Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
RSpec導入奮戦記/The struggle of introducing RSpec
Search
muryoimpl
November 03, 2019
Technology
2
1.8k
RSpec導入奮戦記/The struggle of introducing RSpec
2019/11/03 (日) に開催された 富山 Ruby 会議 01 の LT で使用した資料。
muryoimpl
November 03, 2019
Tweet
Share
More Decks by muryoimpl
See All by muryoimpl
Kanzawa.rbのLT大会を支える技術の裏側を変更する Ruby on Rails + Litestream 編
muryoimpl
0
250
Kanazawa.rb LT大会用/kzlt コマンドの説明 2024/01版
muryoimpl
0
2.5k
kzltコマンドの新たなソリューションについて
muryoimpl
0
2.4k
俺とTODOアプリ~Linearの変~
muryoimpl
0
2k
POSIX文字クラスでの躓き
muryoimpl
0
2k
/kzlt コマンドとは
muryoimpl
0
830
meetup.kzrb.org の更新を考える 事前激闘編
muryoimpl
0
1.3k
meetup.kzrb.org の更新を 考える ゆるふわ編
muryoimpl
0
1.3k
最近のデスク周りの diff / kzrb meetup#108-2
muryoimpl
0
21
Other Decks in Technology
See All in Technology
Moved to https://speakerdeck.com/toshihue/presales-engineer-career-bridging-tech-biz-ja
toshihue
2
750
TAMとre:Capセキュリティ編 〜拡張脅威検出デモを添えて〜
fujiihda
2
250
現場で役立つAPIデザイン
nagix
33
12k
AndroidデバイスにFTPサーバを建立する
e10dokup
0
250
ホワイトボードチャレンジ 説明&実行資料
ichimichi
0
130
開発スピードは上がっている…品質はどうする? スピードと品質を両立させるためのプロダクト開発の進め方とは #DevSumi #DevSumiB / Agile And Quality
nihonbuson
2
3k
30分でわかる『アジャイルデータモデリング』
hanon52_
9
2.7k
Nekko Cloud、 これまでとこれから ~学生サークルが作る、 小さなクラウド
logica0419
2
970
JEDAI Meetup! Databricks AI/BI概要
databricksjapan
0
110
速くて安いWebサイトを作る
nishiharatsubasa
10
13k
トラシューアニマルになろう ~開発者だからこそできる、安定したサービス作りの秘訣~
jacopen
2
2k
飲食店予約台帳を支えるインタラクティブ UI 設計と実装
siropaca
7
1.8k
Featured
See All Featured
Rebuilding a faster, lazier Slack
samanthasiow
80
8.8k
Making Projects Easy
brettharned
116
6k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
38
7.1k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
656
59k
The Cult of Friendly URLs
andyhume
78
6.2k
Building Your Own Lightsaber
phodgson
104
6.2k
RailsConf 2023
tenderlove
29
1k
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
280
13k
Visualization
eitanlees
146
15k
Building Better People: How to give real-time feedback that sticks.
wjessup
367
19k
A Tale of Four Properties
chriscoyier
158
23k
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
Transcript
RSpec 導入奮戦記 2019/11/03 富山 Ruby 会議 01 #toyamark muryoimpl
とあるプロジェクトのお話 既存のRailsアプリケーションに対し、前任者が用意したRSpec coverage 5% の状態から、RSpec をほぼ実装したことのないメン バー4人とともに、学習しつつ、model, decorator, uploader, service
のテスト, request spec, system spec を作成してリファク タリングするところまでやるぞ!という、Railsアプリの運用を楽しく しよう!とチャレンジをしている最中の物語。
ねらい • テストを作成する文化を根付かせたい • 本体コードが になっているので、リファクタリングして意図 のわかるコードにしたい • 上記2つを通して、メンバーのスキルアップを図りたい
編成 • メンバー 4 人 ◦ RSpec ほぼ実戦では書いたことがない ◦ 伸びしろ
100% • 私 ◦ コーチ ◦ テストコードのレビュー ◦ 難易度高いところをひたすらテスト書く係
現時点での計画 • 機能のエンハンスは期間限定で停止 。 ただ し、調査・修正は実施する。 ◦ なるべくテスト作成に力を注ぐため • 本体をリファクタリングしたい欲をぐっと堪え てテスト作成に専念する
。 ◦ 実行単位の難易度を下げる ◦ いろんなところに波及しがちなのでテスト揃え てからやる • 難易度を考え、model のテストから順に作成 していくこととする。 ◦ テストのフィードバックが一番速いはず ◦ 容易なメソッドが多かったため ① ② ③ 当作戦は3期計画を予定している。 ① model/decorator/uploader テスト作成期 ② request spec, system spec作成期 ③ リファクタリング期 ※現在 ① 期後半戦 (作戦開始後ほぼ1ヶ月)
