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ビジネスアナリシスはビジネス”分析”じゃないよ!~システム人材が価値を生むための基盤スキルとし...

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May 29, 2025

 ビジネスアナリシスはビジネス”分析”じゃないよ!~システム人材が価値を生むための基盤スキルとしてのビジネスアナリシス~

2025年5月29日(木)に開催されたBPStudy#213〜ビジネスアナリシスとDDD(ドメイン駆動設計)( https://bpstudy.connpass.com/event/353126/ ) の株式会社クリエビジョンの塩田宏治氏の登壇資料です。

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May 29, 2025
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  1. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 1 自己紹介 株式会社クリエビジョン

    代表取締役 経歴 NTTデータ、ソニーを経て、その後独立し株式会社クリエビジョンを設立。 ITベンダのシステムコンサルタントおよびシステムエンジニアに従事し、事業会社のビジネス部門、システ ム部門、海外拠点において多くのグローバル業務改革プロジェクトの企画とプログラムマネジメント、グ ローバルPMOやグローバルBPM・ビジネスアナリシスの活動をリード。これらの経験を活かし、ビジネスアナ リシス、アーキテクチャーマネジメント、プログラムマネジメント、エンタープライズアジャイル等の手法の深 い知識と経験に基づき、組織のビジネスアジリティ組織能力の開発や、ビジネスとテクノロジーを統合し たビジネストランスフォーメーションの実現支援を行っている。 塩田 宏治 KOJI SHIOTA IIBA日本支部 理事 Iasa日本支部 アドバイザリーボード BRM Institute Japan COI Lead MBA, PgMPⓇ , PMPⓇ , DAVSC, DAC, DASSM, CBAPⓇ, BRMPⓇ, CITA-A(Business Architecture) , TOGAFⓇ Enterprise Architecture Practitioner(TOGAFⓇ 10), TOGAFⓇ Business Architecture Foundation, OCEB, SAFeⓇ SPC, LPM, APM, PO/PM, Scrum AllianceⓇ CSMⓇ, CSPOⓇ, IIBAⓇ AAC, CSPO
  2. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 2 私たちがおかれているビジネス環境の特徴 製品やビジネスのコモディティ化のスピード

    • 工業化、グローバル化 • 情報(技術や知識)の伝播速度の急速化 • ハードウェアからソフトウェア技術、電子デバイスへ 急激な社会的インパクトの大きい技術変化等による、 顧客のニーズの不透明さ 高齢化の急激な進展、ミレニアル世代やデジタルネイ ティブ世代の増加など、 社会の変化による価値観や行動の変容と多様化 デジタル技術がもたらす既存ビジネスへの破壊的挑 戦と業界を超えた競争 顧客本人にとっても不透明な真の顧客ニーズ を探求・発見(explore/discover)能力 模倣(する・される)から創造性へ 模倣されるよりも早く新しく導入し進化させる スピード デジタルやITの技術がイネーブラーから、 ビジネスそのものに一体化 既存のビジネスやプロダクトの改善を超えて、 組織やビジネスをまたがったビジネス構造の 継続的かつ俊敏な再構築
  3. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 3 私たちがおかれているビジネス環境の特徴 製品やビジネスのコモディティ化のスピード

    • 工業化、グローバル化 • 情報(技術や知識)の伝播速度の急速化 • ハードウェアからソフトウェア技術、電子デバイスへ 急激な社会的インパクトの大きい技術変化等による、 顧客のニーズの不透明さ 高齢化の急激な進展、ミレニアル世代やデジタルネイ ティブ世代の増加など、 社会の変化による価値観や行動の変容と多様化 デジタル技術がもたらす既存ビジネスへの破壊的挑 戦と業界を超えた競争 顧客本人にとっても不透明な真の顧客ニーズ を探求・発見(explore/discover)能力 模倣(する・される)から創造性へ 模倣されるよりも早く新しく導入し進化させる スピード デジタルやITの技術がイネーブラーから、 ビジネスそのものに一体化 既存のビジネスやプロダクトの改善を超えて、 組織やビジネスをまたがったビジネス構造の 継続的かつ俊敏な再構築 顧客の課題自体の探求・定義と、 将来像実現に向けた 要求開発とデザイン アジャイルな開発だけでなく、 ビジネスのアジリティ ビジネスと技術や開発の両目線から ビジネス価値を実現 ビジネスの構造を継続的に変革しつづ けるためのビジネスアーキテクチャ
  4. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 4 私たちがおかれているビジネス環境の特徴 製品やビジネスのコモディティ化のスピード

