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UTMD 修士論文報告会スケジューリングツール 解説

Shunya Noda
September 21, 2024

UTMD 修士論文報告会スケジューリングツール 解説

https://sites.google.com/site/shunyanoda/tools_jpn/scheduling
で公開している、東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)が開発した修士論文報告会スケジューリングツールの解説スライドです。

Shunya Noda

September 21, 2024
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Transcript

  1. 開発チーム 玉腰 勇司 東京大学工学部 開発チーム RA リーダー 澤崎 遥夏 東京大学大学院工学研究科

    開発チーム RA 桑原 慶太 東京大学経済学部 開発チーム RA 野田 俊也 東京大学大学院経済学研究科 講師 UTMDプロジェクトマネージャー 開発チーム 代表
  2. 修論報告会 ◼ 修論報告会は、候補日程から学生・主査・副査が全員参加でき、かつ会場が 空いている日を選んで実施する ◼ すべての発表の完了には長い時間を要する&他の授業等との兼ね合いがある ため、報告会の候補日を終日空けておくことは強制できない 6 学生(発表者) 主査

    第1副査 第2副査 1/19 11:00-11:30 1/19 11:30-12:00 1/19 12:00-12:30 1/19 13:00-13:30 1/19 13:30-14:00 1/19 14:00-14:30 … 〇 〇 〇 〇 〇 × … × × × 〇 〇 〇 … 〇 × 〇 〇 × × … 〇 〇 〇 〇 × × … の修論報告会は、このスロットでしか実施できない
  3. その他の日程調整の目標 9 会場(セミナールーム)も なるべく連続して使いたい 会場を借りっぱなしにすると他の人が使えない 都度セットアップ・片付けをするのは手間 1/19 11:00-11:30 発表 1/19

    11:30-12:00 空き 1/19 12:00-12:30 空き 1/19 13:00-13:30 発表 1/19 13:30-14:00 空き 早朝・深夜などの不便な時間帯は なるべく避けたい 全員が参加できる時間は見つけやすいが、 使うのはどうしても必要なときだけに
  4. UTMD ◼ 東京大学マーケットデザインセンター(UTMD)は、最適な制度を数理的に 設計する学術領域であるマーケットデザインの専門家集団  2020年の発足以降、社会的にも注目を集め、急速に発展中の組織 ◼ 修論報告会のスケジューリングは、マーケットデザインの主要な応用の一つ であるマッチングの問題に属する 

    マッチング・マーケットデザインは2012年のノーベル経済学賞の対象  誰がいつ発表するか=発表者とスロット(時間・会場の組)のマッチング ◼ UTMDは研究のみならず、学知を生かして実社会の問題を解決する制度の実 装にも取り組んでいる! ◼ 本学の業務改善も社会実装 まず隗より始めよ! 11
  5. スケジューリングツールの概要 ◼ UTMDの開発チームは、学生・教員に都合の良い日時を入力させるフォーム を自動生成し、回答をもとに、最適な発表スケジュールを数理的に導出する ツールを新規に開発! ◼ すべての処理が、Google が提供するウェブベースのサービスで完結  サーバのセットアップ、アプリケーションのインストール等は一切不要

     デジタルに強くない教職員でもオーガナイズ可能 ◼ 2024年春修了の学生の発表のスケジューリングに実際に使用  フィードバックをもとにさらに改良 → オープンソースで公開済  公開ページ: https://sites.google.com/site/shunyanoda/tools_jpn/scheduling 12 Googleスプレッドシート・Googleフォーム Google Apps Script・Google Colab
  6. 最適化の方法 ◼ 詳細な構成は「技術的解説」を参照  https://drive.google.com/file/d/1eQ58I0e6N3q0iZAFcFL0EVDpizJ5oc4m ◼ 混合整数計画問題を解くことで以下の目標を達成するように発表スケジュー ルを導出する 1. (最優先)参加者が出席不能と表明したスロットは絶対に割り当てない

    2. (優先)もし学生全員が発表可能なスケジュールが存在すれば、全員に 発表させたい。そうでないなら、なるべく多くの学生に発表させたい 3. なるべく個々の教員が出席するスロットを連続させたい 4. なるべく会場が連続して使用されるようにしたい 5. なるべく優先度が高いスロット(便利な時間帯)を使用したい 13
  7. 調整の手順(全体像) オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option) 入力

