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20240621-23デザイン学会_システムを解く説く実践SSD

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September 10, 2025

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  1. 2 Copyright 2024 木村 篤信 (Kimura Atsunobu) Profile 地域創生Coデザイン研究所(NTTグループ) ポリフォニックパートナー

    大牟田未来共創センター パーソンセンタードリサーチャー 日本リビングラボネットワーク 代表理事 東京理科大学 客員准教授 京都大学デザインイノベーションコンソーシアム フェロー ソーシャルビジネスネットワーク フェロー 横浜市PTA連絡協議会 理事 社会課題解決/企業ビジネス開発の実践 リビングラボ/社会システムデザイン方法論の研究 ソーシャルデザイン/サービスデザインの教育 ・一人ひとりの存在が肯定され、社 会的な理由で孤立することなく、多 様な選択肢の中でそれぞれの力が 発揮され、わくわくする持続的な社 会・都市の実現を目指し,地域経 営目線で社会課題解決に取り組 む地域団体(大牟田未来共創セ ンター@大牟田市①・TOMOSU @奈良市②)設立&地域共創 拠点(うずうずマイン,BONCHI) 構築. ・地域団体がリーダーシップを担う 形で,産官学民のPJを実施 ・サービス開発③(発達特性のあ る人の視覚認知能力をVRで分析 するサービスなど) ・行政計画策定④(人が真ん中の まちづくりを推進する大牟田市健康 総合福祉計画など) ・コミュニティづくり(リロケーションダ メージを受ける市営住宅在住高齢 者の引っ越し伴走支援など)等 セクターを超えた共創を促進する方法論リビングラボ,理念的 に社会システムを転換する社会システムデザイン方法論を軸に 実践&研究し,学術論文(査読付き7件,査読付き国際会 議11件,受賞3件),メディア取材(書籍2件⑤⑥,新聞 ⑦⑧・Web多数),講演・アドバイザー委嘱多数. セクターを超えた共創(リビングラボ)/社会システムの転換を リードできる人材の育成のため,学生,企業,行政向け教育 プログラム開発⑨,教科書作成⑩を多数実施(ソーシャル デザイン講義,地域連携デザイン演習,リビングラボ運営者 /社会システムデザイナー育成プログラム,ウェルビーイング政 策デザイン研修,新規事業リフレーミングプログラム,美学思 考ビジョンメイクプログラム等).共に学び合う実践者コミュニ ティ(一社)日本リビングラボネットワークを設立・運営⑪. ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ 佐渡自然共生ラ ボ 大牟田LL おやまちLL 丹後LL 鎌倉 LL 未来LL 磯子杉田LL みんなのまち づくりスタジオ ふじみ野 LL はぐラボ むlabo TEN no KUNI Folke LLs Academy ⑪
  2. 5 Copyright 2024 日本のリビングラボの年表と分布 2005.03 仙台フィンランド健康福祉センター 2006.09 Lions Living Labo

