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20261022_【DCC】トークン化国債・オンチェーンレポWG_中間整理_本紙
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October 22, 2026
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20261022_【DCC】トークン化国債・オンチェーンレポWG_中間整理_本紙
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October 22, 2026
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Transcript
CONFIDENTIAL Discussion Purpose Only デジタルアセット共創コンソーシアム (DCC) トークン化国債・オンチェーンレポWG|中間整理 2026年10月 デジタルアセット共創コンソーシアム ©
Progmat, Inc.
目次 エグゼクティブサマリ #1 Progmat/DCCと本WGの概要 #2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 #3 「トークン化国債」の方法論 #4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 #6 「トークン化国債」の実用化に向けたネクストアクション
CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only エグゼクティブサマリ 「オンチェーン金融」「トークン化国 債」の背景・取組意義 ・国内トークン化市場は「リテール向け新商品」を中心にAuM約0.8兆円まで拡大、「機関投資家取引高度化」へ局面が拡張している。 ・グローバルでは「資本効率最大化」を目的にDLT共通規格化が進み、特に決済・担保管理等のポストトレード領域における効用がコンセンサスになりつつある。
・250兆円超の国債レポ市場で、非CCP清算・海外時間帯・日銀当貸カバー外領域で「24/7」「Just in time」化の効用が実需に繋がる意義は大きい。 ・「トークン化国債(tJGB)」は、「登録国債」「紐付権利」ではなく、振替国債自体をオンチェーン(振替口座簿の電磁的記録)で管理する方式を主案とする。 ・分散型台帳(DLT)と同期する「オンチェーン管理口座(OC口座)」を設け、振替証券としての法的性質を維持したまま管理方法のみを切り替える。 ・DLT経由の処理を振替法上の「振替申請・通知」に対応させ、必要データ項目を充足し、口座管理機関間の階層的処理を実装する。 「トークン化国債」の 方法論 ・tJGBの振替口座簿(正本)をDLTノード自体とする整理もあり得るが、個人情報等のデータをDLTに記録することは不適であり、かつ規格の異なる複数DLTに対 応可能な拡張性を担保すべく、24/7で稼働しDLTと常時同期をとる「新システム」上のOC口座記録を振替口座簿(正本)とする構成を主案とする。 ・既存の振替証券を管理する口座管理システムは周辺連携・保存用ファイル作成のハブとして活用し、開局時間中にOC口座データを“写し”として同期をとる のみとすることで、既存システム改修影響を最小化する。 ・CSD(振替機関。国債においては日本銀行)連携不要の「単一の直接口座管理機関以下」のオンチェーン取引から開始し、口座管理機関横断の取引は 「DLT上のロック情報を起点にCSDへAPI連携し、CSD記録完了後に移転確定する方式」を並行して検討する。 ・電磁的記録方法としてDLT利用自体は制度上排除されない一方、日銀取扱時間等を含む業務規程等との整合は実用化前に日銀/当局へ確認を要する。 ・DeFi類似の「TokenVault/全面オンチェーン化」型ではなく、既存執行Venue・マスター契約を維持した非CCP清算の相対取引のポストトレードが主対象。 ・クロスボーダー・イントラデイ等、非居住者を含む非CCP清算領域の制約解消を短期ユースケースとして検証することが合理的。 「オンチェーンレポ」の 全体像・構成要素 ・新規マスター契約は設けず、現行のマスター契約(「新現先基本契約」「GMRA」)に「デジタル資産用アネックス」を追加し、既存清算範囲等を維持する。 ・約定後の照合・決済・担保管理をSTP化し、tJGB及びTD/SCと連動して時間単位取引を24/7で定例反復的に処理可能とする。イントラデイの価値は同日 決済自体ではなく、開始時刻/終了時刻の2回のDvPと短時間内の契約・残高・利息等を時間単位で反復運用できること。 ・システムは「(tJGB及びTD/SC)発行者Node」「ポストトレード規格実行層」「連携基盤」で構成し、複数プラットフォーム/規格と既存業務を横断的に接続する。 ・日銀の日中当貸等で充足済みの領域を除き、非居住者/ファンド等の日銀当貸利用不可先、海外時間帯、外貨調達等の「残るペイン」の特定と検証を行う。 「トークン化国債」の 実用化に向けたネクストアクション ・「実機検証フェーズ」として、Canton Network上にtJGB/TD/SCの「サンドボックス環境」を構築し、国内外の複数レポ/担保プラットフォームと接続する。 ・レポ市場関係者である「サンドボックス参加者」が、費用負担を含む利用条件に同意したうえで連携先プラットフォームの実画面・処理体験・秘密情報へのアク セスを可能とし、「イントラデイ」「クロスボーダー」「資金/担保の横断管理」等のユースケースと導入効果を実機を用いて検証可能とする。 © Progmat, Inc. #2
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 © Progmat, Inc. #3
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「DCC」とは|多数の組織が参加する、業界横断で価値を生み出す枠組み 【目的】 デジタルアセット全般を対象とした、
業界横断での新たなエコシステムの共創 最新ナレッジ 共有 【運営概要】 ①複数関係者間を跨ったWGや個別プロジェクトを 柔軟に進めるため、”包括的な秘密保持契約” として機能(共有範囲を調整し、都度個別の NDA締結を不要化) プロダクト 共創 共同検討 ・提言 ②業界横断的/新規性の高いテーマを対象に、 ワーキング・グループ(WG)を組成し、任意参加 ③秘密情報の共有範囲を限定し、 会員同士で柔軟に個別プロジェクトを実施 ④プロダクトに係る分権的運営 【ポイント】 ①入会金/参加費無償 デジタルアセット共創コンソーシアム (DCC) ②入会申込書(Word/押印不要)の電子送付 (事務局で締結手続完了後、会員サイト案内) ③社名非開示のオプション選択可能 © Progmat, Inc. #4
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「Progmat」とは|事務局としてDCCを運営 市場の先端テーマを取り扱う数百社の業界ネットワークと知見、国内トップシェアのST基盤運用(及び関連特許)といったアセット・実績を有し、 市場拡大で必要な「マルチチェーン/クロスチェーンの実装力」、ステーブルコイン(SC)/トークン化預金(TD)といった「決済手段との連携力」を有する。
▪商 号|株式会社Progmat(Progmat, Inc.) ▪創 業|2023年10月2日 ▪資本金|1億円(監査役設置会社|取締役7名・監査役1名) ▪代表者|齊藤 達哉 ▪所在地|東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビルディング9階 WeWork内 ▪所属員|27名(うち業務委託4名、兼務出向1名) 6.4% 6.4% 発行市場を牽引し 規格標準化を図る 4.3% 4.3% 11.6% 5.0% 2.7% 27組織 14組織 【技術協力/コンサル】 【発行体/運用者】 4% 【取引所/証券会社】 150組織 7% 17% 61組織 19組織 デジタルアセット共創 コンソーシアム 41% 367組織 5% 9% 17% 34組織 6.4% 4.3% 【法律事務所/監査法人等】 【暗号資産交換業者】 【持株比率】 6.4% 【他業界団体等】 【金融機関/決済業者】 62組織 ▪特許 ・「トークン発行信託システム」(21年4月登録) ・「権利移転完結型電子帳簿システム」(22年3月登録) ・「SCを用いた送金システム(Swift連携)」(26年4月登録) 流通市場を牽引し 決済インフラとの 連携を円滑化する ▪マルチチェーン/クロスチェーン実装 金融インフラや 先端技術に関する ノウハウを提供する 新たな金融商品や 顧客体験を創る 連結子会社 非該当ライン 42% ・「ステーブルコインによるデジタル証券のクロスチェーン決済に関する技術検証の成 功について」(23年4月) ・「セキュリティトークンのセカンダリーマーケット(二次流通市場)取引における ス テーブルコインを活用したDvP決済に係る実証プロジェクト開始」(25年8月) ・「パブリックブロックチェーン及びステーブルコインを用いた新たなデジタル証券スキー ムに関する協業について」(26年7月) ※上記株主保有分に加え、役職員向けストックオプション有り © Progmat, Inc. #5
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「DCC」会員構成|商品化検討中の事業者、ノウハウを有する業者/専門家等で構成されている 【他業界団体等】 【法律事務所/監査法人等】
27組織 14組織 【技術協力/コンサル】 【発行体/運用者】 4% 19組織 【取引所/証券会社】 34組織 7% 17% 61組織 【暗号資産交換業者】 150組織 デジタルアセット共創 コンソーシアム 41% 367組織 5% 9% 17% 【金融機関/決済業者】 62組織 © Progmat, Inc. #6
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「DCC」参加組織数推移|設立以降、市場の拡大や業界テーマの変遷に沿って右肩上がりで伸長 (組織) 400
367組織 「デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)」参加組織数 380 307組織 360 340 265組織 320 300 280 260 197組織 240 220 200 180 160 91組織 140 120 50組織 100 80 60 40 20 0 4 6 8 10 12 FY2020 2 4 6 8 10 12 FY2021 2 4 6 8 10 12 FY2022 2 4 6 8 10 12 FY2023 2 4 6 8 10 12 FY2024 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 FY2025 © Progmat, Inc. #7
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #本WGの位置づけ|日本国債のトークン化に必要な、「方法論」と併存コストを上回る「実需」を具体化する 海外市場とのギャップを埋めるべく、投信・株式に続き国債のトークン化を実現すべく取り組む。「法的制約(非振替は事務負担高く税制上も不利)」と 「既存インフラ」がある中で、実現可能性の高いトークン化の「方法論」と、既存インフラ併存(not置換)コストを上回る「実需」の特定が不可欠。
トークン化実績 海外 1 2 3 4 5 6 7 8 国債 地方債 ◦(↑) 日本におけるトークン化のハードル 日本国内 法的制約 既存インフラカニバリ 取組意義/実需 ー △:不可ではないが論点多 ×:強固な既存インフラ有 ◦:クロスボーダー取引需要 非振替は事務負担/税制不利 振替前提の基盤がデファクト 海外とのレポ等高度化期待 ◦:法的に可能に ◦:カニバリ少 ?:深堀り要 26年国会成立 非振替領域が存在しない ◦:法的には可能 ◦:カニバリ少 ◦:マーケ目的から顕在化 非振替領域はExcelの世界 ”投資家情報把握”需要 ×:強固な既存インフラ有 ◦:政投株受け皿需要 振替前提の基盤がデファクト ”マイクロ株×高度化”需要 急伸する気配 GAP拡大 ー ー ◦ ◦ 商用化事例複数 商用化事例複数 ◦↑ △ 急伸中 案件化途上 ◦↑ △ ×:強い制約有 △:振替or非振替次第 ◦:MMFから顕在化 MMF中心に急伸中 実証ファンド段階 非振替の譲渡は券面必須 振替の場合は既存インフラ有 SC・金利起点で導入期待 受益証券発行信託 (JS)の受益権 ー ◦↑ △:一部制約有 ◦:カニバリ少 ◦:不動産から顕在化 不動産ST急伸中 複雑な構成が不可欠 非振替領域はExcelの世界 ”非上場公募リテール”需要 信託(上記以外) の受益権 ー ー △:一部制約有 ◦:カニバリ少 ?:深堀り要 産競法特例制度適用必須 基本的にExcelの世界 集団投資スキーム持分 等みなし有価証券 ー △:一部制約有 ◦:カニバリ少 産競法特例制度適用必須 基本的にExcelの世界 社債 株式 投資信託 の受益権 ー ◦:法的には可能 ?:深堀り要 © Progmat, Inc. #8