    B.フォーム生成GAS 生成 D.教員 フォーム C.学生 フォーム 記録 記録 E.学生 スプシ F.教員 スプシ 学生 教員 入力 入力 G.出力用 Notebook 出力 H.最終結果 スプシ 入力 通知 通知 I.再調整用 スプシ
  8. 調整の手順 Step.1 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    シート1: 教員リスト Step. 1 オーガナイザーは、 「A.設定スプシ」に 候補となる 時間帯・会場・教員リスト (+どの時間帯を優先するか) の情報を入力 シート2: 候補となる時間帯・会場 +どの時間帯を優先するか 「A.設定スプシ」
  9. 調整の手順 Step.2 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    入力 B.フォーム生成GAS Step.2 オーガナイザーは、 「B.フォーム生成GAS」に 「A.設定スプシ」のURLを入力し、 フォーム生成を実行 「A.設定スプシ」の URLを入力 「B.フォーム生成GAS」
  10. 調整の手順 Step.3 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    入力 生成 D.教員 フォーム C.学生 フォーム B.フォーム生成GAS Step.3 「C.学生フォーム」 と「D.教員フォーム」が 自動生成される 「C.学生フォーム」 「C.教員フォーム」
  11. 調整の手順 Step.4 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    入力 生成 D.教員 フォーム C.学生 フォーム 学生 教員 通知 通知 B.フォーム生成GAS Step.4 オーガナイザーは、 「C.学生フォーム」を学生に、 「D.教員フォーム」を教員に 送付&記入を依頼
  12. 調整の手順 Step.5 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    入力 生成 D.教員 フォーム C.学生 フォーム 記録 記録 E.学生 スプシ F.教員 スプシ 学生 教員 入力 入力 通知 通知 B.フォーム生成GAS Step.5 学生・教員はそれぞれ フォームに記入 → 結果が「E.学生スプシ」と 「F.教員スプシ」に記録 「E.学生スプシ」 「F.教員スプシ」
  13. 調整の手順 Step.6 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    入力 生成 D.教員 フォーム C.学生 フォーム 記録 記録 E.学生 スプシ F.教員 スプシ 学生 教員 入力 入力 G.出力用 Notebook 入力 通知 通知 B.フォーム生成GAS Step.6 オーガナイザーは、各種URLを 「G.出力用Notebook」に入力&実行 「G.出力用Notebook」 各URLの入力
  14. 調整の手順 Step.7 オーガナイザー 入力 A.設定スプシ 会場 時間帯 教員名簿 (+ option)

    入力 B.フォーム生成GAS 生成 D.教員 フォーム C.学生 フォーム 記録 記録 E.学生 スプシ F.教員 スプシ 学生 教員 入力 入力 G.出力用 Notebook 出力 H.最終結果 スプシ 入力 通知 通知 I.再調整用 スプシ Step.7 調整の結果である 「H.最終結果スプシ」と、 再調整が必要な場合に使う 「I.再調整用スプシ」が出力!
  15. 出力される調整結果 ◼ 「H.最終結果スプシ」には、 「誰がいつどこで発表するか」 のスケジュールが出力される  全員が発表可能なスケジュー ルが存在する場合には必ずそ れを出力する 

    存在しない場合には、発表で きる学生の数を最大化する ◼ 学生・教員の都合を再調整しな いと全員に発表させられないこ とも 22 「H.最終結果スプシ」 この学生だけ、発表がスケジュールされていない (発表させられるスケジュールが存在しないため)
  16. 再調整の補助 ◼ 再調整のために、どの参加者が予定 を妥協すれば発表が実施できるかを 検討する必要がある ◼ 「I.再調整スプシ」は参加者の都合 を可視化したファイル ◼ 誰がどの時間を「出席可能」と入力

    したか、「H.最終結果スプシ」で暫 定的に出力されたスケジュールで、 新しく実施不能になった時間帯はい つかを一覧にして出力 ◼ これを見てオーガナイザーは参加者 に相談できる 23 「I.再調整用スプシ」の、NISHIDA Niko の 発表に関係する部分を抜粋