    2010.01-2014.03 湘南リビングラボ 2010.11 経産省 情報政策課 リビングラボ紹介 「情報政策の要諦ー新成長戦略におけるIT・エレクトロニクス政策の方向性」 2011.10 みんなの使いやすさラボ(みんラボ) 2011.12 BABAラボ 2012.08 富士通総研 リビングラボ研究レポート 2012.10 おたがいさまコミュニティ 2013.02 Living Lab Tokyo 2013.07 Virtual Living Lab 2014.12 松本ヘルスラボ 2015.01 三浦リビングラボラトリー 2015.04 子育てママリビングラボ 2015.09 Cyber Living Lab 2016.01 第5期科学技術基本計画(Society5.0) 2016.01 八千代リビングラボ 2016.06 みなまきラボ 2016.07 産総研スマートリビングラボ 2016.07 東急WISE Living Lab 2016.11 鎌倉リビング・ラボ ほか5件 2017.01 井土ヶ谷アーバンデザインセンター(井土ヶ谷リビングラボ) 2017.05 ともに育むサービスラボ(はぐラボ) 2017.06 福岡ヘルス・ラボ 2017.09 経産省 ヴィンテージ・ソサエティ構築実証事業(リビングラボ4 件) 2017.09 神奈川ME-BYOリビングラボ 2017.10 高石・僥倖リビング・ラボ 2017.12 ドリームハイツ ヘルスケア リビングラボ(とつかリビングラボ) ほか9件 2018.02 大牟田リビングラボ 2018.03 横浜リビングラボ創生会議 2018.04 第一回リビングラボネットワーク会議 2018.04 こまつしまリビングラボ 2018.07 経産省 「未来の教室」実証事業(大牟田リビングラボ含む4件) 2018.10 サイクル・リビングラボ 2018.11 地域共創リビングラボ ほか10件 2019.02 Well Being リビングラボ 2019.03 第二回リビングラボネットワーク会議 2019.10 岡山リビングラボ ほか3件 2020.07 関内リビングラボ 2020.08 厚労省 「介護ロボットの開発実証普及のプラットフォーム事業」 (リビングラボ6件) 2020.03 経産省 リビングラボにおける革新的な社会課題解決サービスの 創出に係る調査「リビングラボ導入ガイドブック」 2020.10 おやまちリビングラボ 2020.11 奈良リビングラボ ほか8件 凡例) オレンジ色:日本全体の動き 黒色:他の日本での取り組み ※木村 (2021)「高齢者を支える技術と社会的課題」第5章 リビングラボの可能性と日本における構造的課題、 (調査資料2020-6)国立国会図書館調査及び立法考査局を元に作成 日本のリビングラボデータベース (100件以上のリビングラボが存在) ※日本リビングラボネットワーク 実践事例部会調べ ( 2023/04 時点 ) 佐渡自然共生ラボ 大牟田LL おやまちLL 丹後LL 鎌倉LL 未来LL 磯子杉田LL みんなのまちづくり スタジオ ふじみ野LL はぐラボ むlabo TEN no KUNI Folke LLs Academy
  3. 6 Copyright 2024 リビングラボの国際的トレンド ”Transitionに資するCo-Creation”への変化 ・第一の領域:User Driven サービスデザインなどの普及によりデファクト化 ・第二の領域:Data Driven

    リアルタイムにユーザの行動に反応して微調整するこ とで、産業界に効率的なUser Centricな方法をもた らした ・第三の領域: Change/Transition User DrivenやData Drivenでは対応できないのが、 気候変動、不平等、世界の民主化、健康と福祉な どの厄介な問題(wicked problems)。そのために必 要な第三の領域が、行動を変え、文化を変え、生き 方を変えること この領域にこそ、一方的に作用するのではなく一緒 に変えていくCo-Creationが有効 (Jarmo Eskelinen, ENoLL 15 years – An outlook on the past and the future of Living Labs, OLLD2022)
  4. 7 Copyright 2024 個別の地域活動や企業サービス、 領域ごとの政策による対応で バケツの穴(問題)を事後的に塞ぐ 新しい社会構造(システム)への 転換を志向することで 穴(問題)が生まれづらい状態をつくる +

    個別の穴(問題) を防ぐ 構造(システム)の転換を志向 課題意識:ソーシャルインパクト 2022/3/14 第4回全国リビングラボ ネットワーク会議 趣旨説明資料
  5. 8 Copyright 2024 課題意識:暮らしの質感(conviviality, polophony) 暮らしの質感をとりこぼさないシステムに向けてハックし、転換を志向する 暮らしの時間 ・主観的、生成的、多様 ・歴史的な絆、人間、世間 e.g.

