの理論的根拠を示す 6/15
一般的なSGDのアルゴリズム ⚫ +1 = + η − 1 σ =1
∇ (2, 3) ◼ ただし、η : 学習率 ◼ ∇ : 各featureの傾斜 ◼ : サンプルiに対する損失 ⚫ ここでサンプルごとに ◼ 重みの更新値の期待値は、/に比例 ◼ Cov(重みの更新値)の期待値は、m≪M の時、2/に比例 7/15
和で重みを更新するアルゴリズム ⚫ ここで、(2, 3)に = を代入 ◼ +1 =
+ σ =1 ∇ (5) ◼ つまり、損失の平均ではなく、損失の和を 使って重みを更新するように変形した ◼ を「ベース学習率」と呼んでいる ⚫ ここでサンプルごとに ◼ 重みの更新値の期待値は に比例 ◼ Cov(重みの更新値)の期待値はm≪Mの時、 2 ∙ に比例 8/15
バッチサイズ変更の意味 ⚫ (5)において、n回の重み更新は次式のよう に表される ◼ + = − σ
=0 −1 σ =1 ∇ + + (7) ⚫ ここで、バッチサイズをn倍することは、 次式による重み更新を行うことを意味する ◼ +1 = − σ =0 ∇ (8) ⚫ (8)は、勾配の更新頻度を少なくした、(7) の近似計算とみなせる 9/15
バッチサイズ変更の意味 ⚫ 重みの更新に損失の平均を使う式(2, 3)の 観点では、mが大きい方がよく見える。訓 練データ全体を使う場合(m=M)のより 正確な近似になるから ⚫ しかし、サンプルごとの重み更新値の期待 値を一定化する観点からは、逆に見える。
⚫ また、Cov(重みの更新値)は 2 ∙ に比例す るので、mが小さければより大きなベース 学習率が許容できる 10/15
バッチサイズ変更の意味? ⚫ 「バッチサイズが小さいと、複数エポック 回した時に、ミニバッチのバリエーション が増えるからいいんじゃないか」みたいな 議論をどこかで読んだけど、本論文では触 れられてなかった 11/15
Batch Normalizationに関する議論 ⚫ 省略! 12/15
実験 13/15
実験 ベ ー ス 学 習 率 が 大 き
い 場 合 、 バ ッ チ サ イ ズ を 小 さ く 保 つ 必 要 が あ る バ ッ チ サ イ ズ が 小 さ け れ ば 、 大 き な ベ ー ス 学 習 率 が 許 容 で き る データセット、ネットワーク、BN有無、 Augmentation有無などによらず、傾向は同じ 14/15
実験結果 最良の結果はm=2~32の範囲に集中 実験ごとに、どの(ベース学習率xバッチサイズ)で 良い結果が得られたか。縦棒の太いところが良い結果 15/15