Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
AWSで構築するCDパイプラインとその改善
Search
shonansurvivors
February 19, 2024
Technology
4
3.6k
AWSで構築するCDパイプラインとその改善
TechBrew in 東京 〜CI/CDパイプライン改善の取り組み〜 (
https://findy.connpass.com/event/309537/
) 登壇資料
shonansurvivors
February 19, 2024
Tweet
Share
More Decks by shonansurvivors
See All by shonansurvivors
SREによる隣接領域への越境とその先の信頼性
shonansurvivors
2
660
スタートアップがAWSパートナーになって得られたこと
shonansurvivors
3
950
Terraformでmoduleを使わずに複数環境を構築して感じた利点
shonansurvivors
4
3.4k
クロステナントアクセスを要件とするsmartroundのマルチテナントSaaSアーキテクチャ
shonansurvivors
0
430
CodeBuildで動かすecspresso
shonansurvivors
2
3.6k
GitHub ActionsのGitHub-hosted Larger Runnersと他サービスと
shonansurvivors
0
990
EC2からのECS移行においてIaCとCDをどう変えたか
shonansurvivors
23
7.2k
S3とCloudWatch Logsの見直しから始めるコスト削減 / Cost saving S3 and CloudWatch Logs
shonansurvivors
3
2.8k
プロダクトと組織の成長を見据えたスマートラウンドの AWSマルチアカウント戦略/AWS Multi Account Strategy
shonansurvivors
5
4.7k
Other Decks in Technology
See All in Technology
教師なし学習の基礎
kanojikajino
4
360
あなたはJVMの気持ちを理解できるか?
skrb
5
2k
バクラクの組織とアーキテクチャ(要約)2025/01版
shkomine
13
2.9k
Tech Blog執筆のモチベート向上作戦
imamura_ko_0314
0
740
プロダクト価値を引き上げる、「課題の再定義」という習慣
moeka__c
0
210
ソフトウェアアーキテクトのための意思決定術: Software Architecture and Decision-Making
snoozer05
PRO
17
4k
信頼性を支えるテレメトリーパイプラインの構築 / Building Telemetry Pipeline with OpenTelemetry
ymotongpoo
9
5k
private spaceについてあれこれ調べてみた
operando
1
160
プロダクト開発、インフラ、コーポレート、そしてAIとの共通言語としての Terraform / Terraform as a Common Language for Product Development, Infrastructure, Corporate Engineering, and AI
yuyatakeyama
6
1.6k
現実的なCompose化戦略 ~既存リスト画面の置き換え~
sansantech
PRO
0
160
MCP server を作って Claude Desktop アプリから kintone へアクセスすると楽しい
r3_yamauchi
PRO
1
120
Makuake*UPSIDER_LightningTalk
upsider_tech
0
200
Featured
See All Featured
Fight the Zombie Pattern Library - RWD Summit 2016
marcelosomers
232
17k
ReactJS: Keep Simple. Everything can be a component!
pedronauck
666
120k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
6
220
How To Stay Up To Date on Web Technology
chriscoyier
790
250k
Fireside Chat
paigeccino
34
3.2k
Bash Introduction
62gerente
610
210k
10 Git Anti Patterns You Should be Aware of
lemiorhan
PRO
656
59k
Site-Speed That Sticks
csswizardry
3
310
Writing Fast Ruby
sferik
628
61k
Save Time (by Creating Custom Rails Generators)
garrettdimon
PRO
29
990
How to Think Like a Performance Engineer
csswizardry
22
1.3k
The Cost Of JavaScript in 2023
addyosmani
47
7.3k
Transcript
#techbrew_findy AWSで構築するCDパイプラインと その改善 株式会社スマートラウンド 山原 崇史(@shonansurvivors)
自己紹介 株式会社スマートラウンド SRE/CorporateITグループ エンジニアリングマネージャー 山原 崇史 (やまはら たかし) 経歴等 ・SIer
→ 銀行 → Web系ベンチャー数社 → 現職 ・2023 Japan AWS Top Engineers ・AWS Startup Community Core Member 好きな技術領域 AWS / Terraform / GitHub Actions shonansurvivors
事業およびプロダクト紹介 ミッション スタートアップが可能性を最大限に発揮できる世界をつくる smartroundが実現する世界 統一化・標準化されたデータ管理によって、スタートアップと投資家双方の業務を効率化