    • 工業化、グローバル化 • 情報(技術や知識)の伝播速度の急速化 • ハードウェアからソフトウェア技術、電子デバイスへ 急激な社会的インパクトの大きい技術変化等による、 顧客のニーズの不透明さ 高齢化の急激な進展、ミレニアル世代やデジタルネイ ティブ世代の増加など、 社会の変化による価値観や行動の変容と多様化 デジタル技術がもたらす既存ビジネスへの破壊的挑 戦と業界を超えた競争 顧客本人にとっても不透明な真の顧客ニーズ を探求・発見(explore/discover)能力 模倣(する・される)から創造性へ 模倣されるよりも早く新しく導入し進化させる スピード デジタルやITの技術がイネーブラーから、 ビジネスそのものに一体化 既存のビジネスやプロダクトの改善を超えて、 組織やビジネスをまたがったビジネス構造の 継続的かつ俊敏な再構築 顧客の課題自体の探求・定義と、 将来像実現に向けた 要求開発とデザイン アジャイルな開発だけでなく、 ビジネスのアジリティ ビジネスと技術や開発の両目線から ビジネス価値を実現 ビジネスの構造を継続的に変革しつづ けるためのビジネスアーキテクチャ これらはすべて ビジネスアナリシス活動 によって支えられます。 ビジネスアナリシスとは、 ビジネスを“分析”すること ではありません!
  5. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED ビジネスアナリシスのフレームワーク: ビジネスアナリシスとは ビジネスアナリシスとは、

    ニーズを定義し、 ステークホルダに価値を提供する ソリューションを推奨することにより、 エンタープライズにおけるチェンジを可能にする 専門活動である *エンタープライズ:事業全体や事業組織全体をさす。企業組織をまたがることもある。 Business Analysis Body Of Knowledge(BABOK ®) 1-5
  6. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED ビジネスアナリシスのフレームワーク: ビジネスアナリシスのコア・コンセプトモデル(BACCM) ビジネスアナリシスに関するコンセプトのフレームワークであり、

    ビジネスアナリシスとは何であるかを示す チェンジ ステー クホル ダ コンテ キスト ニーズ 価値 ソリュー ション コア・コンセプト 概説 チェンジ(Change) ニーズに対応して変化させる (Transformation)行為。 ニーズ ステークホルダに潜在的価値のある問題、機 会、または制約 ソリューション あるコンテキストにおいて、一つまたは複数 のニーズを満たす具体的な方法 価値(Value) あるコンテキストにおいて、ステークホルダに とっての値打ち、重要性、有用性 ステークホルダ チェンジ、ニーズ、ソリューションとの関係を持 つ個人またはグループ コンテキスト チェンジに影響を及ぼし、チェンジから影響を 受ける状況。 1-6
  7. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED ビジネスアナリシスのフレームワーク: ビジネスアナリシスの活動-BABOKの知識エリアとタスク BA

    アプローチ を計画する ステークホルダ・ エンゲージメント を計画する BAガバナンス を計画する BA情報 マネジメント を計画する BAパフォーマンス 改善を 特定する ビジネスアナリシス計画とモニタリング 要求を トレースする 要求のライフサイク ル・マネジメント 要求を 維持する 要求に 優先順位を付ける 要求変更を 評価する 要求を承認 する ソリューション評価 ソリューションパ フォーマンスを測 定する パフォーマンス 測定結果を分析 する ソリューション による限界を評 価する エンタープライズ による限界を評 価する ソリューションの価値 を向上するためのア クションを推奨する 戦略アナリシス 現状を 分析する 将来状態を 定義する リスクを アセスメントする チェンジ戦略を 策定する 引き出し を準備する 引き出しと コラボレーション 引き出しを 実行する 引き出しの 結果を確認する BA情報 を伝達する ステークホルダの コラボレーションを マネジメントする 要求アナリシスと デザイン定義 要求を精緻化し モデル化する 要求を検証する 要求の妥当性を 確認する 要求アーキテクチャを 定義する デザイン案を 定義する 潜在価値を分析し ソリューションを推奨する BABOK V3参照 1-7
  8. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 8 要求とデザイン ビジネス