#1 Progmat/DCCと本WGの概要 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #現在の立ち位置|優先論点に係る合意形成内容を公表し、実用化に向けた「実機検証」へ移行する 26年5月より開始した検討会を「第一期|机上検討」とし、トークン化国債の「方法論」「実需が想定される領域」等の優先論点を整理した。政府/当 局の「オンチェーン金融」推進の動きと足並みを揃え、整理結果を公表し業界の前進に貢献すると共に、実用化に向けた「実機検証」に移行する。
2026年 5月 第一期 「机上検討」 開催に係る公表 検討会 /開催準備 キックオフ 第二期 「実機検証」 (※後述) 政府 /当局 5/29 6/16 7/7 7/28 8/18 9/8 随時状況共有 2027年 11月 ~ 春 9/30 10月 検討会 議論終了 「中間整理」 公表 第一期参加者向け案内/ 開催準備・環境セット開始 開催に係る 公表 検討会 (Web/3W) 検討状況 報告 第二期 キックオフ 「中間整理」 公表 各種要望 (あれば) 現在の立ち位置 © Progmat, Inc. #9
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 © Progmat, Inc. #10
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #日本の「オンチェーン金融」市場動向|既存金融顧客向けの「新商品」文脈で成長 国内では、トークン化案件のAuMが0.8兆円規模、ST発行額が0.4兆円規模(2026年9月末の公開案件ベース)。 大宗は、不動産投資商品としての新規性を有する「不動産ST」が占め、証券会社に口座を持つリテール投資家中心である点が海外比で特徴的。
(単位)億円 (単位)案件 ST案件残高(公開案件)|SRS上のB/S資産総額(償還時に0へ) ST発行累計額(公開案件)|償還済案件含む ST案件累計数(公開案件)|償還済案件含む 9,000 8,500 8,000 8,148億超 7,500 99案件 7,000 6,500 130 120 110 100 90 6,000 5,500 80 75 4,323億超 70 5,000 4,500 60 51 4,000 3,003億超 3,500 3,000 50 40 33 2,500 1,474億超 2,000 15 1,500 1,000 32億超 4 500 30 20 809億超 10 235億超 0 0 4 6 8 10 2021 12 2 4 6 8 2022 10 12 2 4 6 8 2023 10 12 2 4 6 8 2024 10 12 2 4 6 8 2025 10 12 2 4 6 8 10 2026 (出典)公開情報を基にProgmat作成(「私募案件のうち金額が公開されているもの」や「公開済/発行予定の公募案件」を含む,但し募集中止の可能性がある案件は発行実績確認後に計上) © Progmat, Inc. #11
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーン金融」の新たな局面|「新商品」を超えて、既存金融事業の保守本流にも影響が出てきている 既存STは個人投資家向け「新商品」としての色彩が強い。銀行預金等、決済手段もオンチェーン化されることで、国債・投信・株式といった「振替証券」 と共通レール化し、機関投資家へも「取引高度化」の効用が生まれることで、既存金融事業においても“ゲームチェンジ”の機会/脅威が生じている。
既存ST 新ST (個人投資家向け「新商品」領域) (機関投資家向け「取引高度化」領域) CountryA 転換装置(SPV) 不動産 動産 裏付 資産 紐付 権利 原簿 自己募集 新 た な 投 資 家 層 債権/ 債券/ 持分/ クロスボーダー 証券-資金共通インフラ 振替証券 (国債・投信・株式) CountryB 既存取引 基盤 機関 投資家 共通レール化 オンチェーン 投資家 TD/SC (預金・受益権) 新取引基盤 非上場/非振替領域インフラ 「小口化」「証券税制」「マーケ活用」 「24/7」「イントラデイ」「資本効率向上」 © Progmat, Inc. #12
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーン金融」の“外圧”|米政治駆動での加速の背景に、裏付資産としての米国債需要喚起 オンチェーン金融の存在感が無視できないレベルに拡大し、プロアクティブに動かなければ将来的な金融分野の主導権を失う懸念に繋がっている。 資金需要者としての「米国政府」としても、裏付資産としての米国債需要に直結するため、「オンチェーン金融」の加速は合理的といえる。
裏付資産 国 価値保存&高頻度付利 トークン化 MMF 国債 高透明性 裏付資産 信用創造 ※ 銀行 預金 調達主体の実相 は個別に異なる 個 人 ・ 法 人 裏付資産 高流動性/即時交換 ステーブル コイン 価値保存&移転柔軟性 リターン期待&取引柔軟性 クリプト アセット リターン期待&取引柔軟性 セキュリティ トークン リスクマネー供給 リターン期待 ※ ETF リスクマネー供給 株式・社債 オ ン チ ェ ー ン 領 域 の 個 人 ・ 法 人 リターン 期待 リターン期待 個 人 ・ 法 人 拡 大 ・ 不 可 逆 価値保存&付利 【凡例】 オンチェーン 従来の非オンチェーン方式 ※ 海外では可能/日本国内は規制緩和要 © Progmat, Inc. #13
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーン」選択の合理性|目的は「資本効率最大化」。必要なのは「規格共通化」。共通解が「DLT」 グローバルな金融事業者/機関投資家市場におけるインフラ変革の目的は「資本効率の最大化」(或いはそうした“外部”の動きへの備え)で、攻守一体的 な動機。拡張性/外部連携性を担保するには「共通規格」に則った新システム構築が比較優位で、DLTが現時点で最も“共通解”化した規格といえる。
共通目的:制約なく、資本効率を最大化したい(或いはそうした”外部”の動きへ備えておきたい) □時差/閉局時間を気にせず、「24/7で取引・即時決済」がしたい □所在国/対象商品/システム(台帳)の違いを気にせず、「統一的な資金/担保管理」がしたい ▪対象システムだけでなく、連関した周辺システム影響も考慮が必要 既存システム を改修する 新システム を構築する ▪各種既存システム側の仕様/更改スケジュールの織り込みが必要 ▪既存システム担当IT部署/SIerのリソース確保(人的制約)が必要 □既存システム関連の各種制約に縛られない検討が可能 「独自規格」 で構築する 「共通規格」 で構築する □1社完結可能な範囲においては最速で実現まで至る可能性が高い ▪拡張性が無く外部連携が困難化、最終目的を達成できないリスク 分散型台帳技術 (DLT)を利用しない 分散型台帳技術 (DLT)を利用する □既存システム関連の各種制約に縛られない検討が可能 □拡張性/外部連携性が担保され、将来的な目的達成の蓋然性有り ▪DLT以外の「共通規格」登場まで何もできず、知見も得られない □既存システム関連の各種制約に縛られない検討が可能 □拡張性/外部連携性が担保され、将来的な目的達成の蓋然性有り □現時点で最も”共通解”化している規格で、出遅れリスクを極小化 重要なのは「規格の共通化」。DLTは手段の1つだが、現時点では最も”共通解”化しているのも事実 © Progmat, Inc. #14
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーン」選択の合理性|特に「決済」「担保管理」領域におけるメリットがコンセンサス化 海外で先行する機関投資家間取引(レポ等)領域の各工程のうち、「オンチェーン化」の効用が大きいと評価されているのが「ポストトレード領域」。 特に「決済」「担保管理」領域は、オンチェーンインフラへの統合による最適化のインパクトが見込まれるため、短期的かつ国際的な取り組みが進展中。
「オンチェーン化」の蓋然性評価 1 執行 価格発見・流動性は既存の電子取引基盤に集積済み。 既存基盤よりも新たな分散型基盤の方がアクセスしやすい主体へ価値訴求できるか否か。 2 ポ 清算 ス (照合・ネッティング・決済指図等) ト 決済アーキテクチャ ト 決 レ 済 ー 決済速度・タイミング ド CCP集中清算は法的主体が不可欠なため、既存CCPのオンチェーン対応を待つ必要。 CCP清算外(インフラデイ等)領域では、各種計算/処理の自動化や突合工程圧縮の期待。 コンポーザビリティ 相互依存取引(現物購入前提のレポ等)に係る人手/個別の連結プロセスを、共通台帳上で 条件付/一体的(アトミック)に自動連結し、失敗/タイミングズレのリスクを極小化。 可視化・最適配分 個別にサイロ化している担保の全体像を一体的に統合し、配分を動的に最適化することで、 「念のため保有(just in case)」から「just in time」な担保供給へ転換。 プロセス効率化 変動証拠金の授受速度に伴うエクスポージャー増加、非効率な担保差替/代替金支払を、 担保管理プロセスの自動化/高速化により、エクスポージャー/オペリスク/負荷を極小化。 8 ポータビリティ・ モビリティ 特定システムに固定化されている担保を、相互運用性を備えた仕組みにより、複数システム/ 拠点を跨いで機動的に移転可能とし、「動く資源」としてネットワーク全体で高効率で活用。 9 滞留資産の解放 従来インフラでは移転・活用コストが高く動かしにくかった資産のトークン化により、 新たな適格担保として解放し、担保プールの裾野拡大による資金・流動性効率を極大化。 3 4 5 6 7 担 保 管 理 仲介機関による多層的な口座ベースの構造、機関間のプロセスを不要化し、 中間コストとリスク(に伴う多額の資本・流動性・担保の必要性)を削減。 各金融機関の営業時間/バッチ処理に制約されている決済ウィンドウを24/7稼働で拡大、 正確な時刻指定/高速決済によるイントラデイ取引により、資金調達コスト削減。 © Progmat, Inc. #15
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーン化」と決済時限|「24/7稼働」「カットオフ無し」のシステムで、海外投資家の取引機会が拡大 例えば振替国債の決済において、日本時間の限られた時間帯に処理が集中する構造で、LDN・NY営業時間は決済時限の後のため、前営業日中に 指図を確定させる必要がある。24/7稼働のDLTと連動したシステムの存在により、海外投資家にとっての取引機会が拡大する可能性が拓ける。
(JST)00:00 03:00 06:00 09:00 12:00 15:00 18:00 21:00 24:00 海外投資家・グローバルカストディアン (ロンドン現地09:00-17:00) 海外投資家・グローバルカストディアン (ニューヨーク現地09:00-17:00) PSMS *1 非居住者カットオフ 【12:50】 07:00 決済照合システム 自動照合可能時間 (国債決済照合締め時間) 08:30 (PSMS,保振) 振替機関オンライン入力 08:30 国債振替・DvPシステム 国債DvP可能時間 (日銀ネット国債系) 各口座管理機関内振替口座簿 外部連携ネットワーク・DvP機能 (分散型台帳(DLT)) FOP取引 のみ可 (口座管理機関次第だが)稼働時間は日本時間の平日日中のみ (既存口座管理システム) (DLT連携新システム) 電話照合 (マニュアル対応)のみ 日銀ネットオンライン入力可能時間 (日銀ネット電文) 各口座管理機関内振替口座簿 国債コアタイム *2 【16:30】 DLT-既存システムと並行稼働 DLTと並行/連動稼働 24/7稼働・カットオフ無し *1 非居住者取引における自動照合(保振照合)可能な時限、超過後は電話照合等マニュアル 対応 *2 国債DvP可能な時限、超過後は別途開局処理の うえ原則FOP取引のみ © Progmat, Inc. #16
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーン化」と資金/担保管理|日銀・日中当座貸越カバー外の領域で“Just in time”化
日銀・日中当座貸越カバー外の領域(外貨調達含む)は、見込み支出へのバッファや未決済残高発生による日中資金余剰、事前調達時の担保拘束 や担保差替時の二重拘束等が生じており、横断管理/即時取引による“Just in time”化で補完的な資金/担保効率の高度化が期待される。 AsIs:日中の資金/担保繰りイメージ ToBe:資金/担保効率の高度化イメージ (日銀の日中当座貸越が利用できない主体/取引/時間帯のケース)*1 (日銀の日中当座貸越のカバー外部分を民間レポ取引で補完) 【+】 【+】 ”Just in case” 与信調達等 ”Just in time” 入金 入金 調達 調達 (売却) (売却) 資 金 支払 支払 未決済 残高発生 (すくみ) 時間軸 返済 【-】 【-】 新担保差入と旧担保 変換が順次処理され、 二重拘束期間が生じ、 担保効率改善の余地 担 保 見込み支出に対する バッファ分、未決済残高 分等で余剰が生じ、 資金効率改善の余地 資 金 担保解除 担 保 一部担保差替 差替完了 (一時的に二重拘束) 未決済 残高発生 返済 (すくみ) (買戻し) 都度調達及び担保 差替の一括完了化に より、必要担保総量の 極小化・配置最適化 担保拘束 (売却) 時間軸 支出と同額をその都度 調達(入出金可視化と 予約・自動実行)し、 バッファ/余剰を極小化 担保解除 (買戻し) 時間軸 追加 一部 担保拘束 担保差替 (追加売却) 担保拘束 【+】 支払 【-】 【-】 時間軸 支払 【+】 *1 日中当座貸越:共通担保を担保とし、当日中の返済を条件に無利息の 日中流動性を供与する(日銀法33条)。01年日銀当預決済RTGS化に伴う資金決済円滑化を目的に開始。 前提として日銀ネット開局時間中且つ円貨のみ。保険会社,投資信託等のファンド(受託銀行の預り口),日銀承認済みの拠点・口座を有しない内外金融機関等は利用できない。 © Progmat, Inc. #17
