Upgrade to Pro — share decks privately, control downloads, hide ads and more …

20250416DevOpsDaysTokyo.pdf

 20250416DevOpsDaysTokyo.pdf

More Decks by ITプレナーズジャパン・アジアパシフィック

Other Decks in Business

Transcript

  1. 2 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. 本日のアジェンダ プラットフォームエンジニアリングとは? 〜開発者体験の向上と効率化を実現する新たなアプローチ〜 ①プラットフォームエンジニアリングとは 〜沿革、定義、ベネフィット〜 ②プラットフォームエンジニアリングの原則 〜プロダクト管理、そしてユーザーである開発者体験の向上〜 ④期待される役割とスキル ー横串、開発者はもちろん、セキュリティ、SRE、
  2. 4 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. 本日のアジェンダ プラットフォームエンジニアリングとは? 〜開発者体験の向上と効率化を実現する新たなアプローチ〜 ①プラットフォームエンジニアリングとは 〜沿革、定義、ベネフィット〜 ②プラットフォームエンジニアリングの原則 〜プロダクト管理、そしてユーザーである開発者体験の向上〜 ④期待される役割とスキル ー横串、開発者はもちろん、セキュリティ、SRE、
  3. 5 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. プラットフォームエンジニアリングへの道のり 2008/9年頃 : DevOps ムーブメント DevとOpsの間のコラボレーシ ョンを構築する⽂化的、専⾨ 的な動きが発⽣する。 2010年〜2015年頃 :インフラの⾃動化 がDevOpsの要へ Ansible、Puppet、Chef、 Terraformといったツールが 普及する 2020年頃: プラ ットフォームエンジ ニアリングの登場 プラットフォームをプロダク トとして扱うことに焦点を当 てたプラットフォームエンジ ニアリングの登場 「2026年までに、⼤規模 なソフトウェアエンジニ アリング組織の80%が、 プラットフォームエンジ ニアリングチームを設⽴ するだろう」 出典:ガートナー 2010年頃:クラウ ドコンピューティ ング/SREの台頭 Microsoft Azureが正式リリ ース。企業は資本⽀出モデル から移⾏可能に。 ユーザー体験の安定のための SREが注⽬され始める。 2015年頃:マイクロ サービスと Kubernetesが台頭 Kubernetesによって、開発チー ムはインフラ管理よりもアプリ ケーション開発に集中できるよ うになる 直近:クラウドネ イティブ開発台頭 Netflix Spotify Airbnb
  4. 7 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングの定義 出典:https://learn.microsoft.com/en-us/platform-engineering/what-is-platform-engineering プラットフォームエンジニアリングは、DevOpsの原則に基づいて構築されたプ ラクティスであり、安全で統制されたフレームワークの中で開発者体験とセルフ

    サービスを改善することにより、各開発チームのセキュリティ、コンプライアン ス、コスト、およびビジネス価値実現までの時間を改善することを⽬指していま す。 これは、プロダクト思考のマインドセットの変⾰であり、同時にそれをサポート するツールとシステムの集合体です。
  5. 8 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングの定義(続き) 出典:https://www.gartner.com/en/articles/what-is-platform-engineering プラットフォームとは「魅⼒的な内部プロダクトとして構成された、セル フサービスAPI、ツール、サービス、知識、サポートの基盤」です。⾃律

