AWS GameDay を活用したクラウドスキル強化とコミュニティ形成について/nikkei-tech-talk-22

2024/07/25開催、 NIKKEI Tech Talk #22 の発表スライドです。
「AWS GameDay を活用したクラウドスキル強化とコミュニティ形成について」というタイトルで発表しました
https://nikkei.connpass.com/event/323355/

Transcript

1. AWS GameDay を活用した クラウドスキル強化と コミュニティ形成について 株式会社 日本経済新聞社 サブスクリプション事業 デジタル編成ユニット兼技術戦略ユニット 千葉 尚彬
2. 本発表の流れ 2 1. 会社紹介 2. 過去に実施したクラウド人材強化施策 3. 直近の施策として、「Nikkei Group AWS GameDay」を紹介 - AWS GameDay 👉 競技型 AWS 学習イベント - 日経グループ 8 社から 100 名以上の社員が参加 - 主に、以下のポイントについて説明 - なぜ開催に至ったのか、その背景 - グループ横断の実践型技術イベントをどのように準備していったか、そのポイント - イベント実施後の効果測定 4. 今後の施策として、「日経グループエンジニアコミュニティ」を紹介
3. 自己紹介 3 • 名前: 千葉 尚彬(Chiba Naoaki) • 経歴: 2021年9月にジョイン ◦ 前職では Kubernetes 周りを中心としたクラウドネイティブ技術の 研究・案件支援を担当 • 担当業務: ◦ （主）日経電子版のバックエンド開発 ◦ （副?）グループコミュニティ活動 • 直近ハマっていること ◦ オープンワールドゲーム 🎮 ◦ スーパー銭湯・サウナ♨💦 全く関係ない、旅行先にいた猫
4. 会社紹介 4
5. 会社概要 5 会社名 株式会社 日本経済新聞社 代表者 代表取締役社長　長谷部 剛 資本金 25億円 社員数 3,054人（2023年12月末） 事業内容 新聞を中核とする事業持株会社。雑誌、 書 籍、電子メディア、データベースサービス、 速報、電波、映像、経済・文化事業などを展 開 創刊 1876年(明治9年) 12月2日
6. 6 Value 独立 / クオリティー / 先進性 / 多様性 Independence / Quality / Innovation / Diversity Purpose 考え、伝える。より自由で豊かな世界のために。 Better insights for a better world Mission 質の高い報道とサービスで 読者・顧客の判断を助け 世界で最も公正で信頼されるメディアになる To be the most trusted, independent provider of quality journalism to a global community, helping our customers make better decisions. 理念
7. 日経グループ 7 フィナンシャル・タイムズ・グループ 出版系 日経ＢＰ 日経サイエンス 日経ナショナルジオグラフィック デジタル系 日経メディアマーケティング ＱＵＩＣＫ 放送系 テレビ東京ホールディングス 日経ＣＮＢＣ ラジオNIKKEI 日経映像 販売系 日経メディアプロモーション 日経ピーアール 広告系 日本経済社 日経イベント・プロ 人材教育系 日経ＨＲ 日経ＦＴラーニング 海外系 日経グループアジア本社 日経アメリカ社 日経ヨーロッパ社 日経中国（香港）社 日経創意（北京）社 など
8. 8 日経 デジタル有料購読者数 🎉 100万を突破 🎉 日経、デジタル購読数100万に 専門メディアで法人開拓 （2023年12月8日付, 日経電子版より）