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #対象市場としての国債レポ|国債レポ市場は全体で2,500兆円超、日本が250兆円超(約10%) 国債を担保としたレポ市場は、2024年末時点で約16兆ドル(2,560兆円,1ドル160円)の残高(2022年比で+20%成長)があると推定され、 日本市場が世界全体の10%程度を占めている。日本/円資産として比較的プレゼンスが高く、対象資産・市場としてのインパクトが相応に大きい。
Financial V ulnerabilities in Government Bord Bond-backed Repo Markets ( 「 」 出 所) Stability (出所)Financial Stability Bord 「Vulnerabilities in Government Bond-backed Repo Markets」 © Progmat, Inc. #18
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #国債レポ市場動向|日本市場は非居住者の円資金運用増加に呼応し、22年から大幅伸長 日本のレポ市場は、2010年以降取引残高増加が続き、2022年から大幅に伸長。非居住者(ヘッジファンド等)による円転妙味を背景とした円資 金運用の増加に対応する形で、国内投資家(銀行・信託銀行)の債券運用金額や、業態間の取引を仲介する証券・短資会社の仲介規模が増加。
25/8 — ( 東 月 」 出 京 ) 所 の 短 結 ) 期 日 果 金 本融 銀市 行場 金サ 融ー 市 ベ 場 イ局 (「 わが国短期金融市場の動向 (出所)日本銀行金融市場局「わが国短期金融市場の動向—東京短期金融市場サーベイ(25/8月)の結果—」 © Progmat, Inc. #19
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #国債レポ市場動向|約6割がGCレポ、うち7割強が現先。CCP経由が6割(4割は非CCP経由) 過半は資金取引的性格が強いGCレポ(非特定銘柄)。02年の「新現先」本格導入後、18年の国債決済短縮(T+1)化を経て、新現先(買戻/売戻 条件付債券売買)へ一本化が進展。後決めGCレポを梃子に、CCP(JSCC)経由取引が市場全体の6割を占めるが、4割は非CCP経由が残存。
25/8 — ( 東 月 」 出 京 ) 所 の 短 結 ) 期 日 果 金 本融 銀市 行場 金サ 融ー 市 ベ 場 イ局 (「 わが国短期金融市場の動向 (出所)日本銀行金融市場局「わが国短期金融市場の動向—東京短期金融市場サーベイ(25/8月)の結果—」 © Progmat, Inc. #20
#2 「オンチェーン金融」「トークン化国債」の背景・取組意義 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #国債レポ市場動向|CCP非清算取引は証券・短資会社等が非居住者・生保・地銀等と個別に仲介 CCP清算取引は清算会員しか参加できない。CCP 非清算取引は多様な業態が参加し、特に非居住者から証券会社のネットワークが重要。また、証
券・短資会社等が非清算会員である金融事業者(生保・地銀等)と取引しCCP清算ネットワークと仲介。分散的/個別的な取引が多い領域。 (CCP) ( の 出 役所 割) と 金 ヘ融 アカ 庁 ッ 金 ト」 融研究センタ ー「 本邦国債レポ市場における中央清算機関 (出所)金融庁金融研究センター「本邦国債レポ市場における中央清算機関(CCP)の役割とヘアカット」 © Progmat, Inc. #21
#3 「トークン化国債」の方法論 © Progmat, Inc. #22
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #トークン化方式|「登録国債」や「紐付権利」ではなく、「振替国債」自体のオンチェーン化が比較優位 登録国債よりも振替国債自体をトークン化する方式の方が既存の制度/プロセスに整合的。オンチェーン化効果を最大化するための業界標準化や既 存証券と併存する影響は引き続き検証を要するも、「紐付権利」型は法・税・実務影響的に採用可能性が低いため、実質的に唯一の選択肢といえる。
論 点 オンチェーン化 効果発現 国債登録簿とBC の連動を想定し、 社債ST同等効果 口座管理機関を 跨ぐ取引の連携は 業界標準化が重要 (紐づける主体の信用 に依拠するが)柔軟に 設計できる可能性 市場参加者 実務影響 振替国債との相互 運用困難、二重管 理/ルール整備負担 同質性/担保価値は 不変、既存証券併 存影響は検証必要 同質性/担保価値を 維持できず、既存の 参加者は受容不可 税制改正 負荷 金融機関等の源徴 免除は登録国債が 対象外(改正要) 金融機関等の源徴 免除は振替国債が 対象(改正不要) 振替国債とは性質が 変わり源徴免除等は 対象外(改正要) *2 法改正 負荷 「国債二関スル法律」 を応用し、省令改正 等で可能 *2 振替機関が管理を 担う前提のため、 社振法踏襲を想定 対抗要件に書面要、 産業競争力強化法 特例や新法手当要 *1 *1 「国債ノ登録ヲ為ス場合二於テハ 証券ヲ発行セズ」(2条2項) *2 「租税特別措置法」8条1項 登録国債自体 振替国債自体 振替国債に紐づく権利 (日銀の国債登録簿により券面不発行) (社振法により券面不発行) (引渡し/転換請求権を表章) トークン化対象 © Progmat, Inc. #23
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #振替証券に対する「紐付権利」(請求権)型|「対抗要件」「同質性」が論点 既存の「国債振替決済制度」(振替口座簿の階層構造)への影響を抑制するため、オンチェーン担保取引用の「(引渡し/転換)請求権」を表章するトーク ンを用いる方式。振替処理は清算等異例ケースのみだが、平時におけるトークン移転の対抗要件具備や担保アセットとしての同質性が論点。
オ ン チ ェ ー ン tJGB レポ取引 (執行Venue) (請求権) 【平常時】 01 02 【平常時】受戻し 発行/担保提供 自己口 顧客口 【平常時】C名義で管理 00 05 【異例系】振替申請 振替口座簿 自己口 顧客口 間接参加者D 自己口 外国間接参加者E (グローバルカストディアン) 振替口座簿 紐付証券の請求権を表章 自己口 09 【異例系】振替通知 直接参加者B (サブカストディアン) 振替口座簿 対抗要件や同質性が論点 間接参加者E 自己口 顧客口 【平常時】C名義で管理 00 06 【異例系】振替通知 顧客口 トークンが移転しても紐付証券 自体は不動のため名義不変 権利行使=紐付証券移転の トリガー(方法は既存制度準拠) 直接参加者A (金融機関) 間接参加者C 10 【異例系】増額反映 04 振替口座簿 貸し手 (非居住者等) 03 【異例系】 紐付証券の移転請求 間接参加者C (借り手) 国 債 振 替 決 済 制 度 ( 社 振 法 ) 【異例系】 移転 振替機関(日本銀行) 顧客口 間接参加者F 自己口 顧客口 08 【異例系】振替通知 振替口座簿 直接参加者A 自己口 顧客口 直接参加者B 自己口 07 顧客口 【異例系】紐付証券保有者の名義変更(振替) © Progmat, Inc. #24
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度」と業務システム|「振替申請・通知」の連鎖と「振替口座簿の電磁的記録」の更新で権利移転 振替元投資家を起点に直近上位機関へ「振替申請」し、振替先投資家口座の管理機関に達するまで機関間で「振替通知」を連鎖、各機関内振替 口座簿の減額・増額により権利が移転する。国債のCSDは日銀、振替口座簿の電磁的記録が「日銀ネット(国債系)」「各社口座管理システム」
振替機関(CSD: Central Securities Depository) 【口座区分】 【種別】 【内訳区分】 参加者口座【X】 (顧客口) 参加者口座【X】 (自己口) 種別名なし 他 Ⅱ 他 自己口Ⅰ 種別名なし 他 種別名なし 預り口 他 自己口Ⅰ 【内訳区分】 (外国)間接参加者 口座【Z】(顧客口) (外国)間接参加者 口座【Z】(自己口) 種別名なし 他 Ⅱ 他 自己口Ⅰ 他 預り口 他 顧客口座【C】 顧客口座【D】 種別名なし 他 種別名なし 預り口 他 自己口Ⅰ Ⅱ 他 他 保存義務(10年) 用口座簿ファイル 作成・保存 電文送信 ・照会 参加者/直接口座管理機関【Y】 参加者/直接口座管理機関【X】 【種別】 Ⅱ 他 種別名なし (口座間 or 内訳区分間) (口座間 or 内訳区分間) 【口座区分】 他 振替申請・通知 振替申請・通知 日銀ネット(国債系) 【振替口座簿】 参加者口座【Y】 (顧客口) 参加者口座【Y】 (自己口) … 他 … 自己口Ⅰ Ⅱ 他 … 種別名なし ※入力時間 制約 異なる直管顧客口を 跨いだ振替はCSD への連携必要 (A→C,D→B等) 直管自己口と顧客口 間の振替はCSDへの 連携必要 (X→Z,Y→C等) 口座管理システム 【振替口座簿】 保存義務(10年) 用口座簿ファイル 作成・保存 振替申請・通知 (口座間 or 内訳区分間) (外国)間接参加者【Z】 【口座区分】 【種別】 顧客口座【A】 顧客口座【B】 他 … 他 … 【内訳区分】 自己口Ⅰ Ⅱ 他 自己口Ⅰ Ⅱ 他 … 種別名なし 振替申請 投資家【A】 種別名なし 振替申請 投資家【B】 口座管理 システム 振替申請 投資家【C】 振替申請 投資家【D】 © Progmat, Inc. #25
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度」と業務システム|「預り口」内訳は上位機関管理外、下位機関の振替口座簿内管理で完結 CSDの振替口座簿上の預り口は、直接口座管理機関及び下位に属する顧客等の保有額を合算して記録し、内訳は下位の直接・間接口座管理機 関の振替口座簿に記録される。振替法上、単一口座で複数名義の混蔵は不可だが、預り口合算値が不変であれば上位への通知は不要。
振替機関(CSD: Central Securities Depository) 【口座区分】 【種別】 【内訳区分】 種別名なし 他 種別名なし 他 預り口 他 Ⅱ 他 自己口Ⅰ 日銀ネット(国債系) 【振替口座簿】 参加者口座【X】 (顧客口) 参加者口座【X】 (自己口) 電文送信 ・照会 振替申請・通知 (口座間 or 内訳区分間) 参加者/直接口座管理機関【X】(サブカストディアン等) 【口座区分】 【種別】 【内訳区分】 (外国)間接参加者 口座【Z】(顧客口) (外国)間接参加者 口座【Z】(自己口) 種別名なし 他 顧客口座【D】 種別名なし 他 種別名なし 預り口 他 自己口Ⅰ Ⅱ 他 Ⅱ 他 自己口Ⅰ 振替申請・通知 (外国)間接参加者【Z】(含むグローバルカストディアン) 【種別】 顧客口座【A】 顧客口座【B】 他 … 【内訳区分】 自己口Ⅰ Ⅱ 他 自己口Ⅰ Ⅱ 他 自己口Ⅰ Ⅱ 他 … 振替申請 投資家【A】 他 顧客口座【C】 … 種別名なし … 他 … 自己口Ⅰ Ⅱ 他 … 種別名なし 保存義務(10年) 用口座簿ファイル 作成・保存 振替申請 投資家【B】 種別名なし 投資家【C】 口座管理 システム 振替法上の名義人 だが、「枠外」で 背後投資家資産 を「混蔵保管」 振替申請 振替申請 背後投資家群 単一口座で複数顧客 残高を混蔵記帳する 構造は不可 下位口座管理機関の 同一口座内の移転の 内訳は認識しない(*) *グロカス顧客別個別口座 は上位機関も移転を認識 グロカス【D】 他 種別名なし 他 顧客口座【E】 「口座」「内訳区分」 不変であれば、申請 等は発生しない ※入力時間 制約 口座管理システム 【振替口座簿】 振替申請 (口座間 or 内訳区分間) 【口座区分】 保存義務(10年) 用口座簿ファイル 作成・保存 「預り口」は合算され、 内訳は認識しない 下位口座管理機関 に口座を有する顧客 の銘柄・金額内訳は、 当該機関が管理 ”非”口座管理機関 のグロカスが「混蔵 保管」のケースもある (振替法枠外,現地法 次第) 投資家【E】 © Progmat, Inc. #26
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」の実現方式|DLT上のトークンと同期/連動する「オンチェーン管理口座」 DLT記録に連動する「オンチェーン管理口座(OC口座)」を用意し、「振替証券としての性質不変」のまま既存口座と管理切替する。OC口座管理下の 振替証券は「トークン化(t)振替証券」としてDLT上でmint/transfer/burnされ、連動するOC口座が振替口座簿の電磁的記録として作用する。