実践編 その1 • 当作成実行前に、モブプロ形式でテーブルに対応した ActiveRecord のモデルを 使ってブートキャンプを行う ◦ データ作成で FactoryBot
を使う、それを it/specify 内で使うために let を使う ◦ User#full_name で “#{last_name}#{first_name}” に対して eq matcher を使う ◦ .find で ActiveRecord::RecordNotFound が発生することを expect { … }.to で確認する ◦ .find_by で be_nil を使う, allow を使って .find_by! 相当の挙動を and_raise で実現する ◦ #save で change matcher, valid? 呼び出しに対し have_received matcher を使う ◦ allow/expect は設定するobjectが検証対象のobjectと同一かどうか注意する • 実戦前に rubocop-rspec を導入しておく ◦ 既存のテストについては警告が大量に出るので除外し、テスト追加時に併せて対応する ◦ コーチが指摘する量を減らし、その時間をより本質的な指摘に使うため ◦ 警告食らってドキュメント見て Copの意図を理解してもらう狙いも
実践編 その2 • モブプロ形式でモデルのテストを追加していき、その場でマージしていく ◦ 2時間/日 を確保してもらって、ドライバを替えながら 対象 VS 私たち
でテストに立ち向かう ◦ 別件調査等でテスト作成の作業時間が確保できないメンバーもテスト作成、レビューができるように 会として設定している => 特にレビューが滞りがち ◦ PR レビュー形式だとコーチがピンポイントで better な案を指摘しがち => テスト作成者たちが考え、議論することを重視 し、指摘はクイズ形式、解答は意図を添えて ◦ モブプロ以外にも時間が確保できるメンバーは PR作成、質問をバンバンしてもらう ◦ 出ているPRもこの時間でみんなでレビューして指摘、マージする ◦ 実は他のコードをコピペしてきて解決しようとするのを抑止している • コーチはひたすら事例を作成するようにテストを量産してレビューにまわす ◦ 書き方のパターンを提供する ◦ 新たなパターンが出てきた場合は、モブプロ時に紹介する ◦ …ちょっと機会を奪っている気もする …
伝承編 これらのリンクを紹介し、一部説明を加えた • RSpec によるユニットテストの書き方 - recompile.net ◦ https://recompile.net/posts/how-to-write-unit-test-with-rspec.html •
RSpecのletを使うのはどんなときか?(翻訳) ◦ https://qiita.com/jnchito/items/cdd9eef2ed193267c651 • GETTING_STARTED.md - thoughtbot/factory_bot ◦ https://github.com/thoughtbot/factory_bot/blob/master/GETTING_STARTED.md • スペックのス ◦ https://magazine.rubyist.net/articles/0021/0021-Rspec.html ◦ https://magazine.rubyist.net/articles/0023/0023-Rspec.html • 改めて学ぶ RSpec ◦ https://magazine.rubyist.net/articles/0035/0035-RSpecInPractice.html • Everyday Rails - RSpec による Rails テスト入門 ◦ https://leanpub.com/everydayrailsrspec-jp
よく出た注意点 • 振る舞いをテストすること。振る舞いのテスト != メソッドのテスト ◦ carrierwave の store_dir のパス比較しても嬉しくない。動作させた上で
store_dir に保存されること を確認したい • use_transactional_fixtures, DatabaseCleaner, DatabaseRewinder 等の設定か ら example ごとにデータが削除 or ロールバックされているか確認する ◦ この設定が入っているにもかかわらず、着手当初は手前の exampleで作成したデータが残っている こと前提でテストを書きがち。テストの独立性の話で --order rand と一緒にお伝えしておくのがよさ そう。 • テスト作成をガイドするのもテスト ◦ テストをどう書くかを悩むときにテスト流さずに机上で悩みがち。簡単に手元でテストが流せるから、 バンバン流してフィードバックもらって作っていって欲しい (願)。
はたして現状はどうなっているか (1ヶ月経過時点) • メンバーはRSpec読み書きできるレベルには到達した ◦ rspec-mock である処理を握りつぶしたり …を書くのはもう少し先の話 ◦ 本体コード修正PRにもテストが付属してくるようになった
◦ PRレビュー時に他のメンバーからもテストについて指摘が出てくるようにもなった ◦ subject, let をうまく使った読みやすいテストコードが出てくるようになった • 思ったよりテスト作成の速度が出ていない ◦ 問い合わせによる調査、修正の時間が思っていたよりある。時間の確保が課題になった ◦ 時間確保のため、モブプロ時間の内容の見直しや、作業の仕方を模索中。スプリントごとに施策を 替え、試してよさそうなものを採用するようにしている • レビューに思ったより時間がかかる ◦ テストの追加がクラス単位なので、クラスのメソッドが多いと PR が大きくなり、レビュアーの負担に なってきている => 適当な単位で区切ってはいるものの匙加減難しい
実感として • 最初はモブプロ形式でみんなで進めて、レビューされ慣れたあたりで各自担当を もってテスト追加していく、くらいがよさそう • メンバーのモチベーションが高いことに助けられている。 ただでさえ負債の回収フェーズでマイナスに気持ちになりがちなので、過度なプレッ シャーは取り除く • まだまだ始まったばかりなので、コツコツ進めてリファクタリングに到達するぞ!
私からのお願い 頼む!アプリケーション書くときに テストコードも書いてくれ!!! 頼む!