9. ・ 日経電子版 ・ NIKKEI Prime ・ NIKKEI Financial ・ Nikkei Asia 日経のプロダクト（例） ・ 法人向け日経電子版 (PRO, FOR OFFICE) ・ 日経テレコン ・ 日経NEEDS ・ 日経バリューサーチ ・ 日経リスク＆コンプライアンス ・ NIKKEI The KNOWLEDGE ・ 日経スマートクリップ ・ NIKKEI COMPASS BtoC 9 BtoB ・ 日経ID ・ THE NIKKEI MAGAZINE ・ NIKKEI リスキリング ・ NIKKEI OFFICE PASS ・ 各種イベント 内部向け ・ データ基盤(Atlas) ・ 統合マーケティング(IMS) その他サービス
10. 過去実施してきたクラウド人材 強化施策 10
11. 背景: 日経グループのバリュー/ENGINEERING VISION の視点から 11 https://hack.nikkei.com/engineering-vision/ https://www.nikkei.co.jp/nikkeiinfo/about/
12. ハンズオン研修 12 - AWS 社のご協力のもと半日程度のハンズオン研修を企画 - AWS に気軽に触れてもらうための活動 - 実施パターン - 新卒エンジニア研修で実施 - キャリア採用で入社したニューカマーや異動者を対象に実施 - 社内の Slack で呼びかけて、年に複数回実施 - 研修担当者が社内ニーズを踏まえてテーマを検討 - 過去実施したテーマ - AWS Lambda と AWS AI Services を組み合わせて作る音声文字起こし ＆感情分析パイプライン - 最新の生成 AI サービスを用いたアプリケーション開発
13. AWS Skill Challenge 13 - AWS Skill Builder（有償版） を活用 して資格取得を目指すプログラム - AWS Skill Builder 👉AWS 公式のオンライン学習サイト - 2024年度は会社のリスキリング プログラムの一つとして実施 - AWS Skill Builder 利用料＆試験 費用は会社が負担 https://skillbuilder.aws/jp
14. AWS re:Invent 2023 日経グループ内 re:Cap 14 - 昨年の AWS re:Invent 2023 は 日経グループから数十名が参加！！ - 獲得できた知見をグループとして活用 すべく re:Cap を開催 - グループ各社の行ったメンバーが 気になるセッション・機能について紹介
15. Nikkei Group AWS GameDay — イベントの概要 15
16. Nikkei Group AWS GameDay とは？ 16 概要・趣旨（企画書から抜粋） - 日経グループを対象に開催される、Amazon Web Service（AWS）の競技型学習 イベント - 本イベントを通じて参加者のスキルアップ及び日経グループ各社との連携強化を図り たい
17. AWS GameDay とは？ 17 - 3〜4 人で １ つのチームを組んでスコアを競う - スコアポイントは AWS 社から出される問題（クエスト）を解くともらえる - 問題は AWS 社が用意した架空の会社のシステム上で出題される - クエストのテーマはいくつかある - コスト、ネットワーク、AI/ML、 … https://aws.amazon.com/jp/gameday/
18. 参加企業・参加者 18 日経グループ８社から106名が参加 - 日本経済新聞社 - 日経ＢＰ - ＱＵＩＣＫ - ＱＵＩＣＫ　Ｅ－Ｓｏｌｕｔｉｏｎｓ - 日経リサーチ - 日経統合システム - テレビ東京 - 日経ＨＲ → 様々な所属・スキルレベルの人が参加
19. Nikkei Group AWS GameDay — イベント開催の経緯 19
20. もともと感じていた課題感 20 横（グループ会社間）の繋がりが薄い - 各社の具体的な取り組みをちゃんと把握していない - クラウドを始めとする技術知見を共有できるような仕組みも無い - そもそも聞けるような知り合いも少ない - re:Invent 2023 きっかけで少し増えた程度 - 周りを見ても知り合いを増やせそうな機会はあまりない → 協力できる機会を逃していないか？車輪を再発明していないか？ なにか横とのつながりを 作れそうな機会はないかなぁ...