トークン化 (既存管理分の振替証券 の「オンチェーン口座」への 口座振替(管理切替)) 既存管理口座 オンチェーン管理口座 (既存振替証券の振替口座簿) (トークン化(t)振替証券の振替口座簿) 投資家【A】名義・顧客口座(既) 投資家【A】名義・顧客口座(OC) 証券01: 残高000 【↓】100 トークン化対象分を減額 トークン化解除 (「オンチェーン口座」管理 分の既存管理口座への 口座振替(管理切替)) 残高100 【↑】100 OC口座対応分を増額(振替) 口座管理機関node管理下 └投資家【A】ID └t証券:100(Mint) 投資家【A】名義・顧客口座(OC) t証券移転 (「オンチェーン口座」管理 分の増減額) (t)証券01: 分散型台帳(DLT) (変動無し) 投資家【A】名義・顧客口座(既) 証券01: 残高030 【↑】030 トークン化解除分を増額(振替) (t)証券01: 残高050 【↓】050 DLT状態を同期し増減額(振替) 投資家【A】ID→ →投資家【B】ID └t証券:50(Transfer) 投資家【A】名義・顧客口座(OC) (t)証券01: 残高020 【↓】030 既存口座への管理戻し分を減額 口座管理機関node管理下 └投資家【A】ID └t証券:030(Burn) © Progmat, Inc. #27
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」の全体像|全取引をオンチェーン化するにはCSDとの連携必須 「オンチェーン管理口座」の管理システムを各口座管理機関で具備する。振替法上の「申請・通知」要件を満たし、且つ必要当事者範囲内で、トークン 移転情報をDLT経由で常時同期する。上下ではなく横方向で口座管理機関(又は自己口)を跨ぐ取引はCSD連携を要するが、方式は複数あり得る。
振替機関(CSD: Central Securities Depository) 参加者口座【X】 (顧客口) 参加者口座【X】 (自己口) 種別名なし 自己口Ⅰ 他 Ⅱ 他 参加者口座【Y】 (顧客口) 参加者口座【Y】 (自己口) 種別名なし 他 種別名なし 預り口 他 自己口Ⅰ (既存電文送信・照会) 他 Ⅱ 他 日銀ネット(国債系) 【振替口座簿】 (API連携) 種別名なし 他 預り口 他 (*1) (DLT連携) CSDへの振替申請・通知方法は DLT直連携だけでなくAPI連携もあり得る 参加者/直接口座管理機関【Y】 参加者/直接口座管理機関【X】 (外国)間接参加者 口座【Z】(自己口) 既存管理 口座 (外国)間接参加者 口座【Z】(顧客口) オンチェーン 既存管理 口座 管理口座 オンチェーン 管理口座 24/7稼働 顧客口座【C】 既存管理 口座 オンチェーン 管理口座 顧客口座【D】 既存管理 口座 口座 管理 システム 【X】DLT 連携システム (*2) オンチェーン 管理口座 【振替口座簿】 (t証券分) 口座振替 ※性質不変のまま (トークン化) 行き来可能 口座振替 (トークン化解除) 振替法上の 「申請・通知」要件を充足 (外国)間接参加者【Z】 顧客口座【A】 既存管理 口座 オンチェーン 既存管理 口座 管理口座 投資家【A】 口座 管理 システム 顧客口座【B】 (*2) オンチェーン 管理口座 投資家【B】 【Z】DLT 連携システム 投資家【C】 *1:必ずしもDLTNodeが無くても、24/7でデータ更新/通知可能なことが最低要件 投資家【D】 【振替口座簿】 (t証券分) (DLT)/ 常時同期 分 散 型 台 帳 口座 管理 システム 【Y】DLT 連携システム 【振替口座簿】 (t証券分) (*2) 常時同期 オ ン チ ェ ー ン CSDとの連携方法は 複数方式あり得る (既存電文,API連携, DLT直連携等) 各投資家ウォレット (*3) *2:技術要件等を踏まえ「正本性」の在り方は複数オプション有り *3:「鍵管理主体」は外部委託オプションもあり得る © Progmat, Inc. #28
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」の早期実現|「単一の直接口座管理機関」以下のオンチェーン取引から開始 「単一の直接口座管理機関」以下のオンチェーン化取引であれば、CSD連携不要で振替処理が完結するため早期実現が可能。例えば直接口座管理 機関の自己口や、別機関配下投資家も、下位機関としてのグロカス口座を利用することで、上下方向のみでオンチェーン取引を実証できる可能性。
振替機関(CSD: Central Securities Depository) 種別名なし 他 種別名なし 他 預り口 他 Ⅱ 他 自己口Ⅰ 日銀ネット(国債系) 【振替口座簿】 参加者口座【X】 (顧客口) 参加者口座【X】 (自己口) 参加者/直接口座管理機関【X】(サブカストディアン等) (外国)間接参加者 口座【Z】(顧客口) (外国)間接参加者 口座【Z】(自己口) 既存管理 口座 オンチェーン 管理口座 ※性質不変のまま 行き来可能 口座管理システム 顧客口座【D】 顧客口座【E】 既存管理 オンチェーン 口座 管理口座 既存管理 オンチェーン 口座 管理口座 口座振替 (トークン化解除) (外国)間接参加者【Z】(含むグローバルカストディアン) グロカス【D】 顧客口座【A】 顧客口座【B】 顧客口座【C】 既存管理 オンチェーン 口座 管理口座 既存管理 オンチェーン 口座 管理口座 既存管理 オンチェーン 口座 管理口座 既存管理 オンチェーン 振替法上の名義人 口座 管理口座 (*1) 投資家【A】 投資家【B】 投資家【C】 *1:振替法上の枠外であり他のオンチェーン管理口座と法的位置づけは異なる ※入力時間 制約 背後投資家群 (*2) 【振替口座簿】 (t証券分) 振替法上の「申請・通知」要件を充足 口座管理 システム 【Z】DLT 連携システム (*2) 投資家【E】 24/7稼働 【X】DLT 連携システム 【振替口座簿】(既存分) 保存義務(10年) 用口座簿ファイル 作成・保存 常時同期 【振替口座簿】 (t証券分) 分 散 型 台 帳 (DLT)/ 口座振替 (トークン化) 既存管理 口座 オンチェーン 管理口座 保存義務(10年) 用口座簿ファイル 作成・保存 電文送信 ・照会 「預り口」内の内訳変動のみで、「申請・通知」不要 【X】Nodeには 【Z】(顧客口)内訳, 【D】(混蔵先)内訳 は同期されない オ ン チ ェ ー ン 各投資家ウォレット (*3) *2:技術要件等を踏まえ「正本性」の在り方は複数オプション有り *3:「鍵管理主体」は外部委託オプションもあり得る © Progmat, Inc. #29
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」の台帳構成|t証券の「振替口座簿」(正本)は新システムの口座記録 t証券に関する振替口座簿(正本)は、DLT連携や24/7稼働が必要であり新システム(SYS)の口座記録とするのが比較優位。周辺システム反映等の 既存業務影響を最小化すべく既存口座管理SYSにも写しとして同期(記録は適切に分別)するが、開局時間制約等が大きく権利移転の根拠としない。
口座管理機関内部システム 外部システム/連携ネットワーク 「24/7稼働」「グローバルな共通規格」 (複数の) 分散型台帳 (DLT) (t) ト ー ク ン 化 振 替 証 券 既 存 の 振 替 証 券 開 局 時 間 制 限 t証券の「振替口座簿」(正本) *2 24/7・即時同期 新システム (DLT連携) データ同期(開局中) 「振替申請・通知」相当 *1 【↓】 【A】OC口座 【B】OC口座 既存システム開局中に定期取込 既存周辺システム 開局時間制限 「振替」相当 開局時間制限 顧客/ 他口座管理機関 既存 口座管理 システム 【A】OC口座 【B】OC口座 【↑】 「振替」相当 *4 振替機関(CSD) システム 決済照合システム (PSMS,保振) t証券残高データの「写し・副本」 *3 【↓】 【A】口座 【B】口座 【↑】 結果反映(開局中) 決済照合(開局中) データ通知(開局中) 振替口座簿 ファイル (10年保存) 既存 口座管理 システム データ受付(開局中) 既存証券の「振替口座簿」(正本) *1 振替機関との連携方法は今後の論点(既存電文方式、API連携方式、DLT直連携方式等があり得る) *2 DLT自体を正本と見做す整理もあり得るが、IDに紐づく氏名等はDLT外DB記録が望ましく、 いずれにせよDLTNodeのみでは完結しない。現時点では、選択するDLTに依拠しない技術中立な構成として「中継ハブシステム」型を主案とする *3 記録を適切に分別可能な管理/実装を前提とする *4 「自己口・顧客口・信託口の別を含む口座区分の反映」「社振法95条に定める通知・振替順序等の要件順守」「記録の訂正に関する日銀業務規程26条上の手続実装」等の要件充足を前提とする © Progmat, Inc. #30
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」のシステム構成・フロー|「t証券」発行(オンチェーン管理切替) オンチェーン管理分「t証券」の銘柄・金額は、既存口座と区分された「オンチェーン(OC)管理口座」で管理。新システム(SYS)の口座記録を正本とし、 既存口座管理SYSにも写しとして同期する。既存口座減額・OC口座増額は「振替」に該当するため、「振替申請」要件を満たす項目充足を想定。
オンチェーン管理切替された「t証券」としての銘柄・金額分は、 既存の オフチェーン管理分と混同しないよう管理区分切り替えが不可欠 切替方法として「①同一口座内のフラグ付け」又は「②別口座管理」が あり得るが、②は①よりも既存SYS改修影響が少なく済む蓋然性が 高いため、「オンチェーン(OC)管理口座」を新設する方式を 主案とする 参加者/直接口座管理機関【X】 (複数)DLT 【X】node 【新】共通レジストリ |ネットワーク参加者情報管理 (t証券発行権限) (複数ID管理) 04 【A】 【B】 口 座 分 口 座 分 指定銘柄・金額 分の「t証券」 発行 【新】Token管理SYS |Token発行・移転・償還 【新】振替連携SYS |OC口座記録(正),既存台帳同期 *2 【A】OC口座 【↑】 既存振替証券(銘柄・金額指定) のオンチェーン管理切替指図 (「t証券」発行依頼) 既存口座 減額反映 (開局中) 既存口座管理SYS 口座データ集約/全量管理 02 03 【↓】 既存周辺SYS 【A】口座 OC口座分の最新残高(写)は 既存SYS開局中に定期取込 OC口座増額 反映 *3 定期 反映 【A】OC口座 「振替」に相当 00 01 定期 作成 振替口座簿 ファイル (10年保存) 既存の「振替申請」用電文は併存 (「t証券」分は対象外) 「振替申請」に相当 *1 【A】名義は不変も「口座」種別が変わるため 「t証券」残高反映 投資家【A】 05 *1 「振替申請」「振替通知」に必要な項目は内包必須 *2 振替法上の振替口座簿の要件を充足することが必須 *3 「DLT」「正本」「写し」間でラグ/差異が生じた場合のオペは別表で整理 © Progmat, Inc. #31
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」のシステム構成・フロー|「t証券」移転(オンチェーン経由振替)|一層 約定後、DLT上でDvP後に新SYSで取込を行い、正本としてのOC口座更新(「振替」に相当し法的権利確定)後、DLT上のロック解除/移転を完了 する。周辺SYSへの反映等は既存口座管理SYSを中継ハブとして行い、既存SYS改修対応を最小限とする。台帳間の整合は定期的に担保する。
*1 「振替申請」に相当 参加者/直接口座管理機関【X】 (複数)DLT データ連携 04 【X】node 【新】共通レジストリ |ネットワーク参加者情報管理 (t証券発行権限) (複数ID管理) 06 データ連携 【A】 【B】 口 座 分 移 転 予 約 ・ ロ ッ ク 03 【新】Token管理SYS |Token発行・移転・償還 【新】振替連携SYS |OC口座記録(正),既存台帳同期 口 座 分 *2 07 ロ ッ ク 解 除 ・ 移 転 完 了 【B】OC口座 【↑】 「振替」に相当(法的権利確定時点) 05 予約・ロック 双方署名 DLT 02 更新 【↓】 【A】OC口座 【A】OC口座減額→【B】OC口座増額 失効・取消 期限内に相手方受諾無or取消 不成立 残高不足等,同取引IDでリトライ 口座反映 振替口座反映完了までロック継続 ロック解除 ロック中は他Txでの重複利用不可 08 残高反映 OC口座分 残高同期 (開局中) 09 10 整合性 確認 *3 既存口座管理SYS 口座データ集約/全量管理 【A】口座 既存周辺SYS 【B】口座 OC口座分の最新残高(写)は 既存SYS開局中に定期取込 【A】OC口座 定期 反映 【B】OC口座 振替口座簿 ファイル 定期 作成 (10年保存) 「振替口座簿ファイル」のみを正本とすると、移転の都度「作成・出力」 しなければ移転の効力が生じず、非現実的(権利移転の基礎としての 「振替口座簿」と「保存義務の便法」とは分けて整理すべき) 「既存口座管理SYS」のみを正本とすると、オンチェーンのみでは移転の 効力が生じず、結局既存SYS側も24時間開局や即時反映対応が 不可欠となるため、コスト/経済面で実現性が低下する t証券管理用の「オンチェーン(OC)管理口座」の正本は新SYS側とし、 既存周辺SYSや振替口座簿ファイル(全量分保存義務に対応) への定期反映用の中継ハブとして、OC口座の最新残高(写し)を 既存SYS開局中に定期取込を行い、役割を分担する 投資家【A】 01 投資家【B】 約定(t証券の【A】から【B】への移転) *1 「振替申請」「振替通知」に必要な項目は内包必須 *2 振替法上の振替口座簿の要件を充足することが必須 *3 「DLT」「正本」「写し」間でラグ/差異が生じた場合のオペは別表で整理 © Progmat, Inc. #32
