Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
個人から始める開発生産性向上
Search
Aki Takami
November 29, 2023
Programming
1
480
個人から始める開発生産性向上
Aki Takami
November 29, 2023
Tweet
Share
Other Decks in Programming
See All in Programming
『リコリス・リコイル』に学ぶ!! 〜キャリア戦略における計画的偶発性理論と変わる勇気の重要性〜
wanko_it
1
570
Microsoft Orleans, Daprのアクターモデルを使い効率的に開発、デプロイを行うためのSekibanの試行錯誤 / Sekiban: Exploring Efficient Development and Deployment with Microsoft Orleans and Dapr Actor Models
tomohisa
0
150
新世界の理解
koriym
0
140
Amazon Q CLI開発で学んだAIコーディングツールの使い方
licux
3
190
コンテキストエンジニアリング Cursor編
kinopeee
1
630
マイコンでもRustのtestがしたい その2/KernelVM Tokyo 18
tnishinaga
2
2.3k
パスタの技術
yusukebe
1
390
Flutterと Vibe Coding で個人開発!
hyshu
1
260
What's new in Adaptive Android development
fornewid
0
140
UbieのAIパートナーを支えるコンテキストエンジニアリング実践
syucream
2
600
画像コンペでのベースラインモデルの育て方
tattaka
3
1.8k
Honoアップデート 2025年夏
yusukebe
1
800
Featured
See All Featured
Evolution of real-time – Irina Nazarova, EuRuKo, 2024
irinanazarova
8
890
Cheating the UX When There Is Nothing More to Optimize - PixelPioneers
stephaniewalter
283
13k
Agile that works and the tools we love
rasmusluckow
329
21k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1031
460k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
49
3k
Java REST API Framework Comparison - PWX 2021
mraible
33
8.8k
The Illustrated Children's Guide to Kubernetes
chrisshort
48
50k
I Don’t Have Time: Getting Over the Fear to Launch Your Podcast
jcasabona
33
2.4k
Building an army of robots
kneath
306
45k
Design and Strategy: How to Deal with People Who Don’t "Get" Design
morganepeng
131
19k
Reflections from 52 weeks, 52 projects
jeffersonlam
351
21k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.4k
Transcript
個⼈から始める開発⽣産性向上 サイボウズ株式会社 ⽣産性向上チーム ⾼⾒ 諒 1
⾃⼰紹介 ▌⾼⾒ 諒 / たかみ あき / たかみん ▌𝕏: @takamin_55
▌2023年4⽉ サイボウズ ⽣産性向上チームにジョイン n Fourkeys 計測&可視化基盤を開発中 ▌趣味 n グルメバーガー / ダーツ / チェス / 旅⾏ 2
開発⽣産性向上の取り組み、難しすぎ...︖ ▌開発⽣産性向上の取り組みは話の規模が⼤きい。難しそう n 開発フロー 変えてみた n チーム体制 変えてみた n デプロイ
⾃動化してみた ↓ ▌個⼈でできる開発⽣産性向上から1歩ずつ始めませんか︕という話 3
個⼈レベルの開発⽣産性 ▌SPACE フレームワーク n 満⾜感 n 効率性 n フロー(集中環境) ▌「良い環境」を作っていこう
n ⾯倒な作業をなくす n やりたいことが中断されない状況を作る 4