    (顧客、ユーザ) テクノロジー (ソリューション開発者) ニーズ ソリュー ション ビジネス 要求 デザイン ソリューション 要求 プロジェクトマネジャー ラインマネジャー システムエンジニア ビジネスアナリスト ビジネスリレーションシップマネジャー ビジネスアーキテクト など ステーク ホルダ 要求 ビジネスアナリシス活動 何を実現したいかは、要求を定義し、それを実現するソリューションをデザイン することで明らかにすることができる
  9. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 9 速い環境変化の中で求められるもの 迅速で実験的な

    ビジネス運営 (リーン、デザイン思考) リーン・アジャイルな プロダクト・ソリューション 開発 組織が構築したいものは、顧客に価値を届けるための ビジネス全体のアジリティであり、もう一歩考えることがある ガートナーの このような絵とか・・・
  10. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 10 顧客価値創造のエンド・ツー・エンド・バリューストリーム 顧客/ステーク

    ホルダ・ニーズ ビジョンと 望ましい結果 (戦略意図) 戦略計画 ビジネス モデル バリュー ストリーム ケイパビリティ ステークホルダ &組織 イニシアチブ ビジョン ビジネス アーキテクチャ ロードマップ イニシアチブ ロードマップ イニシアチブ 企画・計画 ステークホルダ (業務)要求 ソリューション 要求 ソリューション デザイン ソリューション デリバリ― ビジネス トランジション プロダクト* ポートフォリオ ビジネス オペレーション ビジネス(業務) プロセス& ルール イニシアチブ ポートフォリオ コンテキスト・ 顧客ニーズ ビジネス コンテキスト 価値・戦略デザイン アーキテクチャ・デザイン&ガバナンス イニシアチブ・デザイン オペレーションデザイン &デリバリー 運用 (オペレーション) ポートフォリオ・ ガバナンス デジタル/IT アーキテクチャ ロードマップ ケイパビリティ インスタンス スタート 凡例: 価値 実現と維持 情報 ソリューション アーキテクチャ @CreaVision
  11. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 12 やりたいことの根幹は施策の企画段階で決まってしまっている イニシアチブ

    構想 プロジェクト 立ち上げ プロジェクト 計画 プロジェクト 実行・ 監視コントロー ル プロジェクト 終結 ポートフォリオ イニシアチブ合意形成 PMアサイン ? ? ? 開発組織の人材はいつ声をかけてもらえるのか 早い段階で参画できるためには、より高い視点で、 ビジネスや業務と情報システムや技術を議論できる必要がある
  12. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 13 改革施策を企画するにはより高い視点が必要 業務プロセス

    ≠ 業務フロー 年次予算 確保 *出張含む 拠点業務 遂行 出張業務 遂行 業務評価 業務計画 予算がなく て、業務に 必要な出張 に行けない 詳細に計画確 定できないの に、予算だけ 確定される のって、おかし くない? 出張承認フ ローで、経 理承認に 時間がか かっている
  13. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 14 トランスフォーメーション施策になるとさらに難しい 新しい

