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mruby-ipvs

 mruby-ipvs

卒業研究発表

rrreeeyyy

May 08, 2014
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Transcript

  1. • Linux のロードバランサ • Linux カーネル 2.6 以降に組み込まれている • 振り分けの設定として,次のような方法がある

    • C 言語のライブラリである libipvs を用いる方法 • 設定用のソフトウェアである Keepalived を用いる方法 • Keepalived を用いる方法が一般的である IP Virtual Server (IPVS)  
  2. IPVS 設定用のインタフェース • libipvs • C 言語を用いるため記述力は高い • メモリ管理や文字列操作が煩雑 •

    ヘルスチェックの機能を記述するのが煩雑 • Keepalived • 設定ファイルで簡潔に記述することが可能 • 複雑な操作は出来ず,記述力が低い • ヘルスチェックの機能が限定的である  
  3. 目的と方針 • 目的 • IPVS の記述力・簡潔性の高いインタフェースの実装 • 方針 • 組込み向けで軽量な

    Ruby である mruby を採用 • libipvs のラッパーを mruby に実装する • 実装したラッパーを使い,より簡単な構文で書ける モジュールを mruby を用いて実装  
  4. ラッパーの実装 lb = IPVS::Service.new({ 'addr' => '10.0.0.1', 'port' => 80})

    web1 = IPVS::Dest.new({ 'addr' => '192.168.0.1', 'port' => 80}) lb.add_service lb.add_dest(web1)   • ロードバランサ・振り分け先をインスタンスとして生成 • libipvs の関数名を mruby のメソッドとして提供 • libipvs の主な構造体の関数がほとんど利用可能
  5. モジュールの実装   • mruby の記述力の高さを利用し,設定ファイル風の  構文で書けるモジュールを実装 • 設定ファイルの構文中に mruby

    のコードを挿入可能 • 外部ライブラリを用いることで自由なヘルスチェック が可能 • 例として,Keepalived 風の構文を実装し,比較する
  6. Keepalived の記述例 virtual_server 192.168.0.1 80 { real_server 192.168.0.2 80 {

    HTTP_GET { url { path / } } } real_server 192.168.0.3 80 { } } 192.168.0.1の80番ポートに来た接続を 192.168.0.2, 192.168.0.3の80番ポートへ 振り分ける設定 HTTPのGETを用いたヘルスチェック  
  7. Keepalived の問題点 (1) virtual_server 192.168.0.1 80 { real_server 192.168.0.2 80

    { HTTP_GET { url { path / } } } real_server 192.168.0.3 80 { } } ヘルスチェックの方法が限定的 動的なサーバ追加等は出来ない Keepalivedで定められたヘルスチェックしか出来ない 状況に応じた動的なサーバ追加などは出来ない  
  8. Keepalived の問題点 (2) virtual_server 192.168.0.1 80 { real_server 192.168.0.2 80

    { HTTP_GET { url { path / } ! } real_server 192.168.0.3 80 { } } 上記設定をそのまま記述すると、 192.168.0.1を192.168.0.2に 振り分ける設定と解釈し動作 ブレースが足りないがエラーは出ない 意図しない設定で動作してしまう  
  9. 本実装による記述例 (1) 192.168.0.1の80番ポートに来た接続を 192.168.0.2, 192.168.0.3の80番ポートへ 振り分ける設定 virtual_server("192.168.0.1:80") { web1 =

    real_server ("192.168.0.2:80") { healthcheck {|lvs, dests| if Curl::get(web1.addr).body == nil lvs.del_dest(web1) end } } real_server("192.168.0.3:80") { } }  
  10. 本実装による記述例 (2) virtual_server("192.168.0.1:80"){ web1 = real_server("192.168.0.1:80"){ healthcheck {|lvs, dests| if

    Curl::get(web1.addr).body == nil lvs.del_dest(web1) end if dests.length < 2 real_server("192.168.0.4:80"){} end } } real_server("192.168.0.3:80"){ } } 外部ライブラリを使った HTTPのGETによるヘルスチェック 振り分け先が2つ未満 になったらサーバ追加 mruby のコードが そのまま書けるため 自由なヘルスチェック定義・ 動的なサーバ追加などが可能 mruby が構文チェックを行うため、 ブレースが欠けてしまった場合は実行されない  
  11. まとめ • Linuxのロードバランサである IPVS を
 mruby を用いて操作できるインタフェースを実装 • 記述力の高い mruby

    でインタフェースを実装することに より様々な構文を定義することが可能 • 例としてKeepalived風の構文を実装し,問題点を解決 • 近日公開予定  
  12. 関連研究 • ipvsadm • Linux のコマンドとして提供される IPVS のインタ フェース •

    ldirectord • Keepalived と同様,設定ファイルを用いて IPVS の操 作を行うソフトウェア • mod_mruby [松本ら ’12] • mruby を用いて Web サーバ Apache の機能拡張を行 える機構を実装
  13. なぜmrubyを使うのか • mruby • 組込み開発でも利用できる軽量 Ruby • 既存の C/C++ アプリケーションと共存可能

    • ロードバランサのようなリアルタイム処理に 向いている • サーバエンジニアの業界で Ruby が流行 • Chef/Vagrant などの自動化ソフトウェアが活躍