    型のデリバリーチーム(開発チーム)は、このプラットフォームを活⽤す ることで、調整を減らしながら、より⾼いペースでプロダクトの機能をデ リバリーすることができます。 エヴァン‧ボッチャー(Thoughtworks)
  6. 10 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. プラットフォームエンジニアリングの先駆者と受益者 ▪ スケーラビリティ とレジリエンスの 向上 ▪ カオスエンジニア リングと Spinakerを導⼊ ▪ 開発者の⽣産性と イノベーションサ イクルを強化 ▪ Apache Airflowを 開発 ▪ より⾼い効率性とス ケーラビリティを実 現し、クラウドネイ ティブなランドスケ ープのリーダーとし ての地位を確⽴ ▪ Kubernetesを開発 ▪ 運⽤効率とシステ ムの信頼性を向上 ▪ Backstageを開発
  7. 11 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. プラットフォームエンジニアリングが達成するビジネス成果 2023 State of DevOps Report: 68% 開発速度が向上した、 42%が⼤幅に改善したと回答 57% ワークフローの基準がより良 くなったと回答 59% システムの信頼性と⽣産性 が向上したと回答 2025 Software Engineering Daily: 20% - 50% プラットフォームエンジニアリングとクラウドによりコ スト削減を実現した
  8. 12 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングチームのベネフィット 開発者に⼒を与える プラットフォームエンジニアリングは開発チームを強化 し、加速させます:

    ▪ 複雑さを抽象化し、カプセル化する ▪ 新規開発者の⽴ち上がりを加速する ▪ 開発者の⽣産性を向上させ、認知負荷/コンテキ スト切り替えを削減する ▪ チームが「作って、動かす」ことを可能にする プラットフォームエンジニアリングは全体として開発 者体験を向上させます。
  9. 13 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングチームのベネフィット ビジネス収益への影響 プラットフォームエンジニアリングの取り組みが成功すれば、明確なビジネス上の利益がもたらさ れます:

    ▪ より堅牢で競争⼒のあるSLAの提 供が可能になる ▪ 新機能やプロダクトの市場投⼊ス ピードを加速 ▪ ガバナンスとトレーサビリティを 提供しながらコストを削減 ▪ 開発者の業務をビジネスの優先事 項に合わせる
  10. 14 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングチームのベネフィット DevOpsの更なる成熟 DevOpsからプラットフォームエンジニアリングが⽣ まれるだけでなく、継続的なDevOpsの採⽤と成熟に

    有意義な利益をもたらします。 ▪ サイロを取り除く ▪ コラボレーションを向上させる ▪ 「すべてをコードで(Everything as Code)」と いうマインドセットを強化する ▪ 開発チームに悪影響を与えることなく、懸念事項 を素早く「シフトレフト」するためのインターフ ェイスを提供する ▪ プロセスを⾃動化する
  11. 16 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. 本日のアジェンダ プラットフォームエンジニアリングとは? 〜開発者体験の向上と効率化を実現する新たなアプローチ〜 ①プラットフォームエンジニアリングとは 〜沿革、定義、ベネフィット〜 ②プラットフォームエンジニアリングの原則 〜プロダクト管理、そしてユーザーである開発者体験の向上〜 ④期待される役割とスキル ー横串、開発者はもちろん、セキュリティ、SRE、
  12. 17 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングの原則 DevOpsの進化として⽣まれたプラットフォームエンジニアリン グ 機能的なコラボレーショ

    ンとサイロの排除をプロ グラムで可能にする 価値実現までの時間を 短縮し、リードタイム を短縮する ⾃動化と「すべてをコード で(Everything as Code)」 を強く意識する 継続的改善を促しな がら、開発者が⾃律 できる環境を作る コラボレーション と開発者アクセラ レーション
  13. 18 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングの原則 プロダクトとしてのプラットフォーム、ユーザーとしての開発者 プラットフォームを成功させるには、「ツールを作る」という視点から「プロダクト指向」の視点に シフトすることが鍵となります。

    開発者であるユーザーの視点から世界観を理解し、彼 らの作業を簡素化し、ユーザーへの価値の構築とデリ バリーに必要な労⼒を削減する努⼒を続けることが重 要です。 開発者体験は、内部開発者プラットフォームとそのユ ーザーとのインターフェイスの中核をなすものでなけ ればなりません。
  14. 19 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングの原則 共通点を探し、拡⼤を認める 共通のパターン、ツールチェーン、プロセスを探すこ とで、複雑さを軽減します。