    ビジネスアイデア ビジネスシナリオ 事業戦略 オペレーション戦略 など 事業や部門 事業や部門 事業や部門 製品や業務 製品・サービスPFや 業務システム 製品や業務 製品・サービスPFや 業務システム 製品や業務 製品・サービスPFや 業務システム 施策 企画 活動 ビジネ ス施策 (PJ) 開発 PJ 施策 企画 活動 ビジネ ス施策 (PJ) 開発 PJ 施策 企画 活動 ビジネ ス施策 (PJ) 開発 PJ トランスフォーメーション施策は、従来の新しいビジネスや業務のアイデアが、サイロ化 されている単位での実行プロジェクトとして検討・立案されていくだけでは不十分 新しい ビジネスアイデア ビジネスシナリオ 事業戦略 オペレーション戦略 など 事業や部門 事業や部門 事業や部門 製品や業務 製品・サービスPFや 業務システム 製品や業務 製品・サービスPFや 業務システム 製品や業務 製品・サービスPFや 業務システム 施策 企画 活動 ビジネ ス施策 (PJ) 開発 PJ 施策 企画 活動 ビジネ ス施策 (PJ) 開発 PJ 施策 企画 活動 ビジネ ス施策 (PJ) 開発 PJ イン パク トの 特定 と全 体の デザ イン
  14. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 16 顧客の問題を理解する 「ドリルを買う人が欲しいのは“穴”である」

    古くからあるマーケティングの格言 「マーケティング発想法」(T・レビット, 1968)
  15. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 17 顧客の要求を理解するためには 早く

    要求定義 して下さい! 顧客(ユーザー) 開発チーム はい、これが 要求です。 後はよろしく! 要求 ??? これではうまくいかないのでは?
  16. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 18 つまるところ・・・ アウトプット(システム機能)がもたらすビジネス成果(アウトカム)を意識し、

    アウトカムの実現に貢献するのが自分の仕事だという意識を持つ アウトカムは、顧客の課題を解決できたときの成果であり、顧客の課題に目 を向けることにつながる システムの 機能や品質 システムがもた らすビジネスや 業務上の成果 システム稼働率 XX.XX% 需要予測機能 欲しい商品が必ずすぐに手に 入る? システムが もたらす顧客の 成果(問題解決) & 営業時間の延長と機会損失の削減? 社員の生産性の向上? 需要予測業務リードタイムの短縮化? 需要予測プロセスの効率化?(少人化) 需要予測精度の向上による過剰在庫と 廃棄量の削減? 自分の都合のいい時間にいつ でも購入できる?
  17. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 19 要求・要件定義レベルでの視点 ビ

    ジ ネ ス 要 求 AsIs ToBe ステークホルダ要求 ソリューション要求 移 行 要 求 機 能 要 求 非 機 能 要 求 要求とは、ステークホルダが抱えている課題を解決し、彼 らが望んでいる状況をつくるために実現すべき事柄
  18. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 要求モデリング・コンセプト 詳細な要求を引き出す際には、以下の6つの視点について漏れなく確認する 20

    インタフェース ユーザ・組織・ロール プロセス イベント ポリシー・ルール 機能要求 品質特性 (非機能 要求) コンセプトと関連 (データ)
  19. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 21 プロセスとルールは異なる 申請者

    承認者 経理担当 業務ルール 出張計画書 レビュー結果を 確認する 出張計画書を 承認する 出張計画書を 承認する •出張計画書は、ラインマネジャーによって承 認されなければならない •ラインマネジャーが複数いる場合は主務マ ネジャーが優先的な承認者であり、事情に より他のマネジャーに代行依頼をすることが できる •ラインマネジャーが長期間不在の場合は、 上位のマネジャーに代行依頼をすることが できる •ラインマネジャーに承認された出張計画書 は、経理担当にも承認されなければならな い •出張金額が20万円を超える場合は、部門長 以上の承認を得なければならない •申請者が部門長以上の場合は、担当役員 から承認を得なければならない 出張計画書 申請 業務プロセス(フロー)
  20. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 要求とデザインの検証と妥当性確認 要求とデザインの仕様とモデルが、品質標準を満たしており、 使用目的に適していることを確実にする

    要求とデザインの検証(Verification) すべての要求とデザインが、ビジネス要求に沿ったものであり、 価値の提供に役立つことを確実にする 要求とデザインの妥当性確認(Validation) 22
  21. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 23 ソリューション評価 ソリューション・

