Upgrade to Pro
— share decks privately, control downloads, hide ads and more …
Speaker Deck
Features
Speaker Deck
PRO
Sign in
Sign up for free
Search
Search
阿部寛のホームページをSRE観点で改善出来るか考えてみた。
Search
Shuma
June 20, 2025
Technology
0
73
阿部寛のホームページをSRE観点で改善出来るか考えてみた。
6月20日
OSAKA ENGINEER NIGHT Vol.6 ~やっぱLTやねん~にて
Shuma
June 20, 2025
Tweet
Share
More Decks by Shuma
See All by Shuma
一日の終わりに、晩酌しながら眺めたいシステムログの世界
shubox
0
73
プロダクトがクローズした話
shubox
0
25
今も熱いもの!魂を揺さぶる戦士の儀式:マオリ族のハカ
shubox
0
240
信頼性工学とは? ~カツオを題材に~
shubox
0
90
バージョン管理と人生設計の類似点ver2 -リポジトリから学ぶ生きるヒント-
shubox
0
270
バージョン管理と人生設計の類似点
shubox
0
120
今年を振り返り、来年の抱負
shubox
0
260
インフラエンジニアが活きる組織、活きない組織って?
shubox
0
190
少し早いけど、今年を振り返ります。。
shubox
0
120
Other Decks in Technology
See All in Technology
クラウドとリアルの融合により、製造業はどう変わるのか?〜クラスメソッドの製造業への取組と共に〜
hamadakoji
0
450
IBC 2025 動画技術関連レポート / IBC 2025 Report
cyberagentdevelopers
PRO
2
210
Kubernetes self-healing of your workload
hwchiu
0
590
NLPコロキウム20251022_超効率化への挑戦: LLM 1bit量子化のロードマップ
yumaichikawa
3
550
アノテーション作業書作成のGood Practice
cierpa0905
PRO
0
150
仕様駆動開発を実現する上流工程におけるAIエージェント活用
sergicalsix
5
1.4k
Zero Trust DNS でより安全なインターネット アクセス
murachiakira
0
110
Okta Identity Governanceで実現する最小権限の原則
demaecan
0
170
JSConf JPのwebsiteをGatsbyからNext.jsに移行した話 - Next.jsの多言語静的サイトと課題
leko
2
190
20251027_findyさん_音声エージェントLT
almondo_event
2
480
パフォーマンスチューニングのために普段からできること/Performance Tuning: Daily Practices
fujiwara3
2
140
Observability — Extending Into Incident Response
nari_ex
1
550
Featured
See All Featured
Performance Is Good for Brains [We Love Speed 2024]
tammyeverts
12
1.2k
Side Projects
sachag
455
43k
Navigating Team Friction
lara
190
15k
For a Future-Friendly Web
brad_frost
180
10k
No one is an island. Learnings from fostering a developers community.
thoeni
21
3.5k
BBQ
matthewcrist
89
9.9k
Dealing with People You Can't Stand - Big Design 2015
cassininazir
367
27k
Statistics for Hackers
jakevdp
799
220k
GitHub's CSS Performance
jonrohan
1032
470k
Building a Modern Day E-commerce SEO Strategy
aleyda
44
7.8k
Improving Core Web Vitals using Speculation Rules API
sergeychernyshev
21
1.2k
Exploring the Power of Turbo Streams & Action Cable | RailsConf2023
kevinliebholz
36
6.1k
Transcript
阿部寛のホームページを SRE観点で改善できるか考えてみた。 @ShuShuShuBOOOx
自己紹介 $ whoami:Shuma $ id: uid=1337(shuma) gid=42(engineers) groups=42(engineers),1001(sysadmins),1002(devs) $ history
| grep "career":# 飲食店店長 → スポーツバー → インフラエンジニア (IT二社目) $ cat ~/.bash_aliases | grep "favorite" alias favorite_tasks="echo '障害対応、監視周り、原因調査 '" $ cat ~/.tech_stack.json | jq . { "cloud": ["AWS", "Google Cloud"], "languages": ["PHP (Laravel)", "Python"], "current_study": "IaC (Terraform)" }
阿部寛のホームページとは? どんなサイト? • 概要: 俳優・阿部寛の公式サイト( abehiroshi.la.coocan.jp) • 歴史: 1996〜1998年頃、ファンによるファンサイトがスタート。後に事務所公認の公式サイトに •
デザイン : 1990年代のインターネット黎明期風。シンプルな HTML、画像少なめ、SHIFT_JIS なぜ話題? • 爆速表示 : PageSpeed Insightsで0.6秒(その当時) • 通信障害のベンチマーク : 容量が小さく、制限下でも表示可能。 Xで「#阿部寛 サイト落ち」がトレンドに • ミーム化 : 「RTA(リアルタイムアタック)」やレトロデザインの象徴としてネットで愛される 社会的インパクト • 通信状況の確認ツールとして「社会インフラ」の役割 • 阿部寛本人も「シンプルで気に入ってる」とコメント URL:http://abehiroshi.la.coocan.jp/
今日の用語解説① SRE(Site Reliability Engineering) 定義: サイトを「止めない」「遅くしない」「安全に」動かす技術 例: ウェブサイトがサクサク動く、 Google検索が0.3秒で表示 この後で:
どうやって阿部寛のサイトを安定させるか話すよ! 監視システム 定義: サイトの状態を24時間自動でチェック チェック項目: • サイトがちゃんと表示されるか • 読み込み速度 • エラーの発生状況 例: スマートホームが異常を即通知 この後で: 阿部寛のサイトの「見守り方」を紹介!
