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スクラムマスターの活動と組織からの期待のズレへの対応 / Dealing with the g...

Pauli
January 23, 2025

スクラムマスターの活動と組織からの期待のズレへの対応 / Dealing with the gap between Scrum Master activities and organizational expectations

「事業成長へ導く スクラム運用 ~アジャイル組織を推進するヒントを学ぶ~」にて登壇
https://findy.connpass.com/event/338806/

Pauli

January 23, 2025
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  1. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. パウリ @pauli_agile and

    more … 2023. 05          に入社 エンジニアリングマネジメント室へ配属 - 組織およびマネージャーのマネジメント業務支 援 - アジャイル推進支援 - スクラムマスター → DevOps推進支援 - 採用関連 - 書類審査・人事サポート - カジュアル面談・面接 - 技術広報 現在 技術広報の引き継ぎと業務範囲拡大 自己紹介
  2. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. (スクラムガイドより引用) スクラムとは次の環境を促進するためにスクラムマスターを必要とするものである。 1.

    プロダクトオーナーは、複雑な問題に対応するための作業をプロダクトバックログに並べる。 2. スクラムチームは、スプリントで選択した作業を価値のインクリメントに変える。 3. スクラムチームとステークホルダーは、結果を検査して、次のスプリントに向けて調整する。 4. 繰り返す。 https://scrumguides.org/docs/scrumguide/v2020/2020-Scrum-Guide- Japanese.pdf スクラムマスターの必要性
  3. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. スクラムマスターの必要性 スクラムチームとステークホル ダーは、結果を検査して、次の

    スプリントに向けて調整する スクラムチームは、スプリント で選択した作業を価値のインク リメントに変える プロダクトオーナー(以下 :PO)は、複雑な問題に対応す るための作業をプロダクトバッ クログに並べる ScM
  4. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 稀によくある課題 POは、複数のプロダクト開発に 所属しており、プロダクトバッ

    クログの整理が滞る スクラムチームは、上流で定 まった機能開発に忙殺され、変 化に対応するためのリアーキテ クチャなどができず、また他 チームへの依頼もできない スクラムチームでのみ、結果を検査 して、ステークホルダーはその結果 にフィードバックする機会がない ScM
  5. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 稀によくある課題への改善活動 POは、複数のプロダクト開発に 所属しており、プロダクトバッ

    クログの整理が滞る スクラムチームは、上流で定 まった機能開発に忙殺され、変 化に対応するためのリアーキテ クチャなどができず、また他 チームへの依頼もできない スクラムチームでのみ、結果を検査 して、ステークホルダーはその結果 にフィードバックする機会がない ScM 1. 役割と責務の明確化 a. 責務の優先順位を明確にするため、POやステークホル ダーと対話し、各プロダクトへのリソース配分について話 し合い、現実的な期待設定の支援をする 2. プロダクトバックログ整理の支援 a. POがプロダクトバックログ整理に集中できる環境を整え るため、不要なタスクの削減や、期待外の責務を別のメン バーへ移譲するなどの支援をする
  6. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 稀によくある課題への改善活動 スクラムチームは、上流で定 まった機能開発に忙殺され、変

    化に対応するためのリアーキテ クチャなどができず、また他 チームへの依頼もできない スクラムチームでのみ、結果を検査 して、ステークホルダーはその結果 にフィードバックする機会がない ScM 1. 技術的負債への時間を確保する a. 現存の技術的負債が及ぼすリスクや課題が、事業目標をどう阻害するのかをPOやス テークホルダーへ説明する(またはその支援をする) b. 技術的負債の解消やリアーキテクチャに必要な時間を意図的に確保する仕組みを導入す る i. 例)スプリント内に「機会獲得の価値」と「リスク回避の価値」の双方を入れる 2. 他チームとの連携の促進 a. 他のチームへ依頼できる環境を整えるため、必要なリソースや知識をスムーズに共有で きるプロセスを構築する プロダクトオーナー(以下 :PO)は、複雑な問題に対応す るための作業をプロダクトバッ クログに並べる
  7. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 稀によくある課題への改善活動 スクラムチームでのみ、結果を検査 して、ステークホルダーはその結果