    自立共生的、生活世界 両方の構造に対して デザイン実践をする立ち位置 システムの時間 ・客観的、計画的、均質 ・政策的経緯、公論 e.g.操作的、システム イヴァン イリイチ(2015)コンヴィヴィアリティのための道具,筑摩書房. 2022/6/25-26 デザイン学会 オーガナイズドセッション企画資料
  6. 9 Copyright 2024 構造転換を志向する社会システムデザイン方法論※ ①既存の社会システムのエラー(≒政策的帰結)を捉える ②社会のエラーを乗り越える実践者・研究者との対話から、新たな問い・理念を見い出す ③新たな理念に基づいたプロジェクトを実施する(政策・サービス・コミュニティ) 既存の社会システム 理念への 問い・対話

    違和感/ 当事者性 社会へ 開かれる 新たな 理念 政策的 経緯 役割が解除され 存在が保障される位相 (社会システムが持続的に変革し続ける土壌) 政 策 的 帰 結 システムエラー システムエラー 理念 参加 参加 解除 問い・対話への展開 一人目になる 転換へ 組成・協働 温まる 新たな理念に基づいた 仕組みの実装(プロジェクト) 既存システムの構造・ 理念の把握 背景を捉える 1 2 3 4 ※木村ら (2022)新たな社会構造に転 換するための社会システムデザイン方法 論, 日本デザイン学会 第69回春季研 究発表大会. ※Kimura et al.(2022),Social System Design Methodology for Transitioning to a New Social Structure, In Proc. of Open Living Lab Days 2022.
  7. 13 Copyright 2024 事例1:状況認識 状況認識② 地域の健康経営が必要だが未対応 (人口構造&疾病構造の変化) 構造の変化 ・子供が減り、虫歯が減り、予防中心。歯周病のコントロールへのパラダイムシフト ・歯周病予防

    ⇒ 健康寿命延伸 ⇒ 医療費削減(日本歯科医師会(2020)2040年を見据えた歯科ビジョン) ・健康寿命を延ばすには、歯科医師師、歯科衛生士の力が大事だが,プライド等で連携がすすまない 経営難 ・30年前の経営モデルでは儲からない時代 ・意識・稼働の95%が経営、歯科衛生士の採用定着(⇆病院は再入院率低下のため歯科衛生士を常勤) ・予防・通院重視の新たなビジネスモデル(訪問歯科等)に転換できない(リスク回避,コミュニケーション苦手) 状況認識① 30年前の経営モデルのまま (売上重視&個人経営) 虫歯治療で売り上げ重視 ・子供が多く、虫歯も多く、削って詰める治療中心 ・痛くなったら来る ・治したら、売上が上がる 個人経営で成立 ・歯科医師師で完結しており,人をマネジメントする風土・経営スタイルがない ・歯科衛生士らへは使い捨ての感覚 ・薬、機械メーカーへは高圧的な態度 歯科医師 医師 めざす志・強烈な体験がある 医大卒後に主体的に選べる選択肢がある (小児科、産婦人科、精神科医、産業医など) 志が持ちづらい職業 歯科大卒は歯科医師にしかなれない 歯科 衛生士 個人歯科 開業医 医療法人
  8. 14 Copyright 2024 事例1:アプローチ アプローチ① 訪問歯科をトリガーに転換を促す 歯科医師への個別ヒアリング ・焦燥感の開示とともに,動機・志を言葉にする ・自分の言葉を発する中で,強みを把握する 成功体験を通じた志(理念)の転換

    ・病院に来れない高齢者への訪問歯科にを通じて,医科歯科連携に取り組む ・訪問歯科経験は,専門スキル、コミュニケーション能力、外来での技術力を高まる ・患者から「ありがとう!」と言われる体験をする アプローチ② 地域健康経営&商圏拡大 病院・医師との協働 ・歯科医院の事務長名刺を持って、病院にプレゼン ・短期的に,歯科医院から患者を紹介できるメリットを共有 ・長期的に売り上げを伸ばしていく,地域健康経営の戦略を共有 自治体との協働 ・地域における複数の歯科医院の名刺をもって自治体へアプローチ ・地域健康経営に向けて、歯科衛生士・看護師の合同セミナーを企画 ・口腔内コントロールは医療費削減の施策を自治体と協働 歯科医師 医師 歯科 衛生士 個人歯科 開業医 医療法人 歯科医師 事務長
  9. 15 Copyright 2024 事例1:歯科医師ビジネスモデルに関する転換の実践 既存の社会システム 理念への 問い・対話 違和感/ 当事者性 新たな

