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Qualtricsで相互作用実験する「SMARTRIQS」実践編

 Qualtricsで相互作用実験する「SMARTRIQS」実践編

2024年6月に大阪大学の社会心理学セミナーで発表した資料を一部修正・改変したものです。

セミナーなど人前で喋ることを前提に作成している資料なので、わかりにくい部分があるかもしれません。

わからないことがあれば、SNSやメール等で問い合わせてください。セミナーや研究会等でも喋ります。

目次
1. 実験実施する上での注意点(リクルーティング / 質問紙の追加位置)
2. タイムアウトとBotや脱落について
3. チャットテンプレート
4. 自分でサーバーを立てる
5. JavaScriptを使ったカスタマイズ(先制攻撃ゲームを例に)
6. (割愛)結果の表示の仕方(補足)

Soichiro Kashihara

July 18, 2024
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Transcript

  1. 目次 I. 入門編:SMARTRIQSの説明と実施まで 1. SMARTRIQSとは 2. 環境構築から実験実施まで 3. 演習1:実際に実験を動かしてみる(最後通牒ゲームを例に) 4.

    演習2:日本語化 5. モニタリング II. 基礎編:仕組みの理解と実験の作り方 1. 仕組みを理解する 2. 実験の作り方 3. 演習3:人数と利得構造を変える(公共財ゲームを例に) 4. 演習4:繰り返しにする(公共財ゲームを例に) 5. 演習5:独裁者ゲームを最後通牒ゲームにする III. 実践編/応用編 1. 実験実施する上での注意点(リクルーティング / 質問紙の追加位置) 2. タイムアウトとBotや脱落について 3. チャットテンプレート 4. 自分でサーバーを立てる 5. JavaScriptを使ったカスタマイズ(先制攻撃ゲームを例に) 6. 結果の表示の仕方(補足) 2
  2. クラウドソージングで推奨されること 1. 同時に参加者を募集 2. ピーク時間帯のみ参加者を募集 • 例:平日の12~21時 3. リアルタイムの相互作用が含まれることを明確に •

    なるべく中断せずに回答してもらいたい 4. 通常の研究よりも少し多めに参加者に支払う • 報酬を高くすると離脱率が下がる https://smartriqs.com/best-practices/ 6
  3. 質問紙の追加場所 ① 実験開始前 • 質問紙 → 実験(MATCH) ② 実験終了後 •

    実験(COMPLETE) → 質問紙 10 説明(Intro) SEND BLOCK GET BLOCK 回答表⽰ MATCH BLOCK 回答 COMPLETE BLOCK ここ① ここ②
  4. 質問紙の配置位置 ① 質問紙 → 実験(MATCH) • 質問紙の数によっては、回答時間に差が生じる • 心理尺度は3つ程度が限界 •

    Yahooクラウドだと、一度に大量の人が来るので、回答の早い人遅い 人で適度にバラける(らしい) • 重要じゃない変数は後回しにする etc ② 実験(COMPLETE) → 質問紙 • 集まってすぐ実験なので、マッチングの問題は生じにくい • (因果やオーバーラップ効果を考えると先に質問紙をしたい) 11 実は公式はこちらを推奨
  5. (MATCH BLOCKで)参加者が集まらないとき ① ボットとデフォルトの応答 1. マッチングしない(想定状況1):BOT追加 2. 脱落する(想定状況2): BOT追加 •

    参加者が最大待機時間を超えると、ボットが回答者を補う ② デフォルトの回答のみ 1. マッチングしない(想定状況1):実験開始しない 2. 脱落する(想定状況2): BOT追加 • 実験開始するには、まず人数が揃う必要がある • 実験途中で、誰かが非アクティブになった場合や脱落した場合のみ 16
  6. ボットの設定の仕方(埋め込みデータで) ① ボットとデフォルトの応答 • botMatch = yes • defaultData •

    maxWaitTime = デフォルトは3分(180秒) ② デフォルトの回答のみ • botMatch = (空白) • defaultData • maxWaitTime = デフォルトは3分(180秒) 17
  7. MATCH BLOCKで集まらない場合① ① ボットとデフォルトの応答なら:botMatch = yes • グループに2人(A, B)しか来なかった場合 •

    maxWaitTime 経過すると、A, Bさんには、BOTとマッチし たことが通知される 19 Cさん Aさん Bさん
  8. チャット専用ブロック:CHAT BLOCK •CHAT BLOCK • 1セッションにおいて、複数回メッセージを送信できる •Variables • チャット保存用の埋込データ •

    名前はなんでもOK(サンプルはchatLog) • chatName • ここに指定した埋め込みデータに、チャットログが保存される • chatDuration:制限時間(10〜600秒) • chatInstructions:説明文 • allowExitChat:退出ボタン • その他:ウィンドウサイズ変更など 28 https://smartriqs.com/chat/
  9. 自分でサーバーを設置するメリット •メリット • 公式サーバーに影響されない • 何でも情報を送信できる • 1グループの人数制限を撤廃可能 •デメリット •

    自分でサーバー管理する必要あり • サーバーのキャパなどは見極める必要あり • モニタリングできない 33
  10. ゲームの構造 •流れ 1. 30秒以内に攻撃する or 攻撃しない 2. 「選択」と「反応時間」を集計 3. 結果を表示する

    1. 自分:攻撃した場合 1. 相手も攻撃 1. 相手より反応時間が早いかどうか 2. 相手が攻撃しない 2. 自分:攻撃しない 1. 相手が攻撃 2. 相手が攻撃しない 44