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」のシステム構成・フロー|「t証券」移転(オンチェーン経由振替)|二層 上下口座管理機関が二層で振替処理する取引は、一層パターンと同様にDLT状態を先に上位機関側で反映し、次に下位機関側で反映することで振 替手続全体が完了した後に、ロック解除/移転を完了する。各口座管理機関がDLT連動の新SYSを具備することで、常時稼働性は維持可能。
*1 「振替申請」に相当 (複数)DLT 参加者/直接口座管理機関【X】(サブカストディアン等) データ連携 04 【X】node 【新】共通レジストリ |ネットワーク参加者情報管理 (t証券発行権限) (複数ID管理) 06 データ連携 【Z】 【Z】 移 転 予 約 ・ ロ ッ ク 自 己 口 分 【新】振替連携SYS |OC口座記録(正),既存台帳同期 顧 客 口 分 *2 ロ ッ ク 解 除 03 10 ・ 移 *4 転 完 【Z】node 了 (複数ID管理) DLT 02 更新 【↓】 【Z】OC自己口 【Z】OC顧客口 【↑】 12 13 整合性 確認 *3 「振替」に相当 05 予約・ロック 双方署名 【A】 【B】 口 座 分 【新】Token管理SYS |Token発行・移転・償還 OC口座分 残高同期 (開局中) 不成立 残高不足等,同取引IDでリトライ データ連携 11 口座反映 振替口座反映完了までロック継続 ロック解除 ロック中は他Txでの重複利用不可 残高反映 【Z】自己口 既存周辺SYS 【Z】顧客口 OC口座分の最新残高(写)は 既存SYS開局中に定期取込 【Z】OC自己口 【Z】OC顧客口 振替口座簿 ファイル 定期 作成 (10年保存) 間接参加者/間接口座管理機関【Z】(グロカス等) 07 09 口 座 分 口座データ集約/全量管理 「振替通知」に相当 *1 【Z】OC自己口減額→【Z】OC顧客口増額 失効・取消 期限内に相手方受諾無or取消 定期 反映 既存口座管理SYS 【↓】 *2 12 【↑】 13 データ連携 *3 「振替」に相当(法的権利確定) 08 【A】OC口座増額 自己勘定【Z】 01 投資家【B】 約定(t証券の【Z】から【A】への移転) *1 「振替申請」「振替通知」に必要な項目は内包必須 *2 振替法上の振替口座簿の要件を充足することが必須 *3 「DLT」「正本」「写し」間でラグ/差異が生じた場合のオペは別表で整理 *4 下位機関に上位機関とは別の独立したnodeが必要な否かは採用するDLTによって変わり得る © Progmat, Inc. #33
#3 「トークン化国債」の方法論 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」のシステム役割分担|状態差異発生と異例処理の方向性 新SYS(DLT) 新SYS(DB)
既存口座管理SYS 周辺SYS・ファイル システムの 役割分担 DvP成立 移転 整合性チェック DvP成立 残高反映 遅延 不整合検知 再取込処理 休日/夜間等(閉局時間) 取込(開局後 /一定間隔) 休日/夜間等(閉局時間) 反映/出力 (〆各時限) 整合性チェック 整合性チェック 予約・ロック 不成立等 誤反映 不整合検知 遅延/ 誤取込 同上 再取込処理 不整合検知 訂正処理 誤取込 同上 反映/出力 (〆各時限) 新システム(オンチェーン管理用) 既存口座管理システム ・「DLT」∔「DLT内データを随時取り込む口座管理機 関内DB」で構成される ・既存口座管理銘柄に関する「振替口座 簿」(正本) ・「t証券」(オンチェーン管理銘柄)の「振替口座簿」 (正本) ・「t証券」(オンチェーン管理銘柄)の残高 データを取込/保持(写し)し、周辺システ ムへの反映や「振替口座簿ファイル」(全 量分記録・保存用)作成/出力を担う ・既存口座管理銘柄に関するデータは保持しない 状態差異 移転 訂正処理 反映/出力 整理の方向性 DLT上の 「DvP成立」済 (ロック解除前) 「オンチェーン口座」残高 未反映 「オンチェーン管理分」最新残高(写) 取込未済 ・DLT上のイベントを、口座管理機関(口管)内各種システム に未(誤)反映、「t証券」がロックされたままの状態 ・定期整合チェックで検知後、新SYSの再取込処理 DLT上の 「ロック解除・移転」済 「オンチェーン口座」残高 反映 「オンチェーン管理分」最新残高(写) 取込遅延・誤取込 ・既存口座管理SYSは写しに過ぎず、既存周辺システム反 映やファイル作成時限までに取り込めていれば無問題 ・時限超過前に整合チェック、既存SYSの再取込処理 DLT上で 「失効・取消・不成立」 「オンチェーン口座」残高 誤反映 「オンチェーン管理分」最新残高(写) 誤取込 ・(残高不足等で)「不成立等」にも関わらず、口管内各種シ ステムの誤反映で「t証券」の状態と権利帰属にズレがある ・定期整合チェックで検知後、DLT状態に合わせて訂正処理 © Progmat, Inc. #34
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 © Progmat, Inc. #35
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」のスコープ|イントラデイ・非居住者を含む「非CCPの相対取引」のポストトレードが焦点 執行Venueを含む全面的オンチェーン取引は論点が多く、既存のレポ取引参加者も受容しづらい。非CCP清算の相対取引はアナログ対応が相応に残 存し、ポストトレードのSTP化による時間単位取引の定例反復的運用や、非居住者等とのクロスボーダー取引のタイムゾーン制約解放が期待できる。
【執行Venue】 :オンチェーンチャネル *1 【ポストトレード】 :オンチェーン化 *1 ▪非CCP清算取引と同じ課題がある ▪加えて、「TokenVault」関連主体 に「金融商品債務引受業」が必要 となる虞もあり短期的実現性が低い ▪既存参加者にとって執行Venueが 分断するのは利便性が落ちてしまう ▪「TokenVault」利用について法的 解釈が現時点で成熟していない 【執行Venue】 :既存チャネル ▪既に一定の効率化が為され、 プロセス変更の動機が比較的乏しい □既存Venue・契約を踏襲するため、 利便性が損なわれず受容しやすい 【ポストトレード】 :オンチェーン化 □担保(代用有価証券)管理/差替に に改善期待あり(時間を要するか) □24/7で数時間単位のレポを反復 可能業務として運用できる可能性 【執行Venue】 :既存チャネル □既に一定の効率化が為されている ▪相対のアナログ対応が残存している 【ポストトレード】 *2 :既存プロセス *1 既存のレンディングプロトコルと同様 「TokenVault」 (※)利用のケース ※DLT上のスマートコントラクトで ユーザーのトークンを保管/制御する ”金庫的機能”のプログラム ▪証拠金(代用有価証券含む)用意 (AsIsのため評価外) の時限や、差替時の二重積み(先 出し後もらい)に課題感が一部有る ▪数時間単位のレポを低い事務負担で (AsIsのため評価外) 完結させる仕組みやは十分に共通化 されておらず、時差/時限制約も発生 CCP清算取引 *3 非CCP清算取引:相対(イントラデイ等) (清算参加資格者のみが対象) (清算参加資格を問わない広範な市場参加者が対象) 対象取引・市場参加者 *2 少なくとも「照合」「決済」を指す。「担保管理」「デフォルト処理」まで含めるべきかの議論は未収束 *3 CCP:Central CounterParty,清算機関 © Progmat, Inc. #36
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」の契約|既存の「新現先基本契約」「GMRA」に「デジタル資産用アネックス」を追加する 非CCP清算取引の一括清算について、オンチェーンレポと既存のレポでネッティングセットが別にならないように、同一の基本契約にぶら下げる形を維持 し、取引対象・支払手段がデジタル化されることで生じる差分を「デジタル資産用アネックス」で補う。新たなマスター契約の創設は志向しない。
「オンチェーンレポ」の契約反映方式 取引形態と契約構成 【CCP清算】 マスター契約+別紙 (新現先 or GMRA) 取引参加者A 清算参加者 (資格必須) ノベーション(債務引受) JSCC(CCP) 【非CCP清算】 取引参加者A 既存マスター契約+「デジタル資産用アネックス」 *3 取引参加者B 既存マスター契約の置換ではない (同じ相手方でネッティングセット分断回避) 清算参加者 (資格必須) 同契約をデジタル資産取引へ適用するため の差分を埋める標準文書の位置付け (DLT上の”コントラクト”(コード)とは別) *1 マスター契約+別紙 (新現先 or GMRA) 清算参加資格不問 新現先:「債券等の現先取引に関する基本契約書」 :「市場参加者(国内)<>市場参加者(国内)」のケース :日本法準拠、日本証券業協会が参考様式を公表 取引参加者B 清算参加資格不問 GMRA:「Global Master Repurchase Agreement」 :「市場参加者(国内外)<>市場参加者(国外)」のケース :イングランド(英)法準拠、ICMAが参考様式を公表 ※短資会社介在 (「CCP清算」「非CCP清算」両方有り) *2 取引参加者A 清算参加者 (資格必須) 契約 ① 短資会社 清算参加者 JSCC(CCP) 契約 ② *1 JSCC:日本証券クリアリング機構(CCP:Central CounterParty,清算機関) 取引参加者B 清算参加資格不問 *2 短資会社が各取引先の当事者となり、両サイドの取引先同士は互いに非開示。 取引先が清算参加者なら「CCP清算型」、非参加者なら日銀ネットで相対決済。 既存匿名板(電子取引基盤(CLOB))利用取引では「CCP清算型」前提。 *3 ICMA(International Capital Market Association,国際資本市場協会) が26年4月公表の「Digital Bonds Annex」と同様の整理方針/方向性 (出所 )https://www.icmagroup.org/News/ (出所)https://www.icmagroup.org/News/ (出所)https://www.icmagroup.org/News/ © Progmat, Inc. #37
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」の差分比較|契約関係/執行Venueは維持し、照合・決済・担保プロセスが変わる 執行Venueは現状踏襲、専用アネックス適用で既存の契約関係も維持。変更箇所は既存の非CCP清算取引の照合・決済プロセス(+担保管理)で、 「決済照合システム」「日銀ネット」の時限制約、相対でのアナログ対応(時間単位取引等の阻害要素)を、24/7処理可能なSTP化を行うもの。
CCP清算取引:既存方式 非CCP清算取引:既存方式 非CCP清算取引:オンチェーン 「新現先基本契約」 or 「GMRA」 +別紙 契約形態 +デジタル資産用アネックス 清算参加者(有資格者) 取引相手 非清算参加者(資格不問) 執行Venue 「ボイス・チャット・メール等」 or 「電子取引基盤(CLOB/RFQ)」 約定管理 各取引参加者内の既存ブッキングシステム 照合 清算 決済 証拠金・ 担保手当て *1 「決済照合システム(PSMS,保振)」 時限制限有 メール・FAX・電話等 JSCC債務引受 「日銀ネット(国債系)」-「日銀ネット(当預系)」のDvP 時限までに証拠金/代用証券用意 差替時に二重積み(先出し後もらい) 同一記録の共通参照 24/7 (当事者間の重複計算・照合削減) CCP不在で当事者間で完結 時限制限有 DLT上のDvP 24/7 値洗い・マージンは個別契約次第 DLT上の担保DvD 24/7 *1 内容の詳細については未収束であり、別途深堀り検討が 必要(上記は全体を俯瞰した際の参考情報) © Progmat, Inc. #38
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #非CCP清算取引(AsIs例)|ポストトレードで「FAX/メール」「決済照合システム」「日銀ネット」を利用 AsIsの一種が、証券・短資会社等が両サイドのカウンターパーティとして仲介を行い、契約締結/受渡決済は仲介者と各取引先で行う(ネーム開示無し) 「ワンタッチスルー・ブラインド方式」。照合はFAX/メールないし保振の決済照合システム、受渡決済は日銀ネット(国債系・当預系)を用いている。
