Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
昨今のデータデバイス(アーカイブ編)
Search
tzkoba
July 29, 2020
Technology
3
1.6k
昨今のデータデバイス(アーカイブ編)
20200729のInfraStudy #4のLT用資料です。
tzkoba
July 29, 2020
Tweet
Share
More Decks by tzkoba
See All by tzkoba
The State of Distibuted Database In Japan
tzkoba
1
1.3k
#CloudNativeDB NewSQLへの誘い
tzkoba
4
3.3k
Cloud Native時代のデータベース
tzkoba
13
15k
2020年DBプラットフォーム (超個人的)5大ニュース
tzkoba
0
1.2k
PostgreSQLプラットフォームの徹底比較(コンテナからクラウドまで)
tzkoba
6
10k
Kubernetesでストレージ?そもそも何に使えるの?
tzkoba
0
1.2k
データ損失を回避しよう 各DBの機能比較
tzkoba
3
2k
理解して拡げる分散システムの基礎知識
tzkoba
21
11k
NewSQL その成り立ちとモチベーション
tzkoba
13
6.2k
Other Decks in Technology
See All in Technology
LLM とプロンプトエンジニアリング/チューターをビルドする / LLM, Prompt Engineering and Building Tutors
ks91
PRO
1
250
Spring Bootで実装とインフラをこれでもかと分離するための試み
shintanimoto
7
810
4/17/25 - CIJUG - Java Meets AI: Build LLM-Powered Apps with LangChain4j (part 2)
edeandrea
PRO
0
100
Linuxのパッケージ管理とアップデート基礎知識
go_nishimoto
0
170
Goの組織でバックエンドTypeScriptを採用してどうだったか / How was adopting backend TypeScript in a Golang company
kaminashi
6
5.5k
Would you THINK such a demonstration interesting ?
shumpei3
1
220
Amazon CloudWatchで始める エンドユーザー体験のモニタリング
o11yfes2023
0
190
似たような課題が何度も蘇ってくるゾンビふりかえりを撲滅するため、ふりかえりのテーマをフォーカスしてもらった話 / focusing on the theme
naitosatoshi
0
460
IVRyにおけるNLP活用と NLP2025の関連論文紹介
keisukeosone
0
200
より良い開発者体験を実現するために~開発初心者が感じた生成AIの可能性~
masakiokuda
0
170
QA/SDETの現在と、これからの挑戦
imtnd
0
120
AI Agentを「期待通り」に動かすために:設計アプローチの模索と現在地
kworkdev
PRO
2
440
Featured
See All Featured
VelocityConf: Rendering Performance Case Studies
addyosmani
328
24k
Sharpening the Axe: The Primacy of Toolmaking
bcantrill
41
2.2k
[RailsConf 2023 Opening Keynote] The Magic of Rails
eileencodes
29
9.4k
How to train your dragon (web standard)
notwaldorf
90
6k
Intergalactic Javascript Robots from Outer Space
tanoku
270
27k
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
83
5.5k
JavaScript: Past, Present, and Future - NDC Porto 2020
reverentgeek
47
5.3k
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
63
7.7k
The Pragmatic Product Professional
lauravandoore
33
6.5k
Navigating Team Friction
lara
184
15k
The World Runs on Bad Software
bkeepers
PRO
67
11k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
7
390
Transcript
最近のデータデバイス ~ トレンドを見てみる ~ Infra Study #4 , 7/29 @tzkb
2 最近やっていること • July Tech Festa 2020 “ マイクロサービスの今こそ! 理解して拡げる
分散システムの基礎知識” • NewSQL関連のブログ投稿 “2020年現在のNewSQLについて” “NewSQLコンポーネント詳解” + =∞
3 1. 最近話題の“あの“プロジェクト 2. 身近なアーカイブ・データデバイスといえば 3. まとめ アジェンダ
4 最近話題の“あの”プロジェクト • Arctic Code Vaultは、Github Archive Projectの一部で北極圏に厳重に ソースコードを保管するプロジェクト。 •
皆さんのリポジトリも北極に渡りましたか? • Arctic Code Vaultの対象は21TBのリポジトリデータ。 • 保存メディアは186リール、約1kmの“デジタル感光性アーカイブフィルム”。 • このフィルムの寿命は500年と言われている。 (一般的なバックアップテープの寿命は30年程度)
5 もう一つの注目:Project Silica • デバイス観点でいうと、もう一つの注目はMicrosoftがパートナーとなってい る、Project Silica。 ※silicaは二酸化ケイ素(SiO2) • 石英ガラスにフェムト秒レーザでデータを
書き込む。 • データを多次元に記録できるため、密度も 高めることが出来る。 • 耐久性が非常に高く、熱や浸水・摩耗など でもデータが消失しない。 • “ガラスストレージ”とも言えるデバイスで、 書込みは1度だけ。 https://news.microsoft.com/ja-jp/2019/11/06/191106-ignite-project-silica-superman/
6 ただ、石英ガラスが手元に来るのは先なので、 • 我々の手の届くアーカイブ・ストレージはHDD。 • 今のHDDは1本16TBなども普通に。そろそろ20TBを超えるか。 • どうやってここまで高密度化したか、 知っていますか? •
若者のHDD離れが加速している。 ※個人の意見です。
7 HDD高密度化のポイント • まず、以下のようなHDDの記法構造をもう一度頭に浮かべよう。 • 下図のディスク(プラッタ)の枚数・密度を増やすことで高密度化が可能。 https://www.rescue-center.jp/sp/elementary/vol35.html 【ポイント】 ① ヘリウム充填
ドライブ内にヘリウムを満たす。空気よ り抵抗が軽く、プラッタを薄くできる。 ② ヘッド技術の進化 水平磁気記録方式(HMR)から垂直磁気 記録方式(PMR)へ。 さらにSMRにより高密度化。 エネルギーアシストで高精度に。
8 エネルギーアシスト記録技術とは https://www.sangyo-times.jp/article.aspx?ID=2758 • HDDは機械的な記録方式のため、書込み密度の向上には物理的な制約がある。 • それらを超えるために、磁気以外のエネルギーでアシストする方式を開発。 • ヘッドとディスク(記録層)では、 矛盾する問題を解決する必要があ
る。 1. ヘッド小型化・ディスク高精細化 2. 記録安定性 3. 記録容易性 • 上記は相反するが、レーザやマイ クロ波で、一時的に記録容易性を 下げ、小型化されたヘッドでも書 き込み可能とする。
9 まとめにかえて • 今、データデバイスがおもしろい。 • 高速=Optane、NVMe-SSD。 • アーカイブ=様々な技術を応用したHDD 将来的には石英ガラスも? •
そして、最先端のストレージプロジェクトでは、ソフトウェアや メカニカルなエンジニアだけでなく、学際的な開発チームが必要 とされている点が興味深い。 • (例)Project SilicaのJob Descriptionから抜粋 “work with physicists, optical scientists, laser specialists, electrical and mechanical engineers in a multi-disciplinary team, “
10 Questions? @tzkb @tzkoba