    理念 政策的 経緯 役割が解除され 存在が保障される位相 (社会システムが持続的に変革し続ける土壌) 政 策 的 帰 結 システムエラー システムエラー 既存の理念 開かれた 発信と参加 プロジェクトに 参加 既存の社会シス テムからの解除 問い・対話への展開 プロジェクトを リード 転換に向け 社会システムを ハッキング 組成・協働 温まる 新たな理念に基づいた 仕組みの実装(プロジェクト) 既存システムの構造・ 理念の把握 社会的背景の分析 2 3 4 1 2 ②既存のシステムの理念は、 痛くなった患者に削って詰め る治療をすること ③新しいシステムは、歯周病 の早期発見とプラークコント ロールを実現すること (医科歯科連携、セルフケア) ④歯科医師・歯科衛生士の 訪問診療を通じたやりがいと 経営の両立 ①歯科医師の現状のビジネ スモデルでは、医科歯科連 携(地域健康経営)が進ま ない
  10. 16 Copyright 2024 事例2:状況認識 状況認識① 社内志向 ズレた社内稟議 ・事業的に数値を伸ばしたいから一生懸命考えている ・中間管理職は、現場のファクトではなく、社長が納得しそうなストーリー重視 ・担当者は社内稟議の突破(上司説明がすべてのゲート)

    経営層と社内のズレ ・社内稟議は,資料の品質を上げることに注力されている ・一方で、経営層はよい資料の品質は求めていない ・その結果,経営層の判断は、論理ではなく勘に頼ることになる 状況認識② 縦割り組織への過剰適応 組織構造に適応した中間管理職、担当者 ・組織構造の只中にいる人は,現状の構造的なズレに気づきにくい ・限定合理性の中で、事業的に数値を伸ばすことだけに過剰に適応している 経営層に対する提言が生まれない組織構造 ・一部,違和感を持つ担当者がいても、社内稟議が無意味であると指摘しない ・経営層は,現場のファクトが得られないことを組織構造のせいと認知していない ・結果,同じ資料で打合せをしても,現場と経営層で目線がズレたままで進む 担当者 経営層 中間 管理職 事業開発 の現場 事業の 意思決定 機関 ・現場を理解したいが,情報が共有され る構造(環境)がない ・現場を理解せず目的を設定してしまう ・経営層が設定した目的に集中 ・違和感を持つ担当者がいても,言い 出すことができない空気(環境)
  11. 17 Copyright 2024 事例2:アプローチ アプローチ① 構造の全体像をとらえる 現場の難しさを環境の問題として捉える ・現場に対して,デザイナーの現場重視の職能を生かして関わり,信頼を得る ・解像度高く、現場のメンバーの悩み・課題を明らかにする ・現場のせいではなく,意思決定、業務の回し方、予算配分等環境の問題として見出す

    経営層の悩みや文脈を理解する ・経営層の目線や文脈が共有されてない ・企業の沿革やIR、過去の成功事例などをもとに,組織の文脈を捉える ・組織全体についての理解度が上げてから,組織の展望を描き出す アプローチ② 課題を揃えて共に動く 組織の展望に対して,各自の課題を揃える ・みんなが組織共通の課題に目を向けていることに,腑に落ちる状況を作る ・組織の課題だけでなく,個人のキャリアとも重なる形で課題共有をする ・社内稟議,決裁、組織制度などの環境を調整し,現場が課題に向きやすい状況を作る 伴走しながら成功体験を作る ・組織の展望と,各自の課題があってくると,現場担当者は「やりたい!」となってくる ・中間層などで止められやすい現場施策ではなく、トップオーダー施策としてパイロットプロジェクトを実施 ・現場が顧客に安心して向き合えるよう,外圧をバリアする工夫(環境)を確保 担当者 経営層 中間 管理職 事業開発 の現場 事業の 意思決定 機関 組織DX 支援チーム
  12. 18 Copyright 2024 事例2:企業DXに関する転換の実践 既存の社会システム 理念への 問い・対話 違和感/ 当事者性 新たな