    パフォーマンス 分析結果 ソリューションによる 限界 (内的要因) エンタープライズによる 限界 (外的要因) 2つの視点から、ソリューション・パフォーマンスにおける差異の原因を分析する
  22. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 24 プロジェクトやプロダクト開発イニシアチブにおけるアジリティ イニシアチブレベルでアジャイルな開発を進める際には、必ず両輪を回す

    ディスカバリー デリバリー (ディベロプメント) •イテレーティブやリーンな実行(計画・ 設計・開発・テスト・デプロイ) •納期、コスト •品質、生産性 •共感と顧客理解 •ダイアローグ(対話) •インクリメンタルな要求の 解像度の向上 SCRUMなど アジャイル開発 フレームワーク プロダクトマネジメント プロダクト・オーナーシップ(・アナリシス)
  23. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 25 ここまででは解決できていない問題 これまでのことをしっかり実践することで、

    プロジェクトやプロダクト単位で、案件が立ち上がってから、 顧客やユーザのニーズや要求を深く理解し、ソリューションにおける 要求事項(要件)を特定し、得意なソリューション開発によって、 顧客やユーザの課題を俊敏に解決できるようになっているかもしれない でも、それで十分?
  24. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 26 ここまででは解決できていないいくつかの重要な問題 イニシアチブ

    構想 プロジェクト 立ち上げ プロジェクト 計画 プロジェクト 実行・監視コン トロール プロジェクト 終結 ポートフォリオ イニシアチブ合意形成 PMアサイン ? ? ? 開発人材はいつ声をかけてもらえるのか 開発人材は、事業や部門を超えたビジネスや業務の変革にどう貢献できるのか
  25. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 28 ビジネスにおいて信頼されるとは ビジネスにおける

    信用・信頼 (Credibility) = 専門能力 (Expertise) + 信頼感 (Trustworthiness) 参照:BRMP Guide 開発人材である私たちは、 ビジネスグループや顧客と “信頼されたパートナー” になれているだろうか
  26. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 29 ビジネスリレーションシップ成熟度 ビジネス組織とIT組織の成熟度モデル&ビジネスリレーションシップ成熟度

    ビジネス変革 レベル L3 L2 L1 改 革 有 効 性 改 善 効 率 性 改 善 L3ビジネス需要 • イノベーション戦略 • 差別化戦略 • アジャイルなビジネス機能 L3 IT供給 • イノベーション実現のIT • ビジネス成長の戦略IT • アジャイルなIT供給 L2ビジネス需要 • 企業統合の加速 • 管理情報の強化 • 統合化プロセス志向 L2 IT供給 • 全体最適の実現 • 共通基盤の展開 • PF管理・サービス管理・Sol供給 L1ビジネス需要 • 省力化・コスト削減 • 機能指向 • 部分最適 L1 IT供給 • ビジネス要求を満足 • 確実なプロジェクト管理 • 安定したIT運用とサポート ビジネス 組織 IT 組織 時間経過 参照:BRMP Guide アドホッ ク 御用 聞き サービ スパー トナー 信頼で きるアド バイザ ー 戦略 パート ナー
  27. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 企画レベルでの視点: 企画レベルでの要求のトレーサビリティ •

    要求のトレーサビリティは、戦略やビジネスニーズからソリューションのコンポー ネントにいたるまでの一貫した関連を可視化する • 企画レベルでは、なぜこのハイレベルなソリューション提案がビジネスの戦略や 重要課題を解決できるのかについて、さかのぼって説明できることが重要 戦略や ビジネス ニーズ ビジネス 要求 ステーク ホルダ要求 ソリューション 要求 ソリューション アーキテク チャ 4-30
  28. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 31 企画レベルでの視点: 価値やベネフィットを明確に定義する

    チェンジ ステー クホル ダ コンテ キスト ニーズ 価値 ソリュー ション ビジネスアナリシスの コア・コンセプトモデル(BACCM) • 企画の段階で、これらの要素について、 明確に語ることができることが重要 • 特に、どのような価値やベネフィットを 創出しようとしているのかが大事であり、 これなくして誰も投資はしてくれない
  29. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 32 ビジネスアナリシスとして貢献したいこと イニシアチブ立ち上げ前段階から、アーキテクチャレベルの議論ができ、

