Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
History of WaterFall
Search
semiyashin
June 21, 2012
Technology
15
12k
History of WaterFall
20120621
semiyashin
June 21, 2012
Tweet
Share
More Decks by semiyashin
See All by semiyashin
Backlog Talk part1
semiyashin
0
85
Backlog Talk part2
semiyashin
0
120
sales_strategy
semiyashin
0
110
dancing_dev
semiyashin
0
77
develop_process
semiyashin
0
97
start_producer
semiyashin
0
220
eds_strategy
semiyashin
0
170
shibuyarb20130515
semiyashin
1
220
TokyoRUbyKaigi_10
semiyashin
0
250
Other Decks in Technology
See All in Technology
初めてのDatabricks Apps開発
taka_aki
1
290
【SORACOM UG Explorer 2025】さらなる10年へ ~ SORACOM MVC 発表
soracom
PRO
0
120
JSConf JPのwebsiteをGatsbyからNext.jsに移行した話 - Next.jsの多言語静的サイトと課題
leko
2
180
NLPコロキウム20251022_超効率化への挑戦: LLM 1bit量子化のロードマップ
yumaichikawa
2
410
AI時代の開発を加速する組織づくり - ブログでは書けなかったリアル
hiro8ma
1
300
研究開発部メンバーの働き⽅ / Sansan R&D Profile
sansan33
PRO
3
20k
ストレージエンジニアの仕事と、近年の計算機について / 第58回 情報科学若手の会
pfn
PRO
3
730
物体検出モデルでシイタケの収穫時期を自動判定してみた。 #devio2025
lamaglama39
0
280
AIエージェントによる業務効率化への飽くなき挑戦-AWS上の実開発事例から学んだ効果、現実そしてギャップ-
nasuvitz
2
690
Behind Postgres 18: The People, the Code, & the Invisible Work | Claire Giordano | PGConfEU 2025
clairegiordano
0
120
FinOps について (ちょっと) 本気出して考えてみた
skmkzyk
0
210
AIとともに歩んでいくデザイナーの役割の変化
lycorptech_jp
PRO
0
860
Featured
See All Featured
Let's Do A Bunch of Simple Stuff to Make Websites Faster
chriscoyier
508
140k
Context Engineering - Making Every Token Count
addyosmani
8
300
Testing 201, or: Great Expectations
jmmastey
45
7.7k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
21
1.2k
Side Projects
sachag
455
43k
個人開発の失敗を避けるイケてる考え方 / tips for indie hackers
panda_program
116
20k
The Language of Interfaces
destraynor
162
25k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.5k
Measuring & Analyzing Core Web Vitals
bluesmoon
9
640
jQuery: Nuts, Bolts and Bling
dougneiner
65
7.9k
Documentation Writing (for coders)
carmenintech
75
5.1k
Fantastic passwords and where to find them - at NoRuKo
philnash
52
3.5k
Transcript
最近アジャイル界隈で よく聞く話
「自分の現場がウォーター フォールで全然ダメで それをアジャイルなら 変えられないかと思って」
いったい誰と戦って いるんだ・・・・・
ちょっと待て
「自分の現場がウォーター フォールで全然ダメで それをアジャイルなら 変えられないかと思って」
そもそも
ウォーターフォールって だめなの?
なんでそんなものを みんな使っているの?
というか ウォーターフォールって なに?
いつどこで 生まれたものなの?
ということで我々は ウォーターフォールの 起源に迫ってみることにした
None
History of WaterFall 瀬宮 新
ウォーターフォールだと 思われているもの
・よくある仕様変更 ・手戻りしない直列的な工程 ・大量の書類 ・絶対固定の納期と予算 →そしてデスマーチへ
本当の ウォーターフォール ってそもそもなに?
ウォーターフォールの起源 Winston.W.Royce Managing the Development of Large Software Systems という論文(5ページくらい)
分析 実装
要求 分析 設計 実装 運用 試験
2回実施せよ (プロトタイプ) テストを計画せよ (設計よりも前に) 顧客をまきこめ (反復的なチェック) Royceは言った(1)
当初のRoyce案では ウォーターフォールを 反復型開発として して提案していた
仕様変更があったら 費用/納期を追加しろ 仕様変更があったら もう一回やりなおせ Royceは言った(2)
つまり
ここさぁなんかイメージと 違うんだよね
すると
おかわり=反復的な開発
なるほどなるほど
それでは
どうしてこうなった
None
時は1980年代
・システム開発は大規模化 ・税金による予算化に 「おかわり」は不向き ・予算と納期の追加が続発 →「おかわり」しすぎ!
再発防止策が必要だな
ということで
DOD-STD-2167(1985.6) (文書をいっぱい作ろう!) DOD-STD-2167A(1988.2) (工程の反復の否定 ウォーターフォールは 「おかわり」禁止!)
反復型開発が否定され 直列的ウォーターフォール が生まれた
DOD-STD-2167A(1988.2) を真に受けると ・ウォーターフォール (絶対に「おかわり」禁止) ・ほかの開発手法 (大規模開発に不向き) の二択
そして滝は詰まり始めた
None
一方、日本では
1985. 日本電信電話 設立 1988. NTTデータ 設立 1990. バブル崩壊 (システム要員の外注化)
日本ではSIが発達し同時に 開発手法もアメリカから 輸入された
システム開発の普及 ・大規模システム = ウォーターフォール ・書類が山盛り ・「おかわり」禁止 がデファクトスタンダードに
None
輸入された経緯はわかった
日本では今でも ウォーターフォールが 炎上している
それではアメリカでは 炎上しなかったの?
None
もちろん大炎上したよ
大炎上する案件が複数発生
再発防止策が必要だな
DOD-STD-2167A(1988.2) ↓ MIL-STD-498(1994.12) (頻繁な顧客レビューの推奨) DOD 5000.2(2000) (反復型および スパイラル型を推奨)
開発は反復型重視へ 回帰した
さらに
XP 白本(1999) アジャイルマニフェスト (2001.2) (1993.のJacob Nielsen のUIテスト あたりをみても業界全体が 反復的開発と頻繁なFBに 傾いている)
反復型開発の復活
つまりダメな ウォーターフォールに 嵌り込んでいたのは・・ 日本だけ!
嵌っている・・首まで・・
つまりダメな ウォーターフォールに 嵌り込んでいたのは・・ 日本だけ!
これを知った時、私は
こう思いました
調達標準は反復型重視へ 回帰した
None
ではウォーターフォールは どうあるべき?
・プロトタイプを作る ・頻繁な顧客フィードバック ・反復的で機能追加型の開発 にシフトすべき
None
そもそも ウォーターフォール <<< <(壁)<<アジャイル なのか?
(一面の真実) 仕様変更が許容範囲に収まる場合 ウォーターフォールのほうが アジャイルよりも安いし早い 完全にアジャイルに進めると 対象やドメインモデルが複雑だと 破綻する可能性が高い
ではどちらを選択すべきか?
慣れた人に任せるべきだ (Martin Fawler)
None
では日本のソフトウェア開発は これからどうなる
・反復型ウォーターフォール ・アジャイル ・そのほか に分かれると思う 残念なウォーターフォールも残るだろう
None
ご清聴ありがとうございました