    にフィードバックする機会がない ScM プロダクトオーナー(以下 :PO)は、複雑な問題に対応す るための作業をプロダクトバッ クログに並べる スクラムチームは、スプリント で選択した作業を価値のインク リメントに変える 1. 価値創出を重視した開発プロセスの見直し a. ユーザーストーリーマッピングでのストーリー整理、プロダクトバックログへの反映、リ リーススライスなどを用いて、どの「価値(≠機能)」がどういった順番でリリースされ るのかを明示 2. フィードバック文化の醸成 a. スプリントレビューにてあがったフィードバックがレトロスペクティブやリファインメン トでどう解釈されたのか、また次スプリントなどで早期に反映されるさまを提示 3. オープンな場、価値を感じるスプリントレビュー設計 a. ステークホルダーが直接画面を触るなどのデモを通して、追加・改善された価値を体感で きるような場の設定をする
  8. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 稀によくある課題への改善活動 スクラムチームとステークホル ダーは、結果を検査して、次の

    スプリントに向けて調整する スクラムチームは、スプリント で選択した作業を価値のインク リメントに変える プロダクトオーナー(以下 :PO)は、複雑な問題に対応す るための作業をプロダクトバッ クログに並べる ScM
  9. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 稀によくある課題への改善活動 スクラムチームとステークホル ダーは、結果を検査して、次の

    スプリントに向けて調整する スクラムチームは、スプリント で選択した作業を価値のインク リメントに変える プロダクトオーナー(以下 :PO)は、複雑な問題に対応す るための作業をプロダクトバッ クログに並べる ScM こういった改善案は お伝えしたい事ではない
  10. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 改善活動の抜粋 1. 責務の優先順位を明確にするため

    POやステークホルダーと対話し、... 2. POがプロダクトバックログ整理に集中できる環境を整えるため、 不要なタスクの 削減や、期待外の責務を別のメンバーへ移譲するなど の支援をする 3. 現存の 技術的負債が及ぼすリスクや課題が、事業目標を どう阻害するのかをPOやステークホルダーへ説明す る(またはその支援をする) 4. 他のチームへ依頼できる環境を整えるため、必要なリ ソースや知識をスムーズに共有できるプロセスを構築
  11. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. https://scrummasterway.com/scrummasterway-ja.html スクラムマスターの活動は組織や制度に及ぶ スクラムマスターは、「チーム内の支援」から「組織全体への影響」へと視野

    を広げることがある。この過程は、スクラムマスターウェイ(Scrum Master Way)で定義されている次のようなレベル分けに見ることができます。
  12. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. https://scrummasterway.com/scrummasterway-ja.html スクラムマスターの活動は組織や制度に及ぶ スクラムマスターは、「チーム内の支援」から「組織全体への影響」へと視野

    を広げることがある。この過程は、スクラムマスターウェイ(Scrum Master Way)で定義されている次のようなレベル分けに見ることができます。 チームサーバント(レベル1) チームの自律性を育てる段階
  13. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. https://scrummasterway.com/scrummasterway-ja.html スクラムマスターの活動は組織や制度に及ぶ スクラムマスターは、「チーム内の支援」から「組織全体への影響」へと視野

    を広げることがある。この過程は、スクラムマスターウェイ(Scrum Master Way)で定義されている次のようなレベル分けに見ることができます。 チームサーバント(レベル1) チームの自律性を育てる段階 チェンジエージェント(レベル2) チームの枠を超えて、 組織全体の改善を目指す段階
  14. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. https://scrummasterway.com/scrummasterway-ja.html スクラムマスターの活動は組織や制度に及ぶ スクラムマスターは、「チーム内の支援」から「組織全体への影響」へと視野