21. AWS GameDay との出会い 21 計３つの AWS GameDay に参加 AWS re:Invent 2023 のスケジュール
22. 参加してわかった AWS GameDay の良さ 22 • 普段触れていない技術に触れることができる ◦ ネットワーク周りのツールや AI/ML 系のサービスはあまり触れて来なかったが AWS GameDay を通して実践的な使い方を学べた • コミュニケーションの起爆剤としての効果がみこめる ◦ ３回とも初対面 or ほとんど交流のないメンバーで参戦 ◦ とはいえ、制限時間内に課題を解く上では協力が必須。自然と会話が生まれる ▪ 内容も AWS 関連なので話しやすい ◦ 会話が生まれることで心理的ハードルが下がっていき、交流も深まる
24. グループ内で AWS GameDay を開催すれば... 24 - グループ社員の AWS スキルの底上げはもちろん、 - グループ社員間をつなぐきっかけを作れる。これによって、 - グループ各社が何をやっているかを知るきっかけを作れる - クラウドを始めとする技術知見を共有するきっかけを作れる 👉 「Nikkei Group AWS GameDay」、開催してみたらどうだろうか🤔
25. Nikkei Group AWS GameDay — イベント準備のポイント 25
26. チーム分け（1/2） 26 チーム分けに際して、２つのポリシーを制定 - チームメンバーそれぞれの所属はなるべくバラけるようにする - グループ間のコミュニケーションを強化したいので - チーム毎の AWS スキルもなるべく偏らないようにする - 競技性を維持するため - チーム内で初心者が上級者から教わる状況を発生させることで学びを得られるよう にしたい → イベント参加登録時に所属組織だけではなく AWS 利用経験もヒアリング
27. チーム分け（2/2） 27 チーム分け作業の省力化 - ポリシーを遵守しつつ、大人数のチーム分けを人力でやるのは不可能... 🫠 - そこで、チーム分けを混合整数計画問題として定式化してpyscipopt を使って解いた ※実際はもっと複雑な条件も定式化・コード化しています
28. シナリオの選定 28 - AWS 社からはいくつかのシナリオ（問題のテーマ）が提示された - 今回は「コスト最適化」をシナリオとして選んだ - 初心者から上級者まで幅広い人が楽しめるレベル感 - 事前アンケートから、参加希望者の中には AWS 初心者から上級者まで様々な人 がいることが判明 - 「コスト最適化」は参加希望者のバックグラウンドにあまり左右されないので、適切な 選択肢だった
29. 事前勉強会の開催 29 - 先述の通り、参加者の中には初心者が多い - 約 1/5 の参加者は AWS コンソールに触ったことが無い - 初心者の方でも AWS GameDay を楽しい学びの時間にしてほしい → AWS 社による事前勉強会を２回開催
30. Nikkei Group AWS GameDay — 実際の様子 30
31. チーム顔合わせ・自己紹介中の様子 31
32. 競技中の様子 32
33. 表彰式では優勝したチームへトロフィーを授与 33
34. Nikkei Group AWS GameDay — イベント後アンケートの結果 34
35. サマリ 35 - イベント参加者106名に対して、103名から回答をもらった - 96.1%の方が本イベントに対して満足していると感じた - 90.3%の方がこれからの業務に活かせそうな知見を得られたと感じた - 96.1%の方が日経グループで働くエンジニアについてお互いを知る良い機会になっ ていると感じた - また、96.2%の方が２回目が開催されれば参加したいと思っている イベントの当初の目的（スキルアップ、コミュニケーション強化） を達成できたと考えている
36. 本イベントの満足度を教えて下さい（1/2） 36
37. 本イベントの満足度を教えて下さい（2/2） 37 - ポジティブな反応は96.1%と非常に高い🎉 - コメントからも施策の目的を達成できていることを確認できた - AWS 学習のいい機会になった - グループ各社の方と交流できた - 一方で、初心者の方へのケアの仕方・事前準備の仕方には改善の余地あり - 経験者の方（が手を空くのを）を待っていた - 他の方の足を引っ張らないか気を遣った という声があった
38. 今後の施策について 38
39. AWS GameDay の次の一手 39 - 「Nikkei Group AWS GameDay」はコミュニケーションの起爆剤 - この施策でできたコネクションを維持・強化する必要がある 日経グループの社員（エンジニア）が定期的に集まり 情報共有・意見交換できる場を設ける 👉 日経グループエンジニアコミュニティ
40. 日経グループエンジニアコミュニティ 40 - 日経グループの社員（主にエンジニア）を対象とした技術勉強会 - クラウドを始めとした情報技術に対して各社がどのように取り組んでいるか、 サービスへ活用しているかを共有 - グループだからこそできる①サービス協業②深い知見共有へつなげていきたい - 第一回を先日リアル開催し好評だった - テーマ: 「クラウド使って何やってる？各社のサービス大紹介」 👉 今後、３〜４ヶ月に一回を目安に定期開催していきたい
41. まとめ 41
42. おさらい 42 1. 過去実施してきたクラウド人材強化施策 a. ハンズオン研修、AWS Skill Challenge、日経グループ内 re:Cap 2. 直近の施策として、「Nikkei Group AWS GameDay」を紹介 a. 「横（グループ会社間）の繋がりが薄い」という課題感 b. AWS GameDay という解決策との出会い c. チーム分け、シナリオの選定、事前勉強会といったイベント準備のポイント d. スキルアップ及び日経グループ各社との連携強化を達成 3. 今後の施策として、「日経グループエンジニアコミュニティ」を紹介 a. 日経グループの社員（エンジニア）が定期的に集まり情報共有・意見交換できる場