    中長期のビジョンとロードマップ案を描ける • 事業や部門をまたがって組織全体のビジネスアーキテクチャについて深く 理解しており、ビジネスアーキテクチャと情報システムアーキテクチャの関 連を把握している • 戦略方針や意図に基づき、アーキテクチャレベルの抽象度でのビジネスと 情報システムへのインパクト分析とTOBE案のデザインをすることで課題解 決できることを示すことができる • 中長期のビジネスマイルストンに応じ、ビジネスプロセスなどのビジネス アーキテクチャと情報システムの実現ロードマップを描き整合させることが できる • 実現したいアーキテクチャロードマップに対し、必要なイニシアチブを洗い 出し、アイデア文書(初期の企画書)として取りまとめることができる
  30. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 33 ビジネスアーキテクチャの位置づけ ビジネス戦略

    ビジネス アーキテクチャ 実行計画 戦略計画 ビジネスモデル 戦略意図/戦略 • ミッション • ビジョン • ゴール • 目標 • 戦略 • 戦術 ビジネスアーキテクチャ・ ブループリント • バリューストリーム • ビジネスケイパビリティ • 情報コンセプト • 組織 • 拡張ビジネスアーキテ クチャ・ドメイン 実行可能な展開計画 • 優先度評価(ポートフォリオ) と投資戦略 • イニシアチブ・ロードマップ • ビジネス/ITトランスフォー メーション戦略 戦略 実行 戦略意図
  31. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 34 ビジネスケイパビリティとは 例:銀行でのローンの申し込みに対する審査

    ローン申し 込み受付 ローンの 審査 ローン結果 の通知 ローンの 契約 ローンの履 行(貸付) ローンを申し込みしてから貸付が履行されるまでのバリューストリーム だが、どのような 点について審査 すれば貸し倒れし ない確実な融資 ができるだろうか 何の項目を 審査するの がよいのか 審査項目の 評価基準と 数値をどう すればいい のか 手順としては、決め られた審査項目を 評価し、判定数値 を決め、全項目の 総合評価で融資可 否を判断すればい いことは分かる 各審査項目 をどう重み づけして総 合評価計算 するのか どうすれば 素早く意思 決定できる のだろうか ケイパビリティ
  32. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 35 ビジネスケイパビリティとは 問題/機会

    成功要因/ 真の原因 新能力 (ケイパビリティ) 実現ソリューション (サービス) 市場での売れ残り による利益の減少 実需に基づく高速SC オペレーション [販売] ・実売データの取得 ・実売ベースの販売予測 [販売] ・ディーラー・データ連携 ・ (参考) メー カー ディー ラー 消費者 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 開発者は、ビジネスケイパビリティを作っているという意識を持つ ビジネスケイパビリティが作られることで、ビジネスの成果(アウトカム)を実現できる
  33. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 36 ビジネスアーキテクチャとシステムアーキテクチャのつながりと関係を理解する バリューストリーム

    (ハイレベルなプロセス) ケイパビリティ ((業務)能力) リペアパーツ 最適需要予測 アプリケーション機能 (機能マップ・機能一覧) ビ ジ ネ ス ・ 業 務 シ ス テ ム 常時機器モ ニタリング する 故障&交換 時期を予知 する メンテナンス を計画的にア レンジする 部品寿命診断 稼働情報収 集・蓄積 コミュニケーション 管理 部品寿命AI予 測モデル 稼働状態測定 顧客 コミュニケーション (SNS、App) (サービスセン タシステム) 部品調達計画 (製品実装デ バイス) 通信(エッジ からセンタ) 部品ヘルスモ ニタリング (調達計画シ ステム) (統合LPWAN 通信システム) システムマップ (予測モデルと 診断システム) フォーカスした変化点について、TOBE業務がどうなるかを特にバリューストリーム (プロセス)とケイパビリティ(能力)の観点で明らかにし、そのケイパビリティの変化 が、どのシステムのどの機能に影響があるかを特定する
  34. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 39 会話のレベルが上がっていく GeminiとChat