    理念 政策的 経緯 役割が解除され 存在が保障される位相 (社会システムが持続的に変革し続ける土壌) 政 策 的 帰 結 システムエラー システムエラー 既存の理念 開かれた 発信と参加 プロジェクトに 参加 既存の社会シス テムからの解除 問い・対話への展開 プロジェクトを リード 転換に向け 社会システムを ハッキング 組成・協働 温まる 新たな理念に基づいた 仕組みの実装(プロジェクト) 既存システムの構造・ 理念の把握 社会的背景の分析 2 3 4 1 2 ②既存のシステムの理念は、 組織ごとの縦割り目標に過剰 適応して、社内稟議志向 (限定合理性) ③新しいシステムは、担当者 が顧客志向に集中できる経 営ガバナンスと現場環境を実 現すること ④経営層と現場の文脈と課題を 揃え,顧客に安心して向き合え る現場環境の確保と、意欲ある 現場担当者のエンパワーメント ①経営層も現場も事業成長し たいと思っているが、顧客に向き 合えていない
  13. 19 Copyright 2024 ディスカッション1 1.ビジネスモデル開発・デジタル業界の組織DXにおける実践に対する適用可能性を検討 2.(システムを内面化している)人へのアプローチをモデル図に組み込み(方法論の拡張) 人 の 心 理

    的 転 換 [ 解 く ] 既存の社会システム 帰 結 と し て の 現 シ ス テ ム 新たな理念に基づいた 仕組みの実装 (プロジェクト) 経緯 (歴史・文脈) 経緯 (歴史・文脈) 問い・対話を 通じた 新たな理念 違和感/ 当事者性 システムの経緯 (歴史的・ 社会的文脈) システムエラー システムエラー 既存の理念 プロジェクトを リード 既存システムの構造・ 理念の把握 システムの背景分析 2 3 4 1 2 シ ス テ ム の 意 味 的 転 換 [ 説 く ] 個人の経緯 (歴史的・社会的文脈) 個人の意欲・課題意識 (外的・内的要因) 転換に向け システムハッキング 産官学民関係者…、歯科医師/医師…、現場/中間管理職/経営層・・・ 協働チーム組成 社会システムデザイン方法論の 特徴 A.システムを理念が体現されたもの だと捉え理念転換を志向する点 B.論理的側面だけなく感性的側面 を捉えて自己や他者の意欲を引き 出しながら実践している点
  14. 20 Copyright 2024 ディスカッション2 解くは「結ばれたり固まったりしたものを、別れた状 態にする」こと 説くは「わからないことを、わかるようにする」こと 「ほどく」あるいは「ほぐす」というやまと言葉は、 「ふたたび結びあわされるという予感のうえにあえて 離れていく、離れていくという予感のうえにあえて結

    びあわされる」という往還を表す概念である」 生態学における生産・消費・分解という根源的な循環 や、「解く」ことが「始まり」であるという感覚に基 づく種々の実践がある ・器のほつれを漆で接合する金繕い職人 ・新築・増築ではなく資材を活用して減築する建築家 ・ほどくことを前提に手縫いで作られる和裁師 藤原辰史(2019)分解の哲学 -腐敗と発酵をめぐる思考- システム転換を“からだ言葉”で捉えるには?
  15. 21 Copyright 2024 これからに向けて 行き詰ったモノ・コトを転換するためのアプローチとして,社会システムデザイン方法論的 なものの知見について,みなさんと共有,議論し,深めていきたい (政策領域だけでなく,ビジネスモデル転換,組織DX転換など) 人 の 心