どうやって? 5 普段の業務で⾯倒な部分を⾒つけて改善していこう︕
6 …。
そんなことは分かっている ▌⾯倒な部分を改善するスタンスは正しい。できるなら良い ▌“⾯倒” ← 感覚主導 / 閃き依存 n 慣れて⾯倒だと感じない n
そもそも⾯倒の感度が低い(私) ▌⾯倒な部分を⾒つける具体的・再現性のある⼿法を考えてみた n ⾯倒感度もあがって次に繋がる 7
どうやって? 8 それは「区切る」こと︕ 区切って注⽬する領域を絞り、改善箇所を⾒つけやすくする 1. 区切る 2. 改善できそうな箇所を⾒つける 3. 改善する
1. 区切る ▌⾊々な観点で⾃分の普段の業務を区切り、中⾝を洗い出す n ツール/アプリで区切る n どんなツールやアプリを使って何をしている︖ n 時間で区切る n
◯時から✗時の間、何をしている︖ n タスクで区切る n 最近、どんなタスクをしている︖ 9
ツール/アプリで区切ってみた例 ▌Visual Studio Code o どんなことをしたか o コードを書く、ファイルを開く、検索&置換、⼀⾏削除... ▌Microsoft Edge
▌Linear ▌Confluence, Obsidian, Slack, Git, GitHub, AWS ▌... 10
時間で区切ってみた例 ▌14時から15時 o 週次のミーティング § Zoomに繋いで § アジェンダ通りに先週の進捗を振り返って § 全体計画を振り返って
§ 今週の⽬標を⽴てて § … 11
タスクで区切ってみた例 ▌パーサーの作成タスク o 機能の洗い出して o Linearでタスク管理して o APIの設計をして o GitHub上のPRでコードレビューをして
o Dockerイメージのビルド & プッシュ & デプロイをして o Terraformをapplyしてリソースを作成して o … 12
2. 改善できそうな箇所を⾒つける ▌「そういえば...」がおすすめキーワード o そういえば、コミットメッセージにIssue番号を書く作業が⼿間だなぁ o そういえば、Dockerのイメージビルド遅いなぁ o そういえば、毎回クリック操作で事を進めるのが⾯倒だなぁ 13
3. 改善する 事例1 ▌コミットメッセージの半⾃動化 o ⾯倒︓コミットメッセージに「Issue番号」を毎回書くのが⾯倒 o 改善︓Issue番号がある状態で書き始められるコマンドを作ってみた § "-e"
なし § "-e" あり 14
3. 改善する 事例2 ▌イメージビルドの⾃動化 & ⾼速化 o ⾯倒︓モブ中のビルド待ちの無⾔時間がもったいない o 改善︓イメージビルドを⾃動化し、その後キャッシュも⼊れ⾼速化した
§ GitHub Actions o docker/setup-buildx-action o docker/build-push-action 15
3. 改善する 事例3 ▌LinearのIssue(タスク)を開く o ⾯倒︓今やっているIssueを探して開くのが⾯倒 o 改善︓shell, Raycastなどから簡単に開けるようにした §
Issue番号からタスクを開く § ステータスが "Doing" のIssueを開く 16 開く
3. 改善する 事例4 ▌ウィンドウをいい感じに配置する o ⾯倒︓ブラウザやアプリのウィンドウを配置するのが⾯倒 o 改善︓Raycastのaliasを使って簡単に配置できるようにした 17
3. 改善する 事例5 ▌ショートカット / エイリアス / ホットキーで楽に作業する o ⾯倒︓マウス作業が挟まるのが⾯倒
o 改善︓よく⾏う操作はコマンドで完結するようにする § VSCode o `ctrl + cmd + →` で開いているファイルを右に画⾯分割する § git clone したリポジトリを⼀覧で出し、選択してそこへ移動する o alias cdrepo='cd $(ghq root)/$(ghq list | peco)' 18
⼩さな⽣産性向上でもOK ▌⼩さな⽣産性向上でも o 積み重なれば⼤きな改善になる o 改善による達成感 → 次の改善へと繋がる o 新しい技術に触れる機会になる可能性を秘めている
o 影響範囲を個⼈、⾃チーム、他チーム...と⼤きくしていく準備になる 19
まとめ ▌個⼈でできる開発⽣産性向上から1歩ずつ始めよう n ⼩さくてもOK。良いことたくさん ▌⾯倒な作業を効率化し、中断のない環境(フロー)を作ろう n SPACEフレームワークより ▌⾯倒な作業は「区切る」ことで⾒つけよう n 再現性アリ。⾯倒感度も上がるかも
20
おまけ ▌1. RescueTime n PCを監視して何に時間を使っているかを⾃動的に洗い出してくれる n 社内セキュリティと相談 ▌2. 新しいショートカットを覚える時は1⽇最⼤2個がおすすめ(体感) 21
引⽤ ▌The SPACE of Developer Productivity - ACM Queue 22