本日のテーマ AWSで構築するCDパイプラインとその改善 AWS上で稼働させているプロダクトについて、その CDパイプラインもAWSのサービスで構築しました。 その背景や考え方のほか、CDの品質を高めるための改善についてお話しします。 想定聴講者 • AWS CodePipelineやCodeBuildを知らない人 •
AWSは使っているが、CIもCDもGitHub Actionsで実施している人
アジェンダ 1. CodePipelineの概要と選択の背景 2. CodeBuildの活用 3. CDの品質を高める工夫 4. まとめ
1. CodePipelineの概要と 選択の背景
CodePipelineとは AWSのCI/CDパイプラインサービス。 知らない人向けにごく簡潔に説明すると、 各種AWSサービスや外部サービスを直列・並列に組み合わせて パイプラインを構築できる。
CI/CDの構成 • CI ◦ GitHub Actions • CD ◦ CodePipeline
• ブランチ戦略 ◦ git-flow ▪ 長命なブランチとして developとmainが存在 ▪ 本番リリース時はdevelopからreleaseブランチを切ってstg環境にデプロイ ▪ releaseブランチの検証に問題なければ mainにマージすることで本番デプロイ開始
CDにCodePipelineを選択している背景 CDは、本番環境のWRITE権限という強力な権限 を持つことになる。 CIサービス側にCDも担わせると、CIの権限で、上記の強力な権限を使用 できる(※)。 CodePipelineはプロダクト初期より使用しているが、 エンタープライズの顧客も増え、セキュリティや統制の必要性が高まる中、 CDをCIサービス側に寄せず、 CIはGitHub Actions、CDはCodePipelineという構成を選択し続けている。
また、CodePipelineに承認機能があり、不正なデプロイへの多層防御が図れることも選定のポイント。 (これだけだと価値提供の速度を軽視しているように見えますが、そこは別の工夫で担保しています ) ※参考:CIOpsとGitOpsの話 (https://blog.inductor.me/entry/2021/09/24/015402)
CodePipeline v1とv2のおもな違い 2023年登場のv2が多機能だが、料金の考え方が大きく異なる v1 v2 GitHub 連携時の 起動トリガー 事前に定めたブランチへの コミットプッシュのみ
以下の条件を組み合わせ可能 • 任意のブランチ • 任意のタグ • コミットプッシュ • タグプッシュ • プルリクエスト • 任意のファイルパス その他の 起動トリガー • S3へのアップロード • ECRへのイメージプッシュ 等 承認機能 あり 料金 固定 (1パイプラインあたり1USD/月) 処理時間に応じた従量制 (0.002USD/分)
2. CodeBuildの活用
CodeBuildについて • GitHub Actionsのように、YAMLで処理を定義し実行できる • CodeBuildという名前だが、処理さえ書けばテストでもデプロイでも何でも (※)できる ※ただし、キャッシュの取り回しなど、 GitHub Actionsと比べると見劣りする点は色々ある
CodeBuildを使わないCodePipeline • 要件次第ではCodeBuildを使わずに CDを実現できるケースもある (右はECR, S3, ECSとの連携のみを使用 ) • ただし、自由に処理が書ける
CodeBuildが 必要となる場面が多いはず
CodeBuild on CodePipelineによるCD • 当社のCodePipeline上ではCodeBuildにより以下を実施 ◦ FlywayによるDBマイグレーションの実行 ◦ ecspressoによるECSへのデプロイ ◦
Serverless FrameworkによるLambdaやその周辺リソースのデプロイ
CodeBuildでのGitHub Actionsの使用 GitHub Actionsのカスタムアクションを使用できる version: 0.2 phases: # 略 build:
steps: - uses: kayac/ecspresso@v2 # ecspressoのインストールのみを行うアクション with: version: v2.3.2 - run: ecspresso deploy
3. CDの品質を高める
CI/CDの品質を考えてみる 一例 • パフォーマンス(速度) • 安定性 • コスト効率 • 柔軟性や拡張性
• セキュリティ • ユーザービリティ、開発者体験 • オブザーバビリティ
コスト効率・速度・安定性 各CodeBuildのスペックを処理の特性に応じて適正化 し、コスト効率を高めつつ、速度と安定性を確保 Source Kotlinイメージビルド nginxイメージビルド Flywayによる DBマイグレーション ECSデプロイ Kotlinビルド&
Lambdaデプロイ Kotlinビルド& Lambdaデプロイ Kotlinビルド& Lambdaデプロイ Kotlinビルド& Lambdaデプロイ ・・・ ※Lambdaは多くが夜間バッチ処理のためデプロイ速度は不要だが、 Kotlinのビルドを安定させるために Mediumを選択 CodePipeline Large Large Small Medium Small
その他 • セキュリティ ◦ CodePipeline、各CodeBuildのIAMロールに最小権限の原則を適用 • ユーザービリティ、開発者体験 ◦ 検証等の目的でCodeBuild単体で実行する場合をあらかじめ考慮 した設計
(パラメータを環境変数で注入可能にするなど )
4. まとめ
まとめ • CIとCDの責任分界を考えるのであれば CIにGitHub Actions、CDにCodePipeline、は1つの選択肢 • CodePipelineにCodeBuildを組み込むことで、ある程度柔軟に多様な処理を実現可能 • CI/CDの品質は様々考えられると思うので、それぞれ改善して 最適化に取り組んでいきましょう!
◦ パフォーマンス(速度) ◦ 安定性 ◦ コスト効率 ◦ 柔軟性や拡張性 ◦ セキュリティ ◦ ユーザービリティ、開発者体験 ◦ オブザーバビリティ
スマートラウンドでは新しいメンバーを募集中です 私たちと一緒に、スタートアップが可能性を最大限に発揮できる世界をつくりませんか? jobs.smartround.com