Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ossfriendlydebugerpast20years.pdf
Search
soburi
October 27, 2021
Technology
0
52
ossfriendlydebugerpast20years.pdf
ossfriendlydebugerpast20years.pdf
soburi
October 27, 2021
Tweet
Share
More Decks by soburi
See All by soburi
Zephyr RTOS Tutorial & MeetUp @ OSC2025Tokyo/Spring 駒澤大学種月館
tokitahiroshi
1
810
ZephyrRTOSざっくり入門
tokitahiroshi
2
450
ZephyrRTOSざっくり入門#2
tokitahiroshi
2
130
The_Features_of_ZephyrRTOS_and_the_project_operations.pdf
tokitahiroshi
1
38
KiCad 8.0 出ました。
tokitahiroshi
0
380
小江戸らぐ2024/2
tokitahiroshi
0
150
ZephyrRTOSで遊ぼう!
tokitahiroshi
0
600
AliEx系ラベルプリンター Phomemo P12を叩いてみる
tokitahiroshi
0
240
KiCadのGitLabを見たりWeblateで翻訳してみたりしてみる
tokitahiroshi
0
480
Other Decks in Technology
See All in Technology
CDKコード品質UP!ナイスな自作コンストラクタを作るための便利インターフェース
harukasakihara
2
240
AI Ready API ─ AI時代に求められるAPI設計とは?/ AI-Ready API - Designing MCP and APIs in the AI Era
yokawasa
15
4.2k
Talk to Someone At Delta Airlines™️ USA Contact Numbers
travelcarecenter
0
160
Transformerを用いたアイテム間の 相互影響を考慮したレコメンドリスト生成
recruitengineers
PRO
2
490
QAを早期に巻き込む”って どうやるの? モヤモヤから抜け出す実践知
moritamasami
2
100
エンジニアリングマネージャー“お悩み相談”パネルセッション
ar_tama
1
100
低レイヤソフトウェア技術者が YouTuberとして食っていこうとした話
sat
PRO
5
4.7k
本当にわかりやすいAIエージェント入門
segavvy
5
2.9k
All About Sansan – for New Global Engineers
sansan33
PRO
1
1.2k
Amplify Gen2から知るAWS CDK Toolkit Libraryの使い方/How to use the AWS CDK Toolkit Library as known from Amplify Gen2
fossamagna
1
360
公開初日に Gemini CLI を試した話や FFmpeg と組み合わせてみた話など / Gemini CLI 初学者勉強会(#AI道場)
you
PRO
0
1.4k
Maintainer Meetupで「生の声」を聞く ~講演だけじゃないKubeCon
logica0419
0
120
Featured
See All Featured
Producing Creativity
orderedlist
PRO
346
40k
The Success of Rails: Ensuring Growth for the Next 100 Years
eileencodes
45
7.5k
"I'm Feeling Lucky" - Building Great Search Experiences for Today's Users (#IAC19)
danielanewman
229
22k
Principles of Awesome APIs and How to Build Them.
keavy
126
17k
Let's Do A Bunch of Simple Stuff to Make Websites Faster
chriscoyier
507
140k
GraphQLとの向き合い方2022年版
quramy
49
14k
The Psychology of Web Performance [Beyond Tellerrand 2023]
tammyeverts
48
2.9k
Refactoring Trust on Your Teams (GOTO; Chicago 2020)
rmw
34
3.1k
Building Applications with DynamoDB
mza
95
6.5k
How STYLIGHT went responsive
nonsquared
100
5.6k
Optimizing for Happiness
mojombo
379
70k
Bash Introduction
62gerente
613
210k
Transcript
OSS Friendlyな Debug Adapter 20年史 常田 裕士
Motivation 組み込み開発周りのOpenOCDやらデバッグアダプタの説明をしようとしたら、 整理がつかなくった。 ベンダ依存性が強くてよくわからない話ばっかりなので、多少歴史的経緯を 追った方がよさそう。
前史 昔の組み込み開発ではInCircuitEmulator(ICE)のような高価なデバッグ装置が 必要だった 2000年ごろからハードウェアのテストに使っていたJTAGがソフトのデバッグ にも使われるようになってきた。 それから少し遅れて、2005年ぐらいからOpenOCDを使ったOSSベースの組み込 み開発環境が増えてきて、現在に至る。
FT2232とJTAG Adapter FTDI FT2232 (2006年?) USB – 高速シリアル変換のチップ
このチップが登場して、JTAGポートを操作するHackが簡単に行えるようになった。 https://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-02990/ 秋月電子でも2009年からモジュール取り扱い
FT2232ベースのJTAGデバッガーの流行 https://www.olimex.com/Products/ARM/JTAG/ARM-USB-OCD- H/?utm_source=platformio&utm_medium=docs 2000年代初頭の「格安PCB製造」の代表だった、 ブルガリアのOlimexの製品。 https://strawberry-linux.com/catalog/items?code=15002
Strawberry-linuxでも2006年から販売。 まだD-SUB9 のシリアルが使われていた。 この製品に限らず、そこかしこでFT2232ベースのデバッガがつくられた。 OpenOCDには現在でも70以上のFT2232ベースのアダプタの設定ファイルが 格納されている
SWDの普及 2本線でデバッグできるSWDも普及してきた。 (ソフト開発から見ると、デバッグできればいいので、これもよく「JTAG」と 呼ばれている) ARMのCPUとセットで、各社の~LINKが色々出てきた。 各社の廉価なARMチップで作ってることが多数。 https://www.st.com/ja/development-tools/st-link-v2.html
ST-LINKは廉価なクローンもたくさん作られた。
CMSIS-DAP 2012年にARMで共通のデバッグポート企画のCMSIS-DAPが制定された。 これで独自の~LINK自体はほぼ必要なくなり。ARM共通のデバッガがつくられ るようになった。 標準的なデバッグ機能はこれで賄えるようになったので、商用のデバッグアダ プタは独自機能で差別化する形に(J-Linkのログ機能のRTTなど)
PyOCD CMSIS-DAPでARMのデバッガが標準化されると、比較的大規模なソフトである OpenOCDとは別のOCD実装が登場する。 PyOCDはPythonで書かれたOCD。OpenOCDがスクリプト言語のtclを組み込んで、 複雑なカスタマイズを実現しているが、PyOCDはそもそもスクリプト言語。 開発者的に取り回しがいい。 対象もCMSIS-DAPに絞っているので、ソフト自体もスッキリしている。
Raspberry Pi Picoを使ったデバッグアダプタのpicoprobeもこれで使える。
Blackmagic Probe OpenOCD、PyOCD、いずれもプロセス間通信でgdbと通信しているため、ソフ トの構成としては、複雑なツールとなっている。 Blackmagic ProbeはOCD相当の機能をマイコンに組み込んで、シリアル通信で gdbと通信できるようにしている。
https://github.com/blacksphere/blackmagic gdbで直接デバッグできるようになるので、組み込み特有の設定のわずらわし さが軽減された。 次世代デバッグツールの方向性として注目。
最近のOSSのDebug Adapaterまとめ SoC デバッグI/F OCDツール デバッガ ARM(最近のもの) SWD Blackmagic gdb
SWD PyOCD gdb JTAG OpenOCD gdb ARM(昔のもの) JTAG OpenOCD gdb RISCV/ESP32 JTAG OpenOCD gdb