    理 的 転 換 [ 解 く ] 既存の社会システム 帰 結 と し て の 現 シ ス テ ム 新たな理念に基づいた 仕組みの実装 (プロジェクト) 経緯 (歴史・文脈) 経緯 (歴史・文脈) 問い・対話を 通じた 新たな理念 違和感/ 当事者性 システムの経緯 (歴史的・ 社会的文脈) システムエラー システムエラー 既存の理念 プロジェクトを リード 既存システムの構造・ 理念の把握 システムの背景分析 2 3 4 1 2 シ ス テ ム の 意 味 的 転 換 [ 説 く ] 個人の経緯 (歴史的・社会的文脈) 個人の意欲・課題意識 (外的・内的要因) 転換に向け システムハッキング 産官学民関係者…、歯科医師/医師…、現場/中間管理職/経営層・・・ 協働チーム組成
  16. 22 Copyright 2024 日本リビングラボネットワーク(JNoLL) 日本において共創やリビングラボの実践がさらに活性化し、普及することを目指して、設立(2023/11/1一般社団法人化)。多様なス テークホルダーが立場を超えてフラットにつながり、実践知や課題を共有し合うことで、さらなる実践や成果をもたらす場や機会を つくり出していきます。また、関連団体と連携したリビングラボのポータルサイトでの情報発信や、支援サービスの提供も行っていま す。 リビングラボ運営者支援サービス 日本のリビングラボ実践者ネットワーク

    &実践知対話会 実践を支えるフレームワークの 研究開発 チーム組成& ビジョン形成 計画立案・ 共有 予算・ 契約 具体的な 共創 価値の 振返り・ 発信 国内実践者・研究者と共に、事例対話の分析を通じて 実践支援の核となるフレームワーク等を研究開発 25地域を超える実践者が集い、コアチームを組成し、 実践者による実践者のためのコミュニティを運営。 1000名を超えるリビングラボ関心層に発信可能なネットワーク (企業7割,自治体2割,研究者1割) 研究開発の知見を核に、 体系化されたリビングラボ運営者支援メニューを開発・提供
  17. 23 Copyright 2024 JNoLL連携パートナー JNoLLは、企業・組織が事業課題を進展させるうえでの価値あるフィールドプログラムをご提供します。 日本のリビングラボデータベース (100件以上のリビングラボが存在) ※日本リビングラボネットワーク 実践事例部会調べ (

    2023/04 時点 ) 佐渡自然共生ラボ 大牟田LL おやまちLL 丹後LL 鎌倉LL 未来LL 磯子杉田LL みんなのまちづくり スタジオ ふじみ野LL 大牟田市 10万 佐渡市 5万 鎌倉市今泉台5千 世田谷区尾山台6千 磯子区杉田2万 西粟倉村1.4千 天川村1.3千 京丹後 5万 VesthimmerLands 3.6万
  18. 24 Copyright 2024 日本リビングラボネットワークの当面のイベント 日本リビングラボネットワークでは、実践者同士がつながる機会、まなぶ機会、実践する機会を提供しています。詳しく は、リビングラボ・ポータルサイト,リビングラボ・メーリングリストをご活用ください JNoLL リビングラボ メーリングリスト ▶リビングラボ対話の場(オンライン)

    日本のリビングラボの実践事例の話題提供とともに、リビングラボ について対話する会 7/24(水)18:00-19:30 地学連携×リビングラボ 三重大/東大 近藤早映さん ▶リビングラボ基礎セミナー(オンライン) 主に共創活動・リビングラボの実践にこれから取り組もうとしてい る人材を対象に、体感,理論,対話,ケースメソッド実践の4 要素から、マインドセット転換を促すプログラム 8/10(土) 13:00-18:00 事例)鎌倉リビングラボ 東大IOG 吉田涼子さん ▶リビングラボ現地視察プログラム 全国各地の実践者の現場を訪問し、関係者とのミートアップや フィールドワークなどを行う会 (おやまちLL,大牟田LL,竹山団地LL等)