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[FOSS4G 2019 Niigata] AIによる効率的危険斜面抽出システムの開発について

[FOSS4G 2019 Niigata] AIによる効率的危険斜面抽出システムの開発について

★ この資料は FOSS4G 2019 Niigata の登壇発表資料です ★

AI×GISデータを組み合わせて、土砂崩落箇所を検出・予測することはできるのでしょうか?MS-GAN と Mask-RCNN という2種類の深層学習ネットワークを使って、崩落箇所・崩落危険個所の解析を試みました。

発表者:和山 亮介(株式会社ノーザンシステムサービス)

※ この発表は、農林水産省委託プロジェクトPRISM「山地災害リスクを低減する技術の開発/AIによる効率的危険斜面抽出及び林地崩壊予測システムの開発」において取り組んだ研究成果の報告です

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Transcript

  1. 自己紹介 2 岩手にある (株)ノーザンシステム サービス という会社で 地図やAIを使ったりした 研究開発をしています。 最近はバイクでキャンプ ツーリングしたりしてお

    ります。 色々面白いものを置いて あるので、興味がある方 は是非当社までお越しく ださい! Twitter: @wayama_ryousuke
  2. 弊社のこれまでの取り組み 5 Deep Learning を用いた崩落地形予測・抽出 • 2016年 台風10号による岩手県内の崩落箇所データを用い、雨量や地形などの データから崩落箇所を予測(FOSS4G 2017

    HOKKAIDO) 出典:国土地理院(http://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html),標高タイルを加工して作成 国土地理院(http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H28.taihuu10gou.html),土砂崩壊・堆積地等分布図を加工して作成
  3. 2018年度の取り組み 7 pix2pix および Mask R-CNN を使い、地形画像から崩落箇所を判別 • Mask R-CNN:画像データと物体の輪郭を示すマスクデータを与えることで、

    物体検出を行う 出典: Jason Remillard, “Images to OSM”. https://github.com/jremillard/images-to-osm, 2017 動作デモ 航空写真 ⇒ 野球場 (Remillard, 2017)
  4. 2018年度の取り組み 8 CS立体図 地質図 (pix2pixのみ) 正解データ 崩落箇所 データセット:地形・地質・植生 • 地形:CS立体図

    • 地質:地質図 • 植生:Bing Map から取得した航空写真 • Mask R-CNNはCS立体図だけで学習 航空写真 (pix2pixのみ) 出典: Bing Map (https://www.bing.com/maps)
  5. 本年度(2019年度)の課題設定 12 ① 崩落の危険性がある箇所を予測する • 教師データ:平成29年広島県土砂災害の崩落箇所 • 入力データ:崩落前の土地データ(CS立体図、Bing航空写真、土壌図、表層地質図) と雨量 •

    目標:崩落危険箇所の抽出 CS立体図 正解データ 崩落箇所 航空写真 土壌図 表層地質図 雨量 出典:CS立体図(5mDEMもあり) (http://kouapp.main.jp), Bing Map (https://www.bing.com/maps)
  6. Mask R-CNNによる崩落危険箇所の予測 25 CS立体図 + Bing航空写真 + 土壌図 + 表層地質図

    CS立体図 + Bing航空写真 + 土壌図 + 表層地質図 + 雨量 を使って再トライ → 山岳地形を抽出しているが、実際の崩落箇所からずれている • とくに雨量を加えて訓練すると、抽出箇所が塊状になる傾向がある 入力(CS立体図) 出力(雨量なし学習) 出力(雨量あり学習) 正解 出典:CS立体図(5mDEMもあり) (http://kouapp.main.jp)