    各チームのやり⽅は少しずつ異なり、サービスの構築と 運⽤にはさまざまな技術スタックが使⽤される可能性が ありますが、共通点は常に存在します。これらの共通パ ターンを探し、まずは⼀般化、⾃動化、サービスとして の提供から始めましょう。 ▪ ビルドとリリースのパイプライン ▪ ローカル開発環境 ▪ クラウドインフラストラクチャーアーキテクチャと サービス ▪ コミュニケーション、コラボレーション、インタラ クション
  15. 20 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングの原則 継続的、反復的改善 プラットフォームプロダクトは、他のプロダクトと同 様に、ユーザーの要求の変化に適応するために、常に

    進化し続けなければなりません。 すべての問題を⼀発で解決しようとしたり、プラット フォームを⻑期にわたって静⽌させたりしてはなりま せん。 ▪ モジュール化と拡張性を考慮した設計 ▪ 開発チームとの継続的な交流とコラボレーション を⾏い、彼らの進化するニーズを理解する ▪ 破壊的な⼤きな変更を散発的に⾏うのではなく、 ⼩さな変更を継続的に⾏う
  16. 21 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 Copyright © DASA B.V.

    All rights reserved. 本日のアジェンダ プラットフォームエンジニアリングとは? 〜開発者体験の向上と効率化を実現する新たなアプローチ〜 ①プラットフォームエンジニアリングとは 〜沿革、定義、ベネフィット〜 ②プラットフォームエンジニアリングの原則 〜プロダクト管理(ユーザーである開発者体験の向上)、DevOpsの進化形〜 ④期待される役割とスキル 〜開発者の利益のため、多様な専門分野の横串〜
  17. 22 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングチームに期待される役割 ステークホルダーの調整 プラットフォームエンジニアリングは、専⾨分野やプロダクトのステークホルダー間の連携を確保 するユニークな⽴場にあります。

    プラットフォームエンジニアリングチームは、IDPを通じて、多くのグループの世界観を調整し、 調和させます。 セキュリティ (DevSecOps) サイトリライアビリティ エンジニアリング(SRE) クラウドとエンタープライズ アーキテクチャ ソフトウェアエンジニアリング データエンジニアリング 機械学習(ML)エンジニアリング
  18. 23 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングチームに期待される役割 ガイドレールとガードレールの組み⽴て IDPは、セキュアでスケーラブルで柔軟性のあるアプリケーションを実現するための適切な抽象化レベル を開発者に提供します。

    IDPは、組織の全技術スタックにわたっ てコンプライアンスとセキュリティを 確保する プラットフォームエンジニアリングチ ームは、ポリシー、ガバナンス、開発 チーム間のインテグレーションおよび インターフェイスの役割を果たす
  19. 24 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プラットフォームエンジニアリングに必要なスキル プラットフォームエンジニアリングの役割 プラットフォーム エンジニアはさまざまな役割を果たし、多様な技術分野でスキルと経験を有します。プ

    ラットフォームエンジニアの肩書きを持つ個⼈が、すべての領域にわたって完全な専⾨知識を持つことは 期待されていません。 出典:https://rafay.co/the-kubernetes-current/architecture-and-design-considerations-for-platform-engineering-teams/ 開発者 SRE セキュリティ FinOps サポート プラットフォーム エンジニア フロントエンド バックエンド エンドユーザーインターフェイス UI、API、Terraform、Backstage、IDP インフラ パブリック∕プライベートクラウド リソース、ランディングゾーン、K8s クラスタ、環境、... サービス レジストリ、アプリケーションデプ ロイメント、データベース、ストレ ージ、DR、シークレット管理、... オブザーバビリティ ログ、メトリクス、トレース SRE トラブルシューティング、アラート 管理、インシデント管理、カオスエ ンジニアリング、インフラのアップ グレード∕メンテナンス 開発者体験 サンドボックス、カタログ、テンプ レート、ドキュメント、DORAメト リクス セキュリティとガバナンス SSO、RBAC、ポリシー管理、 ネットワ ークセキュリティ、脆弱性スキャン、 ランタイムセキュリティ、 データセキ ュリティ、コスト管理 プラットフォーム
  20. 26 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 テクニカルスキル プラットフォームエンジニアリングチームには、以下の 技術領域の経験とスキルを持つメンバーが必要です: ▪