今日の用語解説② 冗長化(予備システム) 定義: メインが壊れても予備でサービス継続 例: 自転車のスペアタイヤ、停電時の発電機 この後で : サーバー1台のリスクをどう解消するか解説! CDN(Content
Delivery Network) 定義: 世界中のサーバーから最短距離で高速配信 メリット : 速い!安定!障害に強い! 例: コンビニの最寄り店舗から商品ゲット この後で : 阿部寛のサイトを世界中に届ける方法! ポイント : これらの技術は全部、ユーザーが「気持ちよくサイトを使う」ためのもの!
阿部寛の現状と改善目標 コンセプト: 「見た目は昔、中身は最新」 世界最速の表示速度をキープしつつ、障害ゼロを目指す!
None
問題点とリスク クリティカルな課題 技術面(高優先) : • 最大リスク : サーバー1台(単一障害点) • 故障で全停止
• SSL証明書の手動更新 運用面(高優先) : • 24時間監視なし • 障害検知: 平均2時間 • 復旧手順未整備
SREとしての改善策提案 24時間自動監視 ツール: Prometheus + Alertmanager 設定例: http_request_duration_secondsで応答時間監視 監視項目: •
応答時間(目標: 0.6秒) • HTTPエラー率(0.1%以下) • CPU/メモリ使用率 • アクセス急増
SREとしての改善策提案② CDNによる冗長化 ツール: Cloudflare(Free Plan) 設定例: Page Rulesでキャッシュ最適化 メリット: •
150拠点で高速配信 • DDoS自動防御 • サーバー負荷軽減 効果: 単一障害点解消、99.99%稼働率
SREとしての改善策提案③ 自動フェイルオーバー ツール: AWS Route 53 Health Check 仕組み: •
ヘルスチェック: 30秒ごとにトップページ(/)をHTTP確認。3回失敗で異常判定 • DNS切替: メイン(例: 192.0.2.1)から予備(192.0.2.2)に60秒以内で自動ルーティング • 準備: 予備サーバー(EC2 t3.nano)はS3でコンテンツ同期済み • 例: レストランのキッチンがダメでも、予備キッチンが 30秒で稼働!
SREとしての改善策提案④ ツール:AWSWAF・ACM(証明書取得) 対策: • DDoS遮断 • 不正アクセスブロック • 月1回脆弱性スキャン
優先順位: 監視 → 冗長化 → セキュリティ
まとめ 阿部寛のサイトの現状 • 強み: シンプルで爆速(0.6秒)、レトロデザインが愛される • 課題: サーバー1台(単一障害点)、監視なし、2024年1月に一次アクセス障害 改善策 •
監視: Prometheusで24時間チェック、障害を1分で検知 • 冗長化: Cloudflare CDNとAWS Route 53で予備サーバーに30秒で切替 • セキュリティ : AWS WAFでDDoSや不正アクセスをブロック
なぜ重要? なぜ重要? • ユーザー視点 : 快適なアクセス、ブランド価値の維持 • 社会視点: 通信インフラとしての役割を継続 •
エンジニア視点 : シンプルな改善で大きな効果 シンプルなシステムほど安全でユーザーに対してのブランド価値を継続的に提供できる よね。
宣伝
PHP カンファレンス関西 2025 日時:2025.7.18(金)/7.19(土) 場所:神戸駅前研修センター テーマ:「PHPでやってみよう!」 参加者がカンファレンスで知った技術を実際に使ってみたり、新しいコミュニティ に参加したりするきっかけになることを目標としています。
ご清聴ありがとうございました。 ※スライドの中に阿部寛は何回登場しました?