    GPTとどちら がいいか評価して こんな業務プロセスにし たいんだけど、いいソ リューション世の中にあ る? こんな業務の問題がある んだけど、システムから 見て、何か業務への課題 ある? ビジネスアナリシス能力とリレーションシップ・信頼の向上 ビジネス側からの問いかけの難易度が上がっていく 顧客情報を統合していき たいんだけど、他事業部 へのシステムインパクト考 えたら、どう進めたらい い? システム上の課題は何? こんなビジネスアイデアを 社長が言ってるんだけど、 どう思う? 生成AIってどう思う?うち の会社のビジネスにどん ないいことがある? うちの事業と業務を考え たら、最適な全社プラット フォームはどうなる? この新しい業務方針って、 業務プロセスにどういうイ ンパクトある?システムへ のインパクトもどんな感 じ?
  35. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 40 共有されたオーナーシップ ビジネスグ

    ループとし ての説明 責任 開発グ ループとし ての説明 責任 整合、 調整 ビジネスグ ループとし てのリー ダーシップ 開発グ ループとし てのリー ダーシップ ビジネス価値 ビジネス価値 整合させつつ、 それぞれ頑張る オーナーシッ プを共有
  36. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 41 ビジネスプロセスとビジネスケイパビリティは誰がケアする? 事

    業 部 P 事 業 部 Q 事 業 部 R 個別 P 個別 P 個別 P 共通プロセス ケイパビリティX C C C C C ケイパビリティY C C C C C 共通化を意識したい オーナーとマネジメントは 別でもよいのでは システム機能K F F F F F システム機能L F F F F F 共通の体系が欲しい システム機能と密接に関 わっている モデリングは誰が得意? ケイパビリティ 人 属性 実 行 活 動 ・ 手 順 情 報 ・ デ ー タ 情 報 技 術 そ の 他 リ ソ ー ス ケイパビリティはさまざまな 要素の構成物 それぞれ誰が責任を持つ? ビジネスプロセスやビジネスケイパビリティは、 “ビジネス“と名がつくから、 丸ごとビジネスグループにお任せという考え方が最も効果的なのだろうか
  37. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 42 エンタープライズがアジリティを持つためには 新しい戦略やビジネスシナリオ

    プロジェクト1 プロジェクト2 プロジェクト3 プロジェクト ポートフォリオ プロジェクト1 プロジェクト2 プロジェクト3 *プログラムを形成す ることもある ロードマップ *プロジェクトかプロダクト開発 かはここでは問わない ポートフォリオ プロジェクトの実行(Agile/WF/Hybrid) プロジェクトの実行(Agile/WF/Hybrid) プロジェクトの実行(Agile/WF/Hybrid)
  38. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 43 最後に・・・ビジネスアナリシス人材としての進化のJourney(個人経験) 要求された

    ITシステムを作る プロジェクトマネジメント& 開発人材 ビジネス成果を達成する ことに貢献するプログラ ムマネジメント人材 プロジェクト以前の組織戦略 レベルの議論を支える地図 を描いて組織全体視点から 議論できるアーキテクト人材 Disciplined Agile(DA) Scaled Agile (SAFe) Product Management/Ownership ビジネスPMO 開発PM/PL 開発PMO (PMBOK V3) エンタープライズ・アーキテクチャ エンタープライズPMO ビジネスプロセスマネジメント プロジェクト企画・要求の 議論を推進するBA人材 ビジネス改革の企画の 最初から呼ばれて推進 する超上流人材 ビジネス改革をデザイン して推進できる 超上流人材 ビジネスアジリティを実 現する改革を推進する 超上流人材 ビジネスリレーション シップ・マネジメント ビジネスアナリシス (BABOK V2) ビジネスアナリシス(BABOK V3) ビジネスアーキテクチャ プログラムマネジメント 開発SDLC
  39. COPYRIGHT © CREAVISION LTD ALL RIGHTS RESERVED 45 ご質問やご相談のあるかたは、こちらまで [email protected]

    https://www.crea-v.com/ https://crea-v.net/ (無料ダウンロードコンテンツあります) 塩田 宏治 Thank you and Good Luck!