第100回オープンCAE勉強会＠関西

Transcript

1. 第100回オープンCAE勉強会＠関西 2024年7月27日（土）
2. 自己紹介 2011年：理学部　物理学科卒 2013年：理学研究科　数物系専攻卒 量子流体の数値計算 　　　　※量子流体=量子力学的効果による流体現象（非圧縮流体） 　　　　※数値計算：Fortran90 ←汚いべた書きコード 2013年：某自動車安全部品メーカー入社 　　　　2013年4月～2016年6月：製品設計開発 　　　　2016年6月～：CAE業務 2021年：某自動車安全部品メーカー入社（ CAEで製品開発） 　　　　・・・１年で半年休職・退職 2022年9月～：工作機械メーカ入社（ CAE解析による開発支援） 　　　　　　　主に流体解析に関する品質改善 量子流体 自動車の衝突安全 エアバッグ開発 工作機械
3. DEXCSで環境構築 モデル作成からOpenFOAMで流体解析、 ParaViewでの可視化まで一連の流れを理 解することができました。 はじめて勉強会に参加（ 2017年1月：第54回あたり） オープンCAEとの関わり
4. オープンCAEとの関わり 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 ☆６月：CAE解析の部署 に異動 ☆7月：自宅でCAE解析ができる OpenFOAMの存在を知る →半年間 インストールすらできない ☆1月：オープン CAE勉 強会@関西に初参加 →OpenFOAMが正常 に動作した ☆OpenFOAM ☆salome-meca の勉強開始 ☆8月：オープン CAE勉強会 @岐阜合宿に初参加 ☆9月：サマースクール 2017年に初参加 （富山の合宿） ☆OpenModelica 触り始める オンライン「 CAE初心者サークル」開催。頻繁に参加 →2024年現在、計算力学技術者のもくもく勉強会に ☆C++、Pythonの勉強を 始める ☆9月：サマースクール 2022年講師 ☆9月：サマースクール 2023年講師 ☆Elmer 触り始める ☆PrePoMax ☆FrontIstr 触り始める 転職を機にOpenFOAMを 仕事で使うように ☆OpenRadioss 触り始める ☆9月：サマースクール 2020年に参加 （オンライン） 「オープン CAE勉強会 @関西」への参加がメイン 2024年 ケルビンヘルムホルツ不安定性
5. 本日の内容 「100（ひゃく）」に関係する発表・・・・ 今までOpenRadiossで計算した解析を100km/hにしてみよう
6. ボツ案 ドミノで100を作る →シンプルに面倒 本家を見ると100km/hが霞 む・・・
7. 解析対象 解析内容 デフォルト速度 100 km/h ≒ 28 m/s 〇計算できた スマホ落下 19.5 km/h = 5.4 m/s 〇 人体モデル 10.7 km/h = 2.99m/s ×エラーで落ちる 接触定義の計算負荷が高い 自動車のポール衝突 56 km/h = 15.6 m/s ※設定ミス 〇 簡易自動車のポール衝突 56 km/h = 15.6 m/s 〇 エアバッグ保護 ミッフィーちゃん 19.8 km/h = 5.5 m/s 〇 • チュートリアルの設定を変更しただけのもの • とりあえずモデル作成したもの ※ゆえに、物理的に妥当かどうかの検証をしておりません
8. • お家のモデルの位置を調整が必要 • お家のPART(68個)が多いため編集が面倒 モデル作成時、深夜2時ゆえ疲れた・・・ ボツモデル Altair社から入手 モデル作成 メッシュ作成
9. https://openradioss.org/models/ スマホの落下
10. スマホの落下 19.5 km/h 100 km/h mm-ton-sec単位系 ※MPa 手に持った状態で スマホを落とすと これくらいの速度
11. 人体モデル https://global.toyota/jp/newsroom/corporate/32665864.html https://www.toyota.co.jp/thums/ LS-DYNAでの設定ファイルだが、 OpenRadiossはLS-DYNAの設 定ファイルの変換もサポートして いる（全てではないが） https://www.toyota.co.jp/thums/contents/pdf/T HUMS_USER_POLICY_Ver2.pdf
12. 人体モデル
