Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
一休.com がどのように SendGrid と仲良く付き合っているか
Search
Tatsuro Shibamura
June 06, 2018
Technology
0
5.2k
一休.com がどのように SendGrid と仲良く付き合っているか
Tatsuro Shibamura
June 06, 2018
Tweet
Share
More Decks by Tatsuro Shibamura
See All by Tatsuro Shibamura
# Azure Cosmos DB パフォーマンス最適化入門 - 設計・開発・運用の実践テクニック
shibayan
0
350
Hack Azure! #5 - Geek of Azure Serverless
shibayan
0
92
.NET Conf 2020 Online - .NET 5 リリース記念パーティートーク
shibayan
0
8.8k
Terraform Provider for Azure に貢献してみた話
shibayan
0
590
Azure Functions と SendGrid の良い関係
shibayan
0
1.1k
Azure Serverless を活用したリアルタイム Web のすべて
shibayan
1
2.8k
祝 東日本リージョン一般提供! Azure Application Insights 基礎と実践
shibayan
1
41k
なかなか楽にならないSSL/TLS証明書の話
shibayan
2
1.7k
.NET Conf 2018 Tokyo
shibayan
1
3.9k
Other Decks in Technology
See All in Technology
allow_retry と Arel.sql / allow_retry and Arel.sql
euglena1215
0
140
DDD集約とサービスコンテキスト境界との関係性
pandayumi
2
190
『FailNet~やらかし共有SNS~』エレベーターピッチ
yokomachi
1
190
Browser
recruitengineers
PRO
8
2.1k
「魔法少女まどか☆マギカ Magia Exedra」の必殺技演出を徹底解剖! -キャラクターの魅力を最大限にファンに届けるためのこだわり-
gree_tech
PRO
0
430
事業価値と Engineering
recruitengineers
PRO
8
5.3k
進捗
ydah
2
230
モダンフロントエンド 開発研修
recruitengineers
PRO
9
6.1k
【5分でわかる】セーフィー エンジニア向け会社紹介
safie_recruit
0
30k
ライブサービスゲームQAのパフォーマンス検証による品質改善の取り組み
gree_tech
PRO
0
420
Figma + Storybook + PlaywrightのMCPを使ったフロントエンド開発
yug1224
10
3.6k
まだ間に合う! StrandsとBedrock AgentCoreでAIエージェント構築に入門しよう
minorun365
PRO
10
700
Featured
See All Featured
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
33
2.4k
ピンチをチャンスに:未来をつくるプロダクトロードマップ #pmconf2020
aki_iinuma
126
53k
Fireside Chat
paigeccino
39
3.6k
Distributed Sagas: A Protocol for Coordinating Microservices
caitiem20
333
22k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
96
6.2k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
64
7.9k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
73
5k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
273
40k
Building Applications with DynamoDB
mza
96
6.6k
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
8
910
Build your cross-platform service in a week with App Engine
jlugia
231
18k
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
332
24k
Transcript
一休.com がどのように SendGrid と付き合っているか 2018.5.29 Send With Confidence Tour 仲良く
自己紹介 Tatsuro Shibamura (@shibayan) 一休.com エンジニア Microsoft MVP
一休.com について • 厳選ホテル・レストラン専門の予約サイト
一休.com における SendGrid の利用 • 基本的にトランザクションメール • 新規会員登録など • ホテルやレストランのユーザー向け予約完了
• 施設・店舗向け予約追加 • 今後はマーケティングメールも
メールは非常に重要 • 送信に失敗すると何が起こるか • 予約完了のメールが届かないため、予約が取れていないと考える _人人人人人人人人人_ > 重複予約が発生 <  ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
SendGrid の利用前後 • オンプレの SMTP サーバーを自前で管理 • とても高かったらしい • 一休.com
の AWS 移行のタイミングで SendGrid に全て移行 • メール配信だけオンプレに残すとかありえない • SMTP から REST API へ移行 • 憎き .NET と ISO-2022-JP の組み合わせ問題も解消
メールを送信している仕組み
Event Webhook で状態をトラッキング
設計時に考慮した点 • SendGrid の API がエラーを返した場合のリトライ • Elastic Beanstalk +
SQS を使うことで自動的に実行させるように • メール配信結果の保存 • DynamoDB と Event Webhook を使い 1 通単位でトラッキング • スケーラビリティと信頼性 • 基本的には Elastic Beanstalk と SQS の信頼性に乗っかる形
学びの多い 2017 年の SendGrid 障害 • メール送信 API のエラーレートが上がる •
送信完了までに遅延が発生する(まだマシな例) • デッドレターキュー入りする(完全に届かない) • 運用を行い半年、ノートラブルで稼働していたので油断 • 原因の特定にかなりの時間を要してしまった • 大規模障害時のリカバリーは手動で行うしかなかった • 送信ログは全て DynamoDB に保存されているのが救いだった
教訓 : 失敗を前提に設計する • Elastic Beanstalk or SendGrid の問題切り分けが行えなかった •
→ SendGrid API エラー時のレスポンスを詳細にログへ • デッドレターキューからのリカバリ方法が手動 • → 管理画面から一括で未送信メールのリカバリを行えるように改善 • SendGrid 障害時のみに発生するバグもあった • → ワーカーの修正後、リカバリを行えるように管理画面も改善
教訓 : モニタリングを強化する • 障害時にメールの遅延具合や影響範囲を確認出来なかった • → Datadog で Beanstalk
Worker のモニタリング強化 • → Datadog に SQS のメトリクスを流し込んでアラート設定
障害を受けて改善 • 10 分以上の配信遅延が発生した場合は Slack にアラート • 遅延が発生した時点で、何かしらの問題が発生していることが分かる • 各事業部・CS
チームと連携して対応 • 管理画面から送信できなかったメールを確認できるように • DynamoDB にクエリを投げるだけ、GSI も専用に用意 • 未送信メールは簡単にリカバリ可能に
最近の状況 • 障害が発生しても、検知とリカバリの仕組みを用意済み • 運用ドキュメントを作成して共有 • 運用の分散 • 各事業部から担当者を一人任命、属人化を避ける •
SendGrid の障害が発生していないため極めて平和 • 感謝しかない
参考 • 新メール配信基盤への移行 • https://speakerdeck.com/minato128/ikyu-mail-platform • メール配信基盤のモニタリングと障害リカバリーについて • http://user-first.ikyu.co.jp/entry/2017/12/05/000000