取引参加者 (資金需要) 「債券等の現先取引に関する基本契約書」+別紙 (買戻し/売戻し特約付債券売買契約) 条件提示 byメール/Tel等 フロント・ オフィス (GC:金額,期間,レポレート,条件 SC:銘柄,金額,期間,レポレート) 「債券現先取引 照合書」 byFAX/メール フロント・ オフィス 「債券等の現先取引に関する基本契約書」+別紙 (買戻し/売戻し特約付債券売買契約) (GC:金額,期間,レポレート,条件 SC:銘柄,金額,期間,レポレート) (GC:約定成立後 に銘柄確認) 「個別取引明細書」 byFAX/メール,郵送 「個別取引明細書」 byFAX/メール,郵送 (約定当日に写し送付,後日原本郵送or省略可) バック・ オフィス ※取引先により保振照合 by決済照合システム(PSMS) 時限制限有 時限制限有 「純与信額計算書」or「受渡担保明細書」 byFAX/メール 日銀端末 短資会社 自己口 資金需要者 自己口 (マージンコール行使時:前者 被行使時:後者) 時限制限有 日銀ネット国債系 【DvP】 【DvP】 短資会社 当預口座 資金需要者 当預口座 資金運用者 自己口 資金運用者 当預口座 バック・ オフィス 「純与信額計算書」or「受渡担保明細書」 byFAX/メール (マージンコール行使時:前者 被行使時:後者) 【スタート取引受渡日】 フロント・ オフィス 「債券現先取引 照合書」 byFAX/メール (約定成立後速やかに、約定内容確認) ※取引先により保振照合 by決済照合システム(PSMS) 取引参加者 (資金運用) 条件提示 byメール/Tel等 (約定成立後速やかに、約定内容確認) (約定当日に写し送付,後日原本郵送or省略可) バック・ オフィス 取引参加者 (証券・短資会社等) 【エンド取引受渡日】 資金需要者 自己口 短資会社 自己口 【DvP】 【DvP】 日銀ネット当預系 資金需要者 当預口座 資金運用者 自己口 短資会社 当預口座 資金運用者 当預口座 日本銀行金融ネットワーク・システム(日銀ネット) )「 (株 Progmat ( 作 出 チ 成 ャ 所 ー ) ト セ で ン 見 ト る ラ ル 短短 期資 金融市場のしく み」 を基に (出所)セントラル短資(株)「チャートで見る短期金融市場のしくみ」を基にProgmat作成 © Progmat, Inc. #39
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #非CCP清算取引(オンチェーンレポ)|「連携基盤」と「DLT上の規格」による時間単位処理の24/7実行 「レポ取引・担保管理」をDLT上の規格としてSTP化し、t証券やTD/SCの口座と連動することで時間単位処理を24/7で実行(法的にも移転)。複数 規格が併存する場合、横断的に既存業務/システムと連携する基盤が、オンチェーンアセット部分の流動性・担保・決済管理を担うことを想定。
取引参加者(需要) or 仲介者 条件提示 by既存方式 (「t証券」選択 , 決済日(スタート/エンド)の時刻指定) フロント・ オフィス 執行Venue 条件提示 by既存方式 (「t証券」選択 , 決済日(スタート/エンド)の時刻指定) 約定結果 by既存方式 約定確認/承認 約定結果 by既存方式 連携基盤 *1 連携基盤 *1 24/7 流動性管理 担保管理 担保管理 決済管理 決済管理 24/7 勘定反映・ 帳票出力 【スタート取引受渡時刻】 口座管理機関 *2 資金運用者 ID 資金需要者 ID (複数)DLT t証券ネットワーク 資金需要者 ID バック・ オフィス 勘定反映・ 帳票出力 【エンド取引受渡時刻】 資金需要者 ID 【DvP】 資金運用者 OC口座 フロント・ オフィス 約定確認/承認 流動性管理 バック・ オフィス 資金需要者 OC口座 取引参加者(運用) or 仲介者 「債券等の現先取引に関する基本契約書」 or 「Global Master Repurchase Agreement」 +別紙 +「デジタル資産用アネックス」 預金取扱機関等 資金運用者 ID 資金需要者 TD/SC口座 資金運用者 ID 資金運用者 TD/SC口座 【DvP】 資金運用者 ID TD/SCネットワーク 資金需要者 ID *1 「発行機関」「執行Venue」「ポストトレード規格提供者」がそれぞれ垂直統合的に提供する場合、複数プロダクト横断的に既存業務/システムと連携する仕組みが必要になる可能性を想定する *2 OC口座=t証券の振替口座簿としての「オンチェーン管理口座」。振替口座とt証券の関係性や法的建付けについては別スライド(振替制度×オンチェーン化」の実現方式/台帳構成等)を参照 © Progmat, Inc. #40
#4 「オンチェーンレポ」の全体像・構成要素 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」のシステム全体構成|「各発行者Node」「ポストトレード規格実行層」と「連携基盤」 執行Venue・フロント領域は現状踏襲。口座管理機関や預金取扱機関等の「発行者用Node」と接続し、取引参加者自身のt証券/TD/SCの手許 管理や、レポ取引後に複数の「ポストトレード規格」を横断的に利用する起点が「連携基盤」。将来的な共通担保管理基盤との連携も期待される。
t証券用「オンチェーン(OC)管理口座」開設 00 00 TD/SC用口座開設 間接口座管理機関 (振替)口座管理SYS 01 「 証 券 」 発 行 依 頼 取引端末・市場GUI 【新】共通レジストリ 【新】Token管理SYS 【新】振替連携SYS 「t証券」発行 02 発行者用Node □「t証券」発行権限 □複数ID管理 取引 取引 ボイス,チャット,メール等 04 取引端末・市場GUI 勘定系SYS 04 電子取引基盤 約定確認・各種管理 約定確認・各種管理 勘定系SYS 勘定系SYS 情報更新 05 05 情報更新 03 直接口座管理機関 (振替)口座管理SYS 預金取扱機関等 担保資産の全体把握・最適配置 各種 07 残高 更新 【新】連携基盤 □約定結果DLT反映 □複数プロトコル接続 □鍵管理/Node接続 「t証券」 03 残高反映 07 各種 残高 07 更新 09 【新】共通担保管理基盤 *2 □担保アセット情報統合 □横断的な担保最適化 08 06 DLT連携 情報 集約 01 「 TD/SC 01 *1 取引参加者B 執行Venue t 【新】共通レジストリ 【新】Token管理SYS 【新】振替連携SYS 取引参加者A 03 」 発 行 依 頼 【新】連携基盤 □約定結果DLT反映 □複数プロトコル接続 □鍵管理/Node接続 DLT連携 06 07 03 「TD/SC」 残高反映 (複数)DLT 参加者用ID【A】 参加者用ID【B】 「レポ取引」「担保管理」規格実行層 □約定後の後続プロセス実行(照合レス) □アトミックDvP(担保・資金同時移転) □横断的担保管理 *1 事前発行だけでなく、約定後にOC口座切替のうえ受渡しする処理の実装も将来的に想定しえる 【新】TD/SC用SYS 参加者用ID【A】 参加者用ID【B】 02 「TD/SC」発行 発行者用Node □「TD/SC」発行権限 □複数ID管理 *2 将来的な拡張領域。例えばDTCCの「Collateral AppChain」 © Progmat, Inc. #41
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 © Progmat, Inc. #42
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「トークン化国債」の法的論点 論点 先行事例である「DTCC(Depository
Trust & Clearing Corporation,米国証券保管 振替機関)」における「トークン化証券」の法的 性質 ▼背景/前提 ・日本法における「トークン化国債(tJGB)」の法的 性質を検討するうえで、踏襲可能な整理や示唆 がないかを明らかにする 現時点のWGとしての見解 ▪米国UCC(Uniform Commercial Code,米国統一商事法典)第8編の 「Security Entitlement」をDLTで記録したもの(「Tokenized Entitlement」) 残論点と整理の方向性 ー(特に無し) ・新たな権利を創設するものではない :既存のDTC(The Depository Trust Company)階層上の権利関係をトークン 記録で表現する整理 ・同じ整理を国内法に直接移植/単純置換することはできない :DTC参加者口座と、日本の国債振替決済制度/振替口座簿とでは、階層構造/権 利構成が異なる ・抽出すべきは「権利同一性」「台帳同期性」「参加者管理」の設計原則 「tJGB」の日本法上の法的建付け ▼背景/前提 ・「tJGB」と国債の経済的同等性・法的主張可能 性・対抗要件・担保としての有効性がどこまで確 保できるかが、機関投資家がレポ市場で利用で きるか否かのクリティカルファクターとなる ・他方、過度な法的要求は立ち上げスピードを阻 害する可能性 ▪「tJGB」は請求権トークンではなく、「振替国債」そのものの管理・移転方式として 整理する ・振替法上の「振替口座簿の電磁的記録」の手段は技術中立的(DLT利用も可) :「振替口座簿」の電磁的記録(「日本銀行国債振替決済業務規程」第22条第2 項)として、日本銀行側は「日銀ネット国債系」を、各口座管理機関側は「口座管 理システム」を利用して必要情報を記録/更新し、各機関間の「振替申請・通知」も 法的要件を満たす形でシステム群に対する画面入力/伝送として実施されている :「DLTを含めた新システム」についても、現状における「各口座管理機関側の社内シス テム」の構成要素の1つとなり、電磁的記録方式の違いに過ぎないため、法的な位置 づけも踏襲することは可能 ・請求権型(信託受益権を含む)は権利同一性が確保できず、レポ利用に適わない ▪個別具体的な設計内容が以下の観点で有 効に成立するかは、商用化前に日本銀行・関 係当局へ確認を要する ・振替法/日銀業務規程上の要件充足性 :法定記録事項、即時性、10年保存、訂正、 階層的通知、国内拠点・管理主体等 ・日本銀行の振替業の「取扱時間」との整合性 :「日銀業務規程」第3条で「日本銀行の振替 業」の取扱時間が規定されている中、新システ ムを用いた24/7の振替が、当該取扱時間に 制約されないか © Progmat, Inc. #43
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替証券のオンチェーン化」に関する主要論点と主案 論点 オンチェーン管理切替された「tJGB」の管理区
分方法 Option1(比較優位=主案) Option2(比較劣位) ▪「口座」自体を分ける(「オンチェーン(OC)管理口座」を新設) ▪「フラグ」を立てる(「オンチェーン(OC)管理フラグ」を新設) ・【既存システム影響】比較的影響が小さい :同一顧客で複数の口座種別を開設することは既に可能なため ・【既存システム影響】比較的影響が大きい :既存SYSへの新規項目追加となり、改修対応を要するため ・【設計上の制約】「振替申請」を満たすデータ項目充足が必要 :既存口座→OC口座の減額/増額が「振替」に相当するため ・【設計上の制約】比較的制約が少ない :同一口座内の管理方法変更に過ぎず、法的制約がないため 「振替口座簿の正本」の所在定義 ▪「オンチェーン(OC)管理口座」分は新SYSを正本とする ▪既存口座管理SYS(及び保存義務用出力ファイル)のみ ▼背景/前提 ・どの帳簿データが「権利異動の根拠」及び「記録・ 保存義務の対象」かが曖昧な場合、安定的な 取引・決済に支障をきたす ・【権利異動の即時性】もっとも24/7稼働の利点が大きい :24/7でリアルタイムで変動するオンチェーンデータを、そのまま権利 異動の根拠として整理できる可能性が残るため ・【権利異動の即時性】24/7稼働の利点が損なわれやすい :既存SYS開局時間に律速され、オンチェーンデータの同期頻度の 時間差だけ実態と乖離するため ・【既存システム影響】比較的影響が小さい :既存SYS閉局時間中も新SYSのみで権利異動の効力が生じ、 既存SYS側の開局時間延長は必須ではなくなるため ・【既存システム影響】比較的影響が大きい :オンチェーンのみでは権利異動の効力が生じず、結局既存SYS側 での24時間開局や即時反映対応が不可欠となるため ・【設計上の制約】「振替口座簿」としての要件充足が必要 :新SYS部分についても日銀「業務規程」適用対象となり、記録・ 保存・変更・訂正や国内備置等の要件充足が必要なため (保存義務は現状と同様、保存用ファイルを作成/出力する想定) ・【設計上の制約】比較的制約が少ない :新SYS部分自体は「振替口座簿」と連携/同期するための外付 装置に過ぎない位置づけとなり、日銀「業務規程」適用対象はあ くまで既存SYS側のままと整理できる可能性が残るため ▪既存口座管理SYSを経由する(「OC口座残高」を定期反映) ▪「OC口座残高」分は新SYSで対応する ・【既存システム影響】比較的影響が小さい :周辺システム反映・振替口座簿ファイル作成ルートは既存のままで あり、実装範囲は新SYSからの同期ルートのみと想定されるため ・【既存システム影響】比較的影響が大きい :新SYSから連携する周辺システムのルート分実装範囲が拡がり、 振替口座簿ファイルもどのみち既存口座分とOC口座分の合算対 応が追加で必要となることが想定されるため ▼背景/前提 ・既存のオフチェーン管理分と混同しないよう管理 区分切替が不可欠 「既存周辺システム」反映および「振替口座簿 ファイル(記録・保存義務用)」作成方法 ▼背景/前提 ・「口座データ」を起点に、既存周辺システム(手数 料・税計算等)への反映や、記録・保存義務用 の「振替口座簿ファイル」を作成する必要がある © Progmat, Inc. #44
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替証券のオンチェーン化」の拡張に関する論点 論点 口座管理機関を跨いだ「tJGB」の短期的なオ
