■セッション概要
AI時代のソフトウェア開発
生成AIの登場によって、ソフトウェア開発はかつてない速度で変化しています。特に設計、コーディング、テスティングなどは生成AIの活用が進み、エンジニアの仕事の軸足自体が変化しているように感じます。また、生成AIを組み込んだソフトウェアも増えています。
一方で、こうした技術的な進歩に比べると、チームや開発プロセス、マネジメントの仕組みは大きく変わっていません。生成AI活用によって開発のスループットが上がれば、ボトルネックは別の場所に移動するはずです。
"スクラム" というコンフォートゾーン
アジャイル開発はもともと、当時主流とされていた伝統的開発手法に対するアンチテーゼから生まれました。実践者たちが「あたりまえ」を疑い、試行錯誤し、もっとよい方法を求め続けた結果生まれた集合知です。ちなみに私がアジャイル開発にシンパシーを感じているのはまさにこの反骨精神です。
アジャイル開発の代表格であるスクラムは広く普及し、多くの現場でスタンダードになりました。それが故に、スクラムはよりよい方法を求め続けるものというよりも、とりあえずやっておけばよいものになりつつあります。それらの現場では、もはやスクラム自体が疑うべき「あたりまえ」になってしまっているのかもしれません。
スクラムガイドは2020年版が最新ですが、AI時代の変化に適応するためには、私たち自身がチームや開発プロセスを問い直し、アップデートしていく必要があります。
AI時代のアジャイルチーム
生成AIによって主に開発を中心にスループットが上がった状態を、全体のアウトカムの向上につなげるためには、チームや開発プロセスによって一度に取り扱う情報量を増やす必要があります。
こうした変化に対応するため、私たちはAI時代のアジャイルチームをより小さな単位で構成します。2〜3人+生成AIで構成されるスモールチームが複数集まり、フラクタルなコミュニケーション構造をもつことで柔軟性と拡張性を保持します。
スモールチームがそれぞれ自律的にソフトウェア開発のフィードバックループをまわし、それを包含する組織では組織単位での意思決定や学習を蓄積するためのフィードバックループをまわします。
たくさんのチームを素早く成長させる必要があるため、横断的なチームコーチやチームサポートをロールとして配置し、個人やチームの学習をサポートします。また、彼らはマネジメントとしてチーム間をつなぐ役割も担います。
このようなチームや開発プロセスの変化に伴って、ロールの再定義やコミュニケーションの再設計も行っています。
もちろんこれらは実験でもあり、変化の過程でもあります。イベント当日までに更に変化をしているかもしれません。しかし、私たちがなにを考え、どのように変化をし、どのように再現性をもたせようとしているのかについて、ご紹介させていただきます。
生成AI疲れしている場合ではない!Nextアジャイル開発を日本から生み出そう!!
このプロポーザルを読んでくださっている皆さんは、おそらくアジャイル開発に取り組まれている方が多いでしょう。私たちはアジャイル開発の実践経験を活かし、今こそ変化に適応するときです。生成AI疲れしている場合ではありません。
We are uncovering better ways of developing software by doing it and helping others do it.
私たちは、ソフトウェア開発の実践あるいは実践を手助けをする活動を通じて、よりよい開発方法を見つけだそうとしている。
(アジャイルソフトウェア開発宣言より)
ぜひ日本からNextアジャイル開発を生むために、一緒に考えましょう。
Regional Scrum Gathering Tokyo 2026で登壇したときのスライドです。
https://confengine.com/conferences/regional-scrum-gathering-tokyo-2026/proposal/24521/ai
■作者
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