Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
ICPレジストレーションを利用した 3次元点群の位置合わせについて
Search
Kenta Itakura
April 14, 2024
Technology
0
770
ICPレジストレーションを利用した 3次元点群の位置合わせについて
Kenta Itakura
April 14, 2024
Tweet
Share
More Decks by Kenta Itakura
See All by Kenta Itakura
LiDARとカメラのセンサーフュージョンによる点群からのノイズ除去
kentaitakura
0
65
センサーフュージョンを利用した橋梁の構造情報の推定
kentaitakura
0
32
深層学習を利用した3次元点群の分類を行う際の手順について
kentaitakura
0
270
外積やロドリゲスの回転公式を利用した点群の回転
kentaitakura
1
580
3次元点群の分類における評価指標について
kentaitakura
0
200
Segment Anything Modelを利用して 農作物のセグメンテーションを行ってみた
kentaitakura
0
240
LIMEを用いた判断根拠の可視化
kentaitakura
0
300
グリーンレーザーにより取得した3次元点群から海底や水面を分類した事例
kentaitakura
0
270
複数の入力の深層学習ネットワークの作成について
kentaitakura
0
160
Other Decks in Technology
See All in Technology
トークナイザー入門
payanotty
2
1k
Efficient zero-copy networking using io_uring
ennael
PRO
0
410
業務ヒアリングと知識の呪い
tamai_63
0
300
パートナー企業のテクニカルサポートエンジニアとして気になる、より良い AWS サポートの利活用について
kazzpapa3
0
110
ファインディにおけるフロントエンド技術選定の歴史
puku0x
1
110
JAWS PANKRATION 2024 配信システムの紹介
yoshimi0227
0
110
Binary Hacks Rebooted 私選ハック集
nullpo_head
1
300
データ分析基盤のためにS3を深堀りする~アーキテクチャ設計の考え方のヒントに~
nrinetcom
PRO
1
180
【㈱アイモバイル】エンジニア向け会社説明資料
imobile
0
470
見えづらい活動の成果の伝え方は日頃からめちゃくちゃ悩んでるけど、実際こんな取り組みをしな がら温度感を合わせにいってるよ / Conveying Hard-to-See Results
kakehashi
4
2k
O'Reilly Superstream: Building a RAG App to Chat with Your Data
pamelafox
0
120
普通の Web エンジニアのための様相論理入門 #yapcjapan / YAPC Hakodate 2024
ytaka23
7
1.6k
Featured
See All Featured
How to Ace a Technical Interview
jacobian
275
23k
From Idea to $5000 a Month in 5 Months
shpigford
381
46k
Designing for Performance
lara
604
68k
Making the Leap to Tech Lead
cromwellryan
131
8.9k
Practical Tips for Bootstrapping Information Extraction Pipelines
honnibal
PRO
9
590
Fontdeck: Realign not Redesign
paulrobertlloyd
81
5.2k
Infographics Made Easy
chrislema
239
18k
Art, The Web, and Tiny UX
lynnandtonic
296
20k
Embracing the Ebb and Flow
colly
84
4.4k
Mobile First: as difficult as doing things right
swwweet
222
8.8k
Learning to Love Humans: Emotional Interface Design
aarron
272
40k
The Mythical Team-Month
searls
218
43k
Transcript
ICPレジストレーションを利用した 3次元点群の位置合わせについて ImVisionLabs株式会社代表取締役 板倉健太 博士(農学)
3次元点群とは? 1 バックパック型スキャナー iPhone12 LiDAR 点の群れによって、3Dの情報を表現するもの XYZ座標を持つ点(例:エクセルの1行)が大量にあるイメージ 点群のデータ形式のイメージ
点が集まると対象の形状になる 点群の例 [動画]
3次元点群の利用例:被害状況の可視化 2 バックパック型スキャナー iPhone12 LiDAR 地震の前後の3次元点群の差分から、被害状況を把握 GPSなどの位置情報を用いて2つの点群の位置合わせを行う [動画]
被害状況の可視化 位置ずれの例 しかし、その情報のみでは完全に位置合わせできない場合も多い 引用:アジア航測株式会社「点群マッチングとその応用」 URL: http://www.jsprs-w.org/meetings/data/w0089_oda.pdf
点群の位置合わせ [a] ScanX2.0 複数の点群の重ね合わせによる密な点群の生成 (SLAM) などにも使用可能 2つの点群を共通の座標系にする⇒点群の位置ずれを修正
点群の位置: 回転と平行移動の計算 位置合わせしたい点群を、回転及び平行移動させる ቐ 𝑋 = 𝑥cos𝜃𝑧 + 𝑦sin𝜃𝑧
𝑌 = −𝑥sin𝜃𝑧 + 𝑦cos𝜃𝑧 𝑍 = 𝑧 𝑥 𝑦 𝑧 = cos𝜃𝑧 sin𝜃𝑧 0 −sin𝜃𝑧 cos𝜃𝑧 0 0 0 1 𝑥 𝑦 𝑧 𝑥 𝑦 𝑧 1 = cos𝜃𝑧 sin𝜃𝑧 0 0 −sin𝜃𝑧 cos𝜃𝑧 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 𝑥 𝑦 𝑧 1 • Z軸を中心とした回転の式 カメラの向きを回転させたときの例 • 行列を使った形 • 平行移動にも対応した形
点群の位置合わせ方法 様々な手法が存在 • ICP(Iterative Closest Point) • NDT(Normal Distributions
Transform) 確率モデルを用いた手法 本スライドでは、最も基本的なICPを紹介 ✓ Point-to-point:点同士の位置合わせ。最も基本的 ✓ Point-to-plane:点と平面の位置合わせ
点群の位置合わせ方法:ICPレジストレーション 点群X (移動させる点群) 点群Y (基準となる点群) 処理の流れ 1. 仮の対応 Xの各点に最も近いYの点を求める
2. パラメーターを求める XをYに変換するパラメーターを推定する (回転ベクトルR・並進ベクトルt) 3. 点群の変換 2.のパラメーターを用いて、Xを変換する 4. 変換後の点群に対して、仮の対応を求める 3.の各点に最も近いYの点を求める 反復
点群の位置合わせ:実験データ 実験データ • 青色:基準となる点群 • 黄色:移動させる点群。x軸、y軸、z軸周りに10⁰、40⁰ 、30⁰回転し、さらに平行移動
結果: ICPレジストレーション [a] 反復回数ごとのICPレジストレーションの結果を可視化している 反復回数が増えるごとに、黄色の点群が、青色に近づいていることがわかる
まとめ 9 バックパック型スキャナー iPhone12 LiDAR 点群の位置合わせの基本的な手法であるICPレジストレーションについて紹介しました [動画] 簡単な実験データをもとに、ICPレジストレーションを実装し、有効性を確認しました