ンチェーン移転の実現方法 ▼背景/前提 ・口座管理機関を上下方向ではなく横方向で跨 いて移転する場合、一連の振替処理上でCSD を巻き込む必要がある ・国債のCSDである日銀のオンチェーン対応時期 が不透明な中、比較的早期に実現する方法が あれば、特定の直接口座管理機関以下の移転 に閉じたユースケースから拡張できる 現時点のWGとしての見解 ▪「オンチェーン上のロック情報を起点としたAPI連携」方式を優先検討する ・【方式①】オンチェーン上のロック情報を起点としたAPI連携(オンチェーン“対応”) :口座管理機関跨ぎ移転時はオンチェーン上で移転予約/対象残高ロックを行い、ロッ ク情報をインプットにCSDへ当該データを連携(API等)のうえ、CSD側からの記録完 了(オフチェーンの既存振替口座簿反映)データ受領を条件に、オンチェーン側のロック を解除/移転有効化する方式 :CSD<>直接口座管理機関間のオフチェーン連携方式における時間等制約次第 で、タイムラグの度合いが変わり得る :仮に本方式が24/7連携可能であれば、CSDのシステム自体が直接オンチェーン化せ ずとも目的は達せられる可能性がある 残論点と整理の方向性 ▪特定の直接口座管理機関以下の移転のユー スケースで先行的に実証しつつ、CSDへの API連携方式について日銀と対話を進める ・【方式②】グロカス含む顧客側で複数口座管理機関に口座を持ち、顧客側で跨ぎを 処理 :現行制度との親和性は高く小規模に始めやすいが、複数口座・事前在庫・指図時 限・担保分断等が参加障壁となり、受容可能な投資家はすでに同様の複数口座を 保有/運用している大規模/限定的な顧客に限定される ・【方式③】口座管理機関間で口座を持ち合い、跨ぎ時に増額記帳/定期精算 :実装が早いとの支持の声もあるものの、「法的階層の循環」等の構造的課題が内在 している ・【方式④】CSDと口座管理機関の間に1層追加 :共通レイヤー(特定目的の中間カストディアン)による接続性は高いが、「中立的ガバ ナンス設計/運用コスト」を要し、実現までの時間軸も読みづらいため、“短期的解決 手段”といえるかは疑問符がつく :「(既存の振替国債は既存の口座管理方法のまま併存する前提で)部分的な口座 移管負荷」も生じる © Progmat, Inc. #45
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」に関する論点(1/3) 論点 オンチェーンレポのスコープ・提供価値
▼背景/前提 ・「トークン化国債(tJGB)」のユースケースが伴わな ければ既存の振替国債をオンチェーン化する意 義が生まれない 現時点のWGとしての見解 残論点と整理の方向性 ▪「TokenVault」を用いたDeFi類似型ではなく、既存の執行Venue・マスター契 約を維持しながら約定後のポストトレードをオンチェーン化し、「非CCP清算」(非 居住者・イントラデイの相対レポ)領域を拡張する ▪既存インフラで残るペインの所在/程度と改善 水準を具体化する ・CCPの債務引受/清算/破綻処理を置換しない(できない) :現在のレンディングプロトコルが実行している「清算」処理は、「担保処分 (Liquidation)」であって「債務引受/清算(Clearing)」ではないという整理の有効 性は現時点で不確実性があり、「TokenVault」関連主体に「金融商品債務引受 業」のライセンスが求められる(そして登録可能性が低い)虞がある ・「非CCP清算」領域には高度化/拡張の余地がある :非居住者等で清算参加資格がなく、クロスボーダー取引にあたってタイムゾーンの違い による制約が生じる市場参加者との相対取引については、CCP清算取引領域と比 較すると相対的に改善余地がある :ポストトレードプロセスのSTP化により現状の制約が外れると、付加価値が生じ得る ・「イントラデイレポ」につき、国内大手金融機関に は「日銀の日中当座貸越」等の既存手段がある :「数時間だけ資金を借りられる」ことだけを価値 の中心に置いてしまうと、既存手段で必要十 分との着地にしかならない :「非居住者/ファンド(受託銀行預り口)等の日 中当貸の利用不可先」、「クロスボーダー取引 (日銀ネット開局時間外)」、「外貨スポット調 達(当貸は円貨前提)」等を特定し、既存の 「非CCP清算・相対レポ」のプロセス対比でどの 程度制約が外れるかを検証する ・「イントラデイレポ」はオンチェーンレポの全てではないが、短期的に検証すべき有効な ユースケース :イントラデイレポの制約は、国債・資金の同日決済が不可能であることではなく、数時 間の貸借に合わせて、開始・買戻しの2回の決済と、その間の契約・残高・利息・返 還義務を、機関横断で時刻を指定して管理するための負担にある :既存の各種プロセスがマニュアル対応で分断している場合、各段階の確認、指図、照 合、残高反映が必要となり、短時間の取引から得られる便益に対して事務負担や 処理待ちが大きくなりやすいため、「当日中に決済できる」ことと、「必要な数時間だけ 資金・国債を利用する取引を継続的に提供できる」ことには隔たりがある :ポストトレードのオンチェーン化では、一貫した管理の下で、開始・買戻しの各時点の DvPと、関連する記録更新・通知を連動させ、反復的な確認・照合・指図の負担を 抑えることで、数時間単位のレポでも標準化された業務として提供しやすくなる。 © Progmat, Inc. #46
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」に関する論点(2/3) 論点 レポ契約のオンチェーン化方法
▼背景/前提 ・既存のレポ取引参加者にとっての受容性を担保 しつつ、オンチェーン化による変更をどのように反映 させるべきかは標準化することが望ましい 現時点のWGとしての見解 残論点と整理の方向性 ▪オンチェーンレポ用に新たなマスター契約を創設するのではなく、既存契約に「デジ タル資産用アネックス」を付加/適用し、既存の契約関係・与信枠・一括清算の枠 組みを維持する ▪契約条項の検討(ICMA標準アネックスの 準用と詳細定義)とスマートコントラクトへの 実装は別の工程として管理し、並行して整備 を進める ・新たなマスター契約の創設、既存マスター契約の置換は、一括清算のネッティングセッ トが別になってしまう :国内金融機関同士のマスター契約として「債券等の現先取引に関する基本契約書 (新現先)」、クロスボーダー取引のマスター契約として「Global Master Repurchase Agreement(GMRA)」が利用されている :これらの既存契約とは別の新たなマスター契約を締結する場合、一括清算についてオ ンチェーンレポと既存のレポでネッティングセットが別になってしまい、実務上の支障が大 きい ・既にICMA(Internal Capital Market Association,国際資本市場協会)から 標準文書が公表されている :ICMAは、既存GMRAをデジタル資産取引へ適用するため、2024年にDigital Assets Annexを公表し、2026年にはネイティブ発行のデジタル債券を対象とする Digital Bonds Annexを追加している :これらは、GMRAを別の契約体系に置き換えるものではなく、「対象資産・資金」「有 効な移転・支払い」「同等資産の返還」「評価・マージン」「プラットフォーム障害」「デ フォルト」及び「イントラデイ取引」に係る差分を補う標準文書としての位置づけ ・アネックス/特約の具体は、基本的に当事者間 合意/マーケットプラクティスで定めていく :ICMAの標準アネックスの観点を踏まえた日本 固有要素として、tJGBの法的類型、トークン 化預金等による弁済、振替口座簿とDLT記 録の関係、複数管理行・プラットフォーム間の 返還・障害対応等はある :どこまで詳細に追記すべきかは当事者間合意 が基本路線 :相手方・法域等に応じたネッティング・オピニオン の確認は各当事者が行う ・契約検討(法的合意手段)と“スマートコントラ クト(実行処理方法)”の実装は別 :契約条項検討は当事者により個別に定めると して、DLT上のコード実装は並行して進める © Progmat, Inc. #47
#5 「トークン化国債」「オンチェーンレポ」の論点補足 CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「オンチェーンレポ」に関する論点(3/3) 論点 オンチェーンレポのキャッシュレグに「信託型ス
テーブルコイン(SC)」又は「トークン化預金 (TD)」を用いる場合の法的構成 ▼背景/前提 ・既存のレポ取引参加者にとっての受容性は、 「tJGB」側の性質のみならず、キャッシュレグ側の 性質にも大きく影響を受ける 現時点のWGとしての見解 残論点と整理の方向性 ▪キャッシュレグにSC/TDを用いる場合でも、レポ自体はtJGBの売戻・買戻条件付 売買として維持。TDの方が比較的整理が容易だが、敢えてSCを用いる場合は 円建て金銭債務を残したうえでSC移転を弁済手段とする構成を想定する ▪SCについては「代金決済」と「Marginとして の担保利用」を明確に分け、一括清算法上 の特定金融取引・担保取引への該当性は当 局確認を要する ・信託型SCをPurchase Priceそのものとするのではなく、Purchase Price・ Repurchase Priceは円建て金銭債務として発生させ、その履行手段としてSCを利 用する方が既存レポの法的構造との連続性を保ちやすい :SC自体をJGBの交換対価と位置付けると、民法上の「売買」ではなく交換契約に近 い構成と評価され、一括清算法施行規則が想定する「有価証券の買戻又は売戻 条件付売買」への該当性に疑義が生じる可能性がある :このため、JGBを100億円で売却し、満期時に100億円+レポ利息相当額で買い 戻すという円建て債務関係を維持し、当該円債務の支払方法として100億円相当 のSCを移転するという建付けが、既存新現先・GMRAとの接続上は比較的安定的 :ただし、SCによる代物弁済的な履行をあらかじめ契約で定めた場合も、経済実態と してSCとJGBの交換に近いと評価される余地は残るため、「この構成なら一括清算 法の適用が確実」とまでは結論付けるものではない ・TDは預金債権という既存の法的性質が比較的明確であるためSCより既存の金銭決 済に近いが、発行・移転方式を特定しない限り「通常預金と全く同じ」とは扱わない :TDは、銀行に対する預金債権をデジタルに記録・移転するものであり、SCのように性 質決定が問題となる度合いは相対的に小さい :そのため、JGBのPurchase Price・Repurchase Priceの決済手段や、場合によっ てはMarginingに用いる可能性について、既存預金に近い整理が可能 :ただし、口座振替型かトークン移転型か、預金債権の債務者が誰か、移転時に発行 銀行の帳簿をどのように更新するか、受領者が直ちに払戻可能か、発行銀行が凍 結・取消し権限を持つか等によって法的ファイナリティが変わる点に留意が必要 ・SCはPurchase Price・Repurchase Priceの 決済用途に限定するという設計が合理的 :一括清算法施行規則上、担保取引は「担保 の目的で行う金銭又は有価証券の貸借又は 寄託」と定義されているが、電子決済手段であ るSCがこの「金銭」又は「有価証券」に当然に 該当するかは明確でない :また、一括清算後債権の担保目的財産となる 「一括清算対象財産」にSCが含まれるかにつ いても不確実性がある ▪TDについては預金債権としての一般論で済 ませず、tJGB側と同一時点で法的弁済が完 成する条件を整理する ・発行銀行・帳簿・移転・払戻し・凍結等の具体 条件次第でファイナリティは変わり得る :「銀行側CoreLedgerの更新要否」「TDを他 銀行の顧客へ移転する場合の処理/相互運 用性」「銀行コンプライアンス上の凍結」「誤送 信時の取消し」等でDvP後の巻き戻し可能性 があるため、個別プロダクト毎に確認を要する © Progmat, Inc. #48
#6 「トークン化国債」の実用化に向けたネクストアクション © Progmat, Inc. #49
#6 「トークン化国債」の実用化に向けたネクストアクション CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「第二期|実機検証」フェーズ|「サンドボックス環境」を提供し「実用化」前に必要な解像度向上を図る 観点 実施目的・