    を広げることがある。この過程は、スクラムマスターウェイ(Scrum Master Way)で定義されている次のようなレベル分けに見ることができます。 チームサーバント(レベル1) チームの自律性を育てる段階 チェンジエージェント(レベル2) チームの枠を超えて、 組織全体の改善を目指す段階 価値の最大化者(レベル3) 組織の全体戦略に関与し、 価値を最大化する段階
  15. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 期待のズレから生じる弊害 1. 結果評価者としての役割付与

    a. チームメンバーやプロジェクトの成果を評価する役割を組織から求めら れる b. 結果として、メンバーとのコミュニケーションに緊張感を⽣じさせる可 能性がある 2. 意思決定の重責の増加 a. ScMが組織の意思決定に深く関与することで、その責任範囲が広がり、 業務の優先順位が複雑化することがある i. 例)経理‧総務系の業務追加、スクラムチームと関わりのない組織の採⽤業務 など 3. 役割の曖昧化‧誤認の浸透 a. スクラムマスターとマネージャーの役割が明確に区別されず、正しいス クラムの理解が浸透しづらくなる
  16. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 期待のズレから生じる弊害 部⻑ マネージャーがいないから、具体的

    な現場の活動も⾒れてないけど、各 種意思決定や評価も経理系の業務も 全部やってる
  17. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 期待のズレから生じる弊害 チームの⾃律性を⾼めるぞ! ステークホルダーへの理解浸透!

    PO補佐! スクラムチームを⽀えるチームとの連携強化! チームで考えられるようになってきた 部⻑
  18. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 期待のズレから生じる弊害 と⾔うわけでよろしく 評価系や事務系の業務が追加される

    以外、 やることはそんなに変わらないから 組織図としても、 君を管理者(課⻑)にしておいたよ 部⻑
  19. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 期待のズレから生じる弊害 あの⼈課⻑になってから承認作業と会議しかし てないね

    チームの⽀援をあんましてくれなくなった 評価者だし下⼿なこと⾔ったら評価下がりそう だから⾔えないけど
  20. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 1. 役割の明確化 2.

    行動変容の予告 38 期待のズレへの対応
  21. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 手順 2 役割の明確化

    ScMがどのような役割を担うのかを組織全体へ共有する • ScMはチームが自己組織化し、スクラムの価値観に基づいて高い成果を 出せるよう支援する役割であり、管理職でも評価者でもない ことを強調す る • むしろ上記の役割や権限を得ることがリスクにもなり得ることも伝える • 意思決定権の偏りや情報の非対称性が生むリスクについても伝える 39 手順1 期待のズレへの対応
  22. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 手順 1 手順

    2 40 行動変容の予告 自分の行動が変化する可能性をチームや組織に事前に伝える • 「自己組織化」と言ってもイメージは様々なのでまずここを揃える • 自己組織化をする際に必要な支援対象は、開発チームに限らない • スクラムチームの自律性を高めるために、イネイブリングチーム、プラット フォームチームなどとの連携を強めたり、必要な意思決定権とそれに必要 な専門性の獲得などの活動もする • 上記のような行動変容が発生する可能性を、関係各所へ説明する 期待のズレへの対応
  23. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 継続的に⽀援することで、スクラムの価値観が浸透し てきて、ScMがスクラムについて直接ティーチングす る場⾯も少なくなってきた

    チームへの直接⽀援を薄めて、チームがより価値創出 に集中できるような環境作りにシフトするぞ 期待のズレへの対応
  24. Copyright © Bitkey Inc. All rights reserved. 職種の一例としては... 1. スクラムマスター

    2. EM 3. PdM 4. SE(TypeScipt、Go) など、様々なポジションで募集中です! ご興味があれば右のQRコードまたは、 𝕏 : @pauli_agile のDM までご連絡ください! 57 わたしたちは、ともに働く仲間を募集しております! We Are Hiring !