    クラウドコンピューティングとクラウドネイティブ アーキテクチャ ▪ Infrastructure as Code(IaC) ▪ APIファーストの設計、カプセル化、抽象化 ▪ 継続的インテグレーションと継続的デプロイメント (CI/CD) ▪ ⾃動化とスクリプティング ▪ オブザーバビリティとモニタリング ▪ ソフトウェア開発ライフサイクル ▪ パフォーマンスモニタリング、デバッグ、トラブル シューティング ▪ セキュリティ、アイデンティティ、アクセス管理
  21. 27 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 プロジェクトとプロダクトのスキル プロダクトのマインドセットには、プラットフォーム エンジニアリングチームに適切なプロダクトスキルと プロジェクトベースのスキルセットが必要です。

    プロダクトを構築し、内部開発者プラットフォームプ ロダクトの設計、開発、継続的な進化を成功させるに は、⾮技術的なユーザー対応の役割が必要です。 ▪ プロジェクトマネジメント ▪ プロダクトオーナーシップ ▪ 要件管理とビジネス分析
  22. 28 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 ソフトスキル 開発チームを理解し、協⼒し、複数のステークホル ダーの期待を管理するには、さまざまな「ソフトス キル」が必要です。

    ⽬標を達成するためには、ユーザーを理解し、彼ら だけでなく他のステークホルダーやプロジェクトの スポンサーに対しても適切なストーリーを組み⽴て ることが重要です。 ▪ コラボレーション ▪ コミュニケーションと調整 ▪ 共感と適応⼒ ▪ 開発者の⽀援と啓蒙
  23. 29 著作権 © 2025 DASA B.V.無断複写‧転載を禁じます。 サマリー ▪ プラットフォームエンジニアリングとは:プラットフォームエンジ ニアリングは、複雑さと認知負荷を軽減することで開発者に利益を

    もたらすプロダクトとソリューションである。 ▪ プラットフォームエンジニアリングはDevOpsから⽣まれ - サイロを 排除し、コラボレーションを受け⼊れ、標準を確⽴し、開発者体験 を向上させる。 ▪ 組織はコストを削減し、効率を向上させ、開発と市場投⼊までの時 間を短縮することができる - これらすべてが結果としてビジネスの 成⻑を可能にする ▪ 原則:開発者重視、コラボレーション、⾃動化、継続的かつ反復的 な改善は、プラットフォームエンジニアリングの原則である( DevOpsを加速する) ▪ チームに必要な3つのスキル:プラットフォームエンジニアは、「技 術的スキル」に加えて、「プロダクトとプロジェクトのスキル」、 そして「ソフトスキル」も必要である。(が、全ての技術に精通し たスーパーマンは要らない)
  24. 2016 設立 300+ 組織パートナー 50+ 国名 20k+ 認定プロフェッ ショナル 40K+

    コミュニティ・ メンバー DASAについて 30 30 DASAは世界最大のDevOpsとアジャイルの業界団体であり、ハイパフォーマンス・デジタル・オー ガニゼーション(HPDO)への変革を望む企業のための「ゴー・トゥー・パートナー」です。豊富 な知識、人材、ガイダンス・ソリューション、そして強力なグローバル・コミュニティを擁し、顧 客と従業員の双方にとってのフロー、ビジネスアジリティ、価値最大化に向けた組織の旅を支援し ます。 DASAのエコシステムには300を超えるメンバーとパートナー組織があり、DASAはネットワーキング、 知識の共有、表彰、継続的な学習、認定を通じて、DevOps業界の定義、情報提供、発展を支援して います。