整理状況 第一期|机上検討(26年5月~9月) ・「トークン化国債(tJGB)」の方式オプションに関する合意形成 :「登録国債」型や「紐付権利」型ではなく、「振替国債」型がコンセンサス ・「振替国債」型における法的建付け・システム構成・フローの合意形成 :DLTと同期する「オンチェーン口座」を管理する新システムも「振替口座簿」を構 成する正本として振替法・日銀業務規程等の要件を充足させる :既存の口座管理システムを中継ハブとし、既存システム影響を最小化する :DLTを介した一連のフローが「振替申請・通知」に該当するようデータ項目を充 足させ、各台帳間の不整合は定期チェックし各種時限前に訂正可能とする ・「オンチェーン・レポ」の前提/スコープ/方式に関する合意形成 :CCP集中清算外の「相対」「イントラデイ」取引がメインスコープ :「TokenVault」を前提とせず、執行Venueは複数ルートを想定する :約定後のポストトレードプロセスの共通化/自動化をオンチェーンで実装する 第二期|実機検証(26年11月~27年3月) ▪「実機検証」が可能な「サンドボックス環境」を提供し、「実用化」前に必要な 解像度向上/疑問点解消を実施する ・実際に稼働済みの「レポ取引/担保プラットフォーム」の解像度向上 :稼働済みの海外基盤を含む複数のプラットフォームと連携し、実際の画面や処 理プロセスの体験やプロバイダーとのQ&Aを通じて解像度を高める ・第一期での検討結果を踏まえた「ユースケース」の仮説検証/解像度向上 :各社想定内容を、各社個別の環境セットアップ負荷が極力ない形で実機を用 いて試行可能とし、実用化に向けた検討を具体的に実施しやすくする ・業界横断的に検討すべき残論点、および上記「実機検証」で抽出された法的 論点等の随時解消 :残論点および実機検証中に発生した新規論点の検討を並走する 情報取扱 ・汎用的/公益的な内容を「報告書」として公開する :「報告書」はWG参加者の事前確認/承諾の下で確定する :原則として、検討途上で共有された個社個別の内部情報を掲載/公開しない (DCC会員規程に基づく秘密保持条項が適用される) ・実施内容自体は原則「非公開」(参加者に限定する) :「実機検証」概要及び実施結果は公表する(アナウンスメント効果期待) :連携先プロダクト内容等は各社のNDA規定を踏襲し、別途「実機検証フェー ズ参加規程」を用意し同意いただく前提とする 参加者 ・制約無し :「WG参加者一覧」に掲載されたDCC会員企業および当局等オブザーバー ・参加レベルに応じて参加形態を細分化 :【連携先プロバイダー】国内外複数のレポ取引/担保プラットフォーム :【サンドボックス参加者】市場関係者(規程/参加条件同意前提) :【専門家/オブザーバー】上記以外の市場関係者/法律事務所/業界団体等 費用負担 ・無し :事務局運営およびWG参加各社の検討に要する負荷は各社自己負担 ・環境利用/秘密情報にアクセスする「サンドボックス参加者」は一定の負担有り :CantonNetworkを用いた「tJGB」「デジタルキャッシュ」の発行・管理環境、 複数の「レポ取引/担保プラットフォーム」接続/利用環境の構築/運用に要す る費用の一部を負担する必要(負担水準は参加者数に応じ決定) © Progmat, Inc. #50
#6 「トークン化国債」の実用化に向けたネクストアクション CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「実機検証用サンドボックス環境」の概要 「tJGB」「TD/SC」は“実機検証用トークン”をCanton Network(Testnet)上で発行/管理するためのNode/Apps/簡易UIを事務局側で用
意する。執行Venue/規格実行層/担保管理基盤は、複数プロバイダーと連携し、デモ環境で“実機検証用トークン”の挙動等を確認可能とする。 t証券用「オンチェーン(OC)管理口座」開設 00 00 TD/SC用口座開設 間接口座管理機関 取引参加者A (振替)口座管理SYS 取引端末・市場GUI 【新】共通レジストリ 【新】Token管理SYS 【新】振替連携SYS 取引端末・市場GUI 勘定系SYS 04 約定確認・各種管理 勘定系SYS 勘定系SYS 情報更新 05 05 情報更新 03 担保資産の全体把握・最適配置 各種 07 残高 更新 【新】連携基盤 □約定結果DLT反映 □複数プロトコル接続 □鍵管理/Node接続 07 各種 残高 07 更新 09 06 DLT連携 □「t証券」発行権限 □複数ID管理 参加者用ID【A】 参加者用ID【B】 【新】TD/SC用SYS 」 発 行 依 頼 □約定結果DLT反映 □複数プロトコル接続 □鍵管理/Node接続 □担保アセット情報統合 □横断的な担保最適化 情報 集約 01 「 【新】連携基盤 【新】共通担保管理基盤 08 03 DLT連携 06 07 03 DLT=Canton Network 発行者用Node 【凡例】 取引 電子取引基盤 約定確認・各種管理 「t証券」 03 残高反映 「t証券」発行 02 ボイス,チャット,メール等 04 直接口座管理機関 (振替)口座管理SYS 取引 TD/SC 01 01 「 証 券 」 発 行 依 頼 預金取扱機関等 t 【新】共通レジストリ 【新】Token管理SYS 【新】振替連携SYS 取引参加者B 執行Venue 「レポ契約」「担保管理」規格実行層 □約定後の後続プロセス実行(照合レス) □アトミックDvP(担保・資金同時移転) □横断的担保管理 …商用化後は複数選択肢がある前提で、「実機検証」中はサンドボックス環境としてProgmatが提供 参加者用ID【A】 参加者用ID【B】 「TD/SC」 残高反映 02 「TD/SC」発行 発行者用Node □「TD/SC」発行権限 □複数ID管理 …「実機検証」用に複数プラットフォームと連携して提供予定 © Progmat, Inc. #51
#6 「トークン化国債」の実用化に向けたネクストアクション CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「実機検証フェーズ」参加者区分毎の環境/情報アクセス範囲 検証環境・関連秘密情報を「DCC事務局」及び「連携先プロバイダー」が提供し、プロバイダー間は原則情報遮断。「サンドボックス参加者」は費用負担 を含む参加条件合意のうえで指定した複数環境/情報にフルアクセス可能。専門家/オブザーバーは事務局資料ベースでの共有/照会対応に留まる。
専門家/ オブザーバー サンドボックス(SB)参加者 ※「連携先プロバイダー」と競合しない「市場/取引参加者」想定 参加条件 合意 実機検証 実機検証 (共通) (任意選択) 質疑応答・ 論点/要望抽出 資料整理/ 意見照会 見解 (適宜) 【DCC事務局】各種窓口/情報取り纏め 【DCC事務局】提供検証環境(共通) 「tJGB」発行・移転・償還 「TD/SC」発行・移転・償還 各種連携・横断管理 Canton Network 情報整理 (自己の情報) 任意オプション 任意オプション 任意オプション 任意オプション (SB参加者が選択) (SB参加者が選択) (SB参加者が選択) (SB参加者が選択) 【連携先プロバイダー1】 提供検証環境・情報 【連携先プロバイダー2】 提供検証環境・情報 【連携先プロバイダー3】 提供検証環境・情報 【連携先プロバイダー4】 提供検証環境・情報 情報整理 (事前承諾前提) プロバイダー間は 情報共有無し(原則) プロバイダー間は 情報共有無し(原則) 【参加主体】=「連携先プロバイダー」「サンドボックス(SB)参加者」「専門家/オブザーバー」の総称 プロバイダー間は 情報共有無し(原則) 【環境提供者】=「DCC事務局」「検証環境を提供する連携先プロバイダー」 © Progmat, Inc. #52
CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #Appendix 関連情報 © Progmat, Inc.
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#Appendix CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」検討の前提|「国債振替決済制度」関連 (出所) 「国債振替決済制度に関する規則」(日本銀行) (出所)
「日本銀行国債振替決済業務規程」(日本銀行) (出所) 「日本銀行金融ネットワークシステム利用細則」(日本銀行) © Progmat, Inc. #54
#Appendix CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」検討の前提|既存法令等を踏まえた分析(1/2) ▪技術中立性 ・日本銀行国債振替決済業務規程22条2項が引用する振替法91条6項では「振替口座簿は、電磁的記録(主務省令で定めるものに限る。)で作成すること ができる。」と規定されておりますところ、国債の振替に関する命令2条は、「電子計算機に備えられたファイル又は電磁的記録媒体(電磁的記録に係る記録媒体
をいう。)をもって調製するファイルに情報を記録したもの」とされております。その為、電磁的記録により作成される振替口座簿の技術的要件としてDLTが除かれるよ うな建付けとはなっておらず、「DLTを含めた新システム」についても、日本銀行国債振替決済業務規程22条2項の要件を満たす電磁的記録となり得るものと理解 をしております。 ・なお、国債の振替に関する命令2条は、令和5年12月27日に、従来「磁気ディスクその他これに準ずる方法により一定の情報を確実に記録しておくことができる物」 と規定されていた内容から改正されております。その背景として、デジタル臨時行政調査会作業部会において、デジタル原則への適合性の点検・見直しの一環として、 新たな記録媒体やクラウドが利用可能であることを明確にするための法令の見直しに関する議論がなされ、ブロックチェーン等も排除しない形での技術中立的な規定 となる方向で議論がされておりますところ(デジタル臨時行政調査会作業部会(第13回)|デジタル庁)、国債の振替に関する命令2条についても、かかる作業 部会において法令改正が必要な対象として挙げられております(デジタル原則を踏まえたアナログ規制の見直しに係る工程表/FD等の記録媒体を指定する規制 点検対象条項の一覧表/No.1935)。かかる改正の背景からも、「DLTを含めた新システム」についても、日本銀行国債振替決済業務規程22条2項の要件を 満たす電磁的記録となり得ると考えられます。 ▪振替口座簿要件 ・業務規程上、①振替口座簿について要求される記録事項(日本銀行国債振替決済業務規程第23条)を適切に記録できることに加え、②振替口座簿を作 成後10年間保存すること(同規程第25条)、③記録事項に変更が生じた場合には直ちに変更を記録すること、記録に誤りがあることが明らかとなった場合には 直ちに変更又は訂正できること(同規程第26条)等の要件を充足する必要があります。そのため、新システムの実装に当たっては、上記の振替口座簿に要求され る記録・保存・変更・訂正等の機能を実現できるかの検証が重要になるものと考えられます。その上で、各口座管理機関において、既存システムと同様に、システム リスク、障害時対応、アクセス権限、データの真正性・完全性、既存システムとの整合性等について必要なリスクチェックを実施することになるものと考えられます。 ・日本銀行及び参加者等は、その営業所又は事務所(日本銀行、参加者及び間接参加者にあっては、その国内にある営業所又は事務所に限る。)において、 振替口座簿を備えなければならないとされており(日本銀行国債振替決済業務規程22条1項)、各機関がDLTを含む新システムを自身の営業所又は事務所 に保有し、かかる新システムをそれぞれが正本として扱うことが必要になると考えられます。 © Progmat, Inc. #55
#Appendix CONFIDENTIAL / Discussion Purpose Only #「振替制度×オンチェーン化」検討の前提|既存法令等を踏まえた分析(2/2) ▪階層的申請・通知 ・振替国債の移転は、①保有者から口座管理機関へ振替申請→②当該口座管理機関から振替機関への通知→③当該振替機関から振替先口座管理機関へ の通知という階層構造の流れを当然の前提としています(振替法95条)。オンチェーン上でトークン移転が行われる場合でも、当該処理が振替法上の振替申請、
関係機関間の通知、振替口座簿への記載又は記録という手続に対応できるとの整理が必要(あるいはオンチェーン上の手続は階層構造ではないため、振替法上 の振替手続を履行したことにならず、別途にオンチェーン外で申請・通知等の手続が必要と整理される可能性もある)と考えられます。 ・現状の振替法においては、振替機関・口座管理機関の階層構造・それらにおける情報の偏在を前提として、通知や増減記録が順次行われる形になっています。通 常のブロックチェーンは、そういった階層構造や順次通知がなされるフローに馴染まないと思われるため、個々のブロックチェーンのシステムが振替法のフローに適合する ものか否かは個別に検討が必要になると考えます。 ▪オンチェーン管理切替の評価 ・「オンチェーン管理」の建付け次第と考えられます。例えば、同一顧客について複数の振替法に基づく口座(非トークン化用口座とトークン化用口座)を設定し、当 該口座間で振替国債を移転させる建付けとする場合、当該移転は「口座振替」に該当すると評価すべきと考えられます。他方、振替法上の口座としての位置づけ は変更せず、当該口座又は口座管理簿において、オンチェーン管理の対象とする振替証券に何らかのタグ付けをするような処理を加える又はそのようなデータ項目を 追加するだけなど、電磁的記録方式に係る内部管理方法の変更にとどまるのであれば、「振替申請・通知」には該当しないと整理するのが適当ではないかと考えら れます。 ▪当局協議要否 ・これまで振替機関(日銀)側は、振替システムにDLTを活用することを想定して業務規程等を整備していなかったと思われるため、DLTの活用が想定されるのであ れば新たに技術的要件を設ける可能性はあると思います。その意味では、振替機関(場合によっては規制当局も)にも確認しつつ進めることは実務上必要になろ うかと存じます。 ・新システムを振替口座簿の正本又はその一部として利用する場合には、実装前の段階で、CSDとの間で、当該新システムの振替口座簿としての位置付け、業務 規程上の記録・保存・訂正等の要件の充足方法、既存システムとの関係等について認識合わせを行うことが適切と考えます。 © Progmat, Inc. #56
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