13. 人体モデル モデルの確認 LS-DYNA OpenRadioss計算 結果処理 LS-PrePost PythonのGUI ファイル名.out LS-DYNAからRadiossへの変換が記載 未対応の設定があれば、コメントアウトするか別の解析設定に変更する →OpenRadiossでのモデル設定ファイルに作り替 えることも可能 LS-PrePost Ls-Pre Post, LS-OPT, and LS-TaSC do not re quire run time li cens es for use by LST cus tomers. All LST cus tomers may down load, in stall, and run these pro grams with out charge. No li cense key is re quired. These prod ucts are ac tive ly de vel oped and main tained by LSTC. https://github.com/Vorte x-CAE/Vortex-Radioss
14. 人体モデル 10.7 km/h AF05 145cm, 45kg
15. Barの移動距離 [mm] 人体モデル 荷重 [kN] LS-DYNAの結果 ※OpenRadiossではない 死体実験 死体実験 死体実験 死体実験
16. 自動車のポール衝突 設定を見ると　 56 km/hではないか？ https://openradioss.atlassian.net/wiki/spaces/OPE NRADIOSS/pages/10518529/Yaris+impact+on+p ole+at+40km+h
17. 自動車のポール衝突 40msまでの現象 8コア 12時間 56 km/h 100 km/h デフォルトの設定を触ってし まい間違った計算をしてし まった・・・・
18. 簡易自動車のポール衝突 https://2023.help.altair.com/2023/hwsolvers/j a_jp/rad/topics/solvers/rad/car_pole_impact_r _b.htm#car_pole_impact_r_b GmshでRadioss形式へ変換 解説と設定マニュアルを見なが らテキストで解析設定
19. 簡易自動車のポール衝突 56 km/h 100 km/h LS-PrePost ParaView 60msまでの現象 8コア 1分
20. エアバッグ保護　ミッフィーちゃん • https://www.youtube.com/watch?v=axbvdmrxb Bo&embeds_referring_euri=https%3A%2F%2 Ftakun-physics.net%2F&source_ve_path=Mjg 2NjY • https://speakerdeck.com/kamakiri1225/202304 22-openradiosseabatugujie-xi エアバッグのモデルはどうやって作るのか？ →2枚の円形上の円周上の節点を結合させる
21. エアバッグ保護　ミッフィーちゃん
22. エアバッグ保護　ミッフィーちゃん • ※モデル作成 https://speakerdeck.com/kamakiri1225/202 30422-openradiosseabatugujie-xi • ※実際のエアバッグはこのような単純な形で はありません H = m * Cp * T
23. エアバッグ保護　ミッフィーちゃん 19.8 km/h 線形材にすると かわいそうなことに
24. エアバッグ保護　ミッフィーちゃん 19.8 km/h 剛体にしてみた • ※モデル作成 https://speakerdeck.com/kamakiri1225/202 30422-openradiosseabatugujie-xi • ※実際のエアバッグはこのような単純な形で はありません ミッフィーちゃんの質量：40kg 速度：5.5m/s ≒ 19.8km/h
25. エアバッグ保護　ミッフィーちゃん 19.8 km/h 100 km/h • エアバッグが開くのが間に合っていない • ミッフィーちゃんのエネルギーを吸収できてい ない
26. まとめ 2022年オープンCAEの仲間入りをしたOpenRadiossの衝突解析を行った。 2017年からオープンCAEと関わり、自宅で様々な解析を体験できた。 最近の興味 OpenRadiossの設定ファイルサポートGUI →streamlitを使いたかっただけ • 目的が曖昧でもいい（興味の赴くまま） • 思い付きではじめて、途